2021年02月12日

カッコ良さよりもインパクト

昨日来てくれたミチヒコが、
新国立美術館でやっている
佐藤可士和氏の個展を観てきて
大変楽しかった、そう言っていた。

佐藤可士和氏。
名前を聞いても、?と思う人は
ググってみると、
「おお!」と驚くだろう。

ほとんどの日本人なら、どこかで
目にしたロゴやマークが
ずらずらと並ぶ。

え?これも?あれも???と
企業名がわからなくても、
知ってる、知ってると膝を打つ。

ユニクロも、セブンイレブンも、
楽天や、TSUTAYAのTカード、
そしてイトーヨーカドーも。

そして彼は単にロゴデザイナーではなく、
クリエイティブ・プロデューサーであり、
アート・ディレクターでもある。

ミチヒコにいただいた多くのロゴデザインを
あしらったクリアファイルを見てみる。

IMG_5115.jpg

まったくどこの企業なのか、わからなかったり、
デザインとしてかっこ良さを
追求しているワケでもない。
一見、これなら誰でも作れそうじゃん!
とか思う人もいるのかも知れない。

しかし、ここまでのインパクト、
一度見たら忘れないというデザイン、
その発想は本当に凄い。

展示自体が、非常に面白く興味深い
作り方をしているらしく、5月まで
やっているようなので、僕も是非
行ってみようと思った。

*******************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 15:49| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月28日

石岡瑛子展を観て

僕が石岡瑛子、という名前を知ったのは
日本では公開されなかった
"MISHIMA : A Life in Four Chpters"という
映画がアメリカで公開された1985年頃だったので
彼女が一世を風靡したよりも少しあとだったりする。

もちろん、この映画を
ビデオで観ることが出来たのは
最近のことだが、僕の中には
この映画制作のニュースによって
彼女の名前だけが刻印されたワケだ。

(映画"MISHIMA"については、以下のブログ)

もちろん、彼女はそれまでに、
資生堂の前田美波里のポスターや、
PARCOのCMなどを手掛けた
著名なグラフィックアーティストだったが
その広告の存在は知りつつも、
彼女自身のことは何も知らなかった。


今からもう9年前に亡くなった彼女の
初の大回顧展がこのコロナ禍の東京で
行われることを知り、僕が非常に興奮し、
期待したのは言うまでもない。

Unknown-2.jpeg

そして、昨日観たこの展覧会は、期待以上の
非常に素晴らしいモノになっていた。

その展覧会の中で、驚いたのが
角川書店で出していた雑誌「野生時代」の表紙。
そして北山修や、片岡義男、井上光晴などの本の装丁。

また、渡辺貞夫、マイルス・デイヴィスなどの
レコードジャケット。学生時代に読み漁ったり、
聴きまくったモノたち。

これらが僕が彼女の名前を
まったく知らなかった頃の産物だったのだ。

映画"MISHIMA"以降は、
ブロードウェイの舞台で
「M.バタフライ」の美術をやったり、
コッポラの「ドラキュラ」でオスカに輝いたことは
もちろん認知していた。
その後、ターセム・シン監督の「ザ・セル」
「落下の王国」などの衣装などで
そのヴィヴィッド、かつシュールな世界観で
僕はしっかり虜にされてしまった。

この展覧会では、それらの映画の衣装が
ずらりと並び、それを囲むように
壁の大画面に映画のシーンが映されたり、
"MISHIMA"に出てくる金閣寺の再現セットや、
それらを作り出した彼女の多くのメモが
これでもか、と展示されている。

すべての楽曲で衣装を変えたと言う
グレイス・ジョーンズのライブや、
ビョークのミュージッククリップも
見応え十分だ。

他にもオペラ「ニーベルングの指輪」や
シルク・ド・ソレイユ「ヴァレカイ」の
衣装、そして北京五輪の開会式の映像にも
ついつい足が止まってしまう。
それなりにじっくり観て3時間。

Unknown-3.jpegUnknown-4.jpegimages-2.jpeg
Unknown-5.jpegimages-3.jpeg
この現代美術館はとても好きな場所だが、
途中、お茶を飲む場所が設けられていないのが
辛い。(美術館の外にはある)

閑話休題。
この展覧会の一番最後にある
彼女の高校時代に作った
「えこの一代記」という絵本。
当時、なかなか手に入れにくかっただろう
海外のスクラップなどを集めて
作られたこの一冊は衝撃的だ。

その絵本の中で彼女は
「世界中を旅して、
美味しいモノを食べて、
私の夢が叶いますように!」
そう書いており、それを遥かに超えるほどの
体験をし、実現をした彼女の偉業には
感服せざるを得ない。

昨日のブログではないけれど、
好奇心に溢れ、それをいつまでも追いながら、
決して妥協をしない、
そんな人生でありたい、
苦しいほどの作品群に囲まれたあと、
僕は少し遅いかも知れないけれど、
残りの人生について改めて心に誓った。

******************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F






 

posted by みつあき at 17:12| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月24日

「春の雪」二人展

お世話になっているイラストレーターの
JIROさんの作品と共に、
うちの店にもいらしている
白磁作家の酒井崇全氏の作品、
そしてコラボレーションを展示した
「春の雪」と題された個展を見に行った。

S__36388868.jpg

思えば、JIROさんのアートを
観たのは、いつだろう。
店をやる数年前だから、
14年も15年も前かもしれない。

タックス・ノットの個展だったのか、
それともゲイのアート展だったか。

爽やかプラスエロチックなアートに
心踊ろされたのは忘れられない。

そしてうちの店がオープンして、
数ヶ月の間にJIROさんが
たまたまお友達と寄ってくださった。

そのあと、僕がラブコールをして、
1周年の周年用ポスターを作ってもらった。
と同時にうちの店でも個展をさせてもらった。

それから早くも12年。
毎年、周年のポスターはJIROさんにお願いしている。

その打ち合わせするたびに、
あのキュートでロマンチックでオシャレな
絵面にも関わらず、
JIROさんのこだわりと、仕事に対する厳しさと
向き合うことによって、
どれほど僕自身が学ばされたりしただろうか。

今回のこの展示会では、雪や椿という
モチーフで、ポストカードや、磁器、
アクセサリーやライトまで飾られ、
販売されている。

S__36388869.jpgS__36388870.jpg

大学時代からずっと創り続けているという
崇全さんの創作にかける大変さと面白さ、
そこにみなぎる熱意という話を
色々聞かせてもらい、
なるほどなあ、と頷くばかりだった。

ちなみに、この個展が終わってから
JIROさんには念願のうちのメニューを
作っていただくことになっている。
お楽しみに。

また、二人展は今週の27日 水曜日まで。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F




posted by みつあき at 08:42| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月03日

NY アレキサンダー・マックイーン展を観て

それにしても、マックイーンという人は、
ただのファッションデザイナーではなく、
とんでもないアーティストだった。

それが、今回、ニューヨーク、メトロポリタンで
2時間近くもかけてじっくり観た
アレキサンダー・マックイーン展の感想だった。

alexander-mcqueen-metropolitan-museum-of-art-06.jpg
 
TV  ドラマ「SEX & THE CITY」などで扱われたり、
多くの映画などでそのスタイルを
目にした事はあったものの、
実際、目にすると、ここまでとは驚きだ。 

鳥の羽のみ、もしくは貝殻のみ、
あらゆる種類のドライフラワーなどで造られたドレス、
(何と髪の毛だけで造られたドレスも!!!、)
そして山ほどの真紅の蝶で覆われた帽子などなど。 
また、黄色と黒にペインティングされた衣装の横にあるモニターには、
ファッションショウのお客の前、
舞台上に大きく動く(まるで怪物を思わせる) 二台のマシンが、
首を縦横無尽に動かしながら、
純白のドレスに色を吹き付けていく様が流れていたりする。 

時には王朝時代を、時にはSF 映画を思わせるデザインの数々。 
壁に書かれた説明に因ると、
マックイーンは、ヒチコックの「サイコ」や、
「鳥」、また「ひとりぼっちの青春」などの映画から、
インスピレーションを受けたらしい。

Unknown.jpeg

今回の展示に驚かされるのが、壁、床、天井まで緻密に計算された演出。 
ある場所では、ドレスに強風が当てられ、ある場所ではあらゆるライトや、

鏡や、回転板を使い、木の壁や床が、潰されたようになっていたりする。 
また衣装、スペースに因って、音楽の使い方も異なる。 
とにかく、すべてが刺激的な展示だった。 

昨年、40歳で自殺した、という事実までもが、

この表現の行きつくところであり、集大成だったのかも知れない。 
この夏、NYに来る予定がある人は、是非とも必見です。


posted by みつあき at 13:10| Comment(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする