2021年05月10日

「ダムタイプ S/N」を観て

友人のツネヨシから、ダムタイプの
パフォーマンス「S/N」が
GW近くに無料配信される、
そう聞いたのは10日ほど前だった。

それが昨日まで、ということを
すっかり忘れていて、ツネヨシからの
改めての連絡でギリギリで観ることが出来た。

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で、観てみると、確か、30年近く前に
WOWOWでこれを観たことがあったような気がする。

ちなみに、ダムタイプというのは、1984年に
京都の大学の在学生たちで結成した
アート・パフォーマンス・グループ。

その中で中心的役割を持った
演出家でもあり、パフォーマーの
古橋悌二氏はゲイであり、HIV感染者と
カミングアウトしながらも、95年に
亡くなっている。それも、35歳という若さで。

タイトルの「S/N」は、シグナルとノイズを意味し、
いわゆるSN比として呼ばれるモノだ。

パフォーマンスは、巨大スクリーンに
メッセージを流し、その上部、もしくは
舞台中央でダンスならぬキャストの
激しい動きなどで見せていく。
点滅するライトと、大音響のリズムに乗せて。

語り部になる日本在住の俳優が、
アメリカ国籍、黒人、
ホモセクシャル、などという
自身のマイノリティ感を訴えながら、
古橋氏自身にも、エイズについての
認識を問うシーンがとても面白い。

それに応えながら、女装をしていく古橋氏。
そこにはエイズ感染をしていることに
悔いることなく、性と愛を否定しない理屈が
訥々と語られていく。

ともすると、哲学的論理的過ぎてしまったり、
エンターテインメントにはなりきらない
その表現に、多くの人は
少し退屈してしまうかも知れない。

ただ、死を目前にしているか、という
(そう、当時はエイズ=死、という時代だった)
そんな覚悟が垣間見える演出と
パフォーマンスは十分に価値があり、
海外でも高く評価されるのがよくわかった。

残念ながら、オンライン上映は終わってしまったが、
以下のYouTubeで少し伝わるかも知れない。
感心があれば是非。


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posted by みつあき at 19:36| Comment(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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