2024年08月03日

遺されていた手紙

ススム君、43歳は35歳の時に
当時付き合っていたパートナーを
どうしても両親に紹介したくて
カミングアウトしたと言う。

両親は驚き、お母さんは泣き崩れ、
お父さんからは絶対にあり得ないと
強く否定されたと言う。

恋人の紹介どころか、とんどもない
結果になり、かなり落ち込んだけれど、
その相手の存在によって、ススム君は
少しずつ元気を取り戻したのだそうだ。

その後、ススム君のパートナーが
事故で亡くなってしまったらしい。
ススム君は、お母さんだけに
伝えたら、一緒に泣いてくれたのだそうだ。

ただ、お母さんはお父さんに
その事を話してくれたらしいけれど、
父親はそれについてはひと言も
触れることはなかったらしい。

それがススム君が38歳の頃で、
亡くなった彼とは6年の付き合いだったらしい。


そして2年前。ススム君のお父さんは
若くして(まだ60代半だったらしい)
ガンにより、なくなったのだそうだ。

半年ほどの入院のさなか、
「最近は男とはどうなんだ」
と聞かれたと言う。
「いや、前の彼が死んでからは
まったく誰とも付き合ってないよ」
そう言うと「そかそか。まあ、付き合いだけが
人生でもないからな」というようなことを
話したらしい。

その時に病気になって、気が弱くなった
父親の変化が垣間見れた瞬間だったと言う。

お父さんの葬儀が終わり、父親の部屋を片付けていたら
お母さんへの手紙と一緒に「ススムへ」と
書かれた手紙が出てきたと言う。

そこには、同性愛者であるススム君を
許してあげられなかった悔恨、
またパートナーを失った時に
優しくできなかったことへの謝罪、
そしてこれから堂々として生きていってください、
という文章がしたためられていたのだそうだ。


僕自身、若気のいたりでカミングアウトして
父親の怒りを買い、その後ススム君同様、
良い結果へと変化しただけに、この話には驚いた。

結果的にうちの家族は受け入れ、許し、
同意してくれたけれど、僕から聞いた時の
ショックは今想像しても、
かなり大きいモノだったと思う。

改めて親御さんへのカミングアウトという問題は
ひと筋縄ではいかないし、
何度もここで書いているように
強くは勧められない、僕は今でもそう思っている。

******************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F


posted by みつあき at 19:17| Comment(0) | 家族 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。