2024年01月20日

二度と会えない人への想い

ジョウは、うちのオープンの頃から
5年ほどよく来てくれていたけれど、
その後、パートナーが出来、
とんとご無沙汰だった。

しかし、このコロナ禍で、
ある著名人のブログで、
一人の作家が亡くなったことを知ったようだで
先日、訪ねて来てくれた。

そう。その作家の彼は、うちの店に
随分よく来てくれていたけれど、
ある時から長く癌を患い、
とんと店に来られなくなった。

彼の家に見舞いに行った時に、
好きだった相手とうまく行かなくなって
非常に寂しがっていたことがあった。

それから数ヶ月経ち、彼は48歳という
若さでこの世を去ってしまったのだった。


ジョウは、実はその彼のことを
うちの店で二度ほど見かけたようだった。
そして「どういう人がタイプなんですか?」と
聞いてアプローチをしたことがあったと言うけれど、
さりげなくかわされたのだそうだ。

当時は、彼がどういう仕事をしていて、
性格もまったく知らなかったようだが、
その記事に載っていた顔写真で
あの時の彼だ、と気がついたらしい。

それから残された彼の書物などに
目を通し、ますます好きになり、
かなり辛く、切なくなったのだと言う。

恋愛はともかく、もう二度と会えないことが
とても辛い、そう言っていた。

そんなジョウの話を聞いて、
亡くなった彼の短い文章を読み返した。
偶然なのか、何故か鎮魂歌のような
話で驚いた。

彼は非常にクローゼットだったため、
多くの人に勧められないのは残念だけれど。

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アキオ君は40を過ぎて、うちの店も含めて
ゲイバーという場所に初めて来た人だ。

去年の夏過ぎに、マッチングアプリで
知り合ったうちの常連客と出会い、
連れて覗いてくれて、それから
週に一度くらいは必ず来てくれている。

彼はずっと40前まで仕事に追われ、
そのせいかどうかはともかく、
自分の性癖を封じ込めていた。

もともと、非常に人見知りで
引っ込み思案だと言うけれど、
何が、何が、大体、近くの
カウンターにいる人に
必ず、声をかけてくれる。

お客さんの中には、自分の好きなタイプでないと
絶対声をかけない、かけられても
ほぼ適度にしか、答えない人もいる。

逆に、この人、自分に興味があるの?と
思わせるような雰囲気で語りかける人もいたりする。

それが、アキオ君は、そういう感じではなく
少し気の利いたジョークを交え、
ごくごく普通の会話に持ち込んでいく。

彼がとても人見知りで、
人と付き合ったこともない、というのは
信じられない。
それも心から求めているのに。


僕自身も昔(ある意味では今もか)極度の
人見知りで、他店のカウンターなどに座ると、
何か理由がないと(それはタイプ、
タイプじゃない、ということではなく
共通の趣味があったり、相手から
話しかけられたりしない限り)
ほぼ話が出来なかったりする。

そういう意味では、店を持って
お客さんと会話をしなければならない仕事、
という大きな理由があって、
これはこれで良かった、そう思える。

ともあれ、そんなアキオ君だけれど、
心底望めばすぐにでも良い人が
現れる、そんな気がするんだけれど。

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posted by みつあき at 19:57| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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