今年で芸能活動40周年という
小泉今日子のライブを観て、素晴らしかった
という声をずいぶん多くのお客さんたちから耳にした。
で、その模様が先週、WOWOWで初放映される、と
聞き、録画したのでそれを観た。
去年だったか、松田聖子について、このブログに
書いたことがあった。
80年代、彼女の楽曲は名曲の宝庫であり、
その歌声、微妙なニュアンスの表現力も含めて、
やはり唯一無二のアイドルであると。
確かに松田聖子は、美空ひばり、山口百恵、
安室奈美恵と並ぶ、日本歌謡史に残る
女性歌手であると思う。
しかし、今回、小泉今日子のライブを観て
思ったことがあった。
彼女は決してレジェンドなどにならずとも、
アイドルを経て、これほどまでに等身大で
身近に感じることが出来る数少ない一人であると。
とは言え、絶対に口パクなどに頼ることもなく、
原曲と同じキーで歌うことが出来るその素晴らしさ。
彼女は40代の時に、友人たちと
いつもカラオケで歌いながらよく飲んだと言う。
それが彼女の喉を鍛えさせ、
若い頃と同じ、いやそれ以上にまで
成長させたのかも知れない。
50代後半に入った彼女が「なんてったってアイドル」や
デビュー曲「私の16才」そして「学園天国」と
いった当時でしか歌えないような楽曲も
妙に大人っぽいアレンジではなく、
かと言って、アイドル然とした歌い方でもなく、
まさに今の小泉今日子らしさ、を
表現するのだ。
以前にもここに書いたように、
僕自身、歌謡曲アイドルにはほぼ興味がなかった。
関心があったとすれば、楽曲がどれだけ
僕の心に響いてくるか、ということだった。
今回の小泉今日子のライブは、
まさにズンズンと僕の胸を強くノックした。
そして僕はしっかりとノックダウンされた。
これほどまでに、このライブ会場に行けば
良かった、と後悔したこともなかった。
今回のツアーは終わってしまったし、
このような絶妙なセットリストを
もう観ることは出来ないかも知れない。
でも、次の機会、彼女のライブを
するとわかった時には、必ず会場の片隅で
しかとこの目で確認したい、
そう思った。
ありがとう。小泉今日子
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