一昨日、巨匠木下恵介監督の最高傑作と言われる
「永遠の人」を初めて目にして、その愛憎の深さと
表現力に痺れた。
これはまた是非、ここで紹介したいけれど、
今日はその翌日(つまり昨日)観た
「宮本から君へ」。
これはテレ東系で放映されていたドラマ
(原作は新井英樹氏による漫画)の
(原作は新井英樹氏による漫画)の
後日談としての映画だ。
テレビドラマの映画化というのは、
基本的にはあまり進んで観たい、と
思わないのだけれど、この映画は
去年の公開作の中で抜群の評価だった。
今年の正月過ぎに名画座で観ようと思い、
その直前にドラマを一気見した。
このドラマの監督の真理子哲也氏は前に
「ディストラクション・ベイビーズ」が
あまりにも激し過ぎて、
僕にはちょっとトゥーマッチだった。
このテレビドラマも同様、
やはり大声で怒鳴り散らし、
胸ぐらを掴んだりするシーンも多く、
やっぱりヘビーだった。
ただ、主演の池松壮亮が魅力的で
結局最後まで観てしまった。
しかし観終わった時には、名画座で終わり、
それからコロナ問題が始まってしまった。
そっか。いつか配信で流れたら、と
思っていたのと、あれくらいのテンションで
また映画館で観るよりも、
配信のほうが、精神的にも良いか、
なんて、考えていたら、映画館再開。
なんと店のすぐ近くの劇場(テアトル新宿)で
昼間のみ上映していることを知り、駆けつけたのだ。
前置きがすっかり長くなったけれど、
映画もテレビとたがわず、いやそれ以上に
暑苦しく、過激、おまけにテレビ放送では
無理なほどのバイオレンスシーンが盛り込まれ、
途中、いや、これは無理、
そう何度も思った。
映画は、テレビドラマの後半で知り合った
蒼井優との熱い恋愛を軸に
彼女の前の男、そしてひょんなことから
知り合う社会人ラグビーをやっている親子
(父がピエール瀧)などを
中心に、激しい愛憎劇が繰り広げられる。
余談だけれど、ピエール瀧出演している
という理由で、文化庁が出す予定だった
助成金をとり下げた、という酷い話も
この映画の逸話として聞いていた。
池松君も凄いけれど、蒼井優も負けてられない。
掴みかかり、殴り、汚い言葉を吐き捨てる。
観ながら、ついつい優ちゃんが実生活で
夫になったばかりの山里氏の顔が
思い浮かんだりもする。
そんな猛烈なシーンの重なりが、
いよいよ、クライマックスを迎える。
この映画の中で最も辛く、キツく、
観ているこちらの全身が硬直し、
最も疲れてしまう場面だ。
くたくたになり、もうやめてくれと
こちらは心の中で叫びながら、
手に汗握り、心臓をバクバクしたあと、
最後の池松君の顔のアップに
おいおいと嗚咽したくなるほど
泣けてくる。
自分でもうまく説明出来ない
感情の揺さぶられかた。
3Dよりも、4DXよりも身体に、
そして心にズシズシッと響いてくる。
ある意味、とても好きになれない、
もう二度と観ることもないだろうと思う。
それでも、半日経ち、一日経った今、
この映画のありとあらゆるシーンが蘇る。
何故なのか。
クレジットタイトルを観ながら、
宮本演じた池松を、蒼井優を、
そして映画を抱きしめたくなる。
本当に、本当に、不思議である。
今から60年も前に作られた
「永遠の人」のあまりの衝撃に打ちのめされ、
これが傑作だということは間違いない、
そう思ったけれど、この「宮本から君へ」は
日本の恋愛映画史上に残る傑作だ、
そう思う。
すべての人には勧められないけれど、
これを読んで興味があれば、是非。
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