本来ならこのゴールデンウィークに
開催されるはずだった
「トム・オブ・フィンランド展」を
渋谷パルコに観に行った。
去年、オープンして話題となっていた
この新しいパルコも初めてで、
その中の懐かしきディスク・ユニオンや
まさかのゲイ・カルチャーの
発信場所キャンピー・バー、
そしてプレイステーションや、ポケモンなどの
ショップに平日ながら、多くの人が
集まっていて驚いた。
渋谷スクランブル・スクエアや、
宮下パークも同様で、コロナ自粛を
辟易していた若者たちで、
渋谷はどこもごった返している。
さて、トム・オブ・フィンランド。
マッチョなレザー野郎がバイクに
乗りながら、互いの股間を触り合ったりしている
ゲイを描き続けたこのイラストレーター、
僕が若い頃、図版集は買ったものの、
同名の映画を観るまで、彼の詳しい実生活は
まったく知らなかった。
ゲイへの偏見が強かったどころか、
見つかれば没収どころか、
本人だって逮捕されるかも知れない
1950年代に、よくもまあ、あんな絵を
描き続けたなあ、と改めて胸を熱くした。
どんな時代でも、自分のアイデンティティや
理想、夢を実現するために、コツコツと
努力している人がいる。
彼には遠く及ばずとも、
小さな何かを残すことが出来るよう、
自分が出来ることを改めて考えたい、
そう思った展覧会だった。
この展示もあと5日。
良ければ是非。