2018年07月01日

短髪恐怖症

昨日、初めていらっしゃった30代の
どこから見ても、ごくごく普通な感じのお客さんから
「ここって、短髪マッチョ系の店ですか?」と尋ねられた。

「いや、特にそんなことはないですよ」と
言ったのだが、たまたまその時に来ていたお客さんたちが
そういうタイプが多かった。

「僕、短髪がとにかく怖いんですよ。
たぶん、子供の頃、髪の短いおじさんに
怒って追いかけ回されたりしたトラウマなのかも
しれない。」と彼はそう言った。

「うちの店は、その辺にいるサラリーマンっぽく、
普通に髪を伸ばしている人もいれば、
短めの人もいる。
ガッチリした人も多いけれど、
普通体型から細身の人もいるし、
○○系、というカテゴリーには
あまり入らないと思うんですけどね。」

そんなふうに伝えたのだが
「いや。とにかく短髪の人が一人でも二人でもいると、
蕁麻疹が出そうになっちゃんです。」とのこと。

さすがに一人でも、二人でも、と言われると
どちらかと言うと、この街は短髪率は
かなり多いので、どこも行けなくなってしまうのかも。

自分の好きなタイプ、苦手なタイプ、
というのは、当然、ゲイだからあるのだろうけれど、
好きな系統が多い店に行きたい、
行く、という人が多いのはとっても理解できる。
でも、苦手なタイプが少しでもいたら、
もうだめと言われると、
それは申し訳ないけれど、
こちらもウェルカム出来なくなってしまう。

確かに昔から「友達でもイケメンじゃないと
絶対付き合いたくない。」という連中もいた。

まあ、彼のトラウマは、また違うかも知れないけれど。

難しい・・・。

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HAPPY HOUR のお知らせ

Bridgeは、本日、
7月1日(日曜日)より、8月末日まで
連日、19時から20時半にお越しいただいた方に限り、
ビール、ワイン、焼酎、ソフトドリンク(お茶類、ジュース類のみ)に
限り、一杯500円、ノーチャージでお飲みいただけます!!
大安売り!(笑)

20時半以降は通常料金となりますが、
それ以前からいらっしゃった方はノーチャージです。

皆さまのお越しをお待ちしております!!

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2018年06月30日

アメリカ旅行記 ライブ編

さて、さて、いつもながら、
あちらで観た多くのエンターテインメントの感想をちょっとずつ。

まずは、ライブ編ということで。


●ポール・サイモン

FINAL CONCERT OF PAUL SIMON'S FAREWELL TOUR 2018

ロスに到着したその日に、なんとハリウッド・ボウル(初)で
ポール・サイモンの引退コンサートをやると聞き、
すぐにチケットを手配する。
ポール・サイモンは、サイモンとガーファンクルのライブを
もう25年ほど前に東京で観た以来。
単独では初めて。
"Grace Land"を始めとし、彼の世界観は、S&G時代の
フォークロックからはかけ離れ、
ジャズやアフリカン・ミュージックなど
あらゆる新境地をどんどん開拓していった。
ライブを観ると、その世界観の広さを
改めてたっぷりと堪能させてくれる。
とは言え、「ボクサー」や「サウンド・オブ・サイレンス」などは
やっぱり泣かせられた。
僕と同世代、もしくはもっと上の世代のオジさんたちが
共に歌い、踊りまくっている姿は、素敵だった。



●スティーリー・ダン with ドゥービー・ブラザース

STEELY DAN WITH THE DOOBIE BROTHERS: THE SUMMER OF LIVING DANGEROUSLY 2018


これまたロスで、やってるんだ!と知り、
急遽取ったチケット。
このふた組も、たぶん僕が20代の頃に
共に日本武道館で観たのはよく覚えている。
withとは言え、共に演奏することはなかったが
まずはドゥービーが1時間半。
名曲のオン・パレード。
もちろん、今はマイケル・マクドナルドはいないので
大ヒット曲"Minetes by Minets"を聴くことは
出来なかったけど、これは当然。
あれはマクドナルドの声じゃないといけない(笑)
ドゥービーが前日のポール・サイモンと共に、
高年齢層がノリノリだったのだが、
第二部のスティーリー・ダンは
若い人も随分来ていてさらに盛り上がる。
改めて、スティーリー・ダンの音の幅広さに
関心させられる。
スティーリー・ダンは、ドナルド・フェイゲンと
ウォルター・ベッカー二人で作ったバンドだったが、
去年ベッカーが亡くなったことで
今回のライブは彼に捧げれらたモノらしかった。
ポールもそうだったが、ドナルド・フェイゲンの
格好良さったら!ホーンセクションも加わって、
ジャジーなサウンドでたっぷりと酔わせてくれた。



●ピンク

P!NK BEAUTIFUL TROUMA TOUR 2018

さて、今回ロスの目的は初のピンクのライブだった。
とにかく、アクロバティックな
パフォーマンスで有名な彼女。
グラミー賞や、AAAなどの映像では
たっぷりと見せてはいたものの、
まさか、ここまでとは。
のっけから、シャンデリアにまたがり、
大きく振りながら、逆さになり、
飛び上がり、歌い踊る。
まあ、このあたりは口パクだろうけれど、
見応え十分。
何度宙吊りをしたのか。
圧巻は、2万人を超えるこの会場の
端から端までロープで飛びながら、
棒状の止まり木のようなところに
足を止めては、観客を盛り上げる。
もちろん、パフォーマンスをしていない部分では
ドスの効いた素敵な声も聴かせてくれる。
もちろん、どんどん変化するセットも素晴らしく、
今やマドンナや、カイリーにも負けない
ショウアップのアーティストになったのだろう。
そしてアドリブや、ファンサービスも惜しまない。
本人は否定しているらしいが、
会場には多くのレズビアンが来ていたのも楽しかった。



●ジャスティン・ティンバレーク

JUSTIN TIMBERLAKE MAN OF THE WOODS TOUR 2018

実は前回のアルバムのライブを2年前に行こうと
思っていながら(この時のピンクのツアーも)、
断念せざるを得なかったティンバレーク。
アイドル出身とは言え、アルバムの構成力、
クウォリティの高さからもライブには
とても期待していた。
アリーナ部分がすべて長いステージとなっていて、
それを自由自在に動きまくるものだから、
ファンはどこにいても、身近で
ジャスティンを拝めるという流れ。
彼の魅力はその歌と共に、
キレがあるダンス。これは見応えあり。
ただし、やはりまだまだ黄色い歓声に包まれ、
それに応えようとしているアイドル感は
僕は観たことはないけれど、
日本のジャニーズ系のライブを
思い起こさずにはいかなかった。
ちょいと恥ずかしながらも、
楽しい一夜となった。



●ロジャー・ダルトリー 

ROGER DALTREY PERFORM THE WHO'S 'TOMMY' ON 2018 


以前、ヴァン・モリソンを観たことがあるブルックリンの
フォレストヒルズ・スタジアムは屋外にあって
本当に気持ちが良い。
ここで、ロジャー・ダルトリーが
The Whoのアルバム"TOMMY"を全曲熱唱する、
というコンサート。
僕もこのアルバムは大好きで、映画も舞台も観ている。
もう70を超えているダルトリーがマイクを
振り回しながら歌っている様は
決してオジサン、頑張っている、というように映らない。
曲順もそのままで、観客も共に歌う、というライブ。
アンコールはまさかの"Who Are You?"
もっと聴きたいThe Whoの曲もたくさんあったが、
それは無い物ねだりかも。
夜風が気持ち良い一夜だった。


●イマジン・ドラゴンズ

IMAGINE DRAGONS EVOLVE WORLD TOUR 2018


今年、東京に来て、観た人間が口々に素晴らしかったと言い、
日本公演を観られなかった悔しさを
マディソン・スクエア・ガーデンで味わうことにした。
オルタナティブとは言え、かなりポップで
耳障りが良いイマジン・ドラゴンズ。
ヴォーカルの●は、途中から上半身裸になり、
その鍛えた体を見せながらのパフォーマンス。
僕の座席は中央、うしろだったが
ふと気づくと真横にステージが出て来て、
1メートル先で歌っているという状態。
それこそ、そのあと、マディソン・スクエアの
2階席の通路を歩いて行きながら歌いまくる。
このサービス精神も含めて、
ポップ・バンドでCold PlayやMaroon5と
並ぶようになったんだろうと納得。


●U2

U2 SONGS AND EXPERIENCES TOUR "2018


これが僕の今回のラストのライブとなった。
僕は東京公演は初来日を除いて全部観ていて、
マイアミで観た360°ツアーという前代未聞のライブや、
去年フィラデルフィアで観た「ヨシュア・ツリー」の
再現ライブに続いて、アメリカでは3回目。
彼らのライブ動員の集客力と収益は
すべてのアーティストの中でトップという記録があるだけあって、
いつ観てもその安定感というのは素晴らしい。
例のごとく、MSGで端から端まで広げられた
巨大スクリーンには、凝りに凝ったビジュアルが繰り広げられ、
途中、「愛」「自由」「平等」「権利」というような
メッセージ性が強い言葉や、
ネオナチ、KKK、そして銃規制反対派などの映像も盛り込まれる。
相変わらず、ズシンと重く、
そして強く胸をうたわれるコンサートだった。


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外国人と日本人

水曜日の飛行機で帰国したのだけれど、
成田に13時半に到着する予定が、
強風のため、着陸できず、
そこから羽田に向かった。

それはそれでラッキーと思いきや、
8割ほどのお客さんがアメリカ人も含む
外国人だったため、
また成田に戻る、戻らないとかで
羽田の機内に3時間ほど閉じ込められ、
結局、荷物を待ち、空港を出たのが18時も
過ぎた頃だった。

ずいぶん昔に、ギリシャに行った際に
パキスタンのカラチで
長時間待たされたことがあったが、
それ以来、ほぼ遅れたことがなかったので
久しぶりの出来事だった。


機内でとても興味深いと思うことがあった。
何かと言いたいことは言う、
とされるアメリカ人たち観光客だが、
特にクレームを出したり、
いつまで待たせるの?と怒るような人はおらず、
意外と呑気な感じでゲームをしたり、
お喋りをしたりしていた。

逆に日本人は、CAの人に
どうなっているのか、と
詰め寄る人や、
細かく聞いている人も多い。

たぶん、外国人というのは、
飛行機に限らず、
多くの交通機関の遅延などに
とっても慣れているということもあるのだろう。

思えば、NYの地下鉄など、
どういう事情で遅れても、
理由を細かく説明をすることもなければ、
謝罪もない。
客もまたか、仕方がないなあ、という感じだったりする。

日本であれば、それが交通機関自体の理由ではなく、
天候や災害であれ、平謝りしたり、
怒涛が飛び交ったりもする光景を
テレビなどでよく見る。

ただし、これは交通機関の遅れ、
ということに限ったことで、
他のことに対するクレームや伝え方は
アメリカ人を含む外国人のほうが強かったりすることも
当然あるだろう。
権利を主張する、ということに関しては
日本人はそれなりに尻込みしてしまう。

これは権利を主張する、ということとは
また少し違うことだけれど、
アメリカで、講演会などに行ったとする。
講演をする人と
お客さんとのティーチインをする場面に出くわすと
どんどん質問が飛ぶ。
と言うか、質問がそのうちに
ユーモアを交えた会話となり、
いわゆる意見交換がこれでもかと続く。

日本では意見交換どころか、
数人、手が上がるくらいだったりする。
それも、申し訳なさそうに。


外国から日本に帰国して、いつも思うのは
日本人は本当に他人をおもんばかる、
気にする、空気を読む国民なのだ、ということ。
常にきっちりとしようとしているし、
はみ出し者は嫌がられる。
嫌がられないように考えて行く。

電車や、レストランで友人や家族と
話すのはOKだが、携帯は遠慮しなければならない。
こんな国は世界で唯一だとも聞く。
これはとっても不思議だという外国人もいれば、
静かで素晴らしいと賞賛する人もいるようだ。

そんなことを考えると、この僕なんかは
日本人の中で最も日本人的なのかも知れない。
そう思う。

さすがに駅でクレームを出したりはしないけれど、
常に周りがどう感じるのか、それを気にしながら、
自分の行動を決めていったりする。

自分が受けてきたいわゆる日本人的教育が
非常に悪いかと言うと、そんなことはないと思う。

ただ、自分の感情を抑えながら、
個性を伸ばせない、ということは
多くの見識者が言うことだったりする。

どちらが良い、悪い、ということではない
そう思う。
いかに各々のバランスをうまく取りながら、
自分らしく生きていけるか、
ということなんだろう。

いつも考えることだけれど、
今回、特に考えてしまったことだった。

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2018年06月23日

ペルーで考えたこと

去年、恒例のニューヨーク旅行に、メキシコ、キューバ、
そしてブラジルに足を伸ばした。
そして今回、世界遺産としてここ10年ほど
多くの人が行きたいとしている
マチュピチュ(ペルー)に行くことにした。

数年前に、カンボジアのアンコールワットに
行った折、いわゆる秘境の地や
多少危ないとされるところは、
元気なうちに行ける時に行っておかなければ、
そう思ったのだ。
ただ、マチュピチュは、人気が出過ぎて、
人数制限を設けたり、ガイドと一緒にではないと
入れない、そういうことになったと言う。

結局、マチュピチュの入り口まで行けば、
ガイドをする人(特にスペイン語、英語圏用)は
たくさん客引きをしていたのだが、
日本を出る前などそんな事は知らなかった。
そして、今回、ペルーに入り、リマは別にして、
クスコ、マチュピチュのみ、ガイドをお願いする
ということにした。


リマ。
やはりリオやメキシコシティと共に、
物騒と言えば物騒、
バスには人が溢れんばかりだし、
ドアにぶら下がるように人が乗っていたり、
物売りがどんどんバスに入っていっては
出てくる。

東京、ロンドン、ニューヨーク、パリなどとは
まったく違う魅力を見せる南米の街。
まあ、そんなリマから飛行機から1時間20分かけて行くのがクスコ。

クスコは真っ青な空と、ひたすら坂の石畳に包まれた
標高3400メートル、という土地。
本やネットを見ると、高山病になった、
という人が少なからず半分かそれ以上いると聞く。
うちにいたマサヒロも頭痛が大変だったと言うし、
他のお客さんも何人も辛かったと聞いた。

かなり心して、あらゆるところに書いてあるように
大きくゆっくりと深呼吸を繰り返し、
出来る限り、ゆっくりと歩く。

クスコからガイドを務めてくれた
僕と同世代の女性、サチコさん。
歴史地区と言われるアルマス広場に面した教会や、
太陽神殿、サクサイワマン遺跡、マラスの塩田、モライ遺跡など
多くの場所に連れて行ってもらったが、
何が面白かったかと言うと、
彼女の生き方だった。


彼女は35年の前に、山岳部の女友達と
英字新聞の片隅の広告で見つけた
ペルーとアンデス山脈というのから
二人だけで日本をあとにしたらしい。

その当時は、日本政府からは
ペルーは「渡航禁止地域」なおかつ
「危険地帯」として位置付けられていたようだが、
彼女たちはまったくそんなことを
知るよしもなかったと言う。

マチュピチュの「マ」の字も、
まだ世間に晒されていなかった頃、
とにかく初めて訪れたクスコも
まったく観光地化されていなかったらしい。

そして半日かけて歩いて着いたのが
マチュピチュだったとのこと。
まだ世界遺産などになる前だったから
舗装されていない道と遺跡自体も
今ほど整理されていなかったようだ。

しかし、写真にも何も報道されていなかった
当時のマチュピチュ遺跡を目にした感動は
どう伝えたら良いか、わからない、
そうサチコさんは言った。

サチコさんは大層、クスコが気にいり、
そこに旅行に来ていた日本人男性と
「ここが生涯の土地」と心に決め、
結婚したのだそうだ。

当時は1日に一度だけ1時間流れるNHKのニュース放送を
ラジオの凄い雑音の中から周波数を合わせて聞いた。
日本のNHKのテレビが
観られるようになったのなんて
15年ほど前だったと言う。


ほとんどの人たちは穏やかで優しく
(確かにそうだった)、貧富の差が激しいため、
泥棒、スリ、置き引きはキリがない。
たぶん、クスコに住んでいる人たち100%が
泥棒に遭ったことはあるのだと言う。

買い物から帰って来たら、うちはもぬけの殻に
なっていた、なんて言うことは何度となくある。
それで落ち込んでいても仕方がなく、
みんな笑って過ごしているのだそうだ。

それから35年。子供さんたちはまだ学生だそうだが、
彼らはネットで日本のアニメやゲームに夢中。
たぶん、クスコでは、ほぼ日本と変わらないような
生活が出来ると言う。

泥棒はまだまだあとを絶たないようだ。
クスコでは、土壁の家屋のいたるところに
花びらや派手なマークとスペイン語の数文字が書かれている。
あれは何かと彼女に尋ねると、
支持政党を壁にかかげているのだそうだ。

ペルーは、共和国でかつてのフジモリ氏も含めた
国民が選んだ大統領が行政を行使するらしいが、
国民がストライキやデモに強く関心を持っているのは、
子供の頃から「何をどう考えるか」を教え、
授業の中で、自分の考えに基づいて、デモンストレーションを
する、ということが行われているらしい。

とは言え、犯罪と警察が結びついている、という認識は強く
ある意味、誰も警察を信じていない、
サチコさんはそう言っていた。

一度、買っていたペットの犬が突然いなくなり、
警察に届けを出しに行った際に、
見つけた人に賞金を出すか、と問われ、
出す、と答えた数時間後に
警察官が犬を連れて来た。
賞金は警察に手渡したのだと言う。
もちろん、賞金目当てで
警察が犬を連れて行っていたことは明白だった。

本当に日本では考えられないことが
次々と起こる。

警察官はあまりにも賃金が安く、
そのぶん、アルバイトをしている人たちも多いと言う。
だから汚職もはびこっていく。

これはいくらなんでも、と前大統領が
警察の賃金をあげたら、
その瞬間に「警察よりもずっと長時間働いている」
とする、教員がデモを始め、
今年の頭、3ヶ月間、授業がなかったとも言う。

そんなこんなで、常識では考えられないことや、
酷いことも多いけれど、自然の豊かさや
全良な人々が多く優しい、ということ、
そしてのんびりとした風土、
それはサチコさん家族が
「もう少しこちらで暮らしていたい」
そう思うことなのだそうだ。

日本に住んでいて、当然だと思っていること。
普通なら、と思うクセ。
ある意味、民意、という言葉の元に
多数意見が正しい、と思わざるを得ない社会。
これも、今回の旅で、
改めて学んだことだった。


マチュピチュの遺跡は本当に「天空の城」だった。
人気のワイナピチュには登れなかったけれど、
それよりもさらに高い3061メートルもの
マチュピチュ山に登った際には
途中何度も引き返そうかと思うほど辛かった。

山登りなどほとんどしたことがない僕が
一段、25cmにも30cmにもなる石段を
100段も200段も登っていくのだ。
道ゆく人とは笑顔で挨拶しながら、
突然の雨や強風、そして日差しの暑さなど
3時間の中で体験しながら、
それでも、いつものように、こういう経験が
人生であと、何度出来るだろう、そう思った。

あと数年、いや、10年くらいは、
多少過酷でもトライして行きたいものだ。

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2018年06月21日

ジャニスの言葉

先日、ここでも書いた
死んだ友人のヤスのことを知らせてくれた
女性ジャニスと改めて連絡が取れ、
ニューヨークのスターバックスから
skypeを使って2時間、色々な話をした。

彼女はヤスと音楽関係の流れで知り合って
25年くらいになるのだそうだ。

僕がほぼ知らなかったヤスの最後の25年間。

そして彼女が知らない僕の知っている
10代から20代のヤスの話。


もちろん、僕の場合はほぼ歴史もなければ、
事件もない。
その多くは、二人でヤツの部屋で聴いた
数々のロック・アルバムと安い酒の思い出だけだ。

「みつあきさんは、ヤっちゃんのこと、
好きだったのよね」

「うん、そう思う。まだ、男との恋愛経験も
なかったし、よくわからないけど。」

ヤスが帰らぬアパートの玄関で夜を明かして
待っていたこともあったし、
ヤツがバイトに行き、一人彼の部屋に残された僕は
彼の脱ぎ散らかしたジーパンや、
タバコの吸い殻をかなりドキドキしながら見ていた。

恥ずかしくなるほど、若かった。


「あたしもね、もう結婚してたけど
ヤッちゃんのこと、好きだった。」
ジャニスはそう言った。
「でも、ジャニスには旦那がいるじゃないか
ヤスはいつもそう言って笑って、逃げた。」
ジャニスはそう言う。


ジャニスは恋多き女なのだそうだ。
人を好きになることは罪じゃない。
マスコミで騒ぐみたいな不倫イコール悪みたいなモノ、
私はどうでもいい。
人が人を愛すること、それが何が悪いのか、
私にはわからない、と。

嫉妬心っていうのも私にはない。
自分が好きな人が愛する人に対して、
何故やっかむのか。
自分が死ぬほど好きな人間が好きな相手を
とことん、愛したい、私ならそう思う、と。


ジャニスは、若い頃、学校を卒業し、
一流化粧品会社に就職した。

合わなかった。
人の気持ちや心を無視して、
身の回りのことばかり取り繕う「容姿こそ一番」
という考え方が、まったく合わなかったのだそうだ。

ジャニスはその後、養豚所で働く。
化粧品会社の女同士の陰口や
人間関係にほとほと嫌気が指していたのだそうだ。
豚は陰口を言わない。
豚に何を言ったところで、ブーブーと鳴いているだけだ。

そこで今現在の旦那さんに会ったのだそうだ。

彼女は必死で豚を育てる。
多くの人たちに食べてもらうために、必死で育てる。
そして、良い時に、豚の額めがけて
大きなトンカチのようなモノで一撃する。

いかに苦しませることなく、一気に殺すか。
それが彼女の使命だと言う。


子豚の頃は、彼らを襲う野良犬や野良猫がいる。
子豚を食べてしまうのだそうだ。
彼女の育てた豚が多くの被害に遭う。

彼女はそういう野良犬、猫を見つけると
有無を言わさず殺す。
昔は追い払っていたけれど、
払っても、払っても、子豚を食べに来る。

大切な食いブチ。生活の糧。
それを殺す相手は犬や猫でも許さない。

ジャニスの家には犬も猫もいる。
何匹も病気で死んだりしながらも、
それでも大事に育てている。
心から愛している。
夫や、数々の男や、息子たち、
そしてヤスと同様に。

でも、自分が愛する人や動物と、
それに被害を及ぼすモノとはまた違うのだ。

ジャニスは言う。

「人は自分のこと、とっても変わってると言う。
怖いおばちゃんとも言われる。
人に嫌われることなんて、屁でもない、
そう思っている。
人間なんて大嫌い、いつもそう思ってた。
でも、愛してやまない人間もいたりする。
そういう矛盾の中で、
自分の生を全うする。

ヤスもそうして、生を全うしたんだ、そう思う。」

どういう理由があっても、僕自身は
動物を殺す、ということは出来ないだろう。

事実だけを耳にすると、おぞましいことだと
思う人も多いだろう。
ただ、単にそれをやってのけるジャニスが
残酷な人間とは言えない。


長い旅の中で、ジャニスと話をした2時間は
僕にとって、旅行で何を観た、というよりも
ずっと深く、ずっと重く貴重な時間だった。


ヤスのことを思い、
彼が繋げてくれたこの女性のことを思い、
僕が繋がっているたくさんの人たちのことを考えた。

人が僕をどう思っているか。
人にどう思われたいか。
誤解されないように、
誤解を与えないように、
そんなことに振り回されていた時期も長くあった。

今でもない、とは言えない。

でも、この年齢になり、少なくとも自分がどうあれるか、
どうありたいか、
今まで受けた影響を、どういうふうに
人に伝えていくことが出来るだろうか。

マチュピチュの、遥かにすぐ目の上にある空も、
ニューヨークの、まったく手が届かないほど高い空も、
そしてたぶん雨が多く、どんよりと湿った日本の空も、
すべて繋がっており、
それぞれが多くの「生きていること」「死ぬこと」を
ぼんやりと考えながら、
今、2018年で息をしているのだ、と。

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2018年06月04日

親友の死

今回の長旅で、フィラデルフィアに到着した
その空港で、携帯を開くと、
宮城に住む親友のヤスが亡くなった、と
彼女の友人ジャニスから連絡があった。

ヤスのことは、このブログでも何度か
書かせてもらった。



上を書いたあと、僕は数ヶ月に一度、
ヤスを見舞った。

去年の夏の暑い盛り、
自宅から、療養施設に移った時、
実はこの時が一番元気で、ほころぶような笑顔で
僕を迎え入れ、『ゲーム・オブ・スローンズ』などの
テレビドラマの話題まで盛り上がった。

僕がこの1年間の中で
最も彼が元気な顔を見せてくれた1日だった。

彼は懸命に食事療法でガンを克服しようとしていたし、
僕もそれを信じて、疑わなかった。

その後、ほぼ2日に一度、僕はヤスに電話をし、
失われた35年を取り戻すように
たくさんの話をした。

時には痛みや、精神的不安定から
落ち込んでいる様子もあったけれど、
それでもヤスは、ほぼいつも僕には
元気な声を聞かせてくれようとしていた。

しかし、去年の秋を迎えた頃、
彼は自宅で転倒、
前立腺癌が骨髄まで転移し、
足を切除しなければならなくなったと言う。

すぐに病院に駆けつけようとしたが、
ICUに入り、面会が出来ないということで
僕はヤスから連絡が来ることを待った。

結局、数日後、彼の妹さんから連絡があり、
出血多量で、もう余命いくばくもない、とのことだった。

すぐに仙台の病院に駆けつけると
ヤスは昏々と眠っているように見えたが、
どこかで意識があるかと思い、
僕は夢中で話し続けた。
もう長くないかも知れない。
もう、彼の意識は戻ることはないかも。
そんな事を考えながら、僕は東京に戻った。

しかし、彼の生命力は凄かった。
そこから彼の意識は戻り、
暮れに行った時には、
言葉さえ聞き辛かったが
「俺、わかるか?」と聞くと
大きく頷いた。

足は切除され、ずっとベッドに横たわったままの
ヤスの心情を思うと、僕はたまらなかった。

バイクに乗って、まだ10代だった僕の
ボロアパートに来てくれては
情熱的に音楽の話をしてくれたヤス。

いつもポジティブで、
笑顔で酒を楽しく飲んでいたヤス。

ある意味、ヤスは僕にとって
初恋の人だったのかも知れない。

二十歳前後のヤスの姿は
40年以上も経って、
こんな風になってしまったことが
僕には信じられなかったけれど、
それでも彼の瞳の中の輝きは
僕の心に何かを訴えてくれていた。


インフルエンザが流行り、
1月、2月と面会謝絶だったが、
それが解かれた3月に見舞った時も
ヤスは少しやつれた感じではあるものの、
しどろもどろな感じで
「元気か?俺は元気だよ」と
言葉になるか、ならない声を発してくれた。


そして5月。
連休明けた頃に、再度、妹さんから連絡があり、
もう長くはないだろうとドクターから
診断されたとのことを伝えられた。

旅行に出る一週間前、
これが最後だろうという思いを胸に
僕は再び仙台に向かった。

何とヤスは目を大きく見開いて
僕を迎え入れた。
もちろん、声も出せず、
もう前のような表情もなかった。

僕のことがわかるか、
どうかさえわからなかった。

病室には25歳になる彼の娘さんがいた。
二人の娘さんのうちの長女にあたる人だった。

僕が彼と初めて会った当時のヤスよりも
今の娘さんのほうが5つも年上だ。
そんな不思議な気持ちの中で
人間の生きていく時間と、
月日の流れる早さを思った。

娘さんに、僕とヤスが出会った頃の話を色々とすると
「とうちゃんにも、そんな時代があったんだ〜」と
娘さんはヤスの頭を撫でた。

「僕はあなたのとうちゃんのことが
心から大好きだったんですよ」
そんな事を心の中で思いながら、
僕はヤスの手を握り、
最後に彼の細くなった身体を抱きしめた。

あれから10日後、先月の29日の日に
ヤスは亡くなったようだった。

35年ぶりに自宅で会った時に
出会った彼の女友達のジャニスが
どうやって僕の連絡先を知ったか、
メールを送ってくれたのだった。

ヤスのFacebookを見ると、多くの彼の友達が
たくさんのコメントを書いていた。

そこには彼の素敵な生き方、
それに影響を受けた人たちのたくさんの思いなどが
ちりばめられていた。


2年前。
やっぱり僕の旅行中に、僕がゲイだと自覚をして
ほぼ初めて友人になったゲイの同い年の友人オオタが
癌で亡くなった。

オオタも、ヤスも
僕にとっては古い同世代の親友で、
その二人とも。葬儀には出ることが出来なかった。

大きな地球の上で、
それでも繋がっている空を見ながら
僕はヤスに心からありがとうと伝えた。

彼が与えてくれたような多くのことを
僕は誰かに与えることが出来ているんだろうか。

そんな事を考えながら、
もうしばらく旅を続けることにします。

留守で申し訳ありませんが、
毎日、素敵なスタッフが対応しているので、
よろしくお願いします。

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2018年05月31日

留守中、よろしくお願いします。

先日、お伝えしたように、恒例の初夏の旅行に
出かけることになりました。

基本的には、日、火曜日はタクヤ
月、木曜日がマサヤ、
水曜日がラファエル、
そして週末は、スタッフが入れ替わりで
お相手いたします。
詳細は、スケジュール表、
もしくはツイッターでご覧ください。

ご迷惑をおかけしますが、
よろしくお願いします。
posted by みつあき at 18:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月30日

おっさんずラブ

4月から土曜日の夜に始まった
ゲイのコメディテレビドラマ
「おっさんずラブ」。

うちに来る広告代理店のお客さんから
こういうドラマが始まるよ、と
耳にしたのは、3月になるか、
ならないかの頃だったかと思う。

それを聞いた時には、
また、ちょっとゲイをバカにしたような
オネエキャラ満載、
面白おかしいモノかと
とりあえず、つまらなければ
途中でやめるつもりで観てみた。

ところが、これは滅法、面白い。

今週で最終回を迎えるこのドラマも
店で観ている人も多く、反響も大きい。

それは何故なんだろう。

お話は本当にバカバカしくて、
ある意味、リアリティがない。

不動産会社で働くリーマンの男に
思いを寄せる中年上司、
そして移動してきた部下までも。

自分はノンケだと思っている主人公は、
右往左往するんだけど、
その上司の奥さん、幼馴染の女友達、
そして部下と昔付き合っていた、
という課長(この役所はよくわからない)が
ドラマをさらに複雑のモノにする。

リアリティはないけれど、
ここに想像しているような
ゲイをバカにしているような描写はない。

それぞれが男同士で好きだったり、
付き合ったりすることが判明しても、
誰も「ホモ?」「キモ!」などと言わない。

むしろ、ああ、相手は男なんだね、
いいんじゃない?的な流れで
済まされてしまっていることが
ある意味、とても新しい。

もちろん、ゲイにとっても
あり得ないと言えば、あり得ない話だから、
ストレートにとっても、さらに
あり得ないかも知れない。

ただ、ここに流れているそれぞれの「愛」が
笑いの中でも、きちんとリアルに伝わってくる。

バカバカしいながらも、その一直線の気持ちが
リアルだったりするのだ。

そして先が読めないサスペンスフル(笑)な
展開が、ドラマとしても好奇心を掻き立てる。


今年になって「隣の芝生は青く見える」や
「女子的生活」(これはトランスジェンダーもの)、
そして「弟の夫」と、どんどんLGBTを扱うドラマが
放映されている。
今、放映の朝の連ドラ「半分、青い。」も、
主人公が仕事をする漫画家のアシスタントに
堂々とゲイキャラが存在する。


好きか、嫌いかは置いといて、
この多様性が、ストレート社会の日常に
ごくごく普通に登場する、というのは
世の中が少し変化しているということなんだろう。

そう思うと、かつて「同窓会」や「ロマンス」など
2000年代になる前の
ゲイ主演のテレビドラマは
2丁目でも話題になりながらも、
ちょっと人ごとのような感覚だったのが、
ずいぶん変化したような気がする。

今回の「おっさんずラブ」の流れが
それもありか、という流れになるのか、
というと無理もあるかも知れないけれど、
いずれにしても、個人的には
とっても好感が持てるドラマだと思った。

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2018年05月28日

マサヒロ、ファイナル・ デイ

昨日は、スタッフのマサヒロが卒業という一夜で、
店のスタッフや旧スタッフ、
そして彼を慕う多くのお客さんたちが
別れを惜しみに来てくれた。

マサヒロいわく、いくら仕事都合とは言え、
楽しかった店を辞める、というのは
悔しく、残念だったようだ。
それを聞いただけで、僕自身、
嬉しいし、有難い、そう思う。

いつもは、お客さんが引いていって、
静かになる2時前後にスタッフは
上がったりするのだけれど、
昨日は4時前まで盛り上がっていて、
そのあと、マサヒロと二人でゆっくりと話をした。

思えば、マサヒロが入ってから
スタッフたちが集まったりするようなことも増え、
彼らの絆が深くなったということは
先日も書いたし、それは僕としても
嬉しかった。

他店で、スタッフ同士がどうしてもうまく行かず、
頭を抱えているお店の話もたまに聞くけれど、
そう思えば、うちは恵まれているし、
そんなパイプ役にマサヒロがなってくれていた
というのは、とっても有り難かった。


マサヒロからは、誰が、ということではなく、
スタッフが店に対して、もしくは僕に対して
どんなふうに感じたり、思ったりしているか、
そして、それをどういうふうに運べばいいか、
など、彼の意見を忌憚なく話してくれる、
ということもこの2年半の中で
何度かあった。

そして、昨夜、と言うか、今朝がたは
その集大成だったのかも知れない。

「僕が店の人間じゃなくなると、
きっとこんな話はもう出来ないし、
だから、今日、話したいことは話しますね」

そんなマサヒロのひと言、ひと言は
彼の家族の中で、もしくは学校や職場で
彼自身が培ってきた人間関係に対する
とってもポジティブな思い、のような気がした。

多くの人たちに囲まれて、
ニコニコと笑っていたマサヒロを見ながら、
こうやって、一人、一人がうちの店を卒業し、
それでも顔を覗かせてくれ続けることも
心から感謝しなければならないなあ。
そんな事を噛み締めた一夜だった。

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2018年05月26日

ユウタのこと

この前のブログで、足掛け3年いてくれた
マサヒロが、今日、26日をもって、店を卒業する、
ということを書いたけれど、
彼と前後して、新人のユウタが
入ってくれる事となり、
昨日、オープンを手伝ってくれた。

ユウタが、店に来てくれたのはもう4年以上も前。
うちの店でも、評判のテレビドラマ”Glee"が全盛で
それを模したイベントが各地で開催されていた。
当時のうちの店のスタッフやお客さんが
2丁目のイベントや、街なかで
フラッシュモブなどをやっていた時に
その流れでダンスをしていたのがユウタだった。

そして驚くことに、なんと当時、
ユウタはストレート。
その後、そのダンス仲間の女のコとも
数年付き合って、二人で店に来てくれることもあった。

子供の頃から、なんとなく男に興味があった、
という人も多く、女のコとは世の流れもあって、
ある意味、仕方がなく付き合っていた、
という人も多いけれど、
ユウタは、もともとまったく男性に
興味を持ったことがない、
というタイプだったようだ。

そういう中で、知り合ったゲイから
言い寄られたということが、
ユウタを変えた。

あれよ、あれよという間に、
男と付き合う、ということになって
ふうむ、これがゲイ、ということなのか、
と確認した、ということ。

結局、そういう事に目覚めて、2年。
当時、付き合い出した男とは別れたし、
ゲイとしては、まだまだ初心者なのだそうだ。

とは言え、基本的にはまったく人見知りをする、
ということもない、という本人。
新たなるスタッフとして、
どんなふうな存在感を見せてくれるか、
楽しみだ。

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2018年05月24日

マサヒロのこと

2年半前に店に入るやいなや、
「デキる男!!」と言われたマサヒロが
突然、仕事の都合で今月いっぱいで
(明後日、26日)
店を卒業するということになってしまった。

仲良しのショウと共に、店を手伝ってくれ、
ショウが去年の暮れに転職と共に
卒業した時に
「一緒に辞めるなんて言うなよ〜」と
言っていたけれど、半年も経たないうちに
「自分も辞めたくはないけれど、今
今回はどうしても」ということになった。

マサヒロは30代半ばと、店の中では中堅で
20代のスタッフと、40代のスタッフを
結ぶそれこそ、ブリッジになってくれていた。

僕は参加したことはないけれど、
彼の自宅で新旧スタッフの集いは
インスタグラムなどで
みんないつも楽しそうだった。

また、僕に対しても、
店のこと、スタッフのことについても
忌憚のない意見を伝えてくれて、
それは常にポジティブなモノ言いであって、
常になるほどなあ、
そう思わせてくれることだった。

彼や、スタッフ、
そしてお客さんにもよく言うことだけれど、
店を手伝ってくれたスタッフの中で、
彼ほど変化を感じた人もいなかった。

店に飲みに来てくれていた頃、
結構黙々として、大人しく
およそゲイ感がない雰囲気があった。

だからと言って、ゲイっぽさが増えたのかと
言うと、そのあたりはわからないけれど、
色々な人とよく語り、常に笑顔で接する
という華やかなイメージが強く、
これにはビックリした。

こちらの世界の友人など、ほとんど
いなかった、と言う彼自身が、
その変化を最も驚いているのかも知れない。

ただ、よくよく考えてみれば、
それは彼が変わったということではなく、
もともと持っていた気質が
色々なことと連鎖して
湧き水のように出て来たのかも知れない。

いずれにしても、たった2年半の中で
存在を大きくし、多くのお客さんに
心地よく接してくれたマサヒロに
この場を借りて、お礼を言いたい。

また、ちょっと時間があえば、
旧スタッフとして、手伝ってくれることを
祈りつつも。

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2018年05月23日

母の命日

5月19日は母の命日。

あれから、もう2年も経ったと思うと

本当に年月が過ぎるのは早い。


去年もそうだったが、この日は

何となく1日、母の写真を見たり、

共にいた時のことを考えてしまう。


命日は週末だったので、明けた

月曜日に父と共に眠る墓を訪れた。


神戸の甲山にある巨大な共同墓地は、

木々に囲まれ、散歩をしたり、

咲いている花を見たりする人も多い。


去年もそうだったが、

この季節に母が死んだことは

訪れる僕ら家族にとっては、

本当にありがたい。

文字通り五月晴れの中を、

まるで森林浴を

するような気持ちで、

両親に話しかけられるのだ。


思えば、もう4年ほど前だったか、

母がまだ杖をついて歩けていた時に、

墓に眠る父に会いに来た。


今、月曜日をやってくれているマサヤが

大阪に暮らしていた頃で、

彼が車を出し、母の介護施設から

墓地まで乗せて来てもらった。


その時に、マサヤは車の中に鍵を刺したまま、

ドアを閉じてしまい、

その墓地の階段に母と座って、

JAFがやってくるのを待ったのも

懐かしい思い出だ。


墓地の石段に母と座っていたら、

母の目の前を蝶々が舞っていた。

母は「あら。お父さんかしら。

こうして、お父さんに会わせてくれるために、

マサヤ君は鍵を車に忘れてくれたのね。」

なんて、笑っていた。


今よりも、もう少し暑くなっていた時期だが、

それでも心地よい風に吹かれて、

気持ちの良い午後だった。


今回、墓参りに行き、

父と母の二羽の蝶々がいるか、なんて

ふと思ってみたけれど、

さすがにそれはなかった(笑)


もうこの年齢まで生きている僕に対して

なんの心配もしていないのかも知れない。


来年のこの季節に、また会おうね、と

挨拶をして、緑色の絵の具をばらまいたような

素晴らしい森に別れを告げた。


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2018年05月19日

からだの話

お客さんでもあり、
古くからの友人ヨウイチが
かなり酷い大腸炎になり、
入院したのは一昨年。
血便と激しい下痢が1時間ごとに続き、
とても日常を送れることが出来なかったと言う。

医者に言わせると、これは一生
付き合っていかなければならない
病気だと言われたようだ。
薬や、食事と日常生活を気を付けることで
多少は良くなるものの、
いつ、何時、トイレに
駆け込まなければならないかという不安。

これは本当によくわかる。
僕も20年近く前に胃癌をやり、
約2年間、そういう状態を過ごした。

大好きな映画や、コンサートの途中、
1時間ほどトイレに篭ったこともあったし、
会社に行く途中、何度も駅のトイレを
探したことも多かった。

ヨウイチは僕よりも10歳ほど若いけれど、
それでも決して「若い」と言われる年齢じゃない。

とりあえず、ここ数ヶ月、
ネットで知った名医にめぐり会い、
ちょっとホッとしている、という報告があった。

お客さんに限らず、僕の友人、知人たちで
体調を悪くしている人は、常にひと握りいる。

中には余命を宣告されてしまっている人もいるし、
いつどうなるか、わからないような爆弾を
抱えている人もいる。

僕の場合、癌を克服したあとは、
2年前に急性の頚椎のヘルニアに
なった以外は、おかげさまで風邪やインフルエンザに
かかることもなく、元気でいられる。

常に病は気からだなあ、と思いながらも、
そう言えば、自分は元気、と
たかをくくっている中で
癌を宣告されたことも改めて思い出した。

好奇心を持って、あらゆることに挑みながらも、
ずっと自分の身体と向き合っていくことを忘れずに
きちんとした日々を送っていかなければ。
そんな警鐘を鳴らしてくれたヨウイチの報告だった。

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2018年05月18日

ウォータースポーツ 水芸???(笑)

アメフトのタックル問題が話題になっているけれど、
30歳のセイゴは、中学、高校とラグビー部で
18歳の時に付き合った人が
実は大学のアメフト選手、それも
その世界ではモノ凄く有名だったようだ。

彼はそもそも高校にラグビーを教えに来てくれた
OBだったのだけど、
そんなつながりで付き合うことになったようだ。

まあ、馴れ初めも面白かったのだけど、
その彼は物凄く体臭が好き。
セイゴに、とにかくガンガンと運動をさせ、
汗をかかせて、その臭いを嗅ぎながら
抱きしめてくれたのだそうだ。

若かったセイゴは、その彼任せで
すっかりと「男の世界はそういうもんだ」
そう思い込んでいたようだ。

加えて、彼はウォーター・スポーツ、
つまりおしっこをかけたり、かけられたりする、
ということがとっても好きだった。
最初は抵抗があったセイゴは
それも男の世界、と受け入れ、
そういう事がセックスの前戯的なモノだと
思っていたのだそうだ。

ただ、彼と別れてから、セイゴに
そういう事を望む年上の人は皆無。
自分がかけ合いをしたい、
と言うと変態呼ばわり。

セイゴにとっては、
風呂場でオシッコを
身体中にかけたりするのは、
まったく普通の行為だと思うそうだ。

おちんちんからザーメンが出るのを見て
みんな興奮するのに、何故、オシッコは汚い、
そう思うのかわからない。


確かに、欧米のゲイポルノのプレイ内容などを
雑誌やネットで見てみると「W.S.」と
ちゃんと項目があったりするのだから、
れっきとしたプレイ(って何??笑)なのかもしれない。

ただ、ここ7、8年、
さすがに飲み屋などでそういう話をすると
多くの人がどん引きすることがわかって、
最近はめっきりしなくなったらしい。

僕自身、その手のフェティッシュな事柄は
他人に迷惑さえかけなければ、
人それぞれであると思っているので、
そのあたりのことがわかったのか、
セイゴは話してくれた。

このブログでも、過去多くのフェティシズムを
書かせてもらったけれど、
そこで「普通」とか「あり得ない」
という言葉を使うゲイの人は
ついついどうなんだろうか、
なんて考えてしまったりするのだ。

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2018年05月17日

中国からの訪問客

昨夜、一番に来てくれたのが
中国から来ているという学生の男女。
ゲイとバイセクシャルの女のコだった。

思えば、日本に来る観光客、
また留学している人たちの中で
圧倒的に中国の人たちは目立つけれど、
店には結構珍しい。

彼らは、日本の文化が大好き、
日本人の丁寧さが好き。
綺麗さが好き。

もちろん、アニメも漫画も
メイドカフェもアイドルも大好き。
出来ればずっとこっちで暮らしたい
そんな事を言う。

中国の人たちは、日本人と同じように
「人に迷惑をかけないように。
わがままにならないように。」という
教育を受けているのだけれど、
一旦、社会に出ると、どうしても
我が、我が、という人が多くなってしまっている、
と二人は言う。

それは、国の中では心から自由に出来ない、
そういうことに対する反発のようなモノが
そうさせているのかも知れない、
そう思うということだった。

片や、日本の人は親切で丁寧なのだが、
いつも思うのは、
何故、そこまで他人の目を気にし、
自分がやりたいことを抑えたり
我慢しているのだろうか、と
考えたりする、ということだった。

人と同じように生きていかなければ、
というのが、若い彼らにとっても、
とても気になる部分だと言う。

こんな自由な国ののに、
何故そんなに我慢しているのか。
そんな風に、彼らの目には映るようだ。

わがままと我慢。
反発と忖度。
色々な事柄がまったく違う国同士、
国民同士がどうやって向き合っていけば
良いんだろうか。

彼らのつぶやきから、
色々な事をぼんやりと考えてしまった。

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モヒートの季節

Bridgeでは3年ほど前からモヒートを始めた。

当時は、スーパーや食料品店で
ミントの葉を買ってきて作っていたのだけれど、
これが初夏から夏にかけて
すぐに売り切れる。
やっと買えたと思っても、
モヒートが出ない日には
すぐにミントが悪くなってしまう。

そんなワケで去年の夏から
ベランダでミントの苗を植え、
栽培したモノを使う、ということにした。

青々と茂ったミントを手で叩くと
何とも言えない香りが店中に広がる。
そんなミントをたっぷりとグラスに入れて、
ライムと共に潰し、ラムとソーダを加えると
何とも幸福な味覚が出てくる。

さあ、モヒートの季節だ。
作るほうは、何かと手間暇は
かかってしまうけれど、
それでもお客さんたちに楽しんでもらうことは
ありがたい。


思えば、去年行ったキューバのハバナでは
どこの店に行っても、最初はモヒート。
南米の街で飲むモヒートは格別だった。

この初夏も、大量のミントがテラスで
育っている。
みなさんの口にスッキリとした
幸福感が広がりますように。
posted by みつあき at 19:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月16日

既婚者ゲイの恋

前にイベントで会ったことがある
コウジさん 50歳が、土曜日に来てくれた。
ずっと格闘技をしているということで
ガッシリとした体格と、
しっかりとした顔立ちは、
いかにも多くの男をな泣かせてきたんじゃないか、
そう思わせる。

聞いてみると、なんと既婚者。
中学生と小学生の子供が二人いるとのこと。
息子さんが障害を持っていて、
それから自身、多くを学んだのだと言う。

もともとバイセクシャルだったということもあり、
奥さんともセックスをしたい、
そうは思うけれど、
奥さん自身がそう思わない。
それで、たまに男性と
そういう関係になることもあるのだそうだ。

結婚して、唯一決めていたことは、
万が一、男性とそういう関係になっても
あくまでも割り切った肉体関係だと思うこと。

しかし、一度だけ、男性を
好きになりそうになってしまったことがあると言う。
その相手は、娘と同じ障害を持っていた、
というのが不思議だった。
コウジさんは物凄く揺れた。
その彼と会うたびに、息子の事を思い、
恋愛感情を持った自分を責めた。

しかし、結局、既婚者ということに
相手の気持ちが離れていった。
現在はその彼にもパートナーが出来、
良い友人となれたようだ。

今は、格闘技と、障害者に対しての学習、
その他にも趣味が高じてやっていることも
山ほどあるらしい。

生真面目でまっすぐなコウジさんの
心模様を聞いて、ちょっとキュンとなった。


posted by みつあき at 15:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月12日

プライド・ウィークが終わって

ゴールデンウィークの終わりと共に、
プライドウィークが終了した。

僕もあまり睡眠は取れなかったけれど、
最後の日曜日、楽しく、渋谷の街を
歩かせてもらった。

今年はなんと2日間で、
14万人もの人が訪れたという渋谷の
代々木公園イベント会場。

去年まではタイ・フェスティバルがあったこともあり、
限られた場所でのブースだったのが、
今回は倍とも思えるほどの
広い会場がぎっしりと人々で埋まっていた。

思えば、今から25年も前に
東京レズビアン&ゲイ・パレードと名打って
新宿通りを、数百人で歩いているのを
僕は複雑な思いで沿道から見ていた。

冷ややかで、奇怪なモノでも見るような
ストレートの人々のまなざしと共に、
とてもそこを歩く勇気など持てない自分がいた。

あの頃、生まれたばかりの人たち、
もしくはまだ小、中学生だった人たちが
現在のブライド・パレードを
大きく支えている20代から
40前後の世代だったりする。

彼らの意識は、当時の僕のそれとは
大きく変わっているように思える。

もちろん、今回会場に来た人の中には
スペシャルゲストの浜崎あゆみ見たさに、
という人もいるだろうし、
ブースで飲んだり食べたりすることや
久しぶりの友人たちと会う、ということだけに
足を伸ばしている人もいる。
それでも、そこにいる、ということは
きっと意義があるのだ、そう思う。

人前で大っぴらにしてほしくはない、
放っておいてほしい、いまだに
そう思っている当事者は多いし、
僕も同様だったせいか、
そういう気持ちはわからなくもない。

僕もまさにそういう一人だったのだ。

でも、ストレートの人や、既婚者と
平等にしてほしい、という気持ちは
今ではしごく当然のように
理解できるようになったことは確かだ。

なぜなら、僕の場合、知り合いで30年
共に暮らして来た人の一人が亡くなった時に
親族が出て来て、
部屋を出て行かざるを得なかったことから
気持ちは大きく変化した。

そのパートナーは入院中、病院にも入れず、
葬儀にも出られなかったのだと言う。

同様の話をつい最近も訴訟問題となったことを
ニュースで耳にした。

いくら同性婚などが
認められていない国だからと言って
これは、あってはならないんじゃないか。
そう思うばかりだ。

しかし、これを決めることが出来るのは
僕たち自身だけではなくて、
法で守られるしかない。

かつては有色人種が白人と同等の権利を持てず、
女性も然りだったことが、
あらゆる事例や裁判によって
変化をしてきたのだ。

そういう意味で、少しでも
多くの人が賛同し、法が改正されること。
それが大切なんだと思う。

そんな色々な思いを胸にした1日だった。


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posted by みつあき at 15:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月05日

感謝の1日

去年の5月4日に、うちに初めて来てくれた、という
ソウタ、シンジロウ、アキオの3人が
「今日が1周年です!」と乾杯してくれた。

店では、友人の誕生日やら、
恋人同士のアニバーサリーやら、
もちろん、うちの店の周年やら
お祝いしてもらったりするけれど、
うちの店に来て、何周年、というのは
初めてだった。

何せ、彼らはうちの店がオープンした時は
まだ10代だったりするワケで。

そう思えば、つい昨日、来てくれた19歳のコ
(コーラだけで大人しくしていたけれど)なんかは、
うちが生まれた時には、まだ小学生。

とにかく、そういう話を聞くと、
まだまだ新参者、と思っていたうちの店も、
ある意味、中堅、というところに
差し掛かったことを実感。

まあ、いずれにしても、感謝大き一夜だった。
ありがとうございました。
posted by みつあき at 05:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする