2022年11月10日

「ブエノスアイレス」のこと

映画「ブエノスアイレス」が、と言うか、
この映画を作った監督ウォン・カーウァイの
特集上映が、大変な評判で、まさかの
上映時間を多くし、なおかつ劇場も増やし、
拡大公開をした、と聞いた。

僕も15周年のバタバタで、再見することが
出来なかったけれど、観に行ったお客さんは
あまりにも混んでいて、驚いたと言っていたから
本当にヒットしたんだろう。

「ブエノスアイレス」と言えば、
僕は日本で初めて公開された時にも観に行ったけれど、
その前に観に行ったことがあった。
それはもうずいぶん前のブログに書いていた。



店に来てくれるショウヤちゃんは、
「ブエノスアイレス」が好き過ぎて、
アメリカに転勤で行っていた時期に、
アルゼンチンに行った。

映画に登場するバー"SUR"にどうしても
行きたかったということで、
このタンゴが流れる店に到着した瞬間、
鳥肌がたったのだそうだ。
店主はずっと変わらないらしいのが凄い。

なるほど、開業55年というお店のホームページを
見ても、素晴らしい。


そんな話を聞いて、是非とも
アルゼンチンに足を運びたい、
僕もそう思った。
それにしても、この円安。。。
どうにかならないものか。
posted by みつあき at 23:57| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年10月29日

シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ

「シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ」を観た。

Unknown.jpeg

これはコロナ前に封切られた「シャイニー・シュリンプス!
愉快な仲間たち」の続編。
前作は、ゲイ叩きの罰則で、ゲイの水球部の
コーチに送られたイケメンマッチョが
右往左往するような映画で
それなりに楽しかった。

が、今回は、ゲイのオリンピック、ゲイ・ゲームスが
東京で行われる、ということで
意気揚々と東京に向かう!という話。

だが、水球の壮絶な戦いを観たい、と思う人や
それこそ↑のポスターのような男たちの裸が
これでもか、と観られるか、と思う人の気持ちは
おそらく愕然としてしまうほど裏切られる。

まず、東京のゲイ・ゲームスは、ほぼ描かれないのだ。
試合はおろか、東京の街の風景さえ。

まして、この映画の監督は、過去、日本で撮影された
アメリカ映画に影響を受けて、日本で映画を作ることは
夢のよう、とか謳われていたから、これは
裏切り行為でしょう、と言う人も多いだろう。


とは言え、これを観て、僕がとてもがっかりしたかと言うと、
それはなく、むしろ前作を超えたとさえ思った。

あまりネタバレはしないようにするけれど、
今回、東京に着く前に、ロシアに留まることに
なったチームの面々は、そこで思わぬ差別、
虐待とも言える仕打ちを受ける。

そう舞台はほとんどロシアなのだ。

この映画の中には、子供の頃からいじめられ、
ずっとクローゼットでいた男が、
ゲイではなく、ストレートになりたい、
そう思ったりするシーンがある。
僕も昔そうだったように、
同性愛者の中にはそんなことを
考えた人も少なくない、そう思う。

ロシアを始め、イスラム諸国や、アフリカなど
まだまだLGBTQに対する強い反発があることを
この映画ではたっぷり笑いを交えて
強く批判をしている。

まるで、007か!?と思わせるような
(それは言い過ぎ)アクションならぬ
アクティブシーンも交えて、
僕は楽しみながら、とても心を打たれた。

色々な意見で分かれるところかも知れないけれど、
個人的には勧めたい一作だ。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 19:26| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月31日

お勧めゲイ・ムービー「スワンソング」

去年から今年にかけて、2本の"SWAN SONG"
という映画が話題になって、「グリーンブック」で
ゲイを演じたマハーシャラ・アリの「スワン・ソング」
(こちらはApple TVで配信中)ではなく、
それこそ、究極(笑)のゲイ・ムービー
「スワンソング」が公開中だ。

日本では、去年の東京国際映画祭で上映されて、
僕は観逃していたけれど、やっと劇場で
観ることが出来た。
ちなみにこちらはタイトルに中黒「・」が
入らないほう。。。

Unknown.jpeg

映画は怪優とも言えるウド・キアーが、
老人ホームで、次々と規則を破る
ゲイのパットを演じている。

彼は200本近くの映画に出演しているけれど、
これがなんと初主演らしくて、
その絶妙な芝居がさすがのベテラン、
もう、拍手、拍手なのだ。

パットがホームで、イライラする日々を
送っているある時、共和党の大富豪の女性の死を
彼女の弁護士が伝えに来る。

パットはかつて、最高級と言われる
ヘア・ドレッサーでもあり、
ゲイバーのショウにも出演したりしていた。

弁護士は、そんな彼に彼女の遺言で、
25000ドルで最後のヘアメイクを
してほしいという話を持ってきたのだ。

最初は首を縦にはふらなかったパットだが、
意見が違い憎かった彼女に復讐する気持ちで
死化粧をするため、こっそりと
ひとり、ホームを抜け出す。

(このあと少しだけネタバレになります。

ここから映画は、オハイオという小さな街を
ある時はヨタヨタ歩きで、ある時は
電動車椅子で走り回り(このシーンが素晴らしい)、
ちょっとしたロードムービーとなる。

そして、彼が会う多くの人たちから
あまりの時の大きな変化に出くわすのだ。
そんな中、彼は過去の栄光と苦渋を、
まるで自分が死ぬ前の走馬灯のように思い出す。

そこには、亡くなったパートナーから
相続を許されなかったけれど、
ゲイバーでゴージャズに女装していた時代があり、
今はスマホのアプリで出会い、
子供を二人で育てる男たちの姿まである。

とは言え、発展トイレで性器をくわえようと
していることは変わらなかったりするのだ。

とにかく、そういったゲイ活動の衰退、
そしてリベレーションの遂行。
あらゆるここ30年のゲイシーンを、
この名優がある時は物悲しく、ある時は力強く、
まさにゴージャスに演じ、見せつけてくれるのだ。

先日の「C.R.A.Z.Y」と共に必見だ。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 19:53| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月22日

「ハリウッド版 『ラ・ラ・ランド』ザ・ステージ ライブ・イン・コンサート」

コロナになる前に、ハリウッドで2日間だけ
開催された「ハリウッド版 『ラ・ラ・ランド』
ザ・ステージ ライブ・イン・コンサート」が
日本でも上演(上映?)された。

Unknown.jpeg

中身がどんな代物とも知らず、あの映画の魅力だけで
僕は行くことを決め、昨夜の最終公演に出かけた。

基本的には映画をフル上映し(途中休憩が入る)
その音にシンクロする、という意味では
昨今、流行りのコンサート版上映という奴だ。

ただ、今回のバージョンは、映画の作曲家、
ジャスティン・カーウィッツが指揮をする
フルオーケストラに加え、ジャズバンド、
サントラで演奏を担当した
ランディ・カーバーのピアノも入る。

そして60名もの男女混合コーラスに、
10人ほどのダンサーが歌い、踊る。
またシークエンスごとにライティングが変化したり、
背景に星空が広がったり、火花が出たりと
スペクタクルな演出が続く。

もちろん、この映画の見事な楽曲が
生オケで聴くことが出来たのは至福の喜びでは
あったけれど、改めてこの映画が
いかに素晴らしい作品かということが
しっかりと確認できたことが
何よりも嬉しいことだった。


映画は大渋滞のハリウッドの高速で
すれ違った男女の出会いと
その後の人生を描いている。
男はジャズクラブの経営を夢見ており、
女は女優に憧れている。
二人の関係はどう作られ、
どう変化していくのか。


以下、ネタバレ

これが公開された時に、店では
評価が結構分かれた。

ネガティブな意見としては
「ミュージカル映画でハッピーだと
思って観に行ったら、ハッピーエンドではない
ということにがっかりさせられた」
という声が聞こえてきた。
ただ、僕、個人としては、これ以上ない、と
思われるほどのハッピーなエンディングだった。


ハリウッドのカフェでウェイトレスをしながら
何度もオーディションに通い、ことごとく落とされるミア。
ジャズクラブでモダンなピアノ演奏をしたいが、
陳腐なクリスマスソングを求められて愕然とするセブ。

二人はお互いの夢を尊重し、共に暮らし出すが
成功にはほど遠く、ちょっとしたことで
ぶつかってしまったりもする。


結果的に、ミアは女優になるべく
パリに行くことを決意し、
セブは初心に戻ってジャズにこだわることも決意する。
お互いに「ずっと愛している」という言葉を残しながら。


5年後、大女優となったミアは別の男性と結婚し、
偶然やはり成功を収めている
セブのジャズクラブに足を踏み込む。

かつて何度も聴いたセブの演奏を耳にしながら、
もしあの時、二人が一緒になっていれば、
そんなイメージが流れる。
切なくて、辛い。

曲が終わり、座席を立ちドアから出ようとする
ミアとセブは見つめ合い、やがて二人は微笑む。
そう、これで良かったのだと。

映画は見事なまでの伏線を入れながらも
強いメッセージを放っていく。

決して一緒になれずとも、あの時、あの瞬間に
共にいたことがなければ、お互いに今の
幸せもない。結果よりも過程なのだ。

いくら愛し合っていたとしても、人はいつか死ぬ。
どちらかを残して、どちらかが先に死ぬ。
別れることを苦しむよりも、
出会ったことを感謝することで
二人は十分に報われるのだ。

改めて、この映画をこれからも何度も観ながら、
僕はある幸福感をリフレインするだろう、
そう思った。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 23:52| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月03日

埋もれていた傑作「C.R.A.Z.Y.」

HIV感染、余命30日と告知され、
メキシコまで治療薬を求める映画
「ダラス・バイヤーズクラブ」で有名な
ジャン=マルク・ヴァレ監督。

彼は去年の年末、ケベックの山小屋で
不審死を遂げたというけれど、
彼の初期の作品で大きな評価を
与えられていた「C.R.A.Z.Y.」が
やっと日本でも公開されている。

Unknown-1.jpeg

時代は1960年代から70年代のカナダ。

生まれたばかりのザックは、
父親から息子の一人に
抱かれようとした瞬間、
病院の床に落とされてしまう。
彼はそこから数奇な運命を辿っていく。

ザックの家族は、心配性の母親と、
クールでかっこいいブルーカラーの父親、
そしてザックも含めて、
男ばかり5人の子供たち。

勉強ばかりしている兄、
運動ばかりしている兄、
かなりぶっとんでいるはぐれ者の兄、
そして両親から愛されている弟。

そんなガチャガチャとした中で
敬虔なクリスチャンの父親は、
パッツィー・クラインや流行歌の大ファンだが、
軍の施設で働いている。

サングラスが似合い、常に車を洗う
父親をかっこいいと思っていた
ザックだが、幼少の頃からなんとなく
自分がゲイではないかと気付く。

しかし、父親の「男は男らしくしろ」
という言葉に翻弄され、悩んだあげく青年期を迎える。

このあたりは、僕自身の父親が
同じくクリスチャンでオペラや映画を愛し、
それでも僕に「男というモノは」と
説いていた幼少時の時を思い出し、
胸が痛くなった。

自分自身を受け入れられないザックと、
さらに受け入れようとしない家族。

その葛藤の末、ザックはどういう道を
歩いていくのか。

時にはスタイリッシュな映像処理や、
高揚させてくれるほど次々と流れる音楽
(これがまさに僕の高校、大学時代に流行ったモノ)
そしてペーソスに溢れた脚本が素晴らしい。

多くのゲイを扱った映画でも、かなり一級品かと
思われるこの映画が、17年近く
日本で公開されなかったのが不思議だ。

時間があれば、是非とも。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F





posted by みつあき at 16:46| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月20日

近年、ゲイムービーの傑作「大いなる自由」

今年でなんと30回になるという
レインボーリール東京、いわゆる
レズビアン&ゲイ映画祭が行われている。

いつも「これは!」と思う映画が
土曜日の夜とかになり、仕事で
観られなくなってしまうのだ。

今年、週末の夜に選ばれていたのが
「大いなる自由」という
オーストリア、ドイツ合作映画。

66C09104-FDE6-491B-AF26-4A39BAF69667.jpeg

日曜日の午前に、あと一回だけあり
友人が「本当に凄い!!!
一般公開しないかも知れないし、
とにかく観るチャンスがないので
絶対、行ってほしい」と連絡があったので
朝まで営業したその日、3時間半睡眠で
スパイラルホールに向かった。

映画は1968年、ハンスという男が
公衆トイレでのハッテンから
同性愛者をとりしまるあ刑法175条違反として
投獄させられるところから始まる。

彼の投獄はこれが初めてではなく、
45年にナチスの強制収容所から、
そして57年にも特定の相手と
付き合っていた事から、という過去がある。

映画はこの3つの時代を行きつ戻りつし、
辛くも、救いがない、そしてあまりにも切ない
時間を見せていく。

ハンスが愛を誓った男、
そして同性愛嫌悪の同室の男の心の中を
見せながら、あまりにも非情な時代が描かれる。

ある意味「蜘蛛女のキス」を彷彿と
させたりもするけれど、あの映画は
ファンタジーに溢れ、この映画は
とことんリアリズムで責めてくる。

後半、自由にセックスや
恋愛するゲイの姿を目にしながら、
本当の自由というのは、一体何なのか、
深く考えさせられる。

近年にはなかなか観られなかった
ゲイ映画の名作だと思う。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 17:24| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月15日

お勧め映画「FLEE フリー」

アニメーションのドキュメンタリーなど
ほとんど聞いたことがない。
最初、耳にした時に、何故なんだろうと
思ったけれど、登場人物の身元がわかってしまう、
という理由から、そうなったということだった。

ある意味、新しい試みに邁進したのが
この映画「FLEE フリー」だ。


media.jpg

ここでの「フリー」は逃亡、という意味だ。
そう。この映画の主人公、アミンは、映画の中で
逃げる、逃げる、逃げ切っていこうとする。

生まれ育ったアフガニスタンから、難民として
たどり着いたロシア、そしてそこからの逃亡。



この映画を観て強く感じるのは、
まさに今のウクライナも同じだけれど、
この日本の東京でヌクヌクと生きる自分と
あまりにもかけ離れている、
この21世紀の世界観だ。

それはおそらく、つい近いはずの北朝鮮や、
ウイグルやチベット、パレスチナの人々を
目にすると同様だと思う。

加えてアミンは子供の頃から自分は
同性である男性に惹かれている、ということだ。

そんな国に住んでいたアミンが
自分の家族にカミングアウトするシーン、
そしてそれ以降の描写は、グッとくる。

日本も含めて自由に同性同士恋愛や
セックスをしている国に住んでいると
およそ理解できないだろう、そう思う。

しかしながら、それでも移民や難民に対して
非道な扱いをし、同性愛を国として
認めようとしない我が国のことも
深く考えさせられた。

*****************





posted by みつあき at 23:51| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月09日

ゲイ映画について

ここのところ、店のインスタグラムや
Facebookで、うちの店に置かれている
僕個人が貯蔵(ということでもないか。笑)
していたゲイ映画のパンフレットを5冊ずつ
上げたりしている。

かなりの量があって、
出来るだけ、古いモノと新しいモノを
並べているつもりだ。

ただ、難しいのは、古い映画に関しては
当時観た人たちがあ!これは!!!と
懐かしがったり、、その時代を
感じ取るモノが多いけれど、
新しいモノは量も多いけれど、
心に残っているモノが意外と少ない。

増してBLが流行り出してからは、
BL映画とゲイ映画の差が
わからなかったりもする。

逆に名作とも言えるような
古いゲイ映画を伝えても、
若い人から「え?聞いたことがない」
という声も結構聞こえる。

映画でゲイが主役だったり、
脇にでも登場することが、当時の僕らからは
ドキドキさせられたのが、
今現在は普通になってしまった。

これは喜ばしいことだけど、
逆にもう「ゲイ・ムービー」
というカテゴリーは
なくなっていくのかも知れない。

そんな中、「マスターの一番好きな
ゲイ映画は?」と尋ねられることもよくある。

まだまだ理解されなかった時代に、
強く生きていくゲイの姿を描いた
「トーチソング・トリロジー」も好きだし、
それこそ、偏見しか持っていなかった
イギリスの炭坑夫たちが、ゲイの募金活動に
救われてパレードに参加する
「パレードへようこそ」も泣けた。

しかし、僕の場合、これ一本となると
やっぱり「ブロークバック・マウンテン」
かも知れない。

Unknown.jpeg

今はなきヒース・レジャーが演じたイニス。
結婚をし、騙し騙し生きようとしていた
彼の姿に、結婚をしようとしていた
若い頃の自分が重なり、
まさに僕自身の映画だと思うのだ。

あなたのこれ1本はなんだろう。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 16:18| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月06日

難民問題と「マイスモールランド」

高く評価されていることを耳にして、
公開ひと月経っているけれど
「マイスモールランド」という
映画を観に行った。

Unknown-2.jpeg

映画は埼玉県に住むクルド人家族を
中心に、クルド人たちのコミュニティ、
彼らをとりまく日本人たちの交流、
そこで見えてくる根深い移民問題を
まるでドキュメンタリーのように、
描いているドラマだ。

「クルド人」という名称は知っていたけれど、
恥ずかしながらこの映画を観るまで、
その人たちがどういう人種であるのか、
まったく知らなかった。

ウィキベディアによると、
人口約4600万人と言われるクルド人は
トルコ、イラン、イラク、シリアなどに
移住する国家を持たない
世界最大の民族だと言う。

過去、クルディスタン王国や、
クルディスタン共和国という
名称で国家として機能していたこともあった。

しかし、20世紀後半には文化的圧力によって
政治勢力が誕生し、結果的に
クルド人たちはありとあらゆる国に
移住せざるを得なかったようだ。


主人公は17歳の高校生サーリャ。
母親を数年前に亡くしてから、父、妹、弟と
日本にやって来た。

クルド人としての誇りを失わないように、と
父親の教えから家では、
子供たちはクルド人として
祈りを捧げながら生活をする。

しかし、サーリャはクルド人ということを
高校、アルバイト先など、
周りの多くの人たちに隠し、
聞かれるとドイツ人だと語る。
それほど知られていない
民族であるからなのだろうと最初思ったが、
難民であることを知られると
どんな問題になるか、という
恐怖感がそうさせているのだろう。

そんな彼女の家族のもとに、難民申請は通らない
という連絡が入り、彼らは居住している埼玉から
動くことができない上、
彼らは仕事も出来なくなり、
そのうちに父親は入館施設に入れられてしまう。

彼女が初めて好きになるバイト先の青年、
その母親、バイト先の店長、高校の友人たち、教師、
アパートの大屋、そして家族を支える弁護士など
それぞれの描きかたが見事だ。

サーリャを演じる嵐莉菜の演技力は抜きんでており、
かつ彼女の実の家族が、映画中の家族として
出演しているのも凄い。


実際、日本に住む2000人あまりのクルド人たちだが、
難民認定を申請をしているものの、
ほぼ通ることはないようだ。

加えて、日本の難民認定率は
世界的に低く、なんと2021年は2500人近くが
申請を出し、認定されたのは74人だそうだ。
他国と比較してもすこぶる少数だ。

そもそも認定の定義、というモノが
どれだけ迫害を受けているか、その可能性が高いか、
政府から命まで狙われている証拠があるか、
というようなかなり限定的なことらしい。

ウクライナからの難民を
受け入れようとしている今、
それが広く他の難民に
行き渡るようになるのかどうか。

あらゆる資源が限りあり、
世界が大きく変化している中だからこそ、
弱者にきちんと目を向けていかなければ
ならない、そんな時代に入っているのだと思う。

日本人だからこそ、観なければならない一作。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 23:59| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月25日

「ホワイト・ホット アバクロンビー&フィッチの盛衰」

「アバクロ」と言えば、うちの店を
オープンした頃、多くの人たちが
こぞって着ていた。

特に筋肉質からガチムチのゲイには人気らしく、
まだ日本には店舗がなかったから、
みんな通販で購買していた時代だ。

ハワイのショッピングセンターにある
アバクロでは、ものすごい列を成して、
アジア人の若者たちも並んでいた、と聞いた。

特にブルース・ウェーバーが撮影した
男性ヌードの大きな紙袋は、
そこここでよく目にした。

そういう僕も友人からプレゼントで
いただいたり、自分で買ったりもしたものだ。

それから数年経ち、日本でも銀座に
アジア初のアバクロ店が出来、
あの独特の匂いは、四丁目の交差点でも
匂う、とみんなが言うほどだった。

しかしこの店が出来た頃からだろうか、
街でも店でもアバクロを着ている人を
少しずつ見かけなくなっていた。

JUN、VANというアイビーファッションから
ボートハウス、そしてPAPAS、POLO、
カルバンクライン、トミー・ヒルフィガー・・・

僕が若い頃からのゲイが好きな
ブランドの変遷、アバクロを
見なくなってしまったのも、そのひとつかと思っていた。

ただ、ちょうどその頃、CEOの
マイク・ジェフリーズが「黒い色の
洋服は売らないし、従業員にも着させない」とか
「太った人には着てほしくない」と
発言して、問題になり始めたことは
確かに記事などで目にしていた。

そんなアバクロの盛衰を描いた
「ホワイト・ホット」をNetflixが配信された。

Unknown.jpeg

この映画では、そのクローゼットなゲイだった
ジェフリーズの差別主義
(モデルや店員は、白人以外は使わない)や、
性的虐待(B.ウェーバーと共に、モデルに
次々と手をかけた)ということが暴かれていく。

噂には聞いていたけれど、これほど酷い
事実があったとは。

デザインも素敵で、縫製もしっかりしていただけに
今さらながら本当に残念。

現在のアバクロは2017年にCEOが変更されて、
差別もなく、大きなサイズのモノも
売り出し、変貌を遂げようとはしているようだけれど、
まだまだ尾は引いていくかもしれない。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F








posted by みつあき at 18:14| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月13日

「SING/シング」というアニメーション映画

日本で1年に公開されるアニメーション映画って、
一体何本くらいなんだろう。

僕は、かなり評価が高かったり、話題になったモノや、
子供の頃から見続けているディズニー、ピクサー、
ジブリ、そして「羊のショーン」のアードマンなどは
極力、出来るだけ観るようにしているけれど、
それでも漏れは山ほどある。

日本のアニメでも「鬼滅の刃」は観たけれど、
「エヴァンゲリオン」シリーズは観落としている。
「君の名は。」は観ているけれど、ドラえもんや、
ポケモン、ドラゴンボール、コナンなどは観たことがない。

テレビのアニメ化というのは、ほぼ観ない。
元をあまり知らないから、というのもあるし、
この先、どこまで続くのだろうと思うと
ちょっと観る気が失せたりしてしまう。


さて、そういう中で「何故、
『SING』を観ていない!?」と
何人かのお客さんに言われた。
これは言われるまでミュージカルということも
知らなかったほど、不勉強。
いわゆる擬人化動物アニメモノとして、どこか
自分の中で切っていたのかも知れない。

そんなワケで、観落としていたパート1を
配信で観て、劇場で続編を観る、ということにした。

716oPbt+YdL._AC_SY450_.jpg

が、しかし、なんと劇場では、日本後吹替が8割、
字幕版が2割という少なさ。
それも歌まで吹き替えられていると言う。
「ウエスト・サイド〜」が歌まで吹替ではなかった、と
胸を撫で下ろしていたというのに。

それも、曲はオリジナルではなく、
昨今のアメリカのヒットポップスが
どんどん出てくる。
それを日本語で歌われるのか!?と
僕はそそくさと字幕版を観に行く。

ところが、その吹き替えにはMISIAや、
B'zの稲葉浩志、その他多くの有名ミュージシャンが
入っていて、なるほど、だからか、と納得。


話は子供の頃にミュージカルと出会い、
魅了されたコアラが、自分の劇場を立て直すべく、
オーディションをし、多くのキャストを
集めて成功するまで、というのが前作。

今回は、まるでラスベガスのような
エンタメの聖地に進出しようとする彼らと
大劇場を仕切る経営者との熱い闘いを描いていく。

脚本の出来栄えとしては、1作目のほうが
良いかも知れないけれど、音楽好き、
ミュージカルファンにとっては、
2作目も同様にずんと胸に響く。

それは舞台機構の作りの面白さや、
その演出のメイキングばりの制作過程を
このようなアニメーションで見られる!
というのが目からウロコ。
と言うより、舐めていたなあと。

今さらながら、両作とも、
日本後吹替も観てみよう、そう思った作品だった。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 23:47| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月28日

第94回アカデミー賞授賞式を観て

本日、3月28日はコロナ前よりも、ひと月遅れの
アカデミー賞授賞式だった。


日本時間でいつもは午前10時から始まるのに、
9時とは何故?と思ったら、
あちらは2月と違って、サマータイムに
なっているワケで、なるほど!と膝を打つ。
それで4時間ほどの睡眠で午前7時半からの
レッドカーペットからしっかりと観る。


結果的には僕の予想は、技術賞総なめだろうという
「DUNE 砂の惑星」を除いては、大きくはずれ、
23部門中、11勝12敗と無念な結果に(泣笑)

特に下馬評が高かった「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
主演のカンバーバッチ、マクフィー、脚色は全部
他に持って行かれた。
技術賞関連の多くが「DUNE 砂の惑星」になる、
という予想はなんとか当たった。

もちろん、去年、僕のベストだった
「ドライブ・マイ・カー」が
国際長編映画賞に輝いたのも、予想通りで
とても嬉しかった。

しかし、そういう喜びの中、
オスカーの黒歴史になるだろう大きな事件が起きた。

プレゼンターのクリス・ロックが
ウィル・スミスの脱毛症の奥さんを
「(短髪で有名な)GIジェーン2が楽しみだ」と言い、
その瞬間、妻を侮辱された、とスミスが
壇上に上がり、ロックを殴ってしまったのだ。


202203280000447-w1300_0.jpg

一瞬演出か、と思った中で、
殴られたあと、言い訳をするロックに対して
スミスは激しい暴言を投げかける。

あまりの突然の出来事に、僕も呆然とし、
客席も凍りついたように、静まり返った。

偶然なのか、その後、放映が回線が悪く中断し、
少し経過してから何事もなかったように
ゴッドファーザー50周年の式典が行われていた。


その後、最優秀主演男優賞が、カンバーバッチならず、
ウィル・スミスが呼ばれた。
彼はスピーチの中で
「(自分が演じた)リチャード・ウィリアムズは
強く家族を守った男。悪口を言われても、
芸能界の中で軽蔑されても、
ニコニコしなければならない」
そういうことはどうなのか、と
客席に問いかけ、涙を流しながら、
アカデミー協会やノミネートされた人々に
さっきの出来事を謝罪した。

しかし、クリス・ロックに対しては、
決して謝罪をすることはなかった。

「自分は愛情のための船のような
存在になりたい。」と言うスミスのスピーチを
聞いて胸を熱くした人も多く、
それだけを取れば僕も
もらい泣きしそうになっただろう。


しかし、暴力は決して肯定出来ない。
国家や家族を愛するがゆえに、暴言から守るためなら、
パイオレントな攻撃もいとわない、なんて
結局、今のウクライナと同じだ。

闘いが闘いを生み、さらに傷つき、
葬り去られる人々が
増えていくばかりなのだ。

楽しみにしていた今回のオスカーは
僕にとっては、かなり辛いプログラムになってしまった。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 18:43| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月11日

お勧め映画「ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い」

ロシアのウクライナ侵攻が連日、メディアの
トップニュースだが、残念なことに、
このプーチンの暴挙がどうしたら治まるのか、
まったく想像がつかない。

そんな中、もう7年前に公開され、
アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門に
ノミネートされた「ウィンター・オン・ファイヤー 
ウクライナ、自由への闘い」がNetflixで
観ることが出来る。

Unknown.jpeg

ウクライナという国は、ソ連支配下で
80年代自国に配されたチェルノブイリ原発の事故で
多くの人を亡くした。
その後、ソ連のペレストロイカによって
90年に入り、ウクライナ国民が
手を繋いだ有名な「人間の鎖」を作り、
ついに独立宣言、民主化に成功した。

その後も、ウクライナ政局は紆余曲折ある中で、2013年、プーチンから後押しされる
ヤヌコーヴィチ大統領が当選。
政権がEUの調印を見送ったということから、
改めて民主化を求めて、
反政府主義者たちが立ち上がった。

この模様をスマホで撮影した個人映像、
そして記者たちのカメラ映像などを編集し、
創り上げられたのがこのドキュメンタリーだ。

映画は、国家の警察と自由を欲する人たちの
ひと月以上に渡る激しい闘いを記録している。
舞台は現在、ロシア侵攻から人々が
逃げ惑っているキエフだ。

最初は反権力者たちだけだったのが、
どんどん大きく広がり、血を流すさまは、
目を覆うばかりだけれど、ウクライナの
国民のパワーは、これを観るとよくわかる。

次々と発泡される中でレンガを持って立ち向かう人たち。
若い人だけでなく、老人、子どもまでもがそこ、ここに見える。
瓦礫の中、バリケードにされたピアノで
ショパンの「革命」を弾く女性は涙を誘う。

最終的には彼らの血は無駄にはならず、
ヤヌコーヴィチはロシアへと亡命。
映画は勝利へと向かうけれど、
それから10年もたたない現在、
まさかこういう事態になるとは。

あの時に闘った人たちは、今、どういう状況なんだろう。

少しでも、この状況が落ち着くことを祈るばかりだ。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 14:50| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月05日

たっぷり映画や音楽の話

まん延防止の間の週末は、時短もあって
本当にコロナ前とは比べられないほど
お客さんが少ない。

でも少ない分、色々な話が出来る。
昨日は映画好きなショウヤや、ケイジが来て
そのあと、音楽が好きリョウスケ、
そして古くからの知り合いのアメリカ人、
スティーブとその友人ロンが
それぞれと短い時間ながら
何だかたっぷりと話が出来た。
そういう意味では、週末、こんなに
ゆったりとお客さんたちと話せる機会は
なかなかない。


それこそ、僕が二度観た
「ウエスト・サイド・ストーリー」は
3人が観ていて、改めて今回、リタ・モレノの
存在感を語り合う。
そういう中で、ショウジが
何故今回、ポスターになっている
ジョージ・チャキリスの
足をあげる振付けがないのか、と
僕に尋ねてきた。

思えば、1961年の公開版のポスターも、その後の
リバイバル版もチャキリス扮するベルナルドが
中心で、まさに彼が主人公のようだ。

Unknown-1.jpegUnknown.jpegUnknown-2.jpeg

アメリカのポスターはこれ。

Unknown.jpegUnknown-1.jpegUnknown-2.jpeg

色々探しても、あの足をあげたチャキリスの
ポスターは日本モノしかなくて、
あくまでもトニーとマリア中心。
確かにマリアの兄でシャーク団のリーダー格の
ベルナルドは脇役扱いなのだ。
当時のクレジットでも彼の扱いは5番目。

そういう意味じゃ、日本の宣伝部の
戦略だったんだろう。

確かに僕が中学生の時に初めて
観た時には、チャキリスが主人公だと思っていて
え?違うんだ、と思った記憶がある。

思えば、あの足を上げる振付けも、
本編ではほんの一瞬で、ポスターほど
目立った華麗さはなかった(笑)
ただ、全体の振付は改めて観ても、本当に素晴らしい。


そんな話から、たまたまかけていた
リンダ・ロンシュタットの曲に乗ってくるスティーブン。
彼女のネルソン・リドル・オーケストラとの
ジャズ3部作の美しさ。
その彼女がパーキンソンになってしまって随分経つが
評判になった彼女のドキュメンタリーも
来月やっと日本で公開されることになった。
これも、観たら、また是非ここで。

Unknown-1.jpeg

そんなこんなで、静かな金曜日の夜が
あっという間に過ぎていったのだ。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 15:17| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月02日

「チェチェンへようこそ ゲイの粛清」

日本のメディアでも大きく取り上げられている
ロシアのウクライナ侵攻だけれど、そんな中、
「チェチェンへようこそ ゲイの粛清」という
凄まじい映画が封切られている。

Unknown.jpeg

ロシアでLGBTが差別され、
検挙されたりするようになったと
耳にしたのは、ソチ・オリンピックの頃からか。

そのロシア連邦下にある、チェチェン共和国で
行われているのは差別どころか、
警察での拘束、そして虐待。

それも、ゲイであるとわかった時点で
捕えられ、ゲイの知り合い10人挙げろと告げられ、
それに従わなければひどい拷問に遭う。

そのような国家だからなのか、
親族からも理解されず、一族の恥だと
抹殺されるということもあると言う。

そんな彼らを何とか救おうと、
この映画では、ロシアのLGBTネットワークや
コミュニティが隔離して暮らせる場所を
準備している様が描かれる。

また、この酷い状態をありとあらゆる方法で 
隠し撮りし、世界に暴き出そうとする。
最新の技術で、彼らの顔をまったく別人のように
デジタル加工する技術には驚かされる。


チェチェンの大統領になったカディロフという男は
「チェチェンにはゲイはいない。
自分がそうだと思う奴は、どんどん海外に
出て行ってくれ」とほざく。

つい先日、イスラーム映画祭で上映された
「ジハード・フォー・ラブ」は15年ほど前の作品だが、
ここでもイスラム世界での激しいLGBT嫌悪、差別が
描かれていた。
それは今もさほど変化していないと聞く。


もちろん、日本でもまだまだLGBTQの人権は
最良の状態だとは言えない。
しかしながら、こういう映画を通して思うのは
少なくとも、過激な差別や、増して
国を挙げての拘束などない我々は、
本当に幸福だと感じざるを得ない。

だからこそ、ウクライナも含め、このあり得ない
酷い状況に"NO"を突きつけなければいけないのだ。
この映画を観て、強くそう思った。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 15:05| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月14日

「ウエスト・サイド・ストーリー」

あのスピルバーグが「ウエスト・サイド物語」を
リメイクすると耳にしたのは、
一体いつだったんだろう。
4年、いやもう少し前だったかも知れない。

それから待つ期間が、どれほど長かったか。
本当なら一昨年の年末に公開だった予定は
コロナで1年延ばされ、加えて去年の年末だったのが
この2月まで延長された。

去年、公開された全米では、まさかの
オリジナルを超えた!などという噂も流れ、
期待は否応なく膨らんで、
やっと先週末、観に行くことが出来た。

ここまで心待ちにしていた映画って
本当に珍しく、それだけに期待を裏切られたら、
どうしよう、という気持ちも大きかった。


旧作の「ウエスト・サイド物語」は
僕が幼少時代、公開されたけれど、
「サウンド・オブ・ミュージック」で
ミュージカル映画の虜となった僕は
中学1年の時に「ウエスト・サイド〜」のレコードを買い、
その後、3年後にリバイバルするまで
どれほど聴きまくったか。

当時は、いつリバイバルするなんて
わからなかったし、もちろんビデオなど
ない時代だった。
なおかつあの若さ。その待つ気持ちと
時間の長さは、今回の数倍だったけれど、
その際と同じような気持ちでいたことを
ふと思い出した。

そして高校生になった瞬間に
やっとスクリーンで観ることが出来た時の
幸福感は忘れられない。

もちろん、その際には、オリジナル舞台の
脚本家、作曲家、作詞家、そして振付の4人が
全員ゲイ(またはバイセクシャル)なんてことは
まったく知らなかった。

ただ、今、改めて観ると、マイノリティから
見た世界観がいたるところに
表現されていることに驚かされる。

Unknown.jpegUnknown-3.jpegUnknown-2.jpegUnknown-1.jpeg

ここからは、少しネタバレも含めた長文。

話はよく知られているように
「ロミオとジュリエット」の現代版だ。

オープニング、白人の若者で構成されたシャーク団と
ラテン系のジェット団がニューヨークで争い、
その後、元ジェット団リーダーだったトニーが
「何か起こりそうだ」と歌う。
両グループが出る体育館でのダンスパーティで、
トニーと、シャーク団リーダーの娘マリアが出会い、
その後、名曲「トゥナイト」を歌う
有名なバルコニーシーン。

ここまでを観て、前の映画と
それほど変わらないかも知れない、そう思った。


が、しかし。その直後、これまた名曲「アメリカ」で
50年代風に作られたNYの路上に、カメラが出てから
どんどんスピルバーグのオリジナリティが
表現されていくのだ。

決闘の前、ジェット、シャーク、トニー、マリア、
マリアの兄の恋人アニタが歌う五重唱、
「クァルテット」は、毎度のように大興奮、
後半、決闘シーンからラストへの流れも
わかっていても泣ける。

元々、ブロードウェイの舞台の名振付家
ジェローム・ロビンスは、旧作の時に
ロバート・ワイズ(『サウンド・オブ・ミュージック』!!)と
共に監督の名前を連ねていた。
ただ、あまりの厳しさと時間の浪費に
降ろされたと聞く。

もちろん、舞台の振付もあったことから
旧作はロビンスのモノを踏襲していたけれど、
その振付を元に作られた今回の
躍動するダンスシーンは見もの。

そして、何と言っても、前作で
助演女優賞に輝いたアニタ役の
リタ・モレノが今回、重要な役で出演している。

僕は今回観るまでほとんどの情報を
シャットアウトしていたため、
トニーが生活する酒場、ドクの店の
未亡人を彼女が演じている。

これは、今回脚色をしたトニー・クシュナー
(彼もゲイだが)の、旦那であるマイケルが
スピルバーグに提案した流れらしい。

助演賞をとったあとも、彼女は
まったく良い役に恵まれていなかったので
今回の役にオファーが来た時には
飛び上がったらしい。

そう。旧作は、ジェット団関連の役者で
ラテン系はひと握り。それも肌の色が
白いタイプもいるのに、黒く塗って演じたらしい。
それが、今回ではしっかりと
あらゆるラテン系俳優を使っている。

そして現代も続く、分断や差別が
旧作よりも、さらにわかり易く、
かつ深く描かれている。

この映画に関して書き出すと止まらないが、
長くなるので、そろそろこのあたりで。

いずれにしても、そもそも傑作と
言われたリメイクとしては、本当に
質が高く、まさかここまで胸が
熱くなる思いにかられるとは。
大満足だった。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F






posted by みつあき at 23:35| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月09日

今年のアカデミー賞ノミネーション

昨日、アカデミー賞のノミネートが
発表された。

何と言っても、僕が去年のベストワンに押した
「ドライブ・マイ・カー」が4部門に
ノミネートされていることは
ニュースでも取り上げられていたけれど、
作品賞ノミネートは日本映画では
初めてらしい。
黒澤明でさえなかったことを
濱口監督がやり遂げたというのは
ホントに凄い。

Unknown.jpeg

今年の作品賞ノミネートは10本と決まっていたが
他の映画賞などを見ていて、これは何とか
入れるかと思っていて、
脚色賞のノミネートはもちろん、
国際映画賞も堅いだろうと思っていた。

全部門ノミネートはこちら↓


ここでも紹介した「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は
12ノミネートされているほど、作品賞の下馬票も高く、
監督、脚色もこちらに行くんではないかと思う。

それにしても、この「パワー〜」が獲ると、
ゲイを扱った映画としては
「ムーンライト」以来5年ぶり。
ノミネートはその間に
「君の名前で僕を呼んで」があった。

最近はノミネート作品が、劇場だけなく、
配信でかなり早く観られるということも、
嬉しい限り。

他の賞ではあまり評価が高くなかった
「ドント・ルック・アップ」や
「愛すべき夫妻の秘密」などが
ノミネートされていたのには驚き。
逆に「チック・チック・ブーン」が
もう少し入るかと思っていたけれど。。。。

いずれにしても、来月末が楽しみだ。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F




posted by みつあき at 16:18| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月04日

ゲイムービー「君がそばにいたら」

アメリカのサンダンス映画祭で、
ちょっと評判になっていたという
「君がそばにいたら」がAmazon Primeに
あったので、昨夜、観てみた。

Unknown.jpeg

配信やビデオに氾濫しているような
あまりにも凡庸な邦題に?と思って
原題を調べてみたら
「君を連れて行く」という意味。
これまた凡庸と言えば、凡庸。

ただ、映画を観てみるとなるほど。
どこへ誰を連れて行こうとしているのか、
それがこの映画の大きなテーマにも
なっている。


映画の舞台の2/3になっているのが
メキシコの田舎町。
大家族で育ち、決して裕福ではない
イバンが主人公だ。
イバンは、20代で結婚をし、子供も出来、
今は離婚をして、友人と言えば
ただ一人の女友達サンドラだ。

イバンはそのサンドラと一緒に行った
ゲイバーで一人のイケメン、ヘラルドと出会う。
彼は大地主の息子で、教師をやっており、
イバンとはまったく違う。

イバンは子供の頃、サンドラと共に化粧をし、
ドレスを着たりしたことで父親を落胆させ、
ヘラルドの父親も周りで息子がゲイだと
笑われ恥をかいたと怒鳴りつける
二人にはそんなトラウマがある。

このあとは、少しネタバレ。

そういう少年時代、そして二人が
出会った青年時代を経過して、
イバンはこの住みにくいメキシコを
脱出することを決意する。

あらゆる苦難を乗り越えて、アメリカに
渡ったイバン。
その10年後、自分のすべてを投げて
イバンを追うヘラルド。

そう。メキシコからアメリカへ
貧しさからそこそこの生活へ
自分がまさに自分らしく生きられる場所へ
それぞれが自分自身を連れていく。

少年、青年、そして中年と
3世代の男たちが見せていくのだが、
イケメンのヘラルドが大人になって
え?と思うほどの変貌。

もっと似ているイケオヤジ俳優は?
と思ってしまうが、そこにはちょっとした
サプライズが隠されている。

LGBTQの差別問題のみならず、
移民問題を切なくも、勇気を持てる
作品に仕上げている。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F








posted by みつあき at 17:59| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月02日

「祈りのもとで 脱同性愛運動がもたらしたもの」を観て

平日休みになって、久しぶりに
配信三昧の日々。
そんな中で、去年Netflixで配信されていながら
観るのがすっかり遅くなってしまっていた
「祈りのもとで 脱同性愛運動がもたらしたもの」を
やっと観ることが出来た。

Unknown.jpeg

このタイトルを観て「脱同線愛運動?」なんだろう
と首を傾げる人も多いかも知れない。

アメリカで今から30年ほど前から
キリスト教徒のLGBTQの人たちを
中心にして、それを考え直す、
その病気を治す、という"EXODUS"
というグループ活動が広がっていた。

それは何万人も入るイベントホールを
いっぱいにするほどの人になるほどだったようだ。

以前、「ある少年の告白」という
宗教団体の施設に無理やり入れられる
少年の映画があったが、まさにそれだ。

映画は、結果的にそもそもの自分自身から
逃れられないことに気がつく人々、
そしてまったく逆の彼らの運動から
この"EXODUS"が崩壊するまでを描く。


うちの店に来てくれる人たちの中で
「心から同性愛を治したい」
「こんな自分自身を変えたい」
そういう声を聞くこともあった。

映画では、自分自身を責めたり
嫌悪するのではなく、
いかに受け入れ、愛していけるか、を
考えさせてくれる。

*****************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F
posted by みつあき at 18:16| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月15日

映画シリーズ 追いかけるか

昨夜来てくれたヒロシゲは、マーヴェルや
DCなどのエンタメ映画の大ファン。

特に年に1本から3本作られるそれらの
シリーズの細かいところまでの時系列、
そして伏線などをしっかりと覚えていて
友人たちと「あそこのシーンは、
ここに繋がっていて」と話すのが楽しいと言う。


映画マニア?の僕は、
そのあたりのシリーズモノはかなり苦手。
一応、観てみるモノの、何年も前に観た映画の
詳細をすっかり忘れていて、あれ?これ誰だっけ、
この人とこの人はどう関わっているんだっけ、と
結局、ビデオや配信で復習せざるを得なかったりする。

この正月も、久しぶりの「マトリックス」や
「スパイダーマン」の新作が公開されていて、
僕はまだ観ることが出来ない。

Unknown-5.jpeg

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」の
評判は良く、過去作(それも3つのシリーズ
すべて)の流れが詰まっていると聞く。
だから、数日前から古い順番から
改めて観始めてみたりする。

しかし、一度観たモノを観ながら
こんな時間があるのなら、
出来るだけ観ていないモノを観たい
そんな気持ちもムクムクと湧いてくる。

そもそも、基本的には流れを知っていると
楽しめるけれど、
仮に、その作品を初めて観てとしても、
1本の映画作品として
満足出来る、ということこそ、
映画の醍醐味だと僕は思うのだ。

それを思えば、昔の「ゴッド・ファーザー」や
「ダーティ・ハリー」などは、それぞれ
1本の映画として十分楽しめたと思う。


しかし、改めてヒロシゲが凄いのは、基本的には
よほどじゃないと改めて見返したりはしないらしい。
そんなことしなくても、かなりしっかりと
頭の中に入っているとのこと。

なるほど。
僕自身の頭の問題かと思い、
ちょっとため息が出てしまうのだ(笑)

******************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 18:28| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする