2019年09月25日

オススメドラマ 「テイルズ・オブ・ザ・シティ」〜「メリー・アン・シングルトンの物語」

1970年代後半のサンフランシスコに
やってきた女性、
メリー・アン・シングルトン。
彼女が、バーバリー・レーン28番地にある
アパートで多くの男女と知り合う、
という群像劇がテレビドラマ
「テイルズ・オブ・ザ・シティ」として
作られたのが今から16年も前の1993年。

その後、98年、2001年に続編も作られ、
今年になって、最初から45年後の現在を
描いたドラマも作られ、
「メリー・アン・シングルトンの物語」として
Netflixで放映されている。

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この初夏、うちの店でも観た人が
口々に面白い!と言っていたのが、
この最新シリーズ。

これ、ローラ・リニー扮するメリーは
ストレート女性ながらも、出てくる人、
出てくる人がゲイや、
トランスジェンダーやら
ほぼ「LGBTドラマ」と言っていい。

と書きながら、周年準備のバタバタで
今日はここまで。。。。

続きは明日、書きます。

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posted by みつあき at 20:20| Comment(0) | テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月09日

台風一過、そして「岸辺のアルバム」

昨日は六尺デイ。
9月最初の六尺デイにかかわらず、
台風の予報で、どういう状態になるかも
わからず、スタッフのタクヤは
オープンしてくれた。

結局、東京で風雨が酷くなったのは
22時も回った頃で、そういう状態でも
お客さんがちゃんといらっしゃったのは
本当に有難く、最後まで営業が出来たと言う。

それにしても、去年の関西の台風と言い、
昨日から今朝にかけては凄かった。

僕が住んでいるマンションは、築15年を
迎えるに当たって、大改築作業中で、
その風で鉄骨がすごい音を立て、
足場が落ち、朝見ると大変なことになっていた。

朝のニュースでも、交通だけではなく、
多くの家屋で停電や、浸水や漏電なども
あったようだ。

台風と聞くと、僕の学生時代、
大きな話題となった1本のテレビドラマがあった。
「岸辺のアルバム」だ。

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これは1974年にあった大型台風によって
流された崩壊した19棟の家屋のうちの
一軒に住んでいたひとつの家族の話だった。

ショーケンが亡くなった時に、ここでも書いた
「前略、おふくろ様」の翌年に放映されたドラマで、
「前略〜」を書いた倉本聰と、
ドラマ界の人気を二分していた
脚本家、山田太一の作品。

東南アジアから風俗業の女性を斡旋している
という裏の顔を持つ父親(杉浦直樹)、
昼間にかかってきた一本の電話から
不倫に走ってしまう母親(八千草薫!)、
白人の留学生にレイプされる姉(中田喜子)、
そんな家族の秘密を知る大学生の主人公(国広富之)。
まさに台風の前、多摩川の岸辺で
笑顔で写真を撮るそんな家族が
いかに偽物だったか、
家族の崩壊と再構築をする、という
見事なドラマだった。

当たり前だけれど、出演者がみんな若い(笑)

今、観ると古臭い部分も多いかと思うけれど、
その古さもなかなか面白いはず。
テレビ史に残る名作であることは間違いないので、
興味あれば、是非とも。

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2019年09月02日

「全裸監督」から考えたこと

ちまたで話題のNetflix制作の「全裸監督」。

あのドラマを観ながら、あの中で描かれる
村西とおる氏の生き様に
色々考えさせられた。

貧乏だった幼少期に
形成されただろうお金への執着。
父親と母の関係、そして自身の妻の
裏切りからくるエロへの疑問。
そこから、彼が作り上げていく世界を観て、
なるほどなあと思った。

あの中で描かれていたアダルトビデオという
業界に、僕も長い間いた。
村西氏自身が出演する前の
プロデューサーという位置は同じだった。

しかし、僕自身はまったく違っていた。

もっとも違うのは、当時の僕自身に
お金やエロを追求していく、
というモノはなかった。

ここにも何度か、書いたけれど、
そもそも映画が作りたく入った会社が倒産、
その流れでAVを作る、という事となり、
まして自身がゲイでありながら、
ストレートのエロスを追求する、
ということで面食らっていたことは確かだった。

ただ、その中で出来る自分の映像表現を
模索すること。
そして多くの女優と接するうちに
自分の中にある性的なコンプレックスに
向き合うということ。
そのあたりから、自分も成長した気がする。

今、思えば、ネットですべて丸出しのセックスが
観られる環境で、それでも法的には
猥褻とされる世の中には強く疑問を感じるけれど、
当時は、修正が加わって当然だと思い、
僕自身は警察の世話になったこともなければ、
会社が何十億も儲けたということも
なかった。

まさに、業界の表と裏を描いている、
そういう意味では、僕にとっても
非常に興味深い作品ドラマだった。

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posted by みつあき at 17:41| Comment(0) | テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月05日

ドラマ「ヴェルサーチ暗殺(アメリカン・クライム・ストーリー)」

1年近く前に放映されていたのにもかかわらず、
未見だった、それこそゲイだらけの実話ドラマ
「ヴェルサーチ暗殺」全9話を観終えた。

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ミュージカルTVドラマ「Glee」で
注目を集めたプロデューサーで監督の
ライアン・マーフィ。
ゲイだと公言している彼は次々と手がける
ドラマがゲイ役が出ていたり、
また仮にそういう役がなくても、
ゲイ・テイストたっぷりだったりする。

その中でも、実在した大女優
ジョーン・クロフォードと
ベティ・デイヴィスの確執を描いた「
フュード」は女優の戦い、という
最もゲイが興奮する題材だった(笑)


そんなマーフィが制作したTVシリーズ
「アメリカン・クライム・ストーリー」。

その第一弾は、あの妻殺しの罪に問われた
フットボール選手O.J.シンプソンについての
ドラマでこれは一昨年、観ていた。
ほぼゲイは絡まない一作だったけれど、
名誉にしがみつこうとする男のドラマとしては
今回の「ヴェルサーチ」に通じるモノもある。

ヴェルサーチは言わずと知れたゲイ。
彼の役をエドガー・ラミレスが
そっくりに演じている。

その恋人役は、年取ってグッと
魅力が増したリッキー・マーティン。

また、ヴェルサーチの姉として
存在感を表しているのが、ペネロペ・クルス
元トム・クルーズの恋人
と言ったほうがわかる人にはわかるかも。

そして、このドラマの主役
ヴェルサーチを暗殺するアンドリュー・クナナン、
彼を演じるのが、Gleeでもウォブラーズという
グループリーダーでゲイの男子高校生として
ブレイクしたダレン・クリスだ。
アンドリューは、ヴェルサーチを殺す前にも
因縁の仲だったりする相手4人の男たちを
次々と殺害する。

億万長者に憧れて、ウリ専をしながら
ヴェルサーチに近づいていく彼。
フィリピン系で金に汚い父親からの
トラウマ故なのだろうか。

そうそう。ダレン・クリスは、ストレートだ。
にも関わらず、僕もブロードウェイで観た
「ヘドウィグ&ザ・アングリーインチ」でも
クネクネしたゲイ姿を見せてくれていた。

インタビューで、
今回の「ヴェルサーチ」を最後に
「ゲイの役はゲイがやるべきかもしれない」と
ゲイ役を終わりにする、と公言したみたいだ。

クナナンと関わるゲイの若い軍人が、
ホモだと嘲笑される
軍人を助けることによって
彼自身がゲイであることを問われるシーンがある。
このシークエンスも含めて、
多くを考えさせられるドラマともなっている。


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2019年01月29日

テレビドラマ"This Is Us"

ここ数日、親子の話、
その繋がりについて
このブログに書いたけれど、
家族について、まさに同じようなことを
色々考えさせてくれるテレビドラマがある。

一昨年の秋から
NHKで放映されていたドラマ
"This Is Us"(NHKでは『THIS IS US
36歳、これから』というタイトル)がそれ。

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本国よりも1年遅れて、去年の年末から
アマゾン・プライムのレンタルで
第2シーズンを観ることが出来るけれど、
これが本当によく出来ていて、
そのドラマの作り方、脚本の見事さに
第一話から目が釘付けとなった。

ドラマは、36歳の二人の恋人同士に
子供が出来るが、なんと三つ子。
その中の一人が死産となり、
たまたまその子のベッドの隣に寝ていた
身寄りがないアフリカ系の男の子を
養子として、三人を育てることになる。

残った男女の双子とこの黒人の子は
成長し、やはり36歳を迎える。
このふたつの時代を軸に、
夫婦間の問題、子供たちの成長、
そして大人になった彼らの苦悩など、
時代を行ったり来たりしながら、
描いていく。

双子の一人ケヴィンはハンサムで
テレビのコメディ番組に大抜擢され、
注目を集めているが、
人知れずコンプレックスに苦悩する。
双子の妹ケイトは一時期は歌手を
目指すほど音楽好きだが、
肥満に悩まされている。
そして、養子となった黒人のランダルは、
成績も優秀、
若くして結婚をし、二児の父親となるが、
自分の出生やルーツに苦しむ。

このドラマでは、血の繋がりとは何か
人との関係とは何か、
愛情はあらゆる問題を
超えることが出来るかを
観ている者に問いかけてくる。

アメリカらしいユーモアを随所に
ちりばめながら、親子、恋人、
兄弟、友情などの
関係性を深く描きながら、
少しずつ色々な謎が解かれていく。

最近のアメリカのドラマにしては、
ゲイ・キャラが出て来ないなあ、
そう思って観ていくと、
意外なところで意外な人がゲイだと
わかったりもして、ここも興味深い。

オススメです。

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posted by みつあき at 18:26| Comment(0) | テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月30日

おっさんずラブ

4月から土曜日の夜に始まった
ゲイのコメディテレビドラマ
「おっさんずラブ」。

うちに来る広告代理店のお客さんから
こういうドラマが始まるよ、と
耳にしたのは、3月になるか、
ならないかの頃だったかと思う。

それを聞いた時には、
また、ちょっとゲイをバカにしたような
オネエキャラ満載、
面白おかしいモノかと
とりあえず、つまらなければ
途中でやめるつもりで観てみた。

ところが、これは滅法、面白い。

今週で最終回を迎えるこのドラマも
店で観ている人も多く、反響も大きい。

それは何故なんだろう。

お話は本当にバカバカしくて、
ある意味、リアリティがない。

不動産会社で働くリーマンの男に
思いを寄せる中年上司、
そして移動してきた部下までも。

自分はノンケだと思っている主人公は、
右往左往するんだけど、
その上司の奥さん、幼馴染の女友達、
そして部下と昔付き合っていた、
という課長(この役所はよくわからない)が
ドラマをさらに複雑のモノにする。

リアリティはないけれど、
ここに想像しているような
ゲイをバカにしているような描写は一切ない。

それぞれが男同士で好きだったり、
付き合ったりすることが判明しても、
誰も「ホモ?」「キモ!」などと言わない。

むしろ、ああ、相手は男なんだね、
いいんじゃない?的な流れで
済まされてしまっていることが
ある意味、とても新しい。

もちろん、ゲイにとっても
あり得ないと言えば、
あり得ない話だから、
ストレートにとっても、さらに
あり得ないかも知れない。

ただ、ここに流れているそれぞれの「愛」が
笑いの中でも、きちんとリアルに伝わってくる。

バカバカしいながらも、その一直線の気持ちが
リアルだったりするのだ。

そして先が読めないサスペンスフル(笑)な
展開が、ドラマとしても好奇心を掻き立てる。


今年になって「隣の芝生は青く見える」や
「女子的生活」(これはトランスジェンダーもの)、
そして「弟の夫」と、どんどんLGBTを扱うドラマが
放映されている。
今、放映の朝の連ドラ「半分、青い。」も、
主人公が仕事をする漫画家のアシスタントに
堂々とゲイキャラが存在する。


好きか、嫌いかは置いといて、
この多様性が、ストレート社会の日常に
ごくごく普通に登場する、というのは
世の中が少し変化しているということなんだろう。

そう思うと、かつて「同窓会」や「ロマンス」など
2000年代になる前の
ゲイ主演のテレビドラマは
2丁目でも話題になりながらも、
ちょっと人ごとのような感覚だったのが、
ずいぶん変化したような気がする。

今回の「おっさんずラブ」の流れが
それもありか、という流れになるのか、
というと無理もあるかも知れないけれど、
いずれにしても、個人的には
とっても好感が持てるドラマだと思った。

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posted by みつあき at 22:06| Comment(0) | テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月25日

理想のドラマって

昨日、そこそこ評判の良い
日本のテレビドラマの話になった。

僕はそのドラマの原作を読んでいて
とても気にいっていた。

タモツは「ところ、どころで
涙が出て止まらなかった」そう言った。

ここのところ、涙腺が弱い僕も、
そのドラマを見て、
少しうるっと来ることはあった。
しかし、結局、泣くというところまでは
いかない。
むしろ、シラけてしまったりもする。


何故なんだろう、
そう思いながら、ドラマを観ていた。

僕が思うに、そのドラマも含めて、
多くの今の日本のドラマは
(一部の映画は除いて)
いかにわかり易い作りになっているか、
というのが柱になっているような気がする。

セリフは、必要以上に多くを語らせ、
視聴者(観客)に、
「想像させる」ということを阻む。

あれってどういう意味?
ワケがわからない。
などと言う意見を恐れてなのか、
物凄く説明的な流れになっているのだ。

こういうドラマを見ると
何故かバカにされているような気になってしまう。

そんな事を言うと
「いや。マスターはひねくれてるからです。」とか
「たくさん、観ているからです。」と言われる。
確かにそういうこともあるかもしれない。

でも、原作が素晴らしければ、
素晴らしいほど
それをなぞるだけではなく、
オリジナルの心を持ちながら、
お!!と思わせるような
ドラマ独特の表現を観てみたい、
それは願い過ぎなんだろうか。

監督や脚本家が、
必ずしも意図したモノじゃなく、
観た十人が、まったく違う感想を持ったり、
幅広く想像力を膨らませるドラマ。
それが僕の理想の映像作品なのだと思う。

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