もう何年も来てくれている店の常連である人たちが、
まったく顔を合わせたことがない、というのは
比較的よくある話だ。
僕が面倒くさがりやということもあって、
常連を集って、大勢で何かをする、ということも
久しくないからかも知れないけれど。
そんな中、自営でコツコツと会社を経営している
モモセと、既婚者ゲイで妻子がいるヒロヤスが、
隣同士になって、大声をあげた。
それは同じ大学、同じサークルだったと言う。
モモセは、ヒロヤスのことを、ただのチャラい
モモセは、ヒロヤスのことを、ただのチャラい
女好きだと思っていて、ヒロヤスはモモセを
ただの堅物のガリ勉だと思っていた。
モモセは卒業後、難関を通過して免許を持ち、
若くして一国一城の主として頑張っているかたわら、
ガチムチハンサムとして店にも君臨している笑。
また、ヒロヤスも卒業後、大企業に勤めて
また、ヒロヤスも卒業後、大企業に勤めて
それこそ、ゲイに目覚め、一時期はゲイバーで
アルバイトをしたこともあったが、
結果的には海外転勤で知り合った奥さんと結婚。
会っていなかった二十数年のうちに、それぞれが
色々な意味で大きく変化していたことに驚きながらも、
あの時の彼、彼女、という同級生たちの話で
盛り上がる。
モモセはもう、うちの店に来て8年ほど、
ヒロヤスは5年くらいになるけれど、
会ったことはなかったようだと言うから
これまた不思議だ。
僕の若い頃にも、ゲイバーで学生時代の知り合いを
見つける、ということに何度か遭遇したこともあった。
ただ、そんな時に、お互い様なのに、
まるで悪い事をしたように顔を隠して、
知らない顔をする人も多かった。
それを思うと、二人の再会は、
僕も嬉しくなるような出来事だったようで
僕も嬉しかった。
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