街は賑やかだったり、
穏やかだったりするクリスマス。
こんな日にどうかと思うけれど、
ちょっとだけ長い私的なブログを。
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僕がガン宣告を受け、手術をして
あれから四半世紀経つことになる。
ちょうど厄年を迎えた時に、
大捻挫をして、松葉杖をつきながら
電話でガンの告知を受けたことも
今となっては、ちょっと懐かしく思ったりもする。
それから20年以上経過していく間、
毎年、人間ドックでは、
身体の隅々まで診てもらい、
ほぼ内臓も問題なく、
自分が言うのもなんだが
健康にはずっと自信があった。
店を風邪をひいて休んだのも、17年間、
今年が初めて、と自慢げに話したものだ。
ただ、ここ数年、
お客さんと話している時や、
うちで家人と、あるいは友人との間でも
いつもならすぐに出てくる
言葉が出ない、ということが
少し気になるようになっていた。
映画監督や俳優の名前の度忘れというのなら
若い頃からちょくちょくあった。
また、携帯や財布を忘れたりということも
たまにあったりもした。
しかし、ごくごく日常的に使う言葉や、
こうして文章を書く際に、
ごくごくつまらない言葉も
「あれ、なんだっけ」と調べることも増えた。
加えて、ジムでロッカーの鍵をつけっぱなしにしたり、
タオルや携帯をジム内に置き忘れることも
多くなった。
そういう現象が気になり出して、
昨年の人間ドックで脳のMRIを撮ってもらった。
左柱中頭蓋窩という部分に「くも膜のう胞」
という液体の入った袋が見られたけれど、
それについては、特に健康には
問題はないと言われた。
そういう折に、アルツハイマーの新薬の治験を
募集していることを知り、今年の夏、
東大病院まで、受けに行くことにした。
万が一のことがあった際に、少しでも
早く治療が出来れば、そんな考えからだった。
しかし、血液検査の結果、
アルツハイマーになりやすいアミロイドが
僕の脳内に検出された、ということがわかった。
そして、僕の遺伝子を調べると、
両親それぞれから
イプシロン4というアルツ発症リスクが
通常の人よりも可能性が12倍高い、
ということも、おまけに付いてきた。
これにはちょっと参った。
DNAについては、どう逆立ちしたところで
変えることは出来ない。
その後、うちの近所にある脳神経外科にかかり、
そこでは細かくはわからないため、
紹介状を書いてもらい、
アルツハイマーで著名な医師がいる、
と聞いた大きな病院で
診断を受けることになった。
僕の脳内のアミロイドが
どれほど溜まっているのか。
それは、それなりに高額なPET検査を
しなければわからないらしい。
最近、ニュースでも告知されている
レカネマブとい認知症に効く薬がある。
それはちょっとした朗報ではあったものの、
医師に寄れば、僕のように
イプシロン4−4という遺伝子を
持っている人間には、
それは勧められないと言う。
かなり脳出血の可能性が高いというのだ。
日本では辛うじて服用するケースもあるけれど、
イギリスなどでは全面禁止で、
これはやめたほうが良い、そう言われた。
それが、ふた月ほど前の診察だった。
数ヶ月後に、何か変化が起こるのか、
それともそれが少しずつの年数に渡って
頭を蝕んでいくのか、
一瞬、恐怖と不安がよぎったりもする。
一生懸命観る映画や読んだ本も
どんどん忘れていくのだろうか。
思えば、コロナ前、うちの店のカフェに
来てくれていた僕よりも2歳ほど上のお客さんが
「言葉が出てこない」と言っていて、
その数ヶ月後、僕の名前や店の名前が
わからなくなっていたことがある。
その後、もうお店にいらっしゃらなくなり、
とても心配をしていた、そんな矢先だった。
ただ、救いは、僕の場合、20代からほぼずっと
ジムに通い、運動を続けたこと、
また、店で日々、色々なお客さんと
会話をしていること。
これはアルツハイマーの発症を
遅らせる可能性も高いようだ。
ただ、朝晩、逆転の生活はそれなりに問題だ
という話も添えられた。
こんな話を公に書いてしまうと、
多くのお客さんや知り合いに心配をかけるし、
何かと気にされるのも
正直どうなんだろうかと思った。
しかし、逆に仕事をやっていて、
何かおかしいと気付かれた時に
ひと声かけていただければ
少しだけ対処できることもあるかも知れない。
また、何かさらに情報を知る人がいれば
教えていただくことも出来るかも知れない。
そういう思いで、今回、お伝えすることにした。
自分で言うのもなんだけれど、
多くの人がそう思っているように、
基本的には楽天的でポジティブなほうだと思う。
67という年齢が、こういう診断を受けることが
決して早いワケじゃないだろう。
改めて、残された人生をどう自分らしく
生きていけるか、それを問われる
診断だったんだろう。
そう思って、日々、謙虚に、楽しく
力強く頑張っていきたい、そう思う。
ともあれ、これからも、よろしくお願いします。
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