2023年05月06日

ジェンダーレス・トイレについて

数週間前に鳴物入りでオープンした
歌舞伎町タワーに、ジェンダーレス・トイレが
できた、ということが話題、と言うよりも
色々と物議をかもしだしている。

僕も先週末、コールドプレイのライブ映画を
観に行き、(映画館は値段が高かったせいか、
かなり空いていたけれど、館内の
居酒屋やバーは激混み)
僕は2階にあるスターバックスに
寄ったついでに、当トイレに行ってみた。


2階にあるトイレの入り口には、警備員が
立っていて、そのうしろには、
立って用を足している人のイラストデザインが左、
座って用を足しているのが右と表示されている。

image.jpeg

要は、おしっこをする男性は基本的には左、
そうではない人(男女含む)は右、
ということらしい。

左側に行ってみると、女性トイレが並んでいる横に
男女どちらも入れるトイレがあり、
その逆側に男性のみ、というのがある。

その中央に鏡があり、女性が化粧直しや
手を洗っていたりする。

思えば、(うちの店もそうだが)
飲食店にひとつしかないようなトイレだと
それは仕方がないけれど、
少なくとも化粧直しを見ることはない。
そういう意味では、こういう場所で
女性が化粧直しをしていたりすると
「うひゃ〜っ」となったりする。

この「うひゃっ」は、人に寄って違うだろうけれど。


基本的に、トランスジェンダーの人たちが
過去、手洗いの問題で頭を悩ませていて、
こういうトイレが出来たおかげで
彼らの悩みはなくなる、ということだ。

それほど嫌な思いをしてきたことなど、
僕なんかは、まったくわかっていなかったので
こういう対処法は、きちんと歓迎するべきこと
そうは思うものの。。。


ジェンダーレストイレ=犯罪、
という図式を頭に浮かべる人もいるようで、
まあ、そのための警備員だったりするのだろう。

そして、先ほどの「うひゃっ」という気持ちは、
犯罪とまではいかなくても
隣のトイレに異性が入っていることへの
嫌悪感や、違和感、またある意味、
エロチックな妄想など
色々な思惑が広がることにも繋がるのは確か。


逆に言えば、ゲイの一部の人など、
立ちショントイレで横の人のペニスを
横目で見ながらドキドキしたりもするワケで、
んじゃ、そこはどうするんだ、という話にも
なりかねない。(あ、それはまた別の話か)

とにかく、この論争の着地点はどこなのか。
僕が前向きに考え、何らかの結論を
出したところで、それが通るかどうかは
わからないけれど、ちょっと考えたい問題だ。

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2023年03月16日

同性愛者への差別って

先日の首相秘書官問題で、
生々しい差別発言が
吐露されて少し経過した。

そこから巻き起こる問題に
様々な意見を持つ当事者の我々。

前にも書いたと思うけれど、
同性婚は当然の権利という人もいれば、
異性と同じにしなくて大丈夫、
そっとしておいて欲しい、という
人も当然のようにいる。

そんな中で、どういう人たちが
どれほど具体的な差別を
受けた人がいるんだろうか。


昨日来てくれたヨウジ君は、
去年、真横に寝ている最愛の恋人を
心不全で亡くした。

それから慌ただしい時間の中で、
呼んだ警察は遺体を確認しに、
そして、カミングアウトしていた家族も来た。

泣いているヨウジ君に
「ご関係は」と聞かれ
「パートナーです」と応えると
「わかりました」と言われたらしい。

結果的に遺体を検視するため、
そのまま警察に家族と共に行った。

これから検視で遺体と離されるという前に
「二人きりでお時間を過ごされますか」と
警察官に尋ねられたと言う。

その時は激しい感情に揺り動かされていて
何とも思わなかったらしいけれど、
改めて思うと、こういう時は
きちんと対応してくれるのだ、と
感謝したと言う。

僕も以前、パートナーが深夜に倒れて、
病院に救急車で運ばれた際、
病院側にも、パートナーであることを伝えた。
医師が、病状を僕に伝えるので、きちんと
ご家族に伝えてもらえるますか?
という問いかけに「もちろんです」と応えた。

そして、その後入院中も看護の方など全員が
パートナーとして受け入れてくれ、
想像以上の好意的な対応に驚いた。

ただ、お客さんや、世の中の人たちに聞くと
ありとあらゆるケースがあるとも言う。

パートナーがいても、周りの家族に
まったく伝えていないカップルも多いと思うし、
ヨウジ君や僕などは、逆に珍しい
パターンなのかも知れない。

ただ、いずれにしても諸外国のような
熾烈な差別を受けることが
日本ではそれほどなかったりする。

色々説明せずともわかる人はわかる、
そういう気持ちも手伝って、
きちんと伝えなくとも、というのが
日本人ゲイ独特な考え方なのかも知れない。

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2023年02月11日

地方都市から見たゲイシーン

昨日は2週間前同様、雪が積もるほど降る、と
ありとあらゆるニュースで取り上げられた。
大騒ぎした割には、オープンして30分もしたら
雨さえすっかり上がった。

不要不急の外出は避けて、など
降る降る詐欺かと思うほどのその後の
晴れ具合には参った。

とは言え、地方の大雪は大変なようで、
高校時代の友人たちが住む島根、鳥取なども
かなり降ったらしい。


そう言えば、高校の時の同級生の一人から
「なんだか国のLGBTに対しての件、
めちゃくちゃだなあ。」とLINEがあった。

「でも、俺もたぶん、お前(僕のこと)が
そう(ゲイ)でなかったら、あの秘書官の
ように思っていたのかも知れない」
そう書いてあった。

旧友の正直な気持ちを聞いて、なるほどなあ、
そう思った。

彼も含めて、地方都市に住むストレートの人たちに
とって、同性愛者など、会ったこともなければ、
テレビやメディア上のもの。
だから、まったくピンと来ない、
それが真実なのだろう。

沖縄に住む友人は、那覇よりも少し
離れているせいもあってなのか、
ものすごく気を使って暮らしているらしい。

町内会がとっても盛んである仲で、
50も過ぎた男同士だけに、
「仲が良い友人に部屋を貸している」
と言っているものの、どう思われているかわからない。

逆に、東京のど真ん中でゲイバーなど
やっていたりすると、そういあ実情が
どんどんわからなくなってしまいがちだ。
冷静に現実を踏まえながら、
考えていかなければいけない、
友人からの連絡でそんな事を考えた。

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2022年11月14日

ゲイカップルの里親

昨日、友人カップルの引っ越しパーティーに
招かれ、そこで36歳のツグム君と
3、4年ぶりに会った。

彼は少し下のパートナーがいて、
一緒に店にも何度か来てくれていたんだが、
ツグム君カップルも近々、引っ越すらしい。

ただ、ツグム君たちの引っ越し理由が
なんと子供を里親として迎えるから、
という話だったので、驚いた。

LGBT法案が国会では、可決していない。
それでも都やいくつかの県がパートナーシップ制度を
儲けたりし、里親になりたい、
という同性愛の人間と、実親と暮らせない子供たちを
繋ごうと、日本財団は大きく動いているらしい。


ツグム君カップルは、里親になるための
いくつかのステップを踏み、
登録をし、審査を通って
あとはどういう子供が来るかを
待つだけだと言う。

とは言っても、ありとあらゆる
条件をクリアする、というのは
ストレートカップルの里親と
同条件らしく、なかなか誰もが
すぐに、というワケにはいかないようだ。

また、迎えるほうとしては、男女や年齢を
選ぶことは出来ないらしく、
新生児から18歳のどういう子供が
やってくるかは、まだわからないと言う。

ちなみに調べてみると、こういう条件を
満たされた人たちが、里親申請を
通過することができるらしい。



ツグム君は、そのために
子供部屋がある広いうちに引っ越す、
という話だったのだ。

実は、この僕も震災があった時に、
震災孤児の里親になれないかを
調べていた時には、まだ同性カップル
というのは無理、ということであった。

それを思うと、その部分では
一歩も二歩も前進しているのだ、と
ちょっと喜ばしい話だった。

あとツグム君カップルの勇気と覚悟、
そして熱意には、なかなか
胸を打たれるモノがあった。

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posted by みつあき at 19:20| Comment(0) | LGBTQ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月02日

時代錯誤もいい加減にしてほしい

個人の数日前、多くのサイトで取り上げられていた
う自民党議員連盟の会合で「同性愛は精神障害で依存症」
という記事を載せた冊子が配られたというニュースには
正直、耳を疑った。


僕自身、子供の頃、男性に性的指向を
持つことになんとなく気がついて、
何故自分だけがそうなのだろう、
これはおかしいことなのだ、と悶々と自分自身を
責め続けていたことを改めて思い出した。

まだ、同性愛とかゲイ、というアイデンティティが
自分の中に備わっていなかったどころか、
世の中の9割以上の人がそれを認めて
受け入れてはいなかったそんな時代だ。

僕が20代の頃、初めて行ったゲイバーでは
「本名なんて絶対言っちゃダメよ。
どこでどうバレて、痛い思いをするかも知れないから」
と言われたり、何人かのマスターは
「そう、ホモなんて、しょせん変態なんだから、
私たちはこっそり隠れて生きていくのよ。
だから楽しいの!」とさえ言っていたりした。

世の中が受け入れていないから、当然
当事者もまったく受け入れられないという流れ。
それはこの新宿2丁目でさえ、しごく
当然のように、すべてが隠れ家のように
存在していたのだ。

自分の母親が、僕がゲイだと知った時に
「自分自身の精神的な問題が
あなたにそうさせたのかも」と泣いたことも
忘れられない。
その後、母は多くの書籍を読み、
自身を責めても仕方がないことを理解したようだった。


僕が店をオープンした頃からのこの15年。
本当に世の中は、驚くほど変化した。

「ホモ」や「レズ」は差別用語だと
意識され、ゲイという言葉を使われるように
なったのが、90年代だったが、
さらにここ15年は一歩進んだ。

LGBTという言葉が国会や新聞で
多数使われるだけではなく、
多くのストレートの人たちも
それが差別だったのだと確信へと変わった。


しかし、今回の記事には
「個人の強い意志によって依存症から
抜け出すことは可能なので、
同棲会からの回復治療(!!)の効果が
期待できる」などと書かれているのだ。

自分自身のトラウマとも思えたあの
苦々しい時代のことが蘇ってくる、
そんな不快で、何とも言えない憤りが
ムラムラと湧き上がってくる。

ここに参加している人たちの中には
息子を同性愛の矯正施設に送り込んだ映画
「ある少年の告白」など、もちろん
観たこともないのだろう。

未見の人は是非とも、観てもらいたい。

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