2024年03月19日

お勧め映画「ナチ刑法175条」

もう20年前に作られたドイツ、ナチ政権下の
同性愛者を扱ったドキュメンタリー
「ナチ刑法175条」が、今週末から
いよいよ、公開されることになる。

image.jpeg

この「刑法175条」というのは、
かつてのドイツで同性愛者、特に
ゲイの性行為を固く禁止した法令のことだ。

ここでも紹介したNetflixの
「エルドラド ナチスが憎んだ理由」
http://bar-bridge.seesaa.net/article/501509175.html
でも、その当時の状況は克明に
描かれていたし、その状況下から
長く投獄されていた男を描いた
フィクションの「大いなる自由」でも、
それは克明に描かれていた。
ナチ期に厳罰化されたこの法案は、
戦後引き継がれ、1994年まで続いていた。
そして、21世紀になろうとしていた
この映画が撮影された当時、
かなり少数、生存していた数人に
スポットライトを当てている。

この映画では、自分たちを置いて
亡くなった人たちや、
その傷ついた心と、深い後遺症について
各々が、カメラの前で証言している。

もう、思い出したくもないし、
取材も受けたくないという人、
逆に失った長い時間を取り戻そうと
穏やかで幸福な日々を送ろうとする人もいる。

ホロコーストを描いた数多くの映画の中でも
見落とされがちなあまりにも悲惨な一面を見ながら、
ここといまだに繋がっているかも知れないことに
きちんと目を向けなければ、
そう思わせてくれる一作。必見です。

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posted by みつあき at 16:18| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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