コロナになる直前、ロンドンのウエストエンド、
そしてブロードウェイで、長時間のゲイ舞台が
大きく評判になっていることを耳にした。
それが第一部、第二部、両方で6時間半という
「インヘリタンス 継承」という芝居だ。
これが日本でも翻訳上演された。
(左が今回の日本版 右はオリジナル)
戯曲を書いたのが当時40代になりたての
自身がゲイだとカミングアウトしたマシュー・ロペス。
その後「赤と白とロイヤルブルー」という
アメリカの大統領の息子とイギリスの王子の恋愛を
描いた映画を監督もした人なので、
こちらは観た人も多いかもしれない。
あまりにも評価が高いこの舞台、
あちらで何とか観ようとしていたら、
世の中はコロナになってしまい、
NYには行けずじまい。
ブロードウェイも途中で公演中止となり、
晴れて、一昨日、日本版を目にすることが出来た。
舞台は、エリックと、トビーという若いカップル、
ウォルターとヘンリーという初老のカップルを中心に
ウォルターとヘンリーという初老のカップルを中心に
愛憎、セックス、ビジネス、政治、友情、病、
などNYに住むゲイの日常が描かれている。
今から30年ほど前に作られた、
日本でも何度も公演された舞台
「エンジェルス・イン・アメリカ」も
似ている内容ではあったけれど、
こちらは80年代エイズが蔓延した時期を
描いているのに対して、「インヘリタンス」は
それを超えた現代までを描いている。
ゲイでクローゼットだった文豪、
E.M.フォースターが書いた
「ハワーズ・エンド」を元に、
ウォルターに扮する篠井英介氏が
フォースター自身という二役を演じ、
フォースター自身という二役を演じ、
舞台の語り部となっているのが
この話を多面的に見せているのが
非常に効果的だ。
それだけでなく、彼の存在は
クライマックスに向かって、
どんどん観客の胸を掴んでいく。
まさに時代はオバマ政権からトランプへと
取って変わった2017年。
NYに行くと、ゲイの何人かで食事をするたびに
政治論議をしている光景を見るけれど、
まさにこの舞台も、
それぞれの政治的意見をぶつけ合う。
宗教や政治の話はタブーとされる中、
友人知人にカミングアウトせずとも
生きていける東京とNYとの大きな違い。
どのような生き方が正しいか、
行きやすいか、それは個々に委ねられる
問題だけれど、いずれにしても自分の中の
アイデンティティをどこに置くか、
ということをじっくりと
考えさせてくれる大作だった。
少なくとも、僕にとって
少なくとも、僕にとって
舞台は至福の時間であったことは確かた。
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