2020年05月27日

本日のTVムービー「ミス・アメリカーナ」

今年になってNetflixで配信が始まった
テイラー・スウィフトの
「ミス・アメリカーナ」が話題だ
というから観てみた。


Unknown-5.jpeg

これ、ライブ、コンサートを中心に
したモノかと思いきや、そうではなく
彼女が音楽好きな少女から
ポップス界のカリスマになり、
いかに変化をとげたか、
というドキュメンタリーという仕上がり。

彼女の新しいアルバムの制作過程を
中心に置かれていて、ノーメイク、
普段着で、どんどんメロディーや歌詞を
溢れさせるシーンは、唸らせてくれる。

彼女の人気は凄く、世界各国でスタジアムクラス、
日本でもドームのチケットがすぐ完売。

とは言っても、その裏側で、
有名になってしまったからこそ味わう
大きな悩みや苦しみがあった。

まだ19歳でスターダムに
躍り出た彼女が、MTVの音楽賞を受賞した際
ラッパーのカニエ・ウエストに
「これはビヨンセが取るべきだ」と
大衆の面前で言われた有名なハプニング、
常にファンやパパラッチに追いかけられ、
20代半ばで、多くのSNSでバッシングを受け、
1年間、休業を決意するシークエンスなど
多くの著名人が経験することだろう。

それまで、保守的なカントリーシンガーとして
常に美しく、良い子である、というアイドルを
演じなければならなかった彼女。
しかし、自分の生まれ故郷で、差別発言を
繰り返す女性議員の存在を知り、
強く政治発言もするようになっていく。

昨今の日本でも、
SNSバッシングによって生じた自殺した女子レスラーや
政府へのアンチテーゼを強く持った女優などのことを
ダブらせて考えずにはいられない。

人はいかに傷つき、そしてその傷から
どう立ち上がっていくことが出来るか。
テイラーは、ただのシンガーソングライターではなく、
一人の女性として、メッセージを投げてくる。

「観客が半分になっても、彼女は太ったと
揶揄されても、私は私である」と
見違えるように強く変わるテイラーは
本当に魅力的だ。

ドキュメンタリー後半では、
同性婚にも強く支援するテイラーと
やはりNetflixのリアリティー番組「クイア・アイ」の
ゲイ5人とミュージック・クリップを
作る姿もあって、楽しめる。

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2020年05月25日

本日のゲイ映画「ララミー・プロジェクト/語られた真実」

NetflixやHuluが出る前に、
それなりに問題視されるようなドラマや
放映など絶対無理だった
過激なシーンなどで注目されていたのが
HBOというテレビ局だ。

そのHBOが制作し、日本では衛星放送、
CSだけで放映された
「ララミー・プロジェクト/語られた真実」を観た。


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98年にアメリカ、ワイオミングで
21歳の大学生が、ゲイであることを理由に
二人の男から暴行を受け、亡くなった。

事件の2年後に、ニューヨークの劇団が
ワイオミング州のララミーで、
事件をとりまく人たちにインタビューし、
それを元に舞台が作られた。

そしてさらにその2年後に
同じ脚本、そして同じ演出家で
作りあげられたのがこのドラマだ。

一瞬ドキュメンタリーかと
見間違うようなオープニングから始まる。

舞台同様、役者たちが
インタビューするのが、
亡くなった学生の友人たちは元より、
学生を治療した医者、保安官、
神父、農場主、主婦などだ。
これを、有名無名の役者たちが
リアルに再現している。

その中には、もちろん彼に同情し、
悲しむ人も多くいながら、
「ゲイだから当然」というような
アンチも何人も証言する。

20年前とは、言いながらも、
さすがにここまでのヘイトや
反対派が多いことにびっくりだ。

こういうところを観ると、
アメリカがいかに広く、
田舎町はまだまだ変わらないし、
ヘイトはいつまで経っても
強くNOと訴えてくることも見えてくる。

キャストには、クリスティーナ・リッチ、
ローラ・ダーン、スティーブ・ブシェミ、
ベン・フォスター、
そしてピーター・フォンダなどなど。
加えて、映画好きだと、
え?あの人も?この人も?
とわかるような名バイプレイヤーたちが
ほんの少しだけ顔を出している。

この悲劇を力に変えて
変化していくことを望む強い意志を
見せるのがこのドラマの素晴らしさだ。
ラストは本当に泣ける。

しかしながら、現在、あれから
いかに世の中が変化したかと同様、
逆にまったく変わっていないことも
よくわかる。










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2020年05月23日

本日の映画「バリー・リンドン」

去年公開された映画
「キューブリックに魅せられた男」
というドキュメンタリーが
あまりにも素晴らしくて、
初公開以来、久々に
名匠スタンリー・キューブリックの
「バリー・リンドン」を観た。

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「魅せられた男」は、
この「バリー・リンドン」で
オーディションで非常に重要なポジション
(主役のバリーの種違いの息子の役)を
勝ち取ったレオン・ヴィタリを追った記録映画。

その後、彼はキューブリックが作る映画の
スタッフに就き、自分の全身全霊を込めて
監督に人生を捧げたのだ。


さて、この「バリー・リンドン」。
当時、「ある愛の詩」や「ペーパー・ムーン」で
一斉を風靡したイケメン俳優
ライアン・オニールが主演。
彼は『パートナーズ』で
ゲイに扮した警官も可愛かった。

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オニールが扮するのは、18世紀半ばの
アイルランドの農家出身の青年バリー。
彼はその後、ありとあらゆる経緯を踏み、
大富豪の未亡人と結婚するまでへと
のし上がっていく。

有名な七年戦争を背景に、略奪と決闘、
華やかなブルジョアの生活を
まるで当時の西洋美術を見せるように
じっくりと描かれている。

ヘンデルのサラバンドに載せて、
どこを切っても、美しい画角。
NASAの全面協力という
ロウソクだけで撮影したという映像。
建造美術、衣装の緻密さ、その豪華さ
追求された様式美。

その美しさとは裏腹に、ドラマの中では
裏切りや嫉妬や復讐など、
ネガティブな感情が
ドロドロともつれ合っていく。

バリーが、自分の身分を変えるために、
湖で裸で愛を語り合う軍人二人の
軍服を盗むシーンがある。
こんなちょっとした同性愛シークエンスが
入っていたのはすっかり忘れていてびっくり。

こんな映画を3時間超えの二部構成として見せる。
インターミッション、つまり途中休憩あり。

思えば、最近の映画、3時間を超えても
休憩が入らないのは、その時間を惜しんで
あと1回分、入れたいからなのか。
昔は映画も、優雅に観られた。

それにしても、この映画のみならず、
「アイズ・ワイド・シャット」
「シャイニング」「博士の異常な愛情」等々、
すべてが粒揃いの名作。
そしてそのジャンルも時代背景も幅広い。

完璧主義、と言われた男の凄さは
どのシーンをとっても、
しっかりと伝わってくる。
長い自粛生活で作る豊かな時間を
何十年も経って再び、与えてくれた。

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2020年05月21日

本日の日本映画 山口百恵・市川崑の「古都」

先日ここにも書いた「鍵」が素晴らしく、
改めて市川崑の映画を色々観ていこうと決心。
数々の名作を観ながら、そう言えば!と
未見の山口百恵主演の
「古都」を観ることにした。

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僕は山口百恵とは、ほぼ同世代だが
彼女の映画は、「伊豆の踊子」「潮騒」
「ふりむけば愛」の3本だけ。

この中では「伊豆の踊子」
それまで何本か作られているこの作品、
船に乗って島を離れる書生を
踊り子が走りながら見送る涙の場面がラスト。

しかし、百恵版は、数年後、旅館で
踊る彼女に入れ墨を入れた半裸の男が
抱きつくスローモーションから
ストップモーションという
凄いエンディングだった。

潮騒は初々しい三浦友和の褌シーン
見たさに観ただけ(笑)で、
「ふりむけば愛」は、大林宣彦監督だ
ということで観たけど、
彼らしくケレン味たっぷり。


さて、「古都」は、山口百恵が
結婚引退が決まって
最後の記念作品として制作された文芸作で
後に市川崑が撮った「細雪」(素晴らしい!)の
試作とか言われたようだ。

それまでの百恵友和映画と違い、
友和との恋愛が軸に置かれているワケではなく、
別々に育った双子のふた役を
百恵が演じるというのがメインだ。

川端康成の原作が持つ日本の伝統や美しさを
市川崑は、京都の街や、
北山杉の鬱蒼とした樹々や、
そぼ降る雨など、独特の映像美で見せていく。
ただ、原作も含めて、話が面白いかと言うと、
それほどでもない(笑)

三浦友和は結婚してから
俳優としてどんどん良くなった気がするけれど、
この頃は、ハンサムさが売りなだけ。

それに比べて、山口百恵の表現力は、
当時21歳だったとは思えないほど、
深みがある芝居を見せる。
ヘア、メイクや衣装などもあるけれど、
まったく違う環境で育った同じ顔でも
異なる二人の演じ分け。
これを観るだけでも価値がある。

この前の年に、市川崑は
「病院坂の首括りの家」で
百恵と同級生の桜田淳子に
双子の役もさせている、
というのが面白い。

山の雨の中、二人の百恵が
折り重なるようになるシーンや、
同じ布団で寝るシーンなど、
お互いに共に生きていけない悲しさを
見せながらも妙にエロチック。
レズビアン的、とか言うと
怒られてしまうんだろうか。

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2020年05月19日

本日のゲイ(?)映画「メルシィ!人生」

ついこの前ここで取り上げた「昼顔」も
フランス映画だったけれど、
今回はゲイネタ(そう、ネタとして使われていて
ゲイ映画のジャンルに入るのかは微妙
なので「?」を付けた)
そんなフランスのコメディ「メルシィ!人生」。

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フランス本国では、ダニエル・オートゥイユ、
ジェラール・ドパルデューという
2大ビッグスターが出演している、ということで
大ヒットしたようだ。


原題の"Le Placard"というのは
クローゼット、という意味。

オートゥイユ演じる、気弱な中年男ピニョンは
コンドームの会社の経理をやっているが、
リストラの危機によって自殺まで考えている。

そんな彼に「自分はゲイだということにしたら
それを理由に会社側は首に出来ないから、
そうしてみれば?」
そんなアイディアを出すのが
隣に引っ越してきた、それこそ自身が
ゲイだという初老の男。

そもそも、ピニョンを退職させようとしている
会社のラグビー・チームに入っている
ゲイ嫌いのサンティニ(これがドパルデュー)。

ゲイだと噂になるピニョンを
バカにして、差別主義者として
リストラに合うのは自分かも、
とサンティニは表面的に心を入れ替え、
同性愛支持者としてピニョンに近づく。

映画のキモは、このあたり。
まったくゲイではないストレートたちが、
いかにゲイを許容して、受け入れていくか
それがこの映画のメッセージでもあり、
いちいち笑える。

特にクネクネしているワケではない
ピニョンに対して
「やっぱり。そうだと思っていた」とか
「あの歩き方は絶対そうだ」とか語る同僚たち。
勝手なストレートのゲイへの偏見や思い込みが
見え隠れし、当事者も含めて爆笑するはず。

これ、2001年公開、というので
ほぼ20年前の映画。
それを思うと、凄い。

ピニョンの離婚した妻とその息子との関係も、
登場し、彼がゲイであったら、という話から
その関係性が大きく変化するところなど
本当によく寝られている。


ちなみにこの映画の監督、
フランシス・ヴェベールは
なんとあの「Mr.レディ、Mr.マダム」や
ライアン・オニールがゲイの警察官に
扮する「パートナーズ」、
そして大ヒットし、舞台劇にもなった
「奇人たちの晩餐会」を作っている。

彼自身はゲイではなさそうだが、
どれも同様のテイストが盛り込まれていて、
なるほどなあ、と膝を打った。

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2020年05月17日

隠されていること、誤魔化されていること。映画「セルピコ」を観て

アル・パチーノが「ゴッド・ファーザー」の
翌年に主演した「セルピコ」を
これまた久しぶりに観た。

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ついこの間観た「狼たちの午後」の
ルメット監督とパチーノが
あれより前に組んだ映画だ。


子供の頃から社会のために頑張る
立派な警察官に憧れ、警察学校に入り、
無事警察官となるパチーノ扮するセルピコ。

彼が配属されたニューヨークの警察署では
駐車違反の揉み消しからはじまり、
幹部が犯罪者を見逃すなど
汚職にまみれていることがわかる。

それは小さな街のデリから、
ギャング団までも含めて、
警察への裏金によって、
あらゆることが見て見ぬふりを
されているのだ。

違和感を感じるだけではなく、
激しく抗議をするセルピコは、
次々と警察の仲間たちを
敵に回してしまう。

付き合う女性に遠のいて行かれ、
ホームレスから引き取った犬だけが
彼の傍らにいるという
孤独と戦う姿は切なく、泣かされる。

これは1970年当時、
アメリカではびこっていた警察の
腐敗を暴いた全米史上初の警察官だった、
という実話の映画化。


今、この映画を観て
いかに一般市民や国民が
時の権力者と言われる人たちから、
隠されていることや誤魔化されていることが
どれほどあるのだろうか。

自分がセルピコのようになれるかどうかは
ともかく、彼と同様に正義や真実を
世の中にさらそうとする動きに
決して目を逸らしてはならない、
この映画は強くそれを教えてくれる。

今の時期だからこそ、この映画と
再び出会えたことは嬉しかった。

余談だけれど、「アマデウス」で
サリエリをやったF・マーリー・エイブラハムが
一人の刑事役で出演。クレジットはされていないので
まだ映画デビューのあたりだろう。

パチーノもエイブラハムも
今年80歳。それには驚いた。
二人とも、若い、若い・・・。

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2020年05月15日

本日の映画「昼顔」

あ。今回、久しぶりに観た映画「昼顔」。

先に断っておくけれど、数年前に
テレビドラマから映画化された
日本のモノじゃない。
これ、結構評判になったけれど、僕は観てません。。。

ではなくって、今から50年以上(!)
前に作られたカトリーヌ・ドヌーヴ主演の
超現実的耽美派映画って言われるフランス映画だ。

image.jpeg

ドヌーヴって、僕の中学生の時は
「スクリーン」などの映画雑誌で
オードリー・ヘップバーンと常に
1位、2位を争う女優だった。
(いつの時代だよ。笑)
ホントにこれほどの若さで
まるで整形してるのかと思うほど美人。


さて、このドヌーヴが演じるセブリーヌは、
ハンサムな若い医師の妻。
幼少期に中年男性に悪戯されたトラウマから
セックスに対しての不安感を隠しきれない。

妻を愛する夫は、彼の気持ちを尊重しているが、
実は、セブリーヌ自身、夜ごと見る
夢の中で、夫や他の男たちから
サディスティックに責められている。

彼女は自身の性的な感情を
再認識するかのように、人から聞いた
売春宿に行き「昼顔」という名前をもらう。

この原題となっている"BELL DE JOUR"というのは
直訳すると「真昼の美女」。
先日の邦題の話ではないけれど、ここで「昼顔」と
付けた配給会社のセンスはなかなか良かったと思う。

映画は、彼女がその売春先で出会う男たちと
夫、そして夫の友人を交えて
大変な方向へとドラマは流れていく。

途中、ドラマに挟まれる
彼女の夢や想像、そして現実の交差
という見せかたが、とってもうまく、
映画が終わっても、
キツネにつままれたような
不可思議な気持ちとなる。

この監督、ルイス・ブニュエルは
僕が好きな映画監督のベスト5に入る人。

「皆殺しの天使」や「欲望のあいまいな対象」
同じドヌーヴ主演の「哀しみのトリスターナ」とか
すべてが「昼顔」同様、ヘンテコ。
でも物凄いインパクトで
魅力的な作品群を作っていて、
そんなモノが好きな人には是非ともお勧めする。





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2020年05月11日

映画タイトルの流行

この前、映画の邦題の付けかた、
サブタイトルについて、など書いたけれど、
今日は、タイトル付けにも流行があった、
という話だ。


1940年代、50年代は、漢字二文字のタイトルが
非常に流行っていて、
特にそれは恋愛映画に使われたようだ。

「哀愁」「黄昏」「慕情」「旅情」「喝采」「断崖」
「余命」「追走」「裏窓」etc.

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また、70年代から80年代にかけては
「愛と〜」シリーズがわんさか。

「愛と青春の旅だち」「愛と哀しみのボレロ」「愛と喝采の日々」
「愛と哀しみの果て」「愛と宿命の泉」「愛と栄光の日々」
「愛と復讐の挽歌」「愛と追憶の日々」

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この「愛と哀しみのボレロ」の
原題は「それぞれの人生」
というような意味らしいけれど、
このポスターの表現のしかたは
まったく違う。

このあと、90年代になると、オリジナルをそのまま
カタカナにしたタイトルが増えた。

「ア・フュー・グッドメン」「アウト・フォー・ジャスティス」
「エニイ・ギブン・サンデー」「ウエディング・バンケット」
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」「インデペンデンス・デイ」
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

原題は違うのに、それ風なカタカナタイトルもある。
「ザ・エージェント」「ベスト・キッド」「ネゴシエイター」
「アウトロー」「プリティ・ブライド」「ハートブルー」とか。

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こういったモノを逆に英語に直訳して、
あちらの人に伝えると、
笑ってしまうモノも多いんだろう。

もちろん、外国映画の原題だって、
日本人の僕らからすると、
すごく不思議なタイトルも多いのだから。

また、そのあたり、調べてみて、
ヒマなうちにアップでもしようか、と(笑)

それにしても、昨今の邦題の流行って
どういう流れなんだろう。
あまりピンと来ない。。。

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2020年05月10日

本日のLGBT映画「シークレット・ラブ:65年後のカミングアウト」

これまた、すぐにここで紹介するけれど、最近
「Hollywood ハリウッド」というテレビドラマを制作した
ゲイの大プロデューサー、ライアン・マーフィの
「シークレット・ラブ:65年後のカミングアウト」が
先月末からNetflixで配信された。

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70年付き合ったレズビアンカップルの
人生を描いたドキュメンタリーだけれど、
これが同性愛者という視点から
非常に良く出来ている。

二十歳前後で知り合った二人は、
基本的には家族や職場、友人たちの前では
ごくごく普通の友人同士として生きてきた。

なりを潜めて生きる二人だが、
8ミリで撮られた楽しそうな映像の数々。

年上のテリーは、女子のプロソフトボールの選手。
これは後にマドンナなどが出た「プリティ・リーグ」の
モデルになったリーグだったようだ。

映画は80年代を過ぎ、彼女たちがやっと
自由な気持ちでカミングアウトするところから
映画は始まる。

彼女たちが振り返る1940年代が
いかに同性愛者への差別などが酷かったか
わかってくる。


そこには摘発、逮捕、自殺、
さまざまな出来事があったことが露呈されてくる。

辛い時代を超えて、2000年代を過ぎて
今度は老後という問題が二人に
大きくふりかかってくる。

若いほうのパットの理解者でもある
姪御さんが加わり、3人で涙ながらに
意見の違いをぶつけ合うシーンは辛くなる。

そしてひっそりと隠し持っていた
二人の多くのラブレター、
そして80歳を超えて多くの友人に
囲まれての結婚式には泣かされる。

彼女たちが大変な時代を生き抜いたことは
心から胸を打つし、その愛の貫きかたも
とても素晴らしい。

ひとつだけ思ったのは、経済的に
非常に恵まれている人たちであるということだ。
女性二人で、ここまでの生活が出来る人は
たぶん世界の中でも少ないのではないか。

もちろん、だからと言って、
この映画が描きたかった愛の尊さには
なんの違和感もなければ
もちろん、否定することもないのだけれど。

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2020年05月08日

本日のアニメーション映画「父を探して」

子供の頃からディズニー・アニメが好きだったり、
宮崎駿も好きなモノは繰り返し観ているけれど、
日本国内でも膨大な量のアニメには
とても付いて行けていない。
思えば、去年大変なことがあった
京アニの作品も観ていない。
邦陽問わず、もっと広く
優れたアニメーションを観たい、そう思う今日この頃。

ここ数年で僕を夢中にしてくれたのが
ブラジルで作られたアニメ「父を探して」だ。

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アカデミー賞にもノミネートされていながら、
日本公開されたのは小さな映画館で
朝一回の上映という残念な形だった。

少年の目を通した社会や環境問題を
クレパスや、切り絵、色鉛筆で描かれた
その映像マジックに痺れた僕は
DVDで繰り返し観ていて、今日もまた観賞。


幸せに送っている両親と少年、という3人家族。
その後、列車で出稼ぎに出る父親を追って、
少年は初めて世界へ出るという話だ。

そこで彼が目にするのは、
過酷な重労働をさせられている人々や
派手でキラキラとしていながらも虚構に満ちた社会。
自然破壊に商業主義、そして独裁国家。

かつて、父親がフルートで奏でた
メロディの記憶を辿りながら、
父親と共に自分を探していく。

ブラジル産と言っても、セリフはなく、
とにかくイマジネーションの限りをつくした
映像と、どこまでも想像力を広げていく音楽が魅力的だ。

シンプルかつ美しい色彩で描かれる田舎の風景と
派手で細かいながらも、
黒を基調とした都会の風景の違い。

人々を愚弄し、締め付ける体勢派と、
そこでのたうち、苦しむ民衆。
しかし、元を辿れば、すべて少年と同じ子供だった。
同様に、そのふた通りの生き方は
どちらも少年の未来であることに
思わず鳥肌がたってしまう。


Amazonではレンタル500円と少し高いけれど、
十分見応えがある一作。
鬱屈した日々を送る中に、
きっと素敵な刺激を与えてくれるはず。

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2020年05月06日

本日の映画「仁義なき戦い」

自分が若い頃、映画の中で、
かっこいいおっさんと
思っていた俳優が、時間が経過して
同じ作品を観ると、いかした兄貴となり、
今度、その年齢を自分が追い抜いてしまうと、
やんちゃな若い衆みたいになったりする。
映画って不思議だ。

この休みの間に、物凄く久しぶりに
「仁義なき戦い」の5本のシリーズを観賞、
菅原文太が、まさに上に書いたようで
改めて惚れ直した。

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それにしても、やくざ映画。
西部劇、戦争映画、時代劇、史劇なんかと共に
多くのゲイは、苦手だという人も多いだろう。

僕もさほど得意ではない。
暴力描写もそうだけれど、
いわゆるノンケ男の
勝つか負けるかという
闘いの中に、ほとんど心躍るモノはない。

「ゴッド・ファーザー」が
公開されたあとだったせいか、
血飛沫が飛び散り、主要な人物が
どんどん殺されていくのは、
それまでの仁侠映画以上の壮絶さ。

でも、この映画が公開される前の
いわゆる高倉健や鶴田浩二主演のやくざ映画で
描かれている渡世の美学、ヒーロー然とする
モノはここにはない。
むしろ、辛いほどに切ない青春群像劇で、
その昔の「やくざってカッコいい」など
ほぼ感じる部分もない。

「唐獅子牡丹」を聞きながら、映画館で
「ケンさんっ」と声をかけていた60年代の時代とは
確実に違うのだ。

とは言え、それでも菅原文太はかっこいいのである。
それは、やくざとして、ではなく、一人の男として。

そもそもはみ出しモノの集団であるのに、
その組織の中でいいように使われ、
ハミ出たモノはどんどん犠牲になっていく。

それを許せないのが、文太扮する昌三だ。
やくざ社会に救われ、裏切られ、報復しながらも
それでもやくざとして生きていく男。

躍動するカメラワーク、そして血飛沫の中に
見える孤独感や、世の中に対する怒りは、
その後、菅原文太が社会活動家として
発言していたことにもどこか繋がっているのかも知れない。


ゲイ的にも・・・
天井から撮られたファックシーンで
全身に鯉の刺青を乗せた締まった文太の肉体。

また、刑務所内で、梅宮辰夫と兄弟の契りを
交わすシーンなど、その手のシークエンスが
好きな人たちは、生唾を飲み込むはず。

IMG_3358.jpg

しかも、どの映画のどこを切り取っても
「兄貴」という言葉が連呼されるのも
人に寄っては、とてもアガるかも(笑)

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2020年05月04日

本日のゲイ・ドキュメンタリー映画「サーカス・オブ・ブックス」

Netflixで去年、作られたばかりの
ドキュメンタリーがなかなか面白かった。
タイトルは「サーカス・オブ・ブックス」。

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タイトルになっているのは、60年代に
LAにオープンしたゲイ・ポルノ専門店の名前。

いわゆる雑誌から始まり、ビデオからDVD、
そしてありとあらゆるアダルト・グッズを
販売していたLAのゲイタウンにあったショップ。

いわゆる2丁目のルミエールという感じの店だ。

つい去年の2月にクローズしたこの店は
なんと、ゲイシーンなどに
まったく興味がない二人の子持ちの
ストレートの夫婦が経営していた。

そもそも、新聞記者だった女性と
映画の特殊技師だった男性が
ユダヤ教のパーティで知り合い、結婚。

夫の仕事がうまくいかなくなり、
妻が知り合ったアダルト誌ハスラーの
編集長ラリー・フリントの提案から
その雑誌を売るということになった。
それがいつのまにか、
ゲイ専門の店へと変貌した。

彼らは店に来るお客さんや従業員を通して
ゲイの人々と楽しく、にこやかに接する。
店内はハッテン場も兼ねた店となり、
二人はそれもさほど気にせず、商売を続ける。

娘と息子との家族団欒では、
まったく仕事については触れられない。
うちの真横では、18禁のモノばかりを
扱っているのにもかかわらず、だ。

もちろん、そこにはエイズパニックや、
ネット社会への移行による経営難にも見舞われる。

80年代を知っている僕たちには
懐かしいジェフ・ストライラー(!!)が
大きく変化して登場して驚かされる。
(ジェフのペニス大のディルドなど
日本のショップでも売られていたもんなあ。)


Unknown-3.jpegimages.jpeg

後半、敬虔なユダヤ教で保守的な妻は
ある瞬間から、自分の中の同性愛蔑視や嫌悪に
気が付き、悩み、苦しむ。

そのきっかけになるシークエンスは、
この映画のクライマックスにもなっていて、
ショッキングでもあり、胸を打たれるはず。

ストレートでも、ゲイでも、自身の胸の中にある
「どうしても許せないこと、認めないこと」に対して、
いかに寛容になっていくことが出来るか。

この映画自体を、大人になった二人の娘が
非常に客観的に作っている、ということも凄い。

店主であり老いた母親が、
毅然と店じまいをするラストシーンは
泣けて仕方がなかった。

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2020年05月02日

本日の映画「熱いトタン屋根の猫」

もっと、観ていない映画、新作を観なければ、
なんて思いながらも、
若い頃観たけれど、覚えていない、とか
耳にした解釈を確認しなければ、なんて
思いながら、久しぶりに観る映画も山ほど。

今日観た映画は「熱いトタン屋根の猫」。

cat-on-a-hot-tin-roof-us-movie-poster.jpg

これは読書好きなゲイなら知っている
テネシー・ウィリアムズ原作の舞台の映画化。

ミシシッピにある大邸宅に
父親の65歳の誕生日のために
訪れた結婚している二人の兄弟。

弁護士の兄は何人もの子供に囲まれていて、
その妻は家の遺産を狙っている。

ポール・ニューマン演じる弟は
エリザベス・テイラー演じる妻と
あまりうまく行っておらず、
子供は出来ない。

それに父親が余命いくばくもない、
とわかっていない母親が加わって、
激しく、ドロドロとした愛憎劇が繰り広げられる。

ニューマンの役は、そもそも
ゲイという設定だったけれど、
この映画ではまったくそこは
割愛されていて、原作者の
ウィリアムズは怒りまくったらしい。

それだけに、当時は、「彼の親友が
自殺をしたからと言って、
何故、それが夫婦関係に支障を
きたしているのか、わからない」
という人も多くいたみたい。
そりゃそうだ。

でも、若く眼光鋭いニューマンを、
ゲイ、というふうに観ていくと、
見事な彼の芝居から
傷つきやすい繊細さなところが
しっかりと見えてくるのが凄い!!

妻を受け付けないけれど、何故に
ここまでエロチックなんだろう、と。。。

Unknown-6.jpeg

ファーストシーンで、前日に酔っ払って
学校の校庭でハードルを飛び越えることを
失敗した彼が持つ松葉杖も
いたるところで凄い小道具に変化する。
これは舞台も同様かも。

彼と同様、エリザベス・テイラーも
負けちゃいない。
しつこく、何故自分をそこまで拒否するのか
自分の美貌を武器にしながらも、
切なくも強い女性を演じているのがさすが。

実生活で、この映画の撮影途中、当時の夫を
飛行機事故で失いながらの演技だったようだ。


ちなみに、このあと作られたテレビ版は
ロバート・ワグナー、ナタリー・ウッド、
そして父親をローレンス・オリヴィエがやっていて
そこでは同性愛であることを、
さらにオープンにしている模様。
これ、YouTubeで観られるようなので
チェックしないと。

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2020年05月01日

洋画のサブタイトル 副題って!?

ちょっと久しぶりに「ドリーム」という映画を観た。

NASAに勤めた3人の黒人女性の
なかなか素晴らしい映画だけれど、
今日は映画の内容じゃなくて、タイトルの話。

これ、もともと日本では「私たちのアポロ計画」という
サブタイトルが付いていた。

しかし、映画自体はアポロよりも前のマーキュリー計画
だったことがわかり、ただの「ドリーム」になったとのこと。

え?こんなシンプルだけど、何の映画か
わからないようなタイトルでいいの?って思ってしまう。


Unknown-3.jpeg → Unknown-4.jpeg

原題は"Hidden Figures"という
「知られていない人たち」とか
「隠された数字」というダブルミーニング。

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それをどういう邦題にするか、
配給会社、宣伝部は頭をひねるワケである。


その話から、深夜に友人と
映画のタイトルの話で少し盛り上がった。

そんなブログをいくつか、書こうと
思っているけれど、今日は映画のサブタイトルの話。

とは言っても、アメリカ映画などにはサブタイトルを付ける
習慣はないようだ。

そもそも、日本では、007などシリーズモノなのが
始まりのようだ。
最初は"Dr.NO"を「007は殺しの番号」と付けてしまい、
その後、日本では必ず「007」と付けたあと、
原題を付ける、それがサブタイトルのように。
「007/スカイフォール」っていう具合に。

あちらでは、「007」は付けずに
日本でのサブタイトル扱いの部分だけが
タイトルになっていて、そのほうがカッコ良い。

また、海外のシリーズモノのタイトルは、
単純に、2、3とナンバーをふるか、
それとも、まったく別のタイトルをつけるか。

日本はナンバーも付けながら、
サブタイトルも付ける
「ロッキー4/炎の友情」とか
「ブリジット・ジョーンズ3/ダメな私の最後のモテ期」
みたいに。
なんじゃ、そりゃ(笑)

加えて、人名だけのタイトルは
日本ではヒットしないというジンクスがあるせいか、
サブタイトルが付いていることも多い。

「フォレスト・ガンプ/一期一会」
「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」
「マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙」
「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」
「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」
「ダンサー セルゲイ・ポルーニン/世界一優雅な野獣」
ワケ、わからない(笑)

最近では、わかりにくいタイトルを
もう少しわかり易くしようとした
サブタイトルが多く
「ファウンダー/ハンバーガー帝国のヒミツ」
「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
「イミテージョン・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
説明しようとすればするほど、長くなる(笑)

さらにわかりにくくしてるのでは?というモノも。
「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」
「ペイ・フォワード/可能の王国」
「ロレンツォのオイル/命の詩」などなど。

いずれにしても、日本はちゃんと説明して、
わかり易くしないとダメ、
という定説があるようだ。
だからちゃんと「007」と付けなきゃ、
違う映画と間違われちゃうという不安がつきまとう。

なんだか、こういうサブタイトルによって、
観客が想像力を膨らませらられない傾向になっている気がする。
もちろん、それは映画の中身自体にも言えることだけれど。
わかり易い、ということは、文化やアートにとって
決して素敵なことだとは思えないんだけれど。。。

ともあれ、映画のタイトルについて、
はなかなか興味深いので
また次回、この続きを。。。
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2020年04月30日

本日の映画「マンハッタン」

そう言えば、ウディ・アレンの映画で
ゲイ絡みのモノってなかったっけと
ネット検索で探してみると、
「マンハッタン」と出てくる。

Unknown-2.jpeg

おお!そう言えば、ウディ・アレン扮する主人公の
元妻が若きメリル・ストリープで、
二人の性生活も含めた暴露本を出すとウディを脅す
レズビアンの役だったなんて、すっかり忘れていた。

それにしても、ウディ・アレン。
77年度のアカデミー賞は、絶対「スター・ウォーズ」と
言われていた年に、見事に「アニー・ホール」で
作品賞を受賞。
それから40数年、その数50本にも及ぶ映画の中で
評判が悪いモノが、ほぼない監督というのも珍しい。

アレンの映画は、だいたい1時間半ほどに収まり、
ユーモアに富んだ文化的な台詞を交えながらも、
それもが皮肉たっぷりのコメディ映画になっている。

「アニー・ホール」も含めて、名作、大傑作、
と言うにはちょっとはばかれてしまうけれど、
ささやかな幸せや、ちょっとした心の痛みなどを
色々な味付けで小皿に並べた感じっていうのが心地良い。


さて、「マンハッタン」
ここでのウディ・アレン扮するテレビライターの
アイザックは、バツ2で、17歳の高校生
(これがヘミングウェイの孫娘、
マーゴが演じている!!)と、
そういう関係になっている42歳。

また、彼の親友のエールは不倫をしていて、
その不倫相手メリーをも好きになってしまう。

他の映画同様、ここでもアレンは、
うだつがあがらない中年男を演じている。
その中途半端な男像にイライラする人も
結構いるだろうけれど、それも含めて
愛すべき作品に仕上がっている。

モノクロームに映し出される
NY、マンハッタンの映像や、ガーシュウィンの音楽に
アレン節とも言えるシニカルな会話が、
何度観ても酔わせてくれる。

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2020年04月28日

本日はクラシカル・ミュージカル映画「パジャマゲーム」

ブロードウェイやウエスト・エンドの舞台が
この後、いつから観られるようになるんだろう。

そう思うと、ホントに辛くなってしまうけれど、
そもそも、僕を舞台好きにさせてくれたのは、
もともとミュージカル映画が好きだったからだ。

この年になるまで、スクリーンやTV、
ビデオや近年は配信などで
メジャーと言われている
ミュージカル映画はかなり観てきた。

もちろん、それでも機会に恵まれなかったり、
観ようと思いつつも、と置きっぱなしになっている
DVDなども多い。


その中で、ブロードウェイから映画化にいたった
「パジャマゲーム」を恥ずかしながら、初めて観た。

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主演女優は、ケ・セラ・セラが有名なドリス・デイ。

彼女は、ゲイであり、エイズで亡くなった
アメリカン・ハンサムの代名詞、
ロック・ハドソンと共演した何本かの映画で、
ちょっと勝気な女性を演じていたり、
ブロンド美人としても有名だった。

なるほど、これは、パジャマを着た彼女が
夜ごとにパーティするような映画かと思っていた。

ところが。
お話は、パジャマを作る工場が舞台。
彼女は、そこで労働組合のリーダーという役。

その会社に管理者として雇われた
マッチョでハンサムな男と
敵対する関係ながらも、恋に落ちるという話だ。

このマッチョなハンサムはジョン・レイット。
聞き慣れないなあと調べてみると、
彼が出た映画はこれ、1本だけ。
同名のオリジナルの舞台や、
有名な「オクラホマ!」の主役もしている。

と言うよりも前に、あの名カントリーシンガー、
ボニー・レイットの父親だったとは知らなかった。

ともあれ、恋に落ちながらも、
会社とストライキに突入する工員たち、
という、なかなか珍しいタイプのミュージカルだった。

この映画で最も興味があったのは、
有名な振付師、ボブ・フォッシーの振り付けたダンス。
それこそ、セクシーな"Steam Heat"は
この作品から生まれたモノだ。

ジョン・レイットが、"Hey There"という歌を
レコーダーに吹き込み、2番をその自分の声とデュエットする、
という試みなどはなかなか面白かったけれど、
地味と言えば、地味な映画だった。

観られなかったハリー・コニックJr,のリバイバルは
一体どうだったんだろう。

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2020年04月26日

本日の映画「大林宣彦監督 尾道三部作」

先日、亡くなられた大林宣彦監督。

癌を告知され、余命宣告された2016年からの
4年間のうちに2本の映画を作られた、
というだけでも凄いけれど、
とにかく40本もの長編映画製作には
頭が下がる思いだ。

この監督、後期になればなるほど、
ものすごいカット割り、細かな編集で
長時間モノもかなり多い。
どっと疲れてしまったりもするけれど、
それを作っていた体力も凄い。

後期、「理由」や「花筐 HANAGATAMI」は
名作だとも言われていて、観てほしいけれど、
僕個人としては、やっぱり前期の尾道三部作は
完成度が高いと言える。

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今回、連続して観た3本。

「転校生」は、中学生の尾美としのりと小林聡美が
身体が入れ替わるという今だと「君の名は。」の
原型とも思われる映画。
ちなみに「君の名は。」には「時をかける少女」を
彷彿とさせるシーンも多いことも有名。

それにしても「転校生」での
小林聡美の男のコ役が実に見事。
胸の出し方、足の開き方、頭の掻き方など
身体表現はもちろん、言葉の発し方も
生まれつきの才能だとしか思えない。

ただ、二人が入れ替わる前に、
比較的明るい女のコだったのが
尾美としのりになった途端、
メソメソし出すのはどうなんだろうとも思う。
でも、言っちゃえば、女のコの時でさえ、
小林聡美は生き生きとしているのだ。

ちょっとネタバレになってしまうけれど、
二人が元に戻る瞬間、
これは、最初と同じ境内ではなく、
旅先の旅館での初体験だったりすれば、
良かったのでは、なんて考えるのは、
僕の愚か過ぎる発想だろうか。
これは初見の時もそう思った。


さて、「時をかける少女」は、
薬師丸ひろ子の「探偵物語」を観に行ったら、
二本立てのこちらのほうが泣けたという名作。

筒井康隆のSF小説を、時を超えた
切ない純愛にしているのが、いかにも大林映画だ。

とにかく、デビューしたての原田知世の
初々しさと、尾道を走り回るカメラ、
そして松任谷正隆作曲の音楽、
それらが観ている僕らを
どんどん映画の中に引っ張っていってくれる。

原田知世扮する高校生が、
時が経過して教師になっているラストシーンは、
共に僕が大好きな「天国から来たチャンピオン」の
ラストと同様、「映画の中の登場人物は
知らないけれど、観客だけが知っている」
という見せかたが秀逸だ。

加えて、そのラストから
ユーミン作曲のあの主題歌を
映画に出てくる数々の名シーンで歌う原田知世の
エンドロールさえ、この作品を
普及の名作たるものにしている。
(先日の追悼放映版ではこのクレジット、
カットされていたとか。酷い!)

ともあれ、ストレートファンならずとも、
ゲイでも原田知世ファンがいまだに多いというのも
とてもうなづける。


長くなってしまうので「さびしんぼう」は
割愛するけれど、前2本に比べると、
ドタバタ要素が加わっていて、
個人的な評価は少し落ちる。

それでも、この3本のみならず、
少年の頃のきゅんとする思いを、その切なさを
あらゆる映画の中に織り込んでくれた
大林宣彦監督。ご冥福を祈りたい。

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2020年04月24日

本日の映画「狼たちの午後」

僕が大好きだと思う映画監督、
その5本の指に入るのがシドニー・ルメットだ。
「12人の怒れる男」や「ネットワーク」
「オリエント急行殺人事件」(旧作)などが
有名だけれど、僕は「質屋」
「未知への飛行」という映画がお気に入り。

そして、大学時代に一度観て
それ以来に今回、再見したのが
この「狼たちの午後」。

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これは、この映画を公開する
3年ほど前、1972年にニューヨークのブルックリンで
実際に起こった銀行強盗事件を描いたモノだ。

原題の"Dog Day Afternoon"は、
物凄く暑い午後、という意味で、
この邦題は、インスピレーションを
広げているという意味では
なかなか、悪くないなと思った。

当時まだ30代半ばだったアル・パチーノが
ジョン・カザール扮する友人と
とある銀行で働く銀行員たちを人質に
立て篭もるたった一日の出来事を見せていく。

最初は怯える行員たちだが、
時間が経つに連れ、ジョークを
交えたり、リラックスし出したりする。

銀行の周りをとりまく多くの景観たち、
そして、ヤジ馬たちとのやり取り
(パチーノに煽られて、警察に
ブーイングする市民たちなど)
が非常に面白い。

そのひとつ、ひとつが
ドキュメンタリーを思わせるような
作りになっていて、とてもリアルだ。

そういう側面を見せながらも、
パチーノの親子、夫婦関係などから
人間ドラマが、見え隠れしていくのが
この映画の醍醐味だったりする。

加えて、非常に面白いのが、
ネタバレにもなるので、詳しく書かないけれど
この映画では、ゲイの問題も大きく
関わってくる、といところだ。

これを観た当時、僕はまだ自分を
受け入れられていなかったので、
正直、複雑な気持ちで観ていたのを覚えている。

先日、ここで紹介した「太陽を盗んだ男」同様、
70年代らしいエネルギーに満ち溢れた秀作。

ちなみにこの2年前に、同じ監督で
作られた「セルピコ」では、
まっすぐな警察官をパチーノは
演じていて、これまたとても興味深い。

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2020年04月22日

本日のゲイ映画「ぼくたちのチーム」

コロナ騒ぎで、Netflixで、LGBTカテゴリーというのは
有難いけれど、ちょっとユルかったり、
今ひとつだかなというのも多い中で
これは!というアイルランド映画に出会った。

爽やかで泣けるシンプルに
胸を熱くさせてくれるゲイ映画
「ぼくたちのチーム」がそれ。

Unknown-3.jpeg

アイルランドの片田舎にある
ラグビーが盛んな全寮制の高校が舞台。

そんな中、ラグビーには興味がなく、
ゲイだとバカにされているのがネッド。

そこに転校してくるのが、ラグビーの
花形選手、コナー。

最初は他の生徒同様、ネッドに偏見を
持つコナーだけれど、お互いに好きな
音楽を通じて二人は心を通わせていく。

と、書くと、この二人は次第に恋に落ち・・・
というような展開を考えるかも
知れないけれど、それがちょっと違う。

この先はネタバレになってしまうので
書かないけれど、この映画の素晴らしさは、
偏見や差別との背中合わせにある
人間の弱さや優しさを描いているところ。

そして、たぶん今後世の中が
いくら変化しても、残念ながら
決して消えることがない
生理的嫌悪感からくる言葉やいじめ。
他者に対しての不快感などは
僕らゲイの中にも多かれ少なかれある。

そんな心の中の問題を
それぞれ、どうすれば乗り越えて行けるのか、
この映画は、大きなヒントを与えてくれる。

ところどころで出てくる音楽も素晴らしく、
特にラストシーンで流れる
大好きなゲイのミュージシャン、
ルーファス・ウェインライトの
"Go or Go Ahead"にはシビれた。

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2020年04月20日

本日の映画「卍」

洋画、邦画問わず、あくの強い女性が
個性的であればあるほど、
ゲイは狂喜乱舞する傾向がある。

ここにも何度か書いたけれど、
ゲイ必見映画、洋邦3本ずつをあげると
「イヴのすべて」「サンセット大通り」
「何がジェーンに起こったか」
「Wの悲劇」「「吉原炎上」「疑惑」

こうして見てみると、
やっぱり、そのどれもが女優の壮絶さが
描かれている作品ばかり。

そんな中、僕は大好きで、何度も
見返しながら、のたうち回って
爆笑しては、凄いなあ、と思うのが
この「卍」だ。
今回も友人に紹介しようと、
ついつい見返してしまった。

Unknown-1.jpeg

すっかり前置きが長くなってしまったけれど、
先日ここに書いた「鍵」同様、
谷崎潤一郎原作 あり意味、倒錯モノ。

人妻の岸田今日子が通う美術学校で
美人の若尾文子と同性愛の嫌疑をかけられる。
それがきっかけで、
二人はどんどん深い関係へと変化する。

「ミツコ、ミツコ」とつぶやきながら
自分の手に、彼女の名前を書き続ける女。

「おねえちゃんの身体かて、綺麗やないの」
自分の身体を褒められ、相手を裸にする女。

「好き、言うたら、絶対的気持ちやさかい、
死んでも構へん」

「死にたい」「殺したい」「パッション」
大袈裟でクサいと思われるような
言葉、セリフに包まれるこの映画。

それこそが、この映画の狙いだったりするし、
壮絶なまでの二人の艶技合戦は
ホントに見ものだ。

また、二人に翻弄される男二人
船越英二と川津祐介も色男で、
かつ、ところどころで、
いい味を出している。

まさにエロティカル・コメディ。
これほどおかしな感じでも、
色彩や構図の素晴らしさは、
ついつい目を見張る。

このあと、同じ原作で3回映画化されているけれど、
そのどれもがストレート男性が
喜びそうなポルノ映画まがいなのが残念。

新藤兼人脚本、増村保造監督という
見事なチームプレイが、この映画を
光らせたことには間違いがない。

メインの4人とも関西出身ではないため、
喋る関西弁が今ひとつおかしい。
ちょっと残念ながらも、そのおかしな
ニュアンスさえ、
この映画の魅力とも受け取れる。

興味あれば、是非とも。
観ながら、のたうち回ってください(笑)

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