2023年02月01日

映画「イニシェリン島の精霊」について

先週から始まった「イニシェリン島の精霊」。

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アカデミー賞前哨戦のゴールデングローブ賞の
ミュージカル・コメディ作品賞にノミネート
されていたのは不思議に思う。

個人的にはスピルバーグの「フェイブルマンズ」と
逆じゃないかと。

まあ、そのあたりは置いておいて、
この映画はすべての人に勧められるモノではい、
そう言っておかなければならない。

これはコメディはおろか、ホラーにも近い
残虐的な部分も多々あったりもするところも。


映画は、1920年代のアイルランド紛争の時代。
その紛争とはかけ離れたアイルランドの孤島、
当時のイニシェリン島が舞台だ。

この小さな島で、妹と暮らす中年男パードリック
(少年っぽい表情だったコリン・ファレルが
いまだにそういう顔を見せて演じるミドルエイジが
素晴らしい)が、仲が良い友人、コラムを
尋ねていくところから始まる。

しかし、このコラムはパードリックを無視し、
家の中にも入れることはない。

その後、いつも行く酒場の店主に尋ねても、
またそこで再会するコラムに語りかけても、
無視を繰り返される。

そしてそのうちに、これ以上、
近づけば、お前の指を一本ずつ折る、と
詰め寄られる。


この映画は「拒絶の痛み」を描きながら、
人と人のわかりあえなさ、
そしてそこから生まれる憎悪、怒りを
これでもか、と描き出す。
それはアイルランド紛争と重なるという人もいる。

あまりにも美しいこの島の風景が、
その「怒り」に寄って、血生臭く、崩れゆく。


自分自身の人生を考えても、
友人、お客さんんとの関係上で、
決してないとは言い切れないだけに切ない。

誰もが経験しうる関係性の問題を
考えずにはいられない、不思議な一本だと思う。

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2023年01月30日

究極のペットロス

35歳のカツロウちゃんは、5年ほど前に
生まれたての小さな猫を拾った。
それまでペットを飼ったこともなかった彼だが、
ネットや友人からの情報で、
懸命にその猫を育てたと言う。

2年前にボーイフレンドが出来たけれど、
その彼が激しい猫アレルギーで、
カツロウちゃんの部屋に来ることは出来ない。
その彼自身、家族と同居だったため、
結局会うのはいつもホテル。

こういう形は不自然だとお互いに思い、
続けることにピリオドを打った。
もちろん、その時にこの猫さえいなければ、
なんて考えたこともなかったと言う。

それくらい可愛がっていた猫だけれど、
3週間ほど前に彼の部屋から
忽然といなくなった。
自分が部屋にいる時、そして出かける際も、
ドアの開け閉めなど、ものすごく
気を使っていたのに、何故消えたのか。

唯一考えることができるのは、彼の部屋の
トイレの上のほうに換気も含めた屋外に通じる
小窓があった。
そこを開けていたのだ。

ただ、そこに上がるには、とても高過ぎて、
どうやって上がったのか、まったくわからない。

カツロウちゃんは、近所にポスターを貼り、
SNSなどにも発信し、喋ったこともない
近所の人も尋ねたらしたと言う。

結局、いまだに行方はわからず、
落ち込むばかりで、
ここまで落ち込んだのは恋愛でもないと言う。

ずいぶん前に、僕も逆に迷い猫を
譲り受けたことがあったけれど、
それもどこでどうやって
迷ったのか、当初、僕もわからなかった。
ただ、糖尿病で捨てられたのだろうと
育ててからわかった。

いずれにしても、病死は辛いながらも、
諦めも付くが、カツロウちゃんは、
想像以上のペットロスなのだそうだ。

せめて、どこかで元気に拾われていれば
良いのだけれど。
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2023年01月28日

今年のアカデミー賞ノミネートについて

今週の火曜日(現地時間月曜日の夜)に、
今年のアカデミー賞のノミネートが
発表された。

2010年から、作品賞は10作品以内、と
言われ、数年は10本選ばれていたけれど、
ここのところずっと9本。
今年は久しぶりに10本選択された。
個人的には2009年までの5本で
十分だと思っているのだけれど。

さて、作品賞は以下の10本だ。


この中で、僕は公開前のモノも含めて
7本観ている。

下馬評では「エブリシング・エブリウェア・
オール・アット・ワンス」という
英語をカタカナ表記した最も長い?と
思われるタイトルのモノが獲る、と言われている。

個人的には、ドッと疲れてしまったけれど、
周りで観た人たちは「楽しかった」「凄かった」を連発。

ただ、過去もこれは獲る!と言われていた映画が
番狂せということは何度もあったので
こればかりは、わからない。
去年の「パワー・オブ・ザ・ドッグ」や
過去も「ROMA/ローマ」、「スリー・ビルボード」や
もっと遡れば「ブロークバック・マウンテン」なんかは
他の多くの賞に輝きながら、無視された。


個人的にNetflixで放映されている「西部戦線異状なし」
と、昨日から劇場で始まった
対抗馬「イニシェリン島の精霊」
(この2本に関しては近々、紹介します)のほうが
好みだった。


いずれにしても、アカデミー賞に限らず、
多くの賞レースというのは、本当に厳選なモノか、
裏がまったくないのかは、わからない。
特にどこかの国の賞なんかは、
ヒットはしたものの、多くの人が
え?これが?と思うようなモノが
作品賞を獲っていたりもする。

とは言え、僕が子供の頃なんかは、まったく生で
観ることが出来なかった華やかな授賞式を
目にできる時代になったのは嬉しい。

賞に集う監督や俳優たち、そして
磨かれ抜いたスピーチの数々や、
時にはビッグニュースになったりする出来事
(去年のウィル・スミスのように)なども含めて
年に一度のお祭りを楽しみたい。

今年は3月12日(日本時間13日)。

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2023年01月27日

ネット世代の海外体験

昨夜は、寒い中、常連のお客さんと共に、
新しいお客さんが何人かいらっしゃって
16年目にもなるのに、有難いなあ
心からそう思う。

初めて、という方に尋ねると、
知り合いに聞いた、
ネット検索で知った、
このブログに辿り着いた、
看板を見たなど理由はさまざまだ。

ブログを日々更新しているせいなのか、
Google検索で、ゲイバーと入れると
意外に上のほうに出てくる、
というのが嬉しかったりもする。


昨日の新しいお客さんは、フミオ君、36歳。
身長高く、ノンケっぽく、
歳の割りに落ちついたいい男だ。


彼のゲイ初体験は、18歳の頃に
バックパッカーでタイの島にふらりと行った時に
知り合ったタイ人だと言う。

それからあらゆる国をひとりで回り、
多くの外国人と知り合ったらしい。

人それぞれ性格は違うけれど、
やはり、きちんと知り合ったり、
付き合ったりすると、その国の人柄、
というのが顕著に違うと感じるようだ。

少し付き合ったアメリカ人は、
ラフで大らか。
日本人に比べると、非常に紳士的だったけれど、
比較的自己中心的だったとも言う。

また、あらゆる国のゲイバーも覗いたけれど、
日本のような対面式のゲイバーはホントに少ない。
僕も色々な国に行きながらも、確かにそう思う。
オーナーと店長はまったく別、
という国も多い。

いずれにしても、フミオ君のように
10代からネットを通じて、こういう経験が
どんどん出来る世代は、ある意味、羨ましい。

コロナ対策も大きく変化しそうだから、
若い人たちは、どんどん世界へ出て、
色々なことを経験すればいい、そう思う。

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2023年01月26日

来日した20代のふたり

昨夜、寒い中、パリに住む
タイ、日本国籍のトガシ君29歳と、
アメリカに住むカンボディア国籍のクン君
21歳が待ち合わせをして来てくれた。

トガシ君は、お金持ちの両親に恵まれて、
子供の頃から、ヨーロッパ、アジア、
アメリカと多くの国を回り、
今はパリのファッション業界で
デザインの仕事をしている。

トガシ君のお母さんは日本人だが、
やはり英語圏で暮らしていたせいもあり、
息子のトガシ君には英語で話す。
そんなワケで、トガシ君は日本語が話せない。

クン君は、正常不安の
カンボディアから出るため、
学業に精を出し、アメリカの大学に入り、
アルバイトでお金を貯めて
念願の日本に来たようだ。
彼の将来の夢はエンジニア。

コロナ禍でのアメリカのアジア人差別には
かなり参っていたようだが
それと比べると、日本は最高だと話す。

さて、まだ若い二人にゲイとしての
生活について、話を聞いた。

トガシ君は、ティーンエイジャーの頃に会った
6歳上の男性と11年付き合い、昨年末、
相手がコロナ感染をしたことが原因で
その彼から別れを切り出されたと言う。

このひと月、かなり落ち込んだようだ。
と言うのは、彼にとって、最初のセックスが
その男性で、結局、今までその彼としか
関係を持っていない。
そういう意味では、今後の性生活は不安だと言う。

逆にクン君は、16歳の頃、アプリで知り合った男性を
始め、何人かと経験はしたが、
まだ付き合ったことはない。
セックスは楽しいけれど、恋愛のリアリティは
まったくわからない、とトガシ君とは真逆だ。

ただ、彼らもこれから色々な経験をしていき、
そのたびに不安もあり、幸福感も得るだろう。
それぞれの仕事と共に、
素敵な30代を迎えられればいいなあ、
そう思った。

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2023年01月25日

雪の警報から

先週あたりから、あらゆるニュースが
今週になると、日本列島全体が、
10年に一度の寒波が来る、と
取り上げていた。

昨日の夜、僕は休みだったが、
ジムに行った帰り道はものすごい風。
気温を見たら0度。寒いのなんの。

ただ、帰宅してテレビを付けると、
多くの場所で大雪になり、電車は止まるわ、
渋滞はするわ、飛行機は飛ばないわ、
大変な状態であることが流れてくる。

東京も今日は雪かも、という話があり、
ベランダに出ている植物を全部入れ、
いつもは付けない寝室の暖房も
入れっぱなしで寝た。

しかし、今朝起きると、驚くほどの
上天気。雪のちらつきなどまったくない。

ちょっとホッとしたりしながら、
ツイッターを見てみると、
うちのお客さんで九州地方でも
凄い大雪に見舞われたらしい。

彼は外での仕事に就いているらしく、
わかってはいたものの、車を動かすのも
雪道を走るのも、ものすごく大変で
まったく仕事が出来ず、自営なので
かなり辛い、そう呟いていた。

それを思うと、東京は今のところ
そういう感じではないだけに、
本当に感謝。

東京もそうだが、普段雪に慣れていない土地は
大雪や台風などの自然現象に弱い。

僕も子供の頃、ほとんど雪の経験がなかった
大阪で生まれ育ち、島根県の高校で
驚くほどの雪が降った時には衝撃的だった。

いずれにしても、早く春が来ますように。
posted by みつあき at 17:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年01月23日

人間同士の距離感

お店をやっていると、人と人の相性だけは
どうしようもないなあ、そう思う。

僕は、ほとんどと言って良いくらい
あまり他人に対して、
苦手、嫌い、という気持ちにならない。
もちろん、そういう僕を、
いやそんな僕だからこそ
ホントに苦手だと思う人も、いるだろう。

それでも、僕に関して言えば、
そういう人が店に来なかったり、
僕自身に近づかなければ、それで済む。
ただ、店のお客さん同士の場合は違う。


僕に限らず、客商売(特に隣同士が
話をしたりするような座席がある場所)で、
そういうお客さんを
どのように座ってもらうか
と言うのは、いつも考えものなのだと思う。

それも、双方ともに苦手、ということであれば、
それはそれで仕方がないけれど、
Aさんは、Bさんを良しとしているけれど、
Bさんは、Aさんが大の苦手ということもある。

いずれにしても、それが僕自身がわかると
出来る限り、席を離す、というように心がける。

ただ、混み合っていて、その場所しか席が
なかったりした場合は、どうしようもない。

一時は、なんとかうまくいかないものか、
などと考えたりしたこともあった。
ただ、お客さんとしては、
気持ち良く飲みたいと思って
来ているのに、何故我慢しなければならないのか、
というのは理解できる。

それは、僕やお店から何らかの理由で離れてしまう
お客さんなり、友人だって、そうだ。
無理して追いかけていても、その人の気持ちは
決して変わらないだけでなく、
さらに火に油、ということもあるだろう。

人間関係は難しい、
だからこそ、深く、面白い。
自分にそう言い聞かせながらの日々が続く。

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2023年01月22日

ハーフのお客さんから学ぶこと

昨日2度目に来てくれた23歳のトニー君。
日本人のお母さんと
外国人のお父さんの間に生まれた
ハーフで、お父さんの血を強く引いていて、
見た目は、外国人に見える。

ただ、彼はほとんど日本語しか話せず、
街でいきなり英語で話しかけられたり、
勝手に外国人扱いされる。

子どもの頃は、いじめらたりもしたけれど、
大人になると気を遣われる。

もちろん、そういうことにも十分
慣れている気持ちでもいるけれど、
それでも、仕事でストレスが
たまっている時などには
面倒に思ってしまったりする。

心の中はすっかり日本人なのに、
外見だけでそういう扱いを受けてしまうのが
悔しかったり、残念に感じたりする。

それは、ゲイバーに行っても、
ハッテン場に行っても同様だと言う。

そういう話を聞くと、僕らゲイは
外見ではわからない。
これで外見だけで
そう見られてしまうとすると
一体どういう感じなのか
想像も出来ない。

欧米に行くと、いつもではないにしても、
微妙なアジア人差別を
受けてしまうことがある。
それは、おそらく日本人が他国に対する
違和感や、遠慮みたいなモノを
遥かに超えた嫌な思いである。

逆に言ってしまうと、人種は関係なく
いわゆる美男美女に当てはまる人は
ちょっと扱いが違ったりもする。

困ったモノだ、そう思いながらも、
僕自身も、性的なことだけではなく、
容姿で人の良し悪しを決めてしまったり
することはないかと問われると
正直、あるかも知れない。

トニー君のような人がお客さんで
来てくれて、こんな話を聞くたびに、
改めて自分を客観的に見ることが
出来るのはありがたい、そう思う。

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2023年01月21日

大谷選手への妄想

昨夜も来てくれたシュンスケ 40歳は
大の大谷翔平ファン、と言うよりも
彼がゲイなら、本気で付き合って
世話したい、といつもうそぶく。

シュンスケといつも一緒に来てくれている
ヨウタは、大谷は絶対ゲイではないから
どう転んでも無理だと笑う。

大谷のようなプロスポーツ選手は、
食事や生活も含めて、何かと
サポートやヘルプが必要。
それだけに30歳前に結婚する人も多い。
大谷も、2年後には30歳になるのだ。

しかし、多くのインタビューや、
彼についての記事からは、女性に、
と言うよりも、恋愛などにほぼ興味がない。
関心があるのは、野球だけ、と言い切っている。

下世話な我々は、それにしても
20代の男が性的なことに興味がないワケはない。
増して、アメリカにいて、彼のような
甘いマスクのアジア人を可愛い、
と思うゲイの選手だって必ずいる、
なんて妄想を抱く。

ただ、もう5年ほど前のブログにも
書いたように、大谷という青年は
野球に秀でている、というだけではなく、
ずっと若い頃から、人として
どうあるべきか、そこから
すべて野球に結びつける、
という技術を養ってきたのだ。

改めて、このマンダラートを見ていくと、
良い歳をしたおっさん(これは自分のこと)が
性に関して、lあまりにもくだらない
会話をしているのが
ほとほと恥ずかしくなってしまうけれど、
これは、もう人間の出来が違うのだろう。

いずれにしても、せめて彼の公私共に、
これからも応援していきたい、
シュンスケ、ヨウタと共に
強くそう思った夜だった。


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2023年01月20日

兄の来日

何人かのお客さんには話しているが、
僕の8歳上の兄はスウェーデンに住んでいる。

その兄が、先月末から日本にいるらしく、
突然今週になり、我が家にやってきた。


兄とその上の長男は、理由あって母が離婚したため、
僕と妹との父親は違う。
つまり4人兄妹の上二人は別の父で
僕と妹は同じ父だった。


長男は母と前夫の別離のあと、
母の弟(つまり叔父)のところに養子に行き、
スウェーデンで暮らしている兄は
二十歳そこそこまで、僕たちと暮らした。


その後、彼は独り身で海外で転々とし、
スウェーデンの大学に入った。
まだ、70年代で、1ドル360円時代だったし、
海外に出向く日本人はそれほど多くは
なかったようだ。

確かに僕も10代最後の頃、彼を訪ねて
ヨーロッパを一周したが、ロンドン、パリ以外で
ほとんど日本人を見ることもなかった。


兄はその後、フィンランド人女性と結婚し、
子供を授かり、家族と10年ほど連絡も
取れなくなったこともあった。

両親は、もういなくなった、と思うことにしよう、
などと言っていたこともよく覚えている。

ただ、僕が30も過ぎ、ゲイを自覚した頃、
何度か彼はふらりと日本にやってきた。

両親が僕やパートナーを受け入れたあと、
兄が、実家の居間の写真立てを見て、
兄夫婦や、妹夫婦の写真があるのに、
何故、僕とパートナーの写真を
飾らないのだ、と父に食ってかかったこともあった。
もうずいぶん前の話だが、
さほど深い繋がりもない兄に対して
少し嬉しくも、驚いた。

とにかく、海外生活が、日本よりもずっと長く、
あらゆる価値観も違う兄。
ふらりと帰ってきたと思えば、どこにいるか、
いつも、わからない。

わからないと思ったら、突然連絡が来る。
こんな良い歳をして、どこまで風来坊なのだ、
そう思うと、さすがに気が長い僕も
多少苛立ったりもする。

ただ、いつものことだが、
死んだ父や母の小さな思い出話を
し始めると、止まらなくなる。

あの頃、あんなことがあった、
こんなことがあった、と
書き留めた自分のPC上の小さな歴史を
僕に話して聞かせる。

父も違い、ほとんど一緒に育たなかった兄弟だが、
そういう話の中にちょっとした共通点が
見つかったりするから不思議なものだ。

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