2019年03月13日

松任谷由実 Time Machine Tour 2019 を観る 

評判の良い松任谷由実の今回のツアーに
やっと行くことが出来た。

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僕は高校三年の時、まだ彼女が荒井姓だった頃、
「コバルト・アワー」のライブを
大阪のサンケイホールで観たのが最初だった。

それから随分あけて「DA・DI・DA」の
ツアーを日本武道館で、それからは
ほとんどずっと観続けていた。
伝説の逗子のライブや、
苗場のライブも含めて。

しかし、ここ2枚のアルバムのツアーには
残念ながら、行くことができず、
これはWOWOWで
楽しませてもらった。

僕が彼女の熱狂的ファンなのか
どうかはともかく、
作詞家、作曲家としての彼女は
高く評価させてもらっている。
ファーストアルバムの「ひこうき雲」からして
素晴らしく、その後、どれほどの名曲を
作り出してきたか。

彼女の歌がひどい、声はあり得ない、
という人もたくさんいるけれど、
あれらの名曲の数々を、他の人が歌っても
何故か、彼女ほどしっくり来ないのだ。

いかに、彼女のあの不思議な声質が
彼女の作る楽曲を表現するのに
ふさわしいのだ、僕はそう思う。


さて、今回のツアーは"Time Machine Tour"と
題されただけあって、過去45年分のライブの
集大成ともされている。

それだけあってか、彼女のかつてのライブで
ここまで完成度が高いモノを
僕は観たことがない。

もちろん、今までだって、他のアーティストが
決してやらないようなお金をかけまくった
彼女のステージは山ほど観た。

しかし、今回のステージの構成、
それはライティングや装置、キャストも含めた
演出は決して無駄がない。
飽きない、退屈しない。
そして何よりも、あらゆるアートが
ぎっしりと凝縮され詰まっている。

それも全28曲、2時間半を超える。
これは過去のセットリストを見ても
最長のようだ。

それにしても、65歳という年齢を
超えて、ここまでのパフォーマンスを
やってのけるユーミンという人は
本当に凄い。

「今回のライブは集大成的なモノで
これで引退かと思われたりするけれど、
まだやりたいことはいっぱいある。
まだまだ頑張る。」
アンコールのMCで彼女はそう言った。

そう。年齢ではないのだ。
やりたいという気持ち、
求める心なのだ。

少しだけ年下の僕も
今回のステージを観て、
まだまだやりたい事、やれる事が
山ほどあるのだ、そう胸に言い聞かせた。

今回、改めて松任谷由実という人を
心からリスペクトした。

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2019年01月11日

惚れ込んだ才能

自分の音楽バーをやっている
50代のキョウジちゃんが
年始の挨拶に来てくれた。

キョウジちゃんは、年末から
年始にかけて、
パリ、ロンドンに行ってきたらしい。
自分のお店を手伝ってくれていて、
音楽関係のプロを目指している
25歳の若い人と一緒だ。

基本的には、音楽をめぐる旅で
パリではシャンソニエやジャズバー、
そしてフランス語版「シカゴ」
(これはちょっと僕も観てみたい!)
ロンドンでは、この夏バージョンが変わる
という「レ・ミゼラブル」を観たと言う。

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今は日本も含めて、舞台が回転する
(いわゆる盆、という形をとる)
旧バージョンではなく、
背景に画像が出る新バージョンと
なっているため、世界でこのバージョンを
観ることが出来る唯一の舞台が
ロンドンだった。

キョウジちゃんも数多く
「レ・ミゼ」を観たが、初めて泣いた、
それくらい良かったと言う。

ミュージカルのことはともかく、
キョウジちゃんは、今回
連れて行った若いコには
飛行機、ホテルはおろか、
食費もビタ一文、出させなかったと言う。

彼はストレートであり、
そこに色恋はまったくないようだ。
それでも、何故そこまで
入れ込むのか、と聞くと、
彼には輝かしい未来を感じるし、
心から応援しているからだと。

彼が2年前にキョウジちゃんのお店に
ふらりと入ってきて、音楽で食べて行きたい、
そう言った瞬間に、キョウジちゃんの
何かが動いたのだと言う。

歌を歌わせても、
店でお客さんとの接客を見ていても、
旅で共に動いていても、
キョウジちゃんが惚れ込んだ「才能」
というモノが色々な部分で
垣間見える。

なおかつ、キョウジちゃんが言うことは
音楽に関してであれ、店のことであれ、
100%着実にこなしていくということだった。

ここ2年の彼の成長ぶり、
そしてプロへの大きな一歩を
踏み出していると言う。
自分のお陰だとはキョウジちゃんは
まったく言わないが、
恐らくキョウジちゃんの後押しと
熱いエールによってなんだろう。

彼の出現は、キョウジちゃんの
人生にとっても
大きなサプライズだったようだ。

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2018年11月28日

クラプトンとまりや

今日の表題のエリック・クラプトンと
竹内まりやなんて、まったく共通項がない
アーティストだけど、敢えて言うと
共に僕が武道館でライブを観た二人だ。

そして、今現在、映画館でそれぞれの
映画を公開している。
ブログが連日、映画のことで恐縮だけれど
昨日の休み、この2本の映画を観て
共に感銘を受けたので、今日はこの2本のお話。

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まず、「エリック・クラプトン 12小節の人生」。
彼のライブや音楽に焦点を当てた、
と言うよりも、タイトル通り、
人生を綴ったドキュメンタリー。

大ヒットしているF.マーキュリーの
「ボヘミアン・ラプソエディ」が
ノンフクションにも関わらず、
壮大なる曲の数々に胸高鳴ったので
それをこのクラプトンの映画に期待すると、
少し?マークが付いてしまう。

ライブシーンはおろか、
楽曲が一曲まるごと流れるシーンは
まずない。

しかし、彼の生い立ちから、
名曲「愛しのレイラ」を生んだ
ジョージ・ハリソンの妻との出会いと
辛い別れ、そして薬物、アルコール依存、
果てには若い息子との永遠の別れが
記録映像を通して、
ドラマチックに描かれていく。

ありとあらゆる苦難を乗り越えて
ポジティブに立ち直ろうとする
ラスト20分は、泣かされる。
人生への迷いにぶつかった人間には
強く勇気を与えてくれる一本。

「エリック・クラプトン 12小節の人生」



かたや「souvenir the movie
Maria Takeuchi Theater Live」は、
ほとんどが、竹内まりやの2000年、
2004年、2010年の3回の公演を
記録したモノ。

とは言え、それに現在の心境が、
愛用のスタジオ、ロスのレコードショップなど
プライベート映像と共に語られる。

何よりも、ライブの素晴らしさ。
7割を占める2000年に18年ぶりに
行われたライブは
僕自身、体験することが出来たから
懐かしいだけではなく、思い入れもある。

かなりベタでシンプル、そして
感情に訴える歌詞に、
歌謡ポップスとも言えるメロディラインに
山下達郎の見事なアレンジが
冴え渡る素晴らしい曲たち。

そんな曲と共に、
「私と達郎は、夫と妻であり、
お父さんとお母さんであり、
アーティストとプロデューサーでもあるけれど、
最も言えるのは、決して切っては切れない
障害のベスト・フレンド、大親友だと言うこと」
という言葉はぐっと来る。

達郎のボーカルが冴え渡る
「プラスティック・ラブ」と
二人のデュエット「Let It Be Me」は
最高だった。

「souvenir the movie Maria Takeuchi Theater Live」


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2018年11月21日

テイラー・スウィフト ライブ

昨日の休みは、友人に誘われて
初めてテイラー・スウィフトの日本公演を観た。

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前回は、東京ドーム3日が完売、今回は2日間、
というワケで、洋楽が売れないと言われる昨今。
マドンナやレディ・ガガでも今では無理という
スタジアム公演を売り尽くす数少ない女性アーティスト
と言われる彼女を日本で観てみたかった。

正確に言うと、去年の暮れ、ニューヨーク、
マディソン・スクエア・ガーデンで
アメリカの若いアーテイストたちの紅白、
とも言うべきイベント"Jingle Ball"で
トリを務めたのが彼女を観た。
一昨年に続き、このフェスを観た僕は
その時にテイラーを5曲ほど、生で聴いてはいた。

カントリーシンガーとして
デビューして、すぐに火が付き、
今やカントリーをはずれて
ポップシンガーの歌姫、
いや女王として君臨。

個人的には、胸を打つような
楽曲があるわけでもなく、
歌が素晴らしくうまいとも思えない。
もちろん、ダンスも、マドンナや
ビヨンセ、ブリトニーには及ばない。

んじゃ、何故ここまでに人気があるのか。
ドームの端から端まで
ビッシリと超満員に入れてしまうワケだから。

そのうちの7割と思われる若い女のコたちに
人気があるのは、小顔、つぶらな瞳、
エロティックな唇など、
ファッショナブルなルックスか。
そして、ストレート男性は
スリムなボディにプロポーション、
そしてあの太腿に目が釘付けになるようだ。

と言うことは、外見から来るキュートな印象だけか。
いや、全米ビルボードでも、
ラップやヒップホップに紛れて
彼女だけはチャートを賑わしている。
ウ〜ン、謎だ。

確かに、ライブはエンターテインメント性充分で
楽しませる、ということを
徹底的に追求した演出だった。

LED技術も、ここまで来たかと
唸らせるほど美しい映像だったし、
彼女を乗せたゴンドラは宙を舞い、
客席を握手して走り回るほどに興奮させる。

観客全員に配られたリストバンドは、
最初から最後までリズムやメロディに
合わせて、色がどんどん変化するというモノ。
僕はまったく体験したことないけれど、
ジャニーズ関連のライブには
使われたりするのか。
これには驚いた。


それにしても、今年観た2人だけの女性シンガーが
先週の宇多田ヒカルと、このテイラーという
まだ若い二人だった、という皮肉(笑)

来年は評判が良いユーミンの集大成的ライブに
行ければ、そう願っているところ。

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2018年11月07日

宇多田ヒカル ライブ

自分の娘みたいな年齢の
宇多田ヒカルのライブを初めて観た。
今回の"Laughter in the Dark"
と題されたツアー。
8年ぶりのライブで、ツアーとしては
12年ぶりの初日だそうだ。

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思えば、僕が日本人の女性アーティストの
アルバムで、全作品持っている、
というのは、松任谷由実と竹内まりや、
そしてこの宇多田ヒカルだけ。

男性やバンドアーティストや、
海外のアーティストになると
全アルバム制覇は、たくさんあるけれど
女性となると、何故かこの3人だ。
(椎名林檎、中島みゆきなどは
何故か何枚か抜けている。)

ユーミンやまりやは、ある意味
同世代だけれど、まったく世代が違う
アーティストの中で、宇多田ヒカルは
僕の中ではピカ一なのだ。

ポップで耳馴染みがあるメロディ、
にもかかわらず、よくよく聴いてみると、
微妙なひねり、そしてまさか、こう来るか、
という異色のパターンの音色が並んでいく。

このポップだけど異色、というのが
僕にとってはすこぶる魅力的だった。
なおかつ、歌詞の日常からの逸脱。

それらは、ライブでも遺憾無く発揮されていく。

言わずと知れた藤圭子の母と
音楽プロデューサーを父に持ち、
ニューヨークで生まれた彼女は
その特異な出で立ちに
デビュー後、かなり苦しんでいたそうで
それは昨日のライブの中でも
触れていた。
もちろん、母の自死や
本人の「人間活動」による活動休止。

ただ、その特異な日常こそが、
宇多田ヒカルという類い稀なるアーティストを
生み出したんだろう。

最初の数曲は緊張感もあってか、
こんなモノかなあとクールに観ていたが、
中盤、「光」を歌い始めた頃から
俄然、輝き出した。

朗々と歌う「花束を君に」。
そしてワンコーラス歌おうとして、
「もう一度!」と歌い直した「初恋」の
あまりの水準の高さ。
ライブでしか味わえない高揚感。

CDから申し込んだら、まさかの
ど真ん中2列目という
プラチナチケットを
こんなおじさんに与えてくれて
心から感謝である。

余談だが、中盤、又吉直樹との
ビデオ対談から味わうツアータイトルの
「闇の中の笑い」も、満足した。

今日からも、仕事、頑張ろう。

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2018年11月02日

敬愛する人との縁

昨日から夜、店を
手伝ってくれることになった
マサヤの事は、
このブログでも何度か触れている。
彼は学生時代から楽曲を作り、
歌を歌っていて、店でも
周年のたびにその歌声も
披露してくれている。

そんな流れから月曜日を
Saku Saku Mondayと称して
営業して1年近く。

そんなマサヤが尊敬してやまない
音楽プロデューサーでもあり、
音楽家のK氏と一昨日、
ひょんな流れから会った、
ということで大興奮していた。

マサヤが10代の頃は、
K氏の楽曲は
いつもチャートを駆け上がり、
彼はそのメロディに
熱狂していたと言う。

その憧れの人が目の前にいる。
お酒に酔っていたせいもあるけれど、
マサヤは緊張し、
何を話したか覚えていないと言う。

それでも、若い頃からの憧れていた人と
そうして縁を持てるのは、
マサヤが心の奥底から
望んでいたからなのかとも思う。


僕は、そこまで熱狂した人と
対面をした、
ということはないけれど、
「縁」ということで言うと、ひとつある。

僕が敬愛し、尊敬する
ロック歌手、
ブルース・スプリングスティーンだ。

彼は来日公演のみならず、海外にも
追いかけてずいぶん観て来た。

そんな中で、2度のロンドン公演の
DVDに僕自身が映っているのだ。
特に2度目。
うちの旧スタッフのジュンイチロウと
共に観たライブのDVDのラストで
ほぼ僕ら二人のクローズアップで
映像がフェイドアウトする(笑)

これには本当にビックリした。
そもそも、僕は基本的にカメラが
あったら逃げるくらいのタイプ。
出来る限り、映らないようにするのだが
こればかりは、逃げようもなく、
と言うか、ティーンエイジャーの頃から
追いかけていたヒーローとの縁を感じた。

マサヤのように、僕がブルースと
対面する、ということはなかなか
ないかも知れないが、
望んでいれば、何らかの縁で
繋がることも出来るのかも知れない。

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↑写真は、LGBT雑誌"Adovogate Magazine"にインタビューを受けたスプリングスティーン

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2018年06月30日

アメリカ旅行記 ライブ編

さて、さて、いつもながら、
あちらで観た多くのエンターテインメントの感想をちょっとずつ。

まずは、ライブ編ということで。


●ポール・サイモン

FINAL CONCERT OF PAUL SIMON'S FAREWELL TOUR 2018

ロスに到着したその日に、なんとハリウッド・ボウル(初)で
ポール・サイモンの引退コンサートをやると聞き、
すぐにチケットを手配する。
ポール・サイモンは、サイモンとガーファンクルのライブを
もう25年ほど前に東京で観た以来。
単独では初めて。
"Grace Land"を始めとし、彼の世界観は、S&G時代の
フォークロックからはかけ離れ、
ジャズやアフリカン・ミュージックなど
あらゆる新境地をどんどん開拓していった。
ライブを観ると、その世界観の広さを
改めてたっぷりと堪能させてくれる。
とは言え、「ボクサー」や「サウンド・オブ・サイレンス」などは
やっぱり泣かせられた。
僕と同世代、もしくはもっと上の世代のオジさんたちが
共に歌い、踊りまくっている姿は、素敵だった。



●スティーリー・ダン with ドゥービー・ブラザース

STEELY DAN WITH THE DOOBIE BROTHERS: THE SUMMER OF LIVING DANGEROUSLY 2018


これまたロスで、やってるんだ!と知り、
急遽取ったチケット。
このふた組も、たぶん僕が20代の頃に
共に日本武道館で観たのはよく覚えている。
withとは言え、共に演奏することはなかったが
まずはドゥービーが1時間半。
名曲のオン・パレード。
もちろん、今はマイケル・マクドナルドはいないので
大ヒット曲"Minetes by Minets"を聴くことは
出来なかったけど、これは当然。
あれはマクドナルドの声じゃないといけない(笑)
ドゥービーが前日のポール・サイモンと共に、
高年齢層がノリノリだったのだが、
第二部のスティーリー・ダンは
若い人も随分来ていてさらに盛り上がる。
改めて、スティーリー・ダンの音の幅広さに
関心させられる。
スティーリー・ダンは、ドナルド・フェイゲンと
ウォルター・ベッカー二人で作ったバンドだったが、
去年ベッカーが亡くなったことで
今回のライブは彼に捧げれらたモノらしかった。
ポールもそうだったが、ドナルド・フェイゲンの
格好良さったら!ホーンセクションも加わって、
ジャジーなサウンドでたっぷりと酔わせてくれた。



●ピンク

P!NK BEAUTIFUL TROUMA TOUR 2018

さて、今回ロスの目的は初のピンクのライブだった。
とにかく、アクロバティックな
パフォーマンスで有名な彼女。
グラミー賞や、AAAなどの映像では
たっぷりと見せてはいたものの、
まさか、ここまでとは。
のっけから、シャンデリアにまたがり、
大きく振りながら、逆さになり、
飛び上がり、歌い踊る。
まあ、このあたりは口パクだろうけれど、
見応え十分。
何度宙吊りをしたのか。
圧巻は、2万人を超えるこの会場の
端から端までロープで飛びながら、
棒状の止まり木のようなところに
足を止めては、観客を盛り上げる。
もちろん、パフォーマンスをしていない部分では
ドスの効いた素敵な声も聴かせてくれる。
もちろん、どんどん変化するセットも素晴らしく、
今やマドンナや、カイリーにも負けない
ショウアップのアーティストになったのだろう。
そしてアドリブや、ファンサービスも惜しまない。
本人は否定しているらしいが、
会場には多くのレズビアンが来ていたのも楽しかった。



●ジャスティン・ティンバレーク

JUSTIN TIMBERLAKE MAN OF THE WOODS TOUR 2018

実は前回のアルバムのライブを2年前に行こうと
思っていながら(この時のピンクのツアーも)、
断念せざるを得なかったティンバレーク。
アイドル出身とは言え、アルバムの構成力、
クウォリティの高さからもライブには
とても期待していた。
アリーナ部分がすべて長いステージとなっていて、
それを自由自在に動きまくるものだから、
ファンはどこにいても、身近で
ジャスティンを拝めるという流れ。
彼の魅力はその歌と共に、
キレがあるダンス。これは見応えあり。
ただし、やはりまだまだ黄色い歓声に包まれ、
それに応えようとしているアイドル感は
僕は観たことはないけれど、
日本のジャニーズ系のライブを
思い起こさずにはいかなかった。
ちょいと恥ずかしながらも、
楽しい一夜となった。



●ロジャー・ダルトリー 

ROGER DALTREY PERFORM THE WHO'S 'TOMMY' ON 2018 


以前、ヴァン・モリソンを観たことがあるブルックリンの
フォレストヒルズ・スタジアムは屋外にあって
本当に気持ちが良い。
ここで、ロジャー・ダルトリーが
The Whoのアルバム"TOMMY"を全曲熱唱する、
というコンサート。
僕もこのアルバムは大好きで、映画も舞台も観ている。
もう70を超えているダルトリーがマイクを
振り回しながら歌っている様は
決してオジサン、頑張っている、というように映らない。
曲順もそのままで、観客も共に歌う、というライブ。
アンコールはまさかの"Who Are You?"
もっと聴きたいThe Whoの曲もたくさんあったが、
それは無い物ねだりかも。
夜風が気持ち良い一夜だった。


●イマジン・ドラゴンズ

IMAGINE DRAGONS EVOLVE WORLD TOUR 2018


今年、東京に来て、観た人間が口々に素晴らしかったと言い、
日本公演を観られなかった悔しさを
マディソン・スクエア・ガーデンで味わうことにした。
オルタナティブとは言え、かなりポップで
耳障りが良いイマジン・ドラゴンズ。
ヴォーカルの●は、途中から上半身裸になり、
その鍛えた体を見せながらのパフォーマンス。
僕の座席は中央、うしろだったが
ふと気づくと真横にステージが出て来て、
1メートル先で歌っているという状態。
それこそ、そのあと、マディソン・スクエアの
2階席の通路を歩いて行きながら歌いまくる。
このサービス精神も含めて、
ポップ・バンドでCold PlayやMaroon5と
並ぶようになったんだろうと納得。


●U2

U2 SONGS AND EXPERIENCES TOUR "2018


これが僕の今回のラストのライブとなった。
僕は東京公演は初来日を除いて全部観ていて、
マイアミで観た360°ツアーという前代未聞のライブや、
去年フィラデルフィアで観た「ヨシュア・ツリー」の
再現ライブに続いて、アメリカでは3回目。
彼らのライブ動員の集客力と収益は
すべてのアーティストの中でトップという記録があるだけあって、
いつ観てもその安定感というのは素晴らしい。
例のごとく、MSGで端から端まで広げられた
巨大スクリーンには、凝りに凝ったビジュアルが繰り広げられ、
途中、「愛」「自由」「平等」「権利」というような
メッセージ性が強い言葉や、
ネオナチ、KKK、そして銃規制反対派などの映像も盛り込まれる。
相変わらず、ズシンと重く、
そして強く胸をうたわれるコンサートだった。


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2012年05月18日

ディスコクイーンの死

ホイットニー・ヒューストンが亡くなって3ヶ月。
ここに来て、またもや大きなアフリカ系
アメリカ人の突然の死が報道された。
ドナ・サマーだ。

僕はまだ学生時代に「イッツ・フライデー」"Thank God It's Friday"
という映画で初めて彼女を知った。

元々、ドイツを中心としたヨーロッパで
歌っていたと言われる彼女は、
その映画と同時期に、ミュンヘン・サウンドと呼ばれた
ジョルジョ・モローダー、プロデュースで
次々と大ヒットを飛ばした。


ディスコ全盛時代で、ゲイ・アイコンという言葉もなく、
僕自身、自分をゲイだと受け入れることさえ出来なかった
20代前半、日本武道館で観た彼女の華やかなステージは
忘れることが出来ない。


来日直後、彼女は当時猛威をふるったHIVに対して
「AIDSはゲイへの天罰」と言ったとか、
言わないとか報道され、
ゲイからはそっぽを向かれて、
「そんな事は一言も言っていない」と
泣きながら記者会見をしたことも、よく覚えている。


ダイアナ・ロス以降、そしてその後、
ジャネット・ジャクソンや、ビヨンセ、
そしてリアーナを生んだきっかけとなった
唯一無二のディスコ・クイーンの冥福を祈りたい。



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