2021年10月13日

初めての裁判を見て

昨日の新聞などで読まれた人も多いと思うけれど、
一昨日、東京地裁で同性婚訴訟の裁判があった。

この前のブログにも書いた
友人のタダシカップルが
原告のひと組、ということもあって、
僕も朝から裁判を見に行くことに。
恥ずかしながら、僕にとって
初めて、裁判の傍聴席に座ることになった。

初の東京地裁に行き、手荷物の検査が終わる。
想像していたよりも、堅苦しい雰囲気もなく、
裁判が始まる前は、弁護士や代理人など、
原告と普通に会話をしていたことには驚いた。
多少緊張している人もいるだろうけれど、
何だかリラックスしているようにも感じた。

原告の友人たちが「頑張ってね」などという
比較的和やかなムードのあと、裁判が始まった。

いつもテレビなどで映る当日の裁判の様子が、
2分間、カメラで撮影されるのだが、
動画なのにもかかわらず、みんな、息を殺して
微動だにしないのが何だか可笑しい。

しかし、このあと、原告それぞれの訴える言葉は
それまでの雰囲気とはまったく違い、
男女と同様に結婚したい、
その権利が欲しいという切実なモノだった。

それぞれが夫とうまく行かず、別れ、
子連れでパートナーとなった
レズビアンカップル。

子供3人との幸せな生活のはずが、
乳がんで入院する際に、病院ではあまりにも
面倒な手続きが続き、かつ長い休みの間、
配偶者控除も出ないこと。

そして、万が一どちらかが亡くなった時に、
パートナーの子供の親権が
まったくなくなってしまうことなどを
訴え、そのリアルさに、当事者でも
感じることが出来ない辛さを感じさせられた。

また、原告になりながら、今年の初めに
突然ゲイのパートナーを失い、
一人になってしまった方。
医師からは「ちゃんとした血縁関係の人を」
という言葉に悔しかったと涙された。


権利、ということだけではなく、
最後に尋問を受けたタダシが
言った、ごくごく一般的な話にも
少し胸が熱くなった。

「いつも飛行機に乗って大きく揺れる時、
そして秋の紅葉を見に散歩をしている時に、
パートナーの手を握ろうとする。

その際に、いつも周りの目を気にしてしまう。
結婚制度があり、そういうことに世の中が
慣れていけば、そんな気することもなくなるのに。
いつも、そう思います」と。

当事者みんなが、同性婚がしたいか、したくないか
また、それがあったほうが良いか、
ないようが良いのか。
それぞれ色々な意見はある。

好きな相手がいる人も、自由にセックスを
楽しんでいる人も、いずれにしても、
異性間と同様な空気がそこに流れていることは
決して悪いことではないだけでなく、
当然のことであり、その上でどうするか
それぞれが選ぶ権利があるのだ。

裁判を見て、改めて自分の思いを強く確認できた。


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posted by みつあき at 15:18| Comment(0) | LGBT | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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