セイジちゃん 40歳は、ここ1年ほど、
深夜のジムに行った帰りに
ふらりと寄ってくれる。
週末、かなり遅い時間に来てくれるので
お客さんがいないことも結構あり、
そのたびに、仕事のこと、
トレーニングのこと、
家族のこと、ゲイであること、など
ゆっくり話すことが多い。
いつも穏やかで笑みを絶やさず、
他のお客さんやうちのスタッフに対しても
優しいセイジちゃんだが
昨夜「ちょっと最近、反省したことを
話していいですか?」と言う。
それは友人ととあるレストランで
待ち合わせをしたのだが、
セイジちゃんが早く着いたので、
そこの受付にいたオーナーらしき人に
「2人ですが、席、空いてますか?」と尋ねると
「今、満席です。」と言われた。
「どれくらい待てば、座れそうですか?」と
聴いたら「そんなの、中のお客さん次第だから
わかりません」と強い口調で言われた。
そこでちょっとキレたセイジちゃんは
かなり乱暴な言葉も交え
「なんだ、その態度は!こっちが
丁寧に聞いているのに、お客に対する態度か」と
かみついたらしい。
そのオーナーらしき人もそのあとも
引き下がることはなく、口論は続いたらしい。
結局友人が来るまでに終わらせなければ、と
二度と来ないという言葉をセイジちゃんは
吐き捨てて、他の店へ移ったと
友人に連絡したようだ。
そのあと、何とも言えない罪悪感や
気持ち悪さが取れなくて、
若い頃からキレ易いことが
悩みのタネなのだと語ってくれた。
心優しいセイジちゃんは、このイライラや
怒りのエネルギーを他に持っていこうと
今は思っているらしい。
僕は逆に子供の頃から感情を抑える
という事で悩んでいた時期があった。
生まれ育った環境や性格の違いは、
またそれぞれの悩みを生み出すんだな、
そう思った。
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