2021年05月30日

お勧め映画「アメリカン・ユートピア」

デヴィッド・バーンはトーキング・ヘッズという
グループ活動を経て、ソロでも多くの
アルバムを出しているアーティストだ。

僕はこの素敵なアーティストが大好きで、
彼のライブは東京でも、ニューヨークでも
観ているけれど、一昨年からブロードウェイで
パフォーマンスが「アメリカン・ユートピア」だ。

きめ細かく演出されたと言われる
ライブ舞台も好評だったけれど、
それが映画として撮影されたのがこれだ。

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スパイク・リーの演出も、
高い評価を受けていたことで
本当に楽しみにしていた。

そして、渋谷の土曜日の夜、体験したこの映画。
これが想像を遥かに超える
上出来のパフォーマンスだった。

昔から身体をくねらせながら、
力強く歌いあげるエロチックなバーンだが、
そのバックを支えるのが11人の
多国籍なバンドメンバー。

キーボード、ギタリスト、
パーカッション奏者にコーラス。

特にあらゆるパーカッショニストがいるのは、
それぞれがアンプやケーブル、マイクスタンドなどを
排除し、ハーネスに楽器をぶら下げて、
全員が動き、踊り、歌いあげていく。
まるで、ハイエナのように、
もしくは虫のように(笑)

その見事なまでのパフォーマンスのみならず、
曲ごとに変化するライティングの妙、
シンプルかつ効果的な美術構成、
そして一曲一曲に込められた強いメッセージが凄い。

そこには移民や黒人、女性、そしてLGBT
あらゆる差別を含めた、今、アメリカが
抱えている危機的状況。

それを決して諦めることではなく、
我々の手で変えていこうと、
バーンは観客に投げかける。
そして、その解決には「繋がっていくこと」
しかないのだ、と。

楽曲"Everyday is A Miracle"の歌詞が
素晴らしい。
そこには、世の中には驚くような奇妙で面白いことが
どんどん起こり、何が普通で
何が普通じゃないか、何も
確定しないけれど、そのすべてが奇跡なのだ、と。

歌詞のすべては日本語字幕で翻訳されるから、
英語がまったく完璧ではない僕にも
しっかりと言葉が溶け込んでくる。

70歳を迎えようとしているバーンの
あまりにも若々しいエネルギーに
勇気と希望を与えられ、
その表現力に心を鷲掴みにされる。

このコロナ禍だからこそ、
ずっしりと響くこのライブ。
この秋から来年初頭にかけて、
改めて開かれるブロードウェイで再演されるようだ。

その時に、コロナがどうなっているか。
日本からあちらに行けるか。
是非とも、この目で確認したい。
心も身体も打ち震える映像体験だった。

彼のファンならずとも是非。

そう。何十年も前、彼のライブを観に行ったその日に
色々なゲイ的な事件が起こったけれど、それは
明日のブログとかで、また。

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posted by みつあき at 20:14| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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