昨日、俳優の田村正和さんの訃報が流れた。
あまりテレビを観ていない僕でも
「刑事コロンボ」のアイデアを引用した
「古畑任三郎シリーズ」は、ほぼすべて観た。
ゲイ的には「ニューヨーク恋物語」というのが
評判になっていたようだけれど、僕はこれは未見。
今回の訃報で、彼はスタッフ以外の人と会うのが
嫌で、舞台はもちろん、映画にも1980年代以降、
ほとんど出なかったと言う。
凄いのは、同じ敷地内で暮らしている家族とも
一緒に食事をするのは、年に一度。
それは、彼のお父さんだった阪東妻三郎も
同様だったらしい。
そんなワケで、彼が出た映画を思い浮かべてみると、
去年、初めて観た木下恵介監督の「永遠の人」
(これがまさに田村氏の初出演だったらしいが)
一本だけだった。
彼の出番は少ないけれど、映画としては
驚くべきドラマ性と演出力で
おそらく木下作品の中でも
「女の園」と同列に並ぶ
最高傑作と言って良いと思う。
この映画の舞台は昭和七年。
高峰秀子扮するさだ子は、
佐田啓二演じる隆という恋人がいながら、
仲代達也の平兵衛にレイプを受け、
彼の妻にさせられる。
その二人の間にできた長男の役が
田村氏で、映画では中学生から
高校生を不器用ながら演じる。
彼の芝居はともかく、映画はさだ子の
平兵衛に対する憎しみと苦しみ、
そして隆への永遠の想いを
これでもか、と描く。
1961年に作られた古臭い映画と
思いきや、ところどころでフラメンコが流れ、
モノクロームで見せられる阿蘇の風景が
あまりにも美しく、いちいち震え上がった。
田村さんのご冥福をお祈りします。
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