2025年10月18日

幼少期の記憶 その2

昨日のブログの続き。

中学生の頃は、本当に世界でこんな自分は
一人だけだと、どうなるんだろう、と
気持ちが沈んでいった。
何せ、男同士の性的なことはもちろん、
恋愛を描いた映画やドラマや小説など
何もなかった。

いや、小説はあったには
あったのだろうけれど、その当時の僕には
まったく目に入らなかった。

僕は学校の図書室で見つけた美術書に
描かれているミケランジェロの絵画や
ロダンの男の裸像をドキドキしながら
見ていたくらいだった。

ある時、日記に自分がゲイとして悩んでいる、
そう書いたことがある。
それを台所に置き忘れたまま外出したことがあった。

そこには
「なぜ自分はこうなのか。
変態なのかもしれない。
そういう自分を治さなければと思って、
何度も自分の頬を殴った。」
というようなことを書き、事実
よく自分自身を卑下し、
何度もひっぱたいたりしていたのだ。

これを母親が読んだのかはわからないし、
夜になって日記帳がそこにあったかどうかも
覚えていない。
死のうとは思わなかったが、
小学校から高校にかけて、
あの苦しみはずっと続いた。

こんな話を店ですると、年齢に関わらず
共感する人と、まったく悩んだことがない
という人に分かれる。

だから、単に「ゲイ」と言っても
本当に人それぞれなのだ。

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2025年10月15日

若き日の苦しみ

先週来てくれたヒロシ君、35歳は、
長いあいだあるトラウマに
悩まされてきたのだそうだ。

彼は中学時代、一人の同級生と仲良くなり、
親がいない昼間にその彼と
そういう関係になったらしい。
何度あったかは覚えていないようだが、
おそらく4回以上はあったという。

合言葉は「ホモホモごっこ」。
その名のとおり、お互いに遊びの
延長にすぎないものだった。

ただ、そのたびに相手は「こんなこと
やっちゃっていいのかなあ。
見つかったら大変なことになるし、
いずれ女のコとやらなきゃだからなあ」
などと呟いていたらしい。

そして時折、「自分が本当にゲイに
なっちゃうんじゃないか。だったらどうしよう」と
悩みを打ち明けていたという。

ヒロシ君は「そんなのヘイチャラだよ。
ゲイはゲイでいいじゃない」なんて
軽口を叩いていたそうだ。

やがてお互いに違う高校に進学し、
連絡も途絶えていた。
17歳のある日、その彼が自死した
という話が耳に入ったそうだ。

理由はわからなかったが、ヒロシ君は
おそらく自分とのことが原因だったのでは、と思い、
誰にも相談できず、辛い日々を送ったという。

5年ほど前に心療内科に通い、
ここ数年、ようやく落ち着いたらしい。

僕らの時代は、本当に思い悩む人間が多く、
僕もその一人だった。
でも、「ゲイ」という言葉が認知された
今の時代になっても、やっぱり
その本質は変わらないのだ。

そのためにも「特別」言い換えれば
「特殊」であるイメージを何とか
塗り替えられれば良いのだけれど。

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2025年09月19日

時代が変わっても

昨夜、ホームページを見て地方都市から
初めて来てくれた25歳のカズト君。
彼は子供の頃から自分がゲイだと
確信していたらしい。
その理由のひとつは、父親に対して性的な
部分だけではなく、強い愛情を
抱き続けたことだと言う。

お父さんはお母さんをこよなく愛していて、
そんな二人に激しく嫉妬したし、
両親が喧嘩すると必ず
お父さんの肩を持っていたそうだ。

その気持ちと裏腹に、自分が少し女性的だと
いうことで小中学校では馬鹿にされ、
ずっと悩み苦しんでいた。
同じような気持ちは自分にもあったけれど、
今は時代も変わり、ネットを使えば多くの
ゲイの存在に気付けるはずなのに、
彼はそれと自分の悩みとを結びつけて
考えることができなかったらしい。

高校から大学、そして社会人になっても
自分をなかなか受け入れられず、
そんな中でSNSにのめり込んだ。
Xで見つけたイケメンに恋をして、
何度もメッセージを送ったらしいが、
最初はやりとりできたものの、
途中から無視されてしまい、
仕事も手につかなくなるほど落ち込んだそうだ。

やっと最近、そんなこともしていられない
そう思い、一度だけ他県のゲイバーに
行ってみたものの馴染めず、
最終的にうちの店にたどり着いたと話していた。

いまだに自分が20代だった頃と
変わらない若い人もたくさんいるんだな、
そう改めて感じた。

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2025年06月27日

ゲイ・アイコン 日本版

昨日、海外アーティストの
ゲイ・アイコンについて書いたけれど、
日本では誰が該当するのか、いろいろ考えてみた。

自分が幼い頃は、同性愛者は
まだひっそりと暮らしていたし、
ネット文化もなかったから
ゲイに支持される、なんて
統計なども取れなかっただろう。
ただ、色々聞いてみると、やはり圧倒的に
人気があった歌手は美空ひばりなんだと思う。

それに加えて、当時「三人娘」と呼ばれていた
江利チエミや雪村いづみも挙がるだろう。
淡谷のり子なども該当するかもしれないけれど、
昨年の朝ドラ「ブギウギ」で評判になった
笠置シヅ子はどうなのだろうか。

そして、何と言っても、宝塚出身の越路吹雪は
美空ひばりと並んで、アイコン・トップと言えると思う。
越路吹雪に続いて、宝塚の多くのスターも、
ある意味ゲイアイコンと言えるのかも
しれないけれど、自分はあまり
詳しくないのでよくわからない。

少しだけ時代をずらしてみると
(それでも50年近く前だけど)、
ちあきなおみは絶対的なアイコンで、
今の若い人たちでも知る人は知っている。
ドラァグショウで、彼女の真似をする人も
少なくないと聞く。

ちあきなおみと同世代なら、
弘田三枝子も並ぶだろう。
彼女は亡くなる前に新宿二丁目でも
ミニライブをやったのが記憶に新しい。

「アイドル」という言葉が出てきて、
やはり忘れられない一人は山口百恵だと思う。
ただ、この頃はまだゲイアイコン
なんて意識は生まれていなかった。

同時期に登場したキャンディーズや
ピンク・レディーはゲイだけではなく、
日本中を沸かせたけれど、振り付けを
完璧に覚えたゲイも多かったはず。
90年代を過ぎて、カラオケに行くと、
よく踊っている人たちをよく見たものだ。

同世代で歌謡曲とはまったく違う分野で
登場した松任谷由実(ユーミン)や
中島みゆきは、ゲイのファン同士で好みが分かれ、
その対立(というほどでもないか)は
その後登場した松田聖子や中森明菜に引き継がれていく。

この後になると、多くのアイドルや
シンガーソングライターが登場し、
ゲイの好みもかなり多岐にわたるようになった。

だから細かく挙げるとキリがないけれど、
美空ひばり、山口百恵、松田聖子に続く
歴史に残るアイドルであり、
ゲイアイコンは安室奈美恵だろう。
彼女と並ぶのが浜崎あゆみ、
またアイドルではないけれど、宇多田ヒカル、
椎名林檎、JUJUなどになるのだろう。

2000年代に入って、多くのグループアイドルが登場した。
そもそも、それほどアイドル好きではなかった僕は、
どのグループがゲイアイコンになっているか、わからない。

上に書いた仲で、漏れている人も
大勢いるだろうし、なぜ彼女がアイコンで、
彼女は違うのかと怒られるかもしれない。

まあ、自分が思いつく限りはこんな感じだ。
長々と失礼しました。

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2025年06月26日

ゲイ・アイコンたち

昨日、友人からこんな画像が送られてきた。

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イラストレイターが描いたモノか、
それともAIか、僕はまったくわからない
もちろん、どちらか判明する方法は
あるのだろうけれど。

さてさて、この画像は、ゲイ・アイコンと
言われる洋楽の女性シンガーたちで、
左上からティナ・ターナー、ダイアナ・ロス、
カイリー・ミノーグ、その右下はドリー・パートン、
2段目はレディ・ガガ、シェール、
ホイットニー・ヒューストン、
3段目(ティナの真下)は、ブリトニースピアーズ、
ジャネット・ジャクソン、マライア・キャリー、
マドンナ、オリヴィア・ニュートン・ジョン、
一番下の段がジャネットの左下からドナ・サマー、
ベット・ミドラー、バーブラ・ストライサンド、
ジュディー・ガ=ランド、ライザ・ミネリ。

今の20代、30代で(ひょっとすると)
40代でもどれくらい知っているんだろうか。

そしてレディ・ガガ以外は、
みんな1900年代の人たちだ。
2000年代なら、リアーナや、ピンク!
ビヨンセが入ってきてもおかしくはない。
人気はものすごいけrど、テイラー・スウィフトが
ゲイアイコンに入るのかどうかは微妙だ。

逆に2010年以降に出てきた人はいない。
やっぱり、それなりのヒストリーがないと
ゲイ・アイコンと認められないのか。
それとも、このSNS時代では、
過去のようなタイプは生まれないのかも知れない。

ドージャ・キャットや、チャペル・ローンは
時間の問題。

逆にゲイアイコンというのは、男性も入るのだろうか。
チャットGPTに聞いてみると、
「LGBTQ+コミュニティ、特にゲイ男性に深く愛され、
共感される存在
を指し、性別は問いません」だそうだ。

ただ、それは誰かと尋ねると
フレディ・マーキュリー、エルトン・ジョン、
ジョージ・マイケル、リッキー・マーティン、
デヴィッド・ボウイ、アラン・ランバート

ボウイはバイセクシャルだけど、それ以外は
みんなゲイの当事者。

さて、日本のゲイアイコンについては
明日、また考えてみよう。

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2025年04月28日

オネエ言葉や仕草=ゲイ(男好き)なのか

昨日ジムに行った際、ダンベルを
戻そうとして動いていたら、
ちょうど正面から来た
中年男性とぶつかりそうになった。

少し頭髪が薄く、ぽっちゃりとした体型で、
トレーニングウェアもごくごく
普通のTシャツ姿だった。

そのぶつかりそうになった瞬間、
「あ!」と言って、その人が口に手をあて、
少し膝を曲げて会釈しながら
「ごめんなさ〜い!」と言った。

見た目からは想像できない
オネエっぽさだったので、
おそらくこちら側の人なのかと
結構びっくりしてしまった。

そのあと、少し考えてみた。
本当に彼はゲイだったのだろうか。

自分も幼少期に「女っぽい」と
言われていた時期があり、比較的多くのゲイが
子供の頃にそうやっていじめられたと聞く。

ただ、女性的な振る舞いをすることが、
ゲイ、つまり男性に対して好奇心を
持つことと必ずしもイコール
なんだろうかという疑問がある。

もしそうだとしたら、なぜなのだろう。

もちろん、そうではないゲイも大勢いる。
中には、大人になってゲイバーなどに
出入りするようになり、そういうものだと
思ってオネエ言葉を使うゲイもいるが、
それはむしろ逆のパターンだ。

数年前、LGBTQは脳の遺伝子による
という話も聞いたが、実際には「ゲイ遺伝子」は
存在しないという大規模な研究結果も出ている。

性的指向は複数の遺伝子や環境要因が
複雑に絡み合って決まるとされ、
遺伝子だけで性的指向を予測することはできない。

ふ〜む。不思議だ。

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2025年04月18日

カミングアウト後の傷

よく来てくれるカノウ君 34歳は、
つい先日、上司に飲みに誘われたときに
自身がゲイだとカミングアウトしたらしい。

上司は40代後半の既婚者で、
身なりもきちんとしていて、
いろいろな意味でバランスが取れており、
信頼できる人だ、とカノウ君はずっと思っていた。

最初に「実は」と切り出した時、
上司に「それ、俺のことが性的に
気になるってことか?」と聞かれたが、
そんなことはまったくなかったので、
カノウ君は否定した。
ただ、「あなたなら話せると思った」と
正直な気持ちを伝えた。

ところが上司は「すまない。僕はどうしても
理解できないし、正直、気持ち悪い。
その手の話はもうしないでほしい」と
言い放ったのだそうだ。

カノウ君はかなりショックを受け、
相談したことをひどく後悔した。
それだけでなく、
仕事に行く気さえ失せたという。

当然だと思う。ゲイであるという話だけでなく、
上司ならその状況を理解できなくても、
耳を傾けて受け入れようとするのが
上に立つ者の役目ではないか。
まして「気持ち悪い」という言葉は、
今どき差別そのものだと思う。

それ以前に「自分に興味があるのか」と
聞くこと自体、どうなんだろう。

これについて、職場でカミングアウト
することが間違いだという
意見もあるかもしれない。

僕自身、誰もがカミングアウト
するべきだとは思わないけれど、
それでも過去に僕が話した友人たちが、
その理解から大きく変わったことを考えると、
カノウ君がしようとしたこと自体は
決して間違いだったとは思えない。

今は少し傷が深いかもしれないけれど、
あまり落ち込まず、カノウ君なりの
ベターだと思う道を歩いていってほしい。
そう思う。

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2024年09月27日

This is my husband

有難いことに、うちの店にはあらゆる国から
週、5組から10組近くの外国人の
お客さんが来てくれる。

そして驚いたことに、おそらく
その半数か、それ以上がカップルだったりする。

そしてその中でも同性婚している人も
多かったりする。
先日、来てくれたサンフランシスコからの
カップル、そして同日、ルクセンブルクと
エストニアのカップルは、時間帯は違いながら、
それぞれに"This is my husband"と
紹介してくれた。

日本では、仮にストレートが
奥さんと飲みに行ったりしても、
見知らぬ人や、その店の人に
「これ、うちの奥さんです」なんて
なかなか紹介しないものだ。

いつの日か、日本でも同性婚が
通ったとしても、日本人気質として
「あ、彼、僕の旦那です」とは
やっぱり言わないような気がする。

それは、海外の風習からなのか、
それとも、色々な苦難を乗り越えて
結婚に漕ぎつけた、
というプライドなのか。

エストニアは今年の1月に制度が
決まったばかりなのだと言う。

5日前には、タイがアジアで台湾、
ネパールに次ぐ3番目の同性婚が
通った国として発表された。

日本で、いつか「これ、僕の旦那です」
と言う人たちが出てくるのだろうか。

夫婦別姓でさえ、決意できない国だし、
そもそも、ゲイ当事者が世界の中でも
同意していない人が多いとされる日本。

世界基準である必要もなく、
日本は日本でのやり方がある、
そんな声も大きい。

僕個人としては、少なくとも
(選択的夫婦別姓同様)したい人が
自由に出来る流れになれば良い、
そう思っている。

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2024年05月15日

「普通」という言葉

この前、よく来てくれるトシユキが
会社の上司で、「てっきりゲイだと思ったら
『普通の人』だった」と言っていて
隣に座っていたヨウジが
「俺たちゲイだって
普通じゃない?ストレートを
普通っていうのはやめようよ」と言っていた。

ゲイからストレートの「普通談話」はともかく、
一般的にも「普通」という言葉を
連発する人は多くいる。

「普通、こうだろ?」とか
「それ、普通じゃない」と。
僕自身も、そういう言い方を
まったくしないワケではなかった。

そう。とかく、日本人は「普通」という
言葉に弱い気がする。
幼い頃から、他の人と出来るだけ揃える、
抜きん出たことはやらない、
と教育されているからだろう。

この「普通」という言葉に隠された
「大多数(マジョリティ)が正しい」
という考えに裏付けされた
考え方は怖い、そう思う。

だから、と話をゲイに戻すと、
LGBTQは「普通じゃない」のだ、と
心のどこかで思っているストレート、
そしてゲイ自身もまだまだ多い。

思えば、昔、僕が行っていたバーのマスターが
「あたしたちは普通じゃないのよ。
変態で結構、気持ち悪くて結構。
差別されて当然、そういう中だからこそ
強くもなれるし、こうして
世間の片隅でも、言いたいことも言えるのよ」
と豪語していたことを思い出す。

同性婚に反対をしている人の中にも
「男は浮気をするモノだし、
それで離婚調停とか、面倒なことに
なるのは御免。
ストレート男性と同じようにしてもらうのは
本当に嫌だ」そういう人もいる。


「結婚するのが普通」だなんて思う人は
ストレートでも減ってきている。
現在の結婚制度の中で、
法的なバックアップが必要、
そう思う人は結婚がすればいいし、
そう思わない人はしなければ良い。
僕はそう思う。

「夫婦別姓」もそうだけれど、
選択できる、ということこそ、
それぞれの自由度が膨らむのだ、
僕はそう思うのだけれど。

いずれにしても「普通」という
意味もないような恐ろしい言葉から
色々考えさせられた。

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2024年03月16日

同性婚訴訟から

一昨日、同性婚についての控訴審で、
札幌高裁、東京地裁は「違憲」という
判断がくだされた。

僕の20代の頃には、同性婚どころか、
「LGBT」という言葉のみならず、
「ゲイ」というのは、どちらかと言うと
「ゲイボーイ」というフェミニンな
イメージだった。

加えて、「同性愛者」=「異常性愛者」と
思っていた人たちはまだまだ多かった。

それから思うと、それから40年を超え、
僕が店を始めた17年前あたりから
少しずつ変化が見え始めた。


ただ、他国に比べると、当事者(特にゲイ)で
同性婚があるべきだ、そう思っている人たちは
それほど多くない。
それは店をやっていてもよくわかる。

理由はさまざまだ。

まず、男女よりも、男同士のほうが
不特定な人との性的交渉が多くなりがちな
ゲイは、離婚訴訟などに面倒だという意見。

加えて、カミングアウトしている人が
少ないこともあり、自分がした場合、
親族や会社にバレてしまったら困る
という意見。

同性愛者は、自由恋愛だから良い、
何も異性間と同じにする必要もないという意見。

そして、LGBT法案と共に、同性婚が
決まったりすると、それでなくとも
自分がゲイである、ということが
公になりそうで嫌だ、という声もある。

いずれにしても、クローゼットで十分
幸せ、という、いかにも日本的な発想だと思う。
わざわざ西洋文化に
日本が合わせる理由はない、という人もいる。


色々な意見を聞きながらも、
それでも僕は「選択的夫婦別姓」も同じように、
やりたい、と思う人だけがチョイス出来る、
ということ。
それが最も大切な気がしてしまうのだ。

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2023年08月21日

温泉でのゲイとストレート

昨日来てくれたリョウスケ君。

彼の職場は、LGBTに対して
かなり寛容、かつ教育も
しっかりしていると言う。

カミングアウトしている人も
ちらほらいるし、リョウスケ君自身、
信頼できる人、何人かには
自分がゲイであることも話している。

もちろん、2丁目で会ったことがあっても
アウトしていない人だっているから、
それは個人それぞれだなあと思うようだ。


そんな中で、最近、ストレートの同僚から
ちょっとした相談を受けたのだと言う。

彼の職場で、研修旅行があるのだそうだが、
温泉でみんなで入ることになっているようだ。

その際、そのストレート男性は
「僕はゲイの人にまったく偏見はないけれど、
やっぱり温泉でゲイの人と一緒に
入って、見られる、ということに
とっても抵抗がある。
こう思うのは、差別に繋がると思う?」
ということだった。

リョウスケ君は、日本よりももう少し
LGBTの権利に対して進んでいる欧米の
知り合いなどに同様のことを聞いてみたそうだ。

欧米では、共同浴場、温泉というのがほぼなく、
逆にシャワールームに仕切りなどがそもそもない。
だから、そこでゲイであれ、ストレートであれ、
裸を見られたくない、という発想が
あまりないのかも知れないと言う。

確かに、彼らストレートが
ゲイ男性を意識してしまうのは
仕方がないことだと思うし、
逆に、偏見がないストレートの彼だからこそ、
そうやってリョウスケ君に正直な気持ちを
打ちあけてくれたのだろう。

それでなくとも、一部のスーパー銭湯や
お風呂屋さんで、そういう行為に及ぶ
ゲイの人もいる、というだけに、
この話を聞いて、とても複雑な気持ちになった。

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2023年07月15日

アイデンティティを見つけたのに

ここのところ、ずっと僕の旅日記を
書いてきたけれど、このあと、
ロンドンミュージカルが1本、
イスタンブール、カッパドキア、
そして旅行記総論(論ってことも
ないけれど)の4回がある。

しかし、帰国して一週間経っているのに
それを書き続けるよりも、
やっぱり店での日記を挟んで、
まだ、交代に書くほうが良いかと
今日からは少し店でのこと、
また昨今自分の身の回りで
起こったことを書こうかと。 

****************

昨夜来てくれたカズシ君は、
話をしていてもノンケッぽいし、
一見スポーツマンに見える33歳。

ただ、彼は子供の頃、母親や
お姉さんの着ている洋服や
化粧品を付けるのがたまらなく
好きだったと言う。

何度か、家族に見つかり、
怒られたものの、その癖は
中学一年くらいまで続いた。

ただ、学校ではサッカー部に入り、
それなりの成績を治めていたので
女子からプレゼントやラブレターを
もらって、それはそれで喜んでいた。

その時は女性の格好をすることが
ゲイやトランスジェンダーなのか、
そういうこととはまったく考えず、
女のコを好きになるものだ、
そう思い込んでいたのだそうだ。

しかし、中一のある夏休み、クラスメイトと
遊んでいる時に、実は女性の
格好をするのが好きだと伝えると、
なんと彼もそうだと言った。

それからその相手のうちに行った。
彼の母親はシャンソンなど小さなクラブで
歌っている歌手。
ゴージャスな衣装が山ほどあって、
それを互いに着て、遊ぶようになった。

そして、そのうち、女装した彼が
メイクをして口紅をつけたままで
なんとキスをしてきたのだと言う。

それからされるがまま、二人で
色々な格好をしたまま、下半身をいじりあう、
そういうことが何度も続いたのだそうだ。

しかし、カズシ君に彼女が出来て、
それもなくなった。
とは言え、まだ中学生。
女のコとそういう関係になるのは
まだまだ早過ぎたし、
自分でも彼女に性的なことを
望んでいたのか、わからなかったと言う。

加えて、カズシ君の脳裏には常に
女装した彼とエッチなことをしている
そんなことが思い出されたのだと言う。

カズシ君は、その後、高校に行く前あたりで
世の中のLGBT事情を知る。
そして自分はどこに当てはまるのか、
考える日々だったのだそうだ。

男が好きなのか、女装したいのか、
はたまた、ひょっとしてトランスなのか。
悶々とした日々が続いていた。

そういうさなかに、ryuchell氏が
離婚を決意し、自分らしく生きる、
というメッセージを発表した。

カズシ君は、なんだか
ずっとモヤモヤしたものが
取れたのだと言う。

しかし、それから数日前の衝撃的な出来事。
カズシ君は、本当にショックな日々を
過ごしているのだそうだ。

僕自身、ryuchell氏のことは
非常にショックだった。
本人の苦悩はおもんばかることさえ
出来ないけれど、とにかく自死することを
僕は決して良しとは思えない。

せっかく与えられた命。
そして残された元奥さん、子供さん、
そしてご両親ほか、ご家族や
友人たちの辛さを考える余地も
なかったんだろうことは
本当に切なく考えてしまう。

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2023年05月06日

ジェンダーレス・トイレについて

数週間前に鳴物入りでオープンした
歌舞伎町タワーに、ジェンダーレス・トイレが
できた、ということが話題、と言うよりも
色々と物議をかもしだしている。

僕も先週末、コールドプレイのライブ映画を
観に行き、(映画館は値段が高かったせいか、
かなり空いていたけれど、館内の
居酒屋やバーは激混み)
僕は2階にあるスターバックスに
寄ったついでに、当トイレに行ってみた。


2階にあるトイレの入り口には、警備員が
立っていて、そのうしろには、
立って用を足している人のイラストデザインが左、
座って用を足しているのが右と表示されている。

image.jpeg

要は、おしっこをする男性は基本的には左、
そうではない人(男女含む)は右、
ということらしい。

左側に行ってみると、女性トイレが並んでいる横に
男女どちらも入れるトイレがあり、
その逆側に男性のみ、というのがある。

その中央に鏡があり、女性が化粧直しや
手を洗っていたりする。

思えば、(うちの店もそうだが)
飲食店にひとつしかないようなトイレだと
それは仕方がないけれど、
少なくとも化粧直しを見ることはない。
そういう意味では、こういう場所で
女性が化粧直しをしていたりすると
「うひゃ〜っ」となったりする。

この「うひゃっ」は、人に寄って違うだろうけれど。


基本的に、トランスジェンダーの人たちが
過去、手洗いの問題で頭を悩ませていて、
こういうトイレが出来たおかげで
彼らの悩みはなくなる、ということだ。

それほど嫌な思いをしてきたことなど、
僕なんかは、まったくわかっていなかったので
こういう対処法は、きちんと歓迎するべきこと
そうは思うものの。。。


ジェンダーレストイレ=犯罪、
という図式を頭に浮かべる人もいるようで、
まあ、そのための警備員だったりするのだろう。

そして、先ほどの「うひゃっ」という気持ちは、
犯罪とまではいかなくても
隣のトイレに異性が入っていることへの
嫌悪感や、違和感、またある意味、
エロチックな妄想など
色々な思惑が広がることにも繋がるのは確か。


逆に言えば、ゲイの一部の人など、
立ちショントイレで横の人のペニスを
横目で見ながらドキドキしたりもするワケで、
んじゃ、そこはどうするんだ、という話にも
なりかねない。(あ、それはまた別の話か)

とにかく、この論争の着地点はどこなのか。
僕が前向きに考え、何らかの結論を
出したところで、それが通るかどうかは
わからないけれど、ちょっと考えたい問題だ。

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2023年03月16日

同性愛者への差別って

先日の首相秘書官問題で、
生々しい差別発言が
吐露されて少し経過した。

そこから巻き起こる問題に
様々な意見を持つ当事者の我々。

前にも書いたと思うけれど、
同性婚は当然の権利という人もいれば、
異性と同じにしなくて大丈夫、
そっとしておいて欲しい、という
人も当然のようにいる。

そんな中で、どういう人たちが
どれほど具体的な差別を
受けた人がいるんだろうか。


昨日来てくれたヨウジ君は、
去年、真横に寝ている最愛の恋人を
心不全で亡くした。

それから慌ただしい時間の中で、
呼んだ警察は遺体を確認しに、
そして、カミングアウトしていた家族も来た。

泣いているヨウジ君に
「ご関係は」と聞かれ
「パートナーです」と応えると
「わかりました」と言われたらしい。

結果的に遺体を検視するため、
そのまま警察に家族と共に行った。

これから検視で遺体と離されるという前に
「二人きりでお時間を過ごされますか」と
警察官に尋ねられたと言う。

その時は激しい感情に揺り動かされていて
何とも思わなかったらしいけれど、
改めて思うと、こういう時は
きちんと対応してくれるのだ、と
感謝したと言う。

僕も以前、パートナーが深夜に倒れて、
病院に救急車で運ばれた際、
病院側にも、パートナーであることを伝えた。
医師が、病状を僕に伝えるので、きちんと
ご家族に伝えてもらえるますか?
という問いかけに「もちろんです」と応えた。

そして、その後入院中も看護の方など全員が
パートナーとして受け入れてくれ、
想像以上の好意的な対応に驚いた。

ただ、お客さんや、世の中の人たちに聞くと
ありとあらゆるケースがあるとも言う。

パートナーがいても、周りの家族に
まったく伝えていないカップルも多いと思うし、
ヨウジ君や僕などは、逆に珍しい
パターンなのかも知れない。

ただ、いずれにしても諸外国のような
熾烈な差別を受けることが
日本ではそれほどなかったりする。

色々説明せずともわかる人はわかる、
そういう気持ちも手伝って、
きちんと伝えなくとも、というのが
日本人ゲイ独特な考え方なのかも知れない。

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2023年02月11日

地方都市から見たゲイシーン

昨日は2週間前同様、雪が積もるほど降る、と
ありとあらゆるニュースで取り上げられた。
大騒ぎした割には、オープンして30分もしたら
雨さえすっかり上がった。

不要不急の外出は避けて、など
降る降る詐欺かと思うほどのその後の
晴れ具合には参った。

とは言え、地方の大雪は大変なようで、
高校時代の友人たちが住む島根、鳥取なども
かなり降ったらしい。


そう言えば、高校の時の同級生の一人から
「なんだか国のLGBTに対しての件、
めちゃくちゃだなあ。」とLINEがあった。

「でも、俺もたぶん、お前(僕のこと)が
そう(ゲイ)でなかったら、あの秘書官の
ように思っていたのかも知れない」
そう書いてあった。

旧友の正直な気持ちを聞いて、なるほどなあ、
そう思った。

彼も含めて、地方都市に住むストレートの人たちに
とって、同性愛者など、会ったこともなければ、
テレビやメディア上のもの。
だから、まったくピンと来ない、
それが真実なのだろう。

沖縄に住む友人は、那覇よりも少し
離れているせいもあってなのか、
ものすごく気を使って暮らしているらしい。

町内会がとっても盛んである仲で、
50も過ぎた男同士だけに、
「仲が良い友人に部屋を貸している」
と言っているものの、どう思われているかわからない。

逆に、東京のど真ん中でゲイバーなど
やっていたりすると、そういあ実情が
どんどんわからなくなってしまいがちだ。
冷静に現実を踏まえながら、
考えていかなければいけない、
友人からの連絡でそんな事を考えた。

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2022年11月14日

ゲイカップルの里親

昨日、友人カップルの引っ越しパーティーに
招かれ、そこで36歳のツグム君と
3、4年ぶりに会った。

彼は少し下のパートナーがいて、
一緒に店にも何度か来てくれていたんだが、
ツグム君カップルも近々、引っ越すらしい。

ただ、ツグム君たちの引っ越し理由が
なんと子供を里親として迎えるから、
という話だったので、驚いた。

LGBT法案が国会では、可決していない。
それでも都やいくつかの県がパートナーシップ制度を
儲けたりし、里親になりたい、
という同性愛の人間と、実親と暮らせない子供たちを
繋ごうと、日本財団は大きく動いているらしい。


ツグム君カップルは、里親になるための
いくつかのステップを踏み、
登録をし、審査を通って
あとはどういう子供が来るかを
待つだけだと言う。

とは言っても、ありとあらゆる
条件をクリアする、というのは
ストレートカップルの里親と
同条件らしく、なかなか誰もが
すぐに、というワケにはいかないようだ。

また、迎えるほうとしては、男女や年齢を
選ぶことは出来ないらしく、
新生児から18歳のどういう子供が
やってくるかは、まだわからないと言う。

ちなみに調べてみると、こういう条件を
満たされた人たちが、里親申請を
通過することができるらしい。



ツグム君は、そのために
子供部屋がある広いうちに引っ越す、
という話だったのだ。

実は、この僕も震災があった時に、
震災孤児の里親になれないかを
調べていた時には、まだ同性カップル
というのは無理、ということであった。

それを思うと、その部分では
一歩も二歩も前進しているのだ、と
ちょっと喜ばしい話だった。

あとツグム君カップルの勇気と覚悟、
そして熱意には、なかなか
胸を打たれるモノがあった。

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posted by みつあき at 19:20| Comment(0) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月02日

時代錯誤もいい加減にしてほしい

個人の数日前、多くのサイトで取り上げられていた
う自民党議員連盟の会合で「同性愛は精神障害で依存症」
という記事を載せた冊子が配られたというニュースには
正直、耳を疑った。


僕自身、子供の頃、男性に性的指向を
持つことになんとなく気がついて、
何故自分だけがそうなのだろう、
これはおかしいことなのだ、と悶々と自分自身を
責め続けていたことを改めて思い出した。

まだ、同性愛とかゲイ、というアイデンティティが
自分の中に備わっていなかったどころか、
世の中の9割以上の人がそれを認めて
受け入れてはいなかったそんな時代だ。

僕が20代の頃、初めて行ったゲイバーでは
「本名なんて絶対言っちゃダメよ。
どこでどうバレて、痛い思いをするかも知れないから」
と言われたり、何人かのマスターは
「そう、ホモなんて、しょせん変態なんだから、
私たちはこっそり隠れて生きていくのよ。
だから楽しいの!」とさえ言っていたりした。

世の中が受け入れていないから、当然
当事者もまったく受け入れられないという流れ。
それはこの新宿2丁目でさえ、しごく
当然のように、すべてが隠れ家のように
存在していたのだ。

自分の母親が、僕がゲイだと知った時に
「自分自身の精神的な問題が
あなたにそうさせたのかも」と泣いたことも
忘れられない。
その後、母は多くの書籍を読み、
自身を責めても仕方がないことを理解したようだった。


僕が店をオープンした頃からのこの15年。
本当に世の中は、驚くほど変化した。

「ホモ」や「レズ」は差別用語だと
意識され、ゲイという言葉を使われるように
なったのが、90年代だったが、
さらにここ15年は一歩進んだ。

LGBTという言葉が国会や新聞で
多数使われるだけではなく、
多くのストレートの人たちも
それが差別だったのだと確信へと変わった。


しかし、今回の記事には
「個人の強い意志によって依存症から
抜け出すことは可能なので、
同棲会からの回復治療(!!)の効果が
期待できる」などと書かれているのだ。

自分自身のトラウマとも思えたあの
苦々しい時代のことが蘇ってくる、
そんな不快で、何とも言えない憤りが
ムラムラと湧き上がってくる。

ここに参加している人たちの中には
息子を同性愛の矯正施設に送り込んだ映画
「ある少年の告白」など、もちろん
観たこともないのだろう。

未見の人は是非とも、観てもらいたい。

Unknown.jpeg

https://www.amazon.co.jp/ある少年の告白-字幕版-ルーカス・ヘッジズ/dp/B07WDYJFY5/ref=sr_1_1?crid=3MHUQ9O7FWAVW&keywords=ある少年の告白+字幕版&qid=1656758535&s=instant-video&sprefix=ある少年の%2Cinstant-video%2C297&sr=1-1


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posted by みつあき at 19:44| Comment(0) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月25日

バビ江ちゃんの話

パーティの後、ニクヨちゃんも
バビ江ちゃんも律儀に飲みに来てくれた。
まあ、「律儀」とか言うと逆に失礼で、
実際は「飲みに来たいから
来ただけだ」と言われそうだけど。

そんなバビ江ちゃんに、うちのパーティで
プロジェクターで流した
「津軽海峡冬景色」の話をした。

観たことがある人ならわかると思うけど、
あの曲の歌詞に合わせてドラッグ姿の
バビ江ちゃんが、青森の街中や津軽を
駆け巡るという爆笑必至のビデオ作品だ。

この作品には”Part 1”と”2009年バージョン”が
あって、何気なく撮影裏話を聞いてみたら、
“Part 1”の時のカメラマンが体調を崩して
急遽青森に来られなくなったらしい。

そこで仕方なくバビ江ちゃんは売り専へ(笑)。
そこで男の子を買って、「今夜僕と寝なくていいから、
明日一日僕を撮って!」と頼んだそうだ。

どうりで”Part 1”はちょっと素人っぽい
絵作りになっているわけだ。

それにしても、この徹底ぶり。
バビ江ちゃんの真髄を見た気がした。
というか、笑えた…。

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posted by みつあき at 04:56| Comment(0) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月22日

ホモのホモフォビア

自分がゲイであることをどうしても
受け入れられず、ホモセクシャルや
ゲイの世界を忌み嫌う人は
それなりに多いと思う。

この僕だって30歳近くまでそ
うだったから、その気持ちは
まったくわからなくもない。

昨日、来てくれたお客さんから聞いた話では、
ゲイの世界ではそれなりに有名で、
肉体派として知られていた40歳を
過ぎた人が突然、ホモフォビア(ゲイ嫌い)に
なったらしい。

理由はよくわからないけれど、
何かがあってこちらの世界
(こういう言い方はあまり好きじゃないけれど)が
嫌になってしまったのだろうか。

僕のようにホモフォビアを持ちながら
少しずつ変化していく人は
それなりにいると思うけれど、
こういう逆パターンがあるのは
少し不思議に感じた。

彼のことは間接的にしか知らないけれど、
どうであれ、自分自身で納得した
より良い人生を歩んでいければ良いのだけれど。

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posted by みつあき at 16:28| Comment(2) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月13日

ゲイしかわからない言葉たち

今、話題の覚醒剤で捕まった俳優の話で、
お客のタカオちゃんが「電車の中吊りで、
『その俳優が行っていたヤリ部屋』と
書かれていた」という話から、
「『ヤリ部屋』って、ゲイ用語じゃ
なかったんだ」とお客さんたちが騒いだ。

いやいや。マスコミで言っている「ヤリ部屋」とは、
いわゆる「セックスをやるための部屋」だけど、
ゲイで言う「ヤリ部屋」は、いわゆる「ハッテン場」。

あ、「ハッテン場」というのも、ゲイ用語。
セックス目的で、男同士が集う場所。

「そう言えば、競パンって、
やっぱりゲイ用語じゃない?」って
いうハコタ君の言葉に僕はびっくり。
競泳用の水着は、ゲイじゃなくても、
競パンっていうものだと思っていた。
違いのだろうか。

そう思うと、「ケツ割れ」
(サポーターパンツ)もそうかと思うけれど、
これは高校時代、ストレートのみんな
この言葉を使っていたような気がする。

そんな話から、ゲイ用語っていうのは、
どれくらいあるのか、という話題になった。

「老け専」「デブ専」なんかは、
ノンケの言葉としても定着してきたみたいだけど、
「売り専」や「誰専」って、
ストレートでも使うのだろうか・・・。

「がちむち」(固太りマッチョ)や、
スジ筋(ノンケで言ういわゆるヤセマッチョ)などは、
やっぱりゲイしか使わない。

見てそのまんまゲイのことを、
「イカニモ」「イカホモ」と言ったり、
「オラオラ系」やら「オラネコ」といった
男ぶっている感じもゲイ特有の言い方だ。

そんなことを考えると、下半身、
もしくはエロ系の言葉が
いかに多いか・・・。
「ケツマ●コ」「トコロテン」
「乳首モロ感」(これ、ゲイ用語?笑)などなど。

そう言えば、大阪出身の僕が
「『レンコン』『ホゲる」って知っているか」
と尋ねたところ、さすが東京。
ほとんどの人がわからなかった。

「レンコン」は「オフレコ」っていう意味。
外から見たら中に空洞が
あることがわからないのに、
実は中には棒状の空洞が
あるという蓮根の形状から、
『仲間うち/関係者以外には
わからない/言えないこと』
つまり『仲間内だけの秘密』
として使われているらしい。
(以上、MIXIの『レンコン普及委員会 コミュ』より引用)

「ホゲる」というのは、
「オネエ言葉を喋りまくる」っていう感じだろう。

そう思えば、地方特有のゲイ用語も
たくさんあるのかも知れない。
好きで使う言葉と、
そうじゃないモノも結構ある中で
僕はどうしても「組合員」っていう言葉、
何だか好きになれない。

ちょっと長くてすんません。

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posted by みつあき at 04:41| Comment(0) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする