変態家族を描いた谷崎潤一郎原作の「鍵」は
70年代、80年代、90年代にも
一回ずつ映画化されている。
そのどれも僕は観ていなかったけれど、
今回、最も観たかった
市川崑監督の最初の映画化版を観た。

それにしても、このポスターの
「芸術か、ワイセツか、
日本中の賛否の嵐を呼んだ」っていう
コピーが笑える。
唇が重なるキスシーンがあるワケでも、
女性の乳首が見えるワケでも
セックスシーンがあるワケでもないけれど、
それでも当時は十分刺激的だったんだろう。
成人映画として封切られたみたい。
若き研修医の仲代達矢が関わるのが
美術鑑定師をやっている中村鴈治郎とその家族。
妻に京マチ子、そして二人の娘に叶順子、
お手伝いさん(当時はまだ女中と言われいた)には
北林谷栄という渋いキャスト。
勃起不全でこっそり医者に通う鴈治郎は、
妻の京マチ子が仲代と浮気をすることで
興奮出来るのでは、なんて考えている。
おまけに仲代は娘の叶にも手を出している。
語弊があるけれど、まるでエロ好きゲイのような、
あっちでも、こっちでもという図式が描かれる。
色々な感情がうごめく、この4人の食卓シーン。
その後、どんどん酒に酔って、
風呂で何度も失神する京マチ子の
釣り上がるような眉毛が怖すぎる。
ここで当時のノンケ男性はアガったのだろう。

しかし、ホント、この人、美人なのかブスなのか
わからない。この時、35歳!
鴈治郎なんて、どう観ても
おじいちゃんなのにまだ50代。
北林谷栄なんて、70くらいに見えて48歳だ。
それにしても、市川崑。
ある意味、棒読みのようで、無表情にも近い
キャストたちへのヘンテコな演出が
笑ってしまうほど、素晴らしい。
若い人が市川崑と言うと、知っているのは
ギリギリ「犬神家の一族」の横溝正史シリーズ
くらいだろうか。。。
「おとうと」や「炎上」(三島由紀夫の『金閣寺』)、
そして記録映画と言うよりも
アート映画の「東京オリンピック」
もちろん、ゲイ必見の「細雪」など、
オススメもたくさん。
この休みの間に、未見の市川崑を
たくさん観ようと思っている今日この頃だ。。。。
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