アメリカ人のスティーブは、古くからの
同世代の友人で、30年ほど前に
共にニューヨーク、ロンドンと
演劇巡りの旅をしたことがあった。
日本に長く住んでいる彼は、
日本人以上に日本的なモノも愛し、
なおかつ日本語と英語の違いなどを
面白く説明してくれたりする。
そんなスティーブが昨日店に来てくれた。
英語の歌は一音符にひと単語が多く、
日本語の歌は一音符に一語ということから
基本的にそれぞれの歌を
ほぼそのまま訳して歌うよね、
と歌の話を始めた。
それはミュージカルなどが好きな僕も
常々感じることで、海外の舞台を日本で
上演する時に、よくもあれだけの分量を
日本版として作るなあ、と感心したり、
モノに寄っては、かなり無理が
あるなあと感じたりもする。
昔から、ほとんどの英語の歌は
韻を踏む、ということに終始している。
それは歌詞を作る時に、非常に大変だと言えば
そうではあるものの、作詞家をする人は
楽しんでやっている事も多いだろう、と。
驚いたのは、同じ単語でも、
メロディに寄っては使えないという話だった。
たとえば、ビートルズの「イエスタデイ」という曲の中で、
“Yesterday” と歌われる音階と
これがミュージカル「アニー」の”tomorrow”という音階は、
共に3つの音符で歌われるけれど、
単語のアクセントの違いから、それが共に置き換えられた音階で
歌われることはないらしい。
しかしながら、最近のラップなどの出現で
そのあたりもかなり変化をしているらしいけれど。
なかなか興味深いけれど、文章で伝えるのは難しいですね。
いずれにしても、今さらながら、
興味深い英語の歌の話を色々と聞くことが出来て、
なるほど!と膝を打った。