2019年03月15日

罪と罰とは

一昨日のピエール瀧氏の
コカイン使用の逮捕劇には驚いたし、
店でもそれぞれが色々な話が出た。

多くの人は「バカだなあ」という言葉を
発していた。
僕の頭に浮かんだのは「バカ」と言うよりも
「残念」という言葉だった。

僕は彼が所属する電気グルーヴを
真剣に聴いたことはなかった。
でも、役者としては
大好きだった連ドラの「あまちゃん」や
映画の「凶悪」など観ては、
本当に良い役者だなあと思っていた。

poster.jpg


ずいぶん前にも書いたことがあるけれど、
僕が若い頃は、たぶん今ほどその手のドラッグが
ここまで横行していなかった。
そのせいか、経験したくても(ここが重要)
そうそうた易くは、経験できなかった。

「したくても」と書いたけれど、
正直、大学生くらいの時は、本気で
ドラッグ(当時は映画の中で観ている
マリファナとか)を、
やりたくて、やりたくて、
たまらなかったし、そういうことに
憧れている若者たちは山ほどいた。

いわゆる異次元空間を旅することや、
想像以上の世界に入ること、
自信がない自分に自信を持てることなど
勝手なイメージに、自分の好奇心が
どんどん膨らんでいく。

当時の雑誌「宝島」のドラッグ特集
(いわゆる本気のドラッグ体験とかではなく、
ドラッグに似た経験をいかに出来るか)
などの本を買っては、研究(?)したりしていた。

そんな中で、ナツメグを舐めると
ドラッグ効果がある、とか
結構めちゃくちゃなことも
たくさん書いてあって、
法に触れない中で試したりしていた。
まったく効果がなかったのは
当然のことではあるけれど(笑)

結局、幸か不幸か(結果的には幸いにして)
僕はドラッグに手を出すことはなかった。

そんな中で、何人かの友人が
ドラッグでボロボロになったり、
苦しんだりしていくのを目にしてきた。

もちろん、これは罰せられることでもあるし、
褒められたことじゃない。

でも一歩間違えば自分だってやってしまっていた
かもしれない。
いつも、こんなニュースが飛び込んでくると、
そういう思いは消えない。
あれだけの好奇心があったのだから。


ドラッグは、直接他人を傷つけたり、
迷惑をかけたり、ということで罰せられるということが
他の法を破る事件とは少し違う。

だから、メディアでバッシングされているのを
見ると、僕個人としては「バカ」とかいう
気持ちではなく、「依存」という病にかかってしまい、
偶然にも手を出してしまったことが
残念だと思ってしまうのだ。

メディアがするべきことは、
バッシングやら、ドラッグの恐怖や
彼がいかにはまっていたか、ということではなく、
依存疾患の問題を考えること、
そこから、どういうふうに抜け出すことが出来るか、
ということこそが大切だ。

経験してしまった人たちが、
もしくは僕のように手は出さなかったけれども、
関心を一度でも持った人間が
いかに支え、脱却できることが出来るか
ということじゃないかと思う。

最後に、彼らの罪は重いかも知れないけれど、
彼が関わった作品やイベントには罪はない。
現在放映中のテレビの自粛は仕方ないとして、
アーカイブなど過去の作品を消したり、
増してこれから上映される映画の上映を
中止してしまうことはどうなんだろうか。
法を犯した人の顔など見たくもない、
そう思う人は映画館やアーカイブを
辿らなければいいだけの話だ。

あと、50も超えた人の親御さんや
ご家族にマイクやカメラを向けるのも
本当にどうかと思う。
こういう事で、彼の今後の更生や
薬物から抜け出すことを
いかに邪魔するのかを、メディアは考えるべきだ。


***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 16:27| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月04日

32年ぶりの来訪

今回、タイトルに書いた「来訪」というのは
うちのお店に、というワケではなくて
(そりゃそうだ、うちの店は32年もやってない)
僕が、あるお店に来訪したのが、
32年ぶりだったということだ。

それが僕が生まれて初めて行った「サクセス」だ。

僕が一番最初に新宿2丁目という場所に
行ったのが25歳の時。
それこそ、まだゲイ業界の右も左も
わからなかった時に、映画館で知り合った
(そして初めて付き合うことになった)人に
連れて行ってもらったのが、
その「サクセス」だった。

1387088306793.jpg

連れていってくれた人の同い年の親友が
マスターをやっているということだった。
今の場所ではなく、
今はその道さえなくなった路地にある
ビルの2階だった。

忘れもしないのは、行った当日、
まだ10時前後なのに、
看板の電気が消えており、
下から声をかけると「やってるよ」と。

上がると、誰もいない店のカウンターの外に
マスターのゴンちゃんがうつぶして泣いていた。
「どうしたの?」
僕の元カレが聞くと、「男にふられた」と。

まだ店を初めて1年目か2年目だったんだろう。

それから僕は元彼と別れてからも、
一人で、もしくはその後出来た友人たちと
あの店に通った。
店は平日もいつも大盛況で
若い人を中心にお客さんで溢れかえっていた。

あとにも先にも、ゴンちゃんの
あんな場面を見たのは最初で最後。
その後、その日の話をすると
「そんな事はない」と一点張りだった(笑)

それから何年か経ち、ゴンちゃんは
アルバイトだった
ケンジ君(今のマスター)に店を譲り、
長い休養に入った。

それくらいから僕もすっかり
サクセスに行かなくなってしまった。


そして先週の土曜日。
店の最後のお客さん二人と話をしていて
サクセスの話が出た。
僕が是非行きたい、ということで
突然、お店にお邪魔することになった。

ケンジ君は、なんと僕を見て
すぐに僕だとわかったようだった。
驚くとともに、嬉しかった。
当時22、3歳だったケンジ君も
面影もきちんとあり、若々しかった。

なんと来年で40年にもなるのだそうだ。
ケンジ君になって、32年。
そう。僕は32年もの間、
店に行っていなかったのだ。

当時のマスターゴンちゃんは
沖縄に移り住んでいることは聞いていた。
去年、再会した僕の元カレと一緒に
今年あたり、ぶらりと尋ねようなんて
いう話も出ている。

ともあれ。土曜日は、もう朝がただったので、
ものの1時間ほどだったけれど、
とても喜んでもらえたし、
僕も本当に楽しく、本当に良い時間を過ごせた。

***********************
各種公式SNSはこちらから
GAY BAR BRIDGE
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F




posted by みつあき at 15:01| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月03日

破天荒だけど自由な人生 その2

昨日書いたセイヤ君だが、
ハッテン場のバイトがきっかけで
男への性的感情がグ〜ンと
増していったのだそうだ。

そもそも、性的なことに対して
物凄く好奇心が強すぎて、
中学、高校時代も女のコとの交遊が
問題になって、親が学校に呼び出されたり
したらしい。

そんなセイヤ君、女のコはお金もかかるし、
面倒も多い。
増して結婚している身としては、
ほぼ金もかからず、ド派手なセックスに
繋がる男性のほうが楽だし気持ちがいい、と。

そして、その後、気持ちが良い思いをしながら、
お金ももらえる、いわゆるウリ専というモノが
存在していることを知る。

セイヤ君はガッツリとその楽しさに
のめり込んでいったのだそうだ。

また知り合いに勧められてゲイバーで
アルバイトもしてみたのだが、
そのマスターに「ウリ専をやめるか、
うちをやめるか、選択しろ」と言われ、
すんなりゲイバーもやめたようだった。

元々女のコが好きだったセイヤ君にとって
良かったのは、男性に対して、
あまり好き嫌いがない、
ということだった。

どんなに太ったおじさんでも
痩せ細った若いコでも、
こんな人が俺に興奮している、
そう思っただけでエキサイトするのだそうだ。

ルックスや体格のせいもあって、
セイヤ君はモテモテだった。
追いかけられて、自宅まで
来られてしまったこともあった。

そもそも怪しまれている奥さんにも
「いい加減にして」と言われてしまう始末。
でも、奥さんは奥さんで
自分の仕事に一生懸命で、
今は子供と一緒にちょっと離れた場所にいると言う。

セイヤ君の歯止めがきかない奔放な時間が
過ぎていった。

しかし、ある瞬間から、セイヤ君の
どこまでも走るエロに少し歯止めが
かかってしまう。

初めて男を好きになる、という出来事に
直面してしまったのだそうだ。

それから、もう10年近くなる。

セイヤ君には奥さんも子供もいながら、
大好きな彼氏もいる。
今までやってきたことはまったく後悔もないし、
ある意味、これからも自由でありたい、
そう思っているのだと言う。

今まで、店で色々な人を見ながらも
ここまで自由奔放な人生を送っていて、
なおかつとことん明るい人を僕は
見たことがないのかも知れない。

色々思う部分はありながらも、
彼の奥さんも、ウリ専時代のお客さんも、
そして今の彼氏も、彼から離れられない
というのは、なんだか少しわかる気がした。

ちょっと違うかも知れないけれど、
僕はセイヤ君の生き方を見ながら、
檀一雄が自身をモデルにした「火宅の人」を
思い出した。

71EsTxwkELL._AC_UL320_SR240,320_.jpge0059574_2515152.jpg

***********************
各種公式SNSはこちらから
GAY BAR BRIDGE
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F






posted by みつあき at 15:46| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月01日

すべての人が違う、ということ

一昨日、地方都市から来ていただいた
タケモトさんは、自分が教える大学に
トランスのコが来ることで、
どう対処すれば良いか、と考えていたと言う。

うちのお店に来る多くのゲイの人たちも
そうだし、僕自身も昔は知らなかったのだが、
ひと口にトランスジェンダーと言っても、
F to M(女性として生まれ、自分は男性だとしか
思えない違和感を持つ人)でも、ストレート
(男性として女性を愛する人)と、
ゲイ(男性だが男性を愛する人)もいるし、
加えてそこにX(あまり性別にこだわらない)
という人もいる。

そういう話をしたら、タケモトさんは
「まったく知らなかった。それを
聞くと、なおさらどうして良いか、わからない」
そう言っていた。


そんなところに、それこそM to Fのトランスの
カオルが入ってきた。
そもそもトランスジェンダーで女性として
生きていきたい、それを選んだ彼女だが
いつもボーイッシュ。
どちらかと言うと、宝塚の男性役のようなふうに
生きていきたいのだ、そう言う。

また、彼女の場合、男女、どちらでも
付き合える、そう思っていたのだが、
いざ女のコと付き合った場合、
男性制を求められることに
すごい違和感を持ったのだと言う。
だから、今は男性しか興味がない、
そう言っていた。

「人の生き方や趣味趣向など、それは
ストレートの人たちも様々。
みんな違う。
だから、トランスだと言って身構えたりすることなく、
みんな違う人なんだ、でもだからと言って
特別ではない、
そう思うことが大切だと思います」
カオルはタケモトさんにそう言った。

実に僕もそう思った。
タケモトさんは大きくため息をつき、
「今夜はすごく勉強になった。
新年度からの方針がなんとなく見えてきた。」
そう言って、帰って行かれた。


写真はトランスジェンダーの生き方を
描いた傑作「トランスアメリカ」
320.jpg41dchXU0BiL.jpg

***********************
各種公式SNSはこちらから
GAY BAR BRIDGE
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 15:04| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月28日

地方都市の既婚者ゲイの悩み

昨日で二度目、という
僕と同世代の地方都市から来てくれた
大学の先生をやっているタケモトさん。
彼は既婚者であり、もうとっくに
成人している二人の息子がいる。

今の20代、30代は確かに
変わってきているものの
地方都市に暮らしている50代以上の
ゲイ男性の多くの生き方は
こういうモノかも知れない、
そうタケモトさんは言う。

とは言いながらも10年ほど
「既婚者でもいい」そう言って
付き合ってくれた元カレもいた。
しかし、色々あって、別れを告げられた。

別れて数年後、地元とは
まったく違う場所で
バッタリ会ったこともあった。
その時に、もう一度付き合って
もらえないか、と頼んだがダメだった。

今後、もう男と付き合うことはないだろうな、
そう思いながら、奥さんとの二人の
家庭を大事にしていかなければ、
とも思うタケモトさんらしい。

そんなタケモトさんには
新しいちょっとした悩みもある。

それは、来年度、自分の学校に
トランスジェンダーのM to Fのコが
入学する、という話を聞いたからだ。

トイレや、体育の授業の着替え問題なども
そうだけれど、LGBT当事者の自分が
どういうふうに対処していくか、
ちょっと頭を抱えることだ、そう言った。

僕としては、彼女がトランスであろうが
何であろうが、他の男子生徒、女子生徒と
同様に接していくことが大事だと思う。
学校側やタケモトさんが「特別なこと」だと
思うことこそ、その事実を大きな問題に
してしまうことじゃないか、
そんな話をしていた。

そんな話をしていたら、
たまに来てくれるトランスM to Fの
カオルが店に入って来てくれた。

この続きは、明日のブログで。

既婚者ゲイを描いた小説、映画で
ちょっと思い出すのが「きらきらひかる」
ただし、タケモトさんのケースとは
まったく違う展開となるのだけれど(笑)

51hVwT74xCL._SX352_BO1,204,203,200_.jpgUnknown-1.jpeg

***********************
各種公式SNSはこちらから
GAY BAR BRIDGE
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 12:58| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月27日

LGBTをめぐるいくつかの訴訟

僕がインドへ行っている間に、
友人カップルが国を相手取って、
同性婚訴訟を行ったことは
大きくニュースでも取り上げられた。

友人カップルは13組のひと組として
提訴へと踏み切ったのだった。

友人はインドにいる僕に
「今回の訴訟は、
自分の人生で一番大きな出来事だった。
これに出たことで、神様に会った時に、
地上で何をしてきたかと聞かれて、
答えることが一つ出来たことが
誇らしい」とメールをくれた。


僕が若い頃、同性同士が結婚することなど
まったく想像したことがなかった。
むしろ、男同士で恋愛する、なんていうことでさえ、
タブー中のタブー。
誰もそういう事実を
教えてもくれなかったし、
自分の中でも「ただの変態だ」と思い悩んでいた。


今日は、一橋大学のゲイのアウティング事件
(友人たちのLINEグループでゲイだと漏らされ、
大学側に相談したが、適切な対応をされず自殺した事件)で
亡くなった彼の遺族が大学側に起こした訴訟判決が出た。
残念ながら、大学側の否は認められなかったようだ。

これについて、今朝がた、
うちの店に来てくれるゴンが
以下の記事を書いていることを教えてくれた。


上にも書いたように、僕自身、
高校や大学の時に、
誰にも相談も出来ず、
暗い時代を過ごしていた。
その時に、同様なことがあったとしたら、
どうだったんだろうか。
自殺する勇気はなかったとは思うけれど、
相当な人間不信と、辛い日々を
送ったことは間違いないと思う。

自分が同性愛者だということを
決して人に話すことなく、
それでもそれなりに幸せである、
そう思う人もたくさんいる事は知っている。

今さら結婚しろ、と言われることもなく、
ほぼ悩むこともほぼなく、好きな人とセックスをして
それでいいじゃないか。
それで十分幸せである。
そういう声もあるし、
それが問題だとも思わない。

ただ、胸に痛みを持つ人たち、
また、異性愛者と同じ権利を持ちたい、
そう考える人たちも、同様に幸せを
感じる理由はある。僕はそう思う。

The_Case_Against_8.jpg200.jpg

画像は、全米で行われた同性婚裁判を描いた映画
「ジェンダー・マリアージュ」
この舞台劇に、ブラッド・ピットや
ジョージ・クルーニーが出演したとモノも
youtubeにあって、感慨深い。

***********************
各種公式SNSはこちらから
GAY BAR BRIDGE
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F





posted by みつあき at 19:38| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月10日

子供の虐待について

ここのところ、ニュースを賑わしている
子供の虐待事件の話が店で出た。
想像が出来ないほどの痛ましい事件を
毎日、目や耳にするのは辛いけれど、
親から子供へ、夫から妻へのDVというのは
なくならないモノなのだろうか、と。

そんな話をしていたら、そこにいた
35歳のユウゴが
「僕は母子家庭で、子供の頃、母親から
物凄い虐待を受けていた」と言った。
蹴る、叩くは当たり前。

食事も食べさせてもらえなかったり、
大声で耳元で怒鳴り散らされるのが
毎日続いたらしい。
何度か近所のうちに逃げ込んだけれど、
その家へまた母親が怒鳴り込んで
「余計なことするな」と凄むことで
近所の人は遠目に見ているだけだったと言う。

前にここで紹介した
友人でもある歌川たいじ氏の
ノンフィクション小説
「母さんがどんなに僕を嫌いでも」も
まさにそういう話だった。

歌ちゃんがそうだったように、
ユウゴも、どれだけ嫌な思いをしても
心のどこかで「こんな母親でも
好きにならなければいけない。」と
思っていたようだ。

そして、ユウゴ自身、ゲイであるのは
母親の暴力のせいだ、と
心の中で決めつけていたこともあり、
いまだにそうではないか、と
思うのだそうだ。

本当に幸せなことに、両親から
強いまでの愛情を受けて育てられた僕には
とても遠い話だけに、
子供たちは親に愛されるべきであり、
その愛情が大きく人間形成や
考え方、生き方に反映される、そう思う。

きっと、人類の歴史が始まってから
色々な背景からこういう虐待というのは続き、
残念なことながら、これからも
長く続いていくのだと思う。

それを根絶することはかなり困難だと思うけれど、
そういう家族や子供たちに、僕ら大人が
どう目を向け、救っていくことが出来るのか
っていうことが問われていく時代なんだろう。

ちなみにユウゴのお母さんの虐待は
ユウゴが高校を出る頃に再婚したせいか、
まるで何ごともなかったようになくなったと言う。
子供の虐待を聞くと思い出すこの映画
「愛を乞うひと」
131435_01.jpg
素晴らしい映画だった。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 20:11| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月08日

消せない過去

僕は本来、過去は過去、
どんな事があっても、
きちんと省みて、
前を向いて歩けば、ほとんどの事は
乗り越えられる、と思っている。


48歳になるトミタさんは、
今から10年前に結婚をした。
それまで付き合っていた彼と別れて
どうしても家庭が作りたい、という
トミタさんの意志を貫いた。

奥さんとの関係は決して悪くはなく、
セックスもうまく行っていたのだが、
子宝には恵まれなかった。

そして、昨年、あることが原因で
離婚を決意した。

一昨年後半、その当時、
ずっと暗い表情をしていた奥さんから
突然「ちょっと話がある」そう言われた。
「あなた、大変なことをしていない?」

ずっと仕事が忙しく、
男遊びもしていないトミタさんは
「何のこと?」と聞くと、
奥さんは自分のスマホを開いた。

彼女のスマホから出てきた映像は
何と彼が二十歳そこそこに出演した
ゲイビデオの映像だった。

学生の時にゲイバーで声をかけられ、
一度きり、ということで出演を承諾した。

と言っても、今のようなハードなモノではなく、
30分ほどマスターベーションをしたあと、
目隠しで、男に責められるというモノ。

当時はVHSなどで売られ、
それも特別ヒットしたということも聞かず、
誰かに「ビデオ観たぞ」と言われることもなく
この歳まで来た。

そんな30年近くも前のモノが
こういう形で、それも何故自分の妻が
目にしたのか。

彼女の勤めている会社の同僚の女性
(トミタさんもよく知っている)が
ゲイの友だちが持っている
ゲイビデオのコレクションに
彼の姿を見つけたのだという嘘のような話。
その昔のダウンロード映像で
それが奥さんの耳と目に入ったのだと言う。

これは学生時代、
お金のためにやった事だし、
自分はゲイではない、そう言ったけれど、
彼女は首を横に振った。

「今まで、あれ?と思うようなことが
数回あったけれど、言わなかっただけ。
貴方はゲイなのだと思う。」

そういう流れで、トミタさんの結婚には
終止符を打たれたのだそうだ。
本当に辛く、苦しい時間だった、
そう言う。

自分の彼氏のプライベート映像を
友人宅で見た、というお客さんの話も
つい最近ここに書いたけれど、
こういう話を聞くたびに、
本当にとんでもない時代になったなあ、
そう思う。

トミタさんは、別れたあと、ここ1年で
色々考え、前の仕事も辞め、
個人事業主として、共に働く何人かには
すべてカミングアウトして
新たな道を歩き始めていると言う。

それを聞いて、ちょっとホッとした。

それが何十年前のモノだとしても、
過去の映像も画像も、数多くの人たちの
目に触れられてしまうSNS時代。
そして、それがすぐに炎上に繋がり、
人の心を蝕んでいく。
厄介だけれど、その時代に生きている我々は
あらゆる事柄に注意しながらも、
そして無念さと闘いながら
生きていくしかないのだろうか。


トミタさんの話で思い出したのは、
過去のポルノ出演を暴露されても
しっかりと栄光の座を勝ち得た
スタローンとマドンナだった。

ead66dabebbf653da7cf.jpgmadonna-deborah-feingold.jpg

どんな事も、自分の夢と希望で
乗り越えていける、
逆にそう信じられる時代を迎えていければいいなあ
そう思う。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 16:22| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月24日

これがないと行きていけない

先日、店で「あなたにとって、仕事以外で
これがないと生きていけない」っというのは何?
という話になった。

セイジは「旅行」と「セックス」
ユウトは「山登り」と「肉」
ショウゾウは「ディズニーランド」と「デザート」
ヤマトは「グルメ」と「ケイタイ電話」
キミヤは「お金」と「健康グッズ」
などと、みんなそれぞれに
なるほどなあ、とその人なりのモノを
あげていた。

常連のミトちゃんは、
いつもの様子から
「オシャレとお酒でしょう」
そう尋ねると、
「いや。そのふたつを上回るモノが
あるんだよね。それはトマト」と言った。

Unknown-2.jpeg

トマト!?
みんなが顔を合わせた。
トマトそのものも好きだし、
トマトが入っている料理はなんでもいい。
なんでも好き、そう言うのだ。

僕の選択肢は、もちろん映画だったり、
旅行だったり、恋愛だったりするけれど、
そこに「食べ物」というのは入って来ない。
入るとすると、かなり下のほう。
食べることは好きだけれど、
他の好きなことが出来れば、
お腹を満たせれば、なんとかやっていける(笑)
グルメと答えたヤマトは信じられないみたいだけど。

だから「トマト」という答えは
ちょっと驚いた。

でも、漠然と映画やら恋愛やら
広い間口のコトを言っているよりも、
小さく、ささやかな好きなモノを答えた
ミトちゃんが、何だか素敵に見えた。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 19:58| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月20日

好きな人の子供を産みたい

「マスターって、誰かの子供を
身ごもりたいって思ったこと、ありませんか?」
いきなりそう言われたのは、
たまに来てくれるトウジロウだった。

「え?それは子供が欲しい、
っていうことじゃなく、
自分が産みたいって
本気で思うっていうこと?」と
僕が聞き返すと
「そう。もちろんそれは理屈上では無理だし、
絵空事のようなことだけど、
真剣にそう出来ないのが悔しくてと
思ったりすることはないですか?」と
大真面目な顔をして言う。
さすがの僕も、それを笑ったり、
適当に答えるのは
申し訳ない気持ちになってしまう。

トウジロウが言うには、
昔から好きな男性とセックスをするたびに、
中でイッて欲しいって思っていたし、
この二人の子供を何とかして
身ごもりたい、そう思ったと。

彼はトランスジェンダーでもなければ、
女性になりたい、と思ったことはないと言う。
かと言って、単なるファンタジーでもない。

このブログに何度か書いたように、
僕が人生で唯一悔やんでいるのが
子供が欲しかったということだけれど、
トウジロウのように
「自分で産みたい」というのは
ちょっと僕の中にはなかった気持ち。

「ある意味、病気なのかも知れないし、
ずっと引きずっていくんだと思います」
そんな言葉を残して帰って行ったけれど、
ほぼほぼ、良い助言が出来なかった。

彼の悩みから、この映画を、と書くのは
ちょっと無神経かなとも思うけれど、
思い出したのがこの映画。

Unknown-1.jpegモン・パリ.jpg

日本では「モン・パリ」というタイトルで公開。
僕が中学校の時に、
女優カトリーヌ・ドヌーヴ好きで観に行っただけだが
この原題が「人類が月面を歩いて以来、
最も重大な出来事」と言って
旦那のマストロヤンニが妊娠した!という話で
盛り上がるというコメディだった。

決して、揶揄しているつもりはありません。
トウジロウ、ごめん。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 16:42| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月19日

ゲイの田舎暮らし

一昨日、山陰地方から初めて来てくれた
45歳のユウスケさんは、長身でガッチリした
穏やかで優しい感じのモテ筋君。

若い頃には関東地方にいたこともあったが
その頃にはゲイとしての経験もなく、
30代に入り、関西に移り住み、
そこで初めてこっちの世界を知った。

とは言っても、不慣れなこともあり、
何度か飲みに行ったりする程度。
結局、人と付き合ったりすることもないまま、
Uターンで、地元に帰ることになった。

趣味はずっと続けてきた空手と
体を鍛えることで、
暇があったら、トレーニングをする。

何度か結婚の話や、見合いの勧めも
あったけれど、どうしても踏み切れず、
貯めたお金は、家の一室を改造して
自分だけのためのトレーニング施設に
した、と言う。

人との出会いは、出会い系アプリ。
地方に住んでいると頼るモノが
それしかなく、自分の住む
周りの県などに場所を移して
相手を探すが、なかなか見つからない。

山陰と言えば、僕も高校時代の3年間だけ
松江で暮らした。
その前にも、後も都会で暮らしている
僕にとっては、風光明媚な城下町という
素敵な印象しかない。
でも、いざ二十歳も超えて
そこで暮らしていたら、どうだったんだろうか。

Unknown.jpeg

地方から上京する人に聞くと、
数キロ四方にゲイがウジャウジャといる
東京や大阪とは違って、
地方はどこに行っても、数キロ先に
ポツリポツリとゲイがいるか、いないか。

ユウスケさんに、
仮に相手が見つかったとしても、
そんな片田舎で二人で暮らすワケにも
いかず、共に出かけるのも
人目を気にしなければならない。

とは言っても、たぶん50を過ぎてから
都会で暮らすということは
まったくリアリティがないのだそうだ。

僕からすると、ユウスケさんはまだまだ40代。
色々なことが出来るし、
これからの人生もたくさん楽しめる、
そんなふうに思えるのは東京という
大都会にいるゲイだけなのだろうか。

「LGBT」という言葉が、これだけ
広がっていっても、地方都市だと
実態を伴っておらず、
まったくピンと来ない、というのが
現状なのかも知れない。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F








posted by みつあき at 16:01| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月18日

24年という時間

昨日、阪神大震災から24年が経過した。

earthquake-19950117.jpg

24年前のあの日。
前日、とある店で久しぶりにばったり
会った10歳年下のコと深夜まで飲んで
当時シングルだった僕のうちに
彼は泊まったのだった。

もう何年も前から知り合いで
たぶんお互いに好きなタイプでも
なんでもなかったはずだった。
酒の力なのか、ノリだったのか。

彼は翌日休みで、
僕は午後からの仕事。
朝10時くらいに目が覚めたら、
うちの留守電がたくさん入っていて
(当時は携帯もなかった)
聞くと、関西で地震があって、
大阪出身の僕を心配するメッセージだった。

テレビを付けると、
大変なことになっていた。
実家に電話をしても繋がらず、
神戸に嫁いだ妹も
もちろん連絡は取れない。

僕の隣に寝ていた彼がどういう反応だったか
そして彼が先に帰ったのか、
一緒に部屋を出たのかも
ほとんど覚えていない。

結局、職場に行き、夕方になって
やっと両親と連絡がついた。
豊中という場所柄、うちの壁にもひびが入り、
お袋は「本当に怖かった」と言っていた。

おかげさまで妹も含めて、僕の親族に
大きな被害はなかった。
でも、知り合いも含めて
あの被害の大きさには
強いショックを受けたことは
つい昨日のように覚えている。

あの時の彼とは、たまに
バッタリ会ったりする。
店にも数度来てくれている。

お互いにあの日の出来事は
しっかりと覚えているはずだ。
でも、行為としてではなく、
大きな出来事が起こってしまったことへの
うしろめたさがきっと
なんとはなしにあるのだろう。
24年経過しても、
その事にはいまだに触れられないし、
触れることはないんだろう。

***********************
各種公式SNSはこちらから

GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16  SENSHOビル 6F



posted by みつあき at 17:50| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月16日

成人年齢とは

一昨日、店に出る前に街を歩くと、
成人式で着物を着た女のコたちや
スーツを決めた男のコたちが
はしゃいでいる姿があった。

10年ほど前までは昨日、
1月15日が成人の日で、
いつの間にか、第2月曜日と
いうふうになっていた
なんて、改めて気付いたのも最近。

それほど、成人の日や、
成人式というモノに
若い頃からまったく関心がなかった。

一部の若者たちが大騒ぎする
光景などテレビで見ると
何が何だかわからなかったりする。

大阪で生まれ育ったということもあり、
たぶん都会よりも地方都市のほうが
成人を祝う気持ちが強いような気もするし、
当日、市民会館でそのような催しを
やっていた事すら、わかっていたのか。

当日、僕は妹を連れて、当時正月映画で
まだ観ていなかった「007 私を愛したスパイ」を
観に行ったことをよく覚えている。(映画かよ。笑)
ということは、何故か
帰省はしていた、ということだけれど。

320.jpgMV5BNDk3ODM2NDgtMGE3Ni00ZGVhLTk2ZTctN2JkMDVkMmRhNDQ5XkEyXkFqcGdeQXVyNjc1NTYyMjg@._V1_.jpg

選挙権が18歳となり、2022年から
成人も二十歳ではなく、
18歳に引き下げられる。

40も過ぎると、2歳ほどの差なんて
まったく関係ないけれど、
18歳と20歳の2年というのは
今さらながらに大きいかも知れない。

成人式が18歳で行われれることに対して、
17歳から19歳の若い人たちの8割くらいは
反対しているらしい。

煙草、飲酒は二十歳からでそのままだが、
犯罪者として氏名、顔が
公表されるのは18歳となる。
もっとも、彼らが反対している、というのは
受験と式が重なるという問題が
大きいようだけれど。

若いうちから、政治や環境問題に
興味を持つ、ということは
とても良いことだけれど、
成人年齢が18歳に引き下げられたから、
そういう人が増えるとも思えない。

むしろ、中学生の頃から
その手のことに、
好奇心が持てるような環境を
作ってあげるべきだと思う。
もちろん、そこには学校側、
教師側の個人的な考え方を
決して入れるべきじゃないことは
言うまでもないことだけれど。

***********************

posted by みつあき at 18:21| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月13日

縛らず、縛られない人生

九州から久しぶりに来たガチムチ、
短髪イケメン、いわゆるイカニモ系の
タケルさんが深夜にふらりと現れた。

彼の隣に座ったマサオが
「これだけのイケメンだと
さぞ色々なところでモテるでしょう」
と尋ねると
「どうだろう。それよりも変わってると
思われるほうが多いのかも知れない」
そうつぶやく。

何故かと尋ねると、
「特定の人と長く付き合うのは苦手だし、
束縛されたり、したりするのはダメ。
生まれてこのかた、恋愛という意味で
人を好きになったことはない」らしいのだ。

人と映画やデートらしいデートを
したこともなければ、
同じ人と5回以上セックスを
したこともないのだそうだ。

僕も含めて、恋愛に
重きを置いている人はともかく(笑)
ゲイに限らず、ストレートでも意外に
こういうタイプは多いのかも知れない。

ただ、そのルックスのせいなのか、
全国に友人はたくさんいる。
その中には肉体関係を持った人もいれば、
いない人間もいるらしい。
一緒に飲んだり、話したり
仮にセックスがあっても、
サバサバとした付き合いがいいと言う。

とは言え、興味深いなあと思ったのは、
彼が多少セックス依存症だったりはするものの、
ハードなことを好むと言うよりは
最も好きな性的行為は、
ガッツリではなく、
ハグチューだということ。

その瞬間だけ、「愛情のようなモノ」を
感じさせてくれればいいらしい。
そういうことで、本気になったり、
という相手もいるんじゃないかと聞くと、
それでもそれなりの距離感を持って
接するから、さほどしつこくはならない。

もちろん、孤独を感じるなんてことは
ほぼないのだそうだ。
タケルさんいわく「自由で楽しい人生」なのだそう。


「孤独」と「ゲイ」で思い出したのが
「孤独のススメ」というオランダ映画。

200.jpg220px-Matterhorn_(film)_POSTER.jpg

内容は「孤独」ということに
執着した映画じゃなかったけれど、
映画の主人公がしがらみを捨て切って見つけるのは
タケルさんとは違う生き方だった(笑)


***********************



posted by みつあき at 17:20| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月09日

若さの素晴らしさ

ゴウ君は、27歳。
自分の息子と言っても
おかしくない年齢。
とわざわざ書くまでもなく、
それくらいのお客さんは山ほどいる(笑)

ゴウ君は、尊敬する両親から
たっぷりとした
愛情を受けて成長したようで、
言葉の端々から育ちの良さを感じる。

謙虚で、人を常に優先しようとするし、
人のことを決して悪くは言わない。
色々なところで
ポジティブな面を見せてくれる。

ただ、人に好かれたい、嫌われたくない、
という気持ちと、これでいいんだろうか、
そう悩んだりする。
自分は弱いなあ、そう思うと言う。

そういう意味では、かつての僕と
とっても似ている。
僕も若い頃は人の目ばかり
気にしていた時期もあった。

とは言え、ゴウ君はまだ20代。
夢も希望もある。
自信のなさもあるけれど、
でも、自分はまだ変わることが出来る、
そういう思いもある。

仕事に対しても実直で、
頑張っている同僚を敬い、
負けないようにと自分を鼓舞する。

彼を見ていて思ったのは、
自分もこの年齢になって、まだまだ
学ぶことが出来る、
成長することが出来るんじゃないか
ということを、教えられた気がした。

実直で、不器用で、それでもなんとか
人に受け入れられるように努力したい、
そう思っているゴウ君を見ていると、
若いっていうことは素晴らしいなあ、
そして僕も見習わなければ
ならないところがたくさんある。
そう思わずにはいられなかった。

僕が年上だから、彼に何かを
教えたりするべきなのか、というのは
そもそもナンセンスだと思っている。

人生の先輩、という言葉ほど
嫌いなモノはない。
人よりも多少歳をとっているからと言って、
何も偉いことはなく、
尊敬されるべきでもない。

成人を超えた人間は年齢とは関係なく
フィフィティでいることを目指すべきだし、
そうやって向き合うことこそ、
大切なモノが見えてくる、そう思う。

もちろん、年配者から僕も学ぶことは多いけれど、
それよりも若い人から
さらに気付かされることも多い。

そういう意味でも、
ゴウ君と色々と話して良かったし、
店をやって良かった、
そう思う今日この頃だ。

51bezqTwBCL._SY450_.jpg91vV7RCRfwL._RI_SX300_.jpg

画像は、若さの情熱と苦しみを描いた
「草原の輝き」
一昨年、オスカーで作品賞のタイトルを
間違えたウォーレン・ビーティがかっこ良かった。

***********************



posted by みつあき at 15:29| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月08日

人に優しくあれること

昨日は休みだったので、ジムに行くために
地下鉄に乗ったのだが、
そこでちょっとした光景を見た。

僕と同じ駅から
80を越したくらいのお年寄りの男性も
一緒に同じ地下鉄に乗り込まれた。

そこそこ混んでいた車内で、
お年寄りは優先座席近くに立たれた。
そこに座っていた20代くらいの女のコも、
30代のサラリーマンも、
携帯を見ていて
気付いているのか、いないのか。

そこに、普通座席に座っている
黄色い帽子を被り、
ランドセルをしょった
小学生(小柄だから低学年か)が
大きくはっきりとした声で
「おじいさん、こっちに座ってください」
と自分の席を譲った。

m.png
お年寄りは「悪いねえ。ありがとう。」と
そこに腰を降ろした。
優先座席に座っていた人たちは
まったく気にする様子もなかった。

男のコはたぶん学校帰りだろう。
お母さんと一緒でもなく、
一人で学校に通っている様子だった。

きっと、小さな頃から
親御さんにきちんと
しつけられていたんだろう。
譲らなかった人たちが
どうこうではなく、
この子のしっかりとした
譲りかたが何とも気持ち良かった。

立った彼の横にいたおばさんが
「ボク、偉いねえ」と言ったら、
少年は改めて少し恥ずかしそうに
ニコニコとしていた。


こんな光景を見た時に思い出したのが、
僕が二十歳くらいの時に、
映画帰りに電車に乗っていた時だ。
(その時は空いていた)
僕の隣りには僕と同世代の若い人が座り、
その前をちょっと酔っ払った中年が
ふらりふらりと立っていた。

ヤバいなあと思った瞬間に
中年男性は、激しく嘔吐した。
その嘔吐物は、僕にはかからなかったが
僕の隣の青年のズボンに
びっしりとかかったのだ。

彼はすかさず、自分のポケットから
ハンカチを出した。
自分のズボンを拭くのかと思いきや、
その中年男性に「大丈夫ですか」と
差し出したのだ。

酔っ払って電車で嘔吐する男に
何故そこまでする、
という人もいるかも知れない。
確かに、酔っていたとは言え、
その中年男性に問題はある。

その青年の行為が、
本当の優しさか
どうかも疑問ではある。

たぶん中には中年男性につかみかかって
罵声を浴びさせる人もいるかも知れない。

しかし、その時に、単純に僕も
隣に座った彼のようになりたい、
そう思ったことも事実だ。

あれから何十年。
まだまだ、僕も
そこまでにはなれていない。

***********************






posted by みつあき at 15:28| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月30日

破天荒な芸術家の人生って

昨夜、とある楽器演奏家たち3人が
うちの店で忘年会の二次会をしてくれていた。
色々横で聞いてみていても、
僕がまったくわからない専門的な話や
その深さになかなか圧倒された。

でも、もっと圧倒されたのは、その中の
40歳のキミヤ君の話。

彼は13歳の時に、伝言ダイヤルを知り、
その中にゲイのチャンネルを
見つけたのだそうだ。
これだ!と思ったキミヤ君は
すぐさま、20代後半になる人と
デートをした。

ほぼ一回り以上違う人との関係。
相手にとっては、もし見つかれば
これは犯罪にもつながるくらいの年齢差となる。

その人から一緒に暮らそうと
という話が持ち出され、
キミヤ君がうちを出た日は
台風の凄い日だったことは忘れられないらしい。

それから数ヶ月、キミヤ君は
学校にも行かず、実家にも連絡をせず、
ずっと彼との同棲生活を楽しんだ。

半年が過ぎた頃、キミヤ君は
それまでやっていた楽器や、
勉強がいきなり恋しくなり、
彼の元を出て、実家に戻った。


なんと、実家では
いなくなってしまったキミヤ君に
捜索願いが出された。
その後、数ヶ月経っても、
まったく連絡が途絶えてしまったことで
彼は川に落ちて死んだ、とされ、
葬式も終わり、
墓も建てられていたのだそうだ。

母親はキミヤ君を見た瞬間、
泣き崩れたのだが、
彼は母の涙を見ながら、
自分がもっとやりたいことをやって、
いつか母を喜ばせよう、
そう思ったらしい。

その後、彼は高校から音楽大学に入り、
優秀な成績を収め、
今ではあらゆる音楽会に出演したりするほどに
なっているようだ。

あまりに破天荒な部分は
今でもそれほど変わらないと言う。

優れた芸術家がすべてそうだとは思わないが、
キミヤ君の話を聞いて、
そこから飛び抜けた何かが
生み出されていることは確かなのかも知れない、
そう思った。

91JXPyhUy0L._SY445_.jpgresize_image.jpg

この話から思い出したのが
「イミテーション・ゲーム」という映画。
写真は、狂気の天才と言われた
ゲイのアラン・チューリングの人生を描いたモノ。
とてもよく出来ていたので、お正月にでも是非。

***********************


posted by みつあき at 16:35| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月29日

年末に思うこと

年末からお正月を迎えるこの時期。
せわしなさと、
少しのんびりした瞬間とが
入り混じっているこの数日、というのは
ひょっとすると、年間で
最も好きな時間なのかも知れない。

季節的にはいくら暑くても
夏のほうが好きではあるけれど、
(露出度も高いし。笑)
それでも、この暮れゆく時間と
新たな気持ちを迎え入れるキュッと
引き締まった時間が、
なんともたまらないのだ。

161115_115051_1.jpg

子供の時に、クリスマスを迎え、
その後、バタバタと大掃除の手伝いをし、
暖かい部屋でレコード大賞や紅白歌合戦を見て、
家族で近所の神社へ深夜に初詣に行く。

あまり長時間寝ることもなく、
元旦の朝は家族で早起きをし、
かしこまって
「あけまして、おめでとうございます」
そう挨拶をして、年賀状を見る喜び。

色々なことが時代と共に変化した。
そう。いつもとそれほど
変わらない日常となった今。

レコード大賞は日にちが変わり、
誰が取ろうとどうでもよくなってしまったし、
紅白も観たいと思える人がほとんど出ない。
正月だと言っても、コンビニを始め、
量販店や多くの店は開いている。

しかしながら、
急に冷え込んできた空気の中で
「良いお年を」という言葉と、
今年について思うこと、
そして来たる新しい年について
考えたり、決めたりすることは、
昔も今も変わらない。

ちょっと切ない気持ちの中で、
新しい明日への志を見ていく時間。

店を始めて11年。
毎年、みんなでカウントダウンをして
乾杯をするのも、
今年で12回目となるのだ。

今日も含めて残り3日しかない
2018年。
僕の中で平成最後のカウントダウンが始まった。


***********************

posted by みつあき at 16:14| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月21日

深夜のドランカー

ハラダ君は、
自営で小さな事務所を営む40歳。
つい数日前にジムの帰り、
自分の事務所近くを
ふらふらと酔っ払って歩く
お年寄りを見かけた。

道路で車が走っているにも関わらず、
その状態はまずいと思って
「大丈夫ですか?
とりあえず、信号だけは一緒に
渡りましょう」
そう言って、肩を抱いて渡りきった。

車の通りからちょっとはずれた
細い道に入ったので
「もう大丈夫ですね」と見送り、
自宅のほうへ帰ろうとしたら、
もう1本の道から、
その方がフラフラ歩くのが見え、
そこで前につんのめり、倒れた。

ハラダ君は、走っていったら、
額から血が少し流れてる。
ハラダ君のシャツに、
その血がベットリとついた。
「おうちはどこですか?」と
尋ねると、なんと自分の事務所がある
隣のビルらしいのだ。

結局、そこまで見送って
「気を付けてくださいね。
傷の部分、ちゃんとして」
と言い残して帰った。


その翌日、事務所の1階にある
いつも行ってるパスタ屋にランチを食べに行った。

そこのマスターが
「昨日、この近くでおじいさんの介抱とかしなかった?」
と尋ねられた。
え?と一瞬ビックリして聞き返すと
その人は、このあたりで有名な地主の人で
結構飲んで酔っ払って帰ったんだけど、
この近所の青年に優しくしてもらったので
探しているとのこと。

「深夜にこのあたり、ふらついているのって
ハラダ君だと思って」というマスターの言葉(笑)
僕でした、と笑いながら伝えたハラダ君。

その数時間後、彼は仕事で事務所を離れていたが、
その間に、菓子折りとクリーニング代を持って
そのおじいさんが事務所を訪れたらしい。

ハラダ君、そんなつもりではなかった、と
言っていたが、「お礼なんていらないから
可愛い男のコでも紹介してほしかった」
そう笑っていた。

優しい人の笑顔は素敵だなあ、そう思った。


320-1.jpg
酒飲みの映画と言えばこの映画。
「ラウンド・ミッドナイト」
ジャズ・サックスのデクスター・ゴードンの
アルコール依存には泣けた。。。

***********************


posted by みつあき at 15:40| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月12日

自分の欠点

これを読んでいる皆さんは、
自分の言動において
的確にこれは問題である、と思う部分は
あるだろうか。
もしくは、それに気が付いているだろうか。

人は、基本的には自分は悪くない、
正しい。相手が間違っていると思いがちだ。

自分も悪いかも知れない。
自分の言動に問題があったのでは、
そう思えれば一番良いのだけれど。


僕は以前から、人から
「みつあきは、人の話を聞かない。
聞いていない。」
そう言われることがよくあった。

自分ではまったく自覚がないし、
聞いているつもりでも、
抜けてしまっていたり、
聞いていない、と思い込んだり
することが多いようだ。

これがそうだとすると、
ある意味、バーのマスターなど
もっての他、ということになる。

色々調べてみると、
心理学的に「自己重要感」という
自分に意識が向いている、
もしくは自分の事しか考えていない、
ということからくることが多いとある。

「ADHD」(注意欠陥多動性障害)
なのかも知れない、
というような事が書かれている。

iStock-490313840-e1509032224907.jpg

う〜む。。。

我ながら、まさかと思いながらも
自分がやること、やりたいことに
頭がいっぱいになり、
それ以外のことは考えられなくなる
(というほどでもない、と
自分では思うのだけれど)
そういう傾向にあるようだ。

それはやりたい事、
考えたい事があり過ぎて、
確かに当てはまるのかも知れない。

過去、「言った、言わない」という話が
よく起こるたびに、
「いや、俺はそんなこと聞いていない」
と我を張ることも少なからずあったけれど、
その半分、ひょっとしてそれ以上が
実は「僕が聞いていなかっただけ」と
なるのかも知れない。

この年齢になって、それが確実に
治るモノなのか、そもそも注意できることなのか
(自分では今までも注意しているつもりだっただけに)
最近では、この事ときちんと
向き合っていかなければ、
そう思いながら、
改めて反省することしきり。

特に、お客さんに対して、そういうことは
ない(はず)と思っているけれど、
今後、僕が上の空だったりすると、
ほら、これだよ、と伝えていただきたい。

***********************







posted by みつあき at 17:52| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする