昨夜、初めて来てくれた
関西に住む38歳のタクミ君。
彼からは、彼のパートナーと
彼自身の家族との驚くような話を聞かせてくれて、
出来るだけ、しっかりと書かせてもらいたく、
少し長くはなってしまうけれど、
今回は、今日、明日の二回に分けようと思う。
タクミ君には、10年ほど前から
付き合っている彼がいる。
彼が出張に行った地方都市の
とあるゲイバーで出会ったのだそうだ。
二人は同い年で、最初の2年は
新幹線で1時間ほど、という
遠距離(中距離?)で付き合いを始めた。
8年前に、彼のほうが転勤願いを出し、
晴れて関西で一緒に住むことになった。
そして、二人で話し合って、
地方に住むお互いの親に
カミングアウトしようと決めたのだそうだ。
カミングアウトしようと決めたのだそうだ。
その翌年の正月。
相手の家に二人で行き、
その彼が自分がゲイであること、
そして二人の関係を伝えると、
両親は「お前のことは高校生の頃から
わかっていた」と言い、
「世間の風当たりなども大変だろう。
でも、応援はする。
その代わり、二人で頑張って
永く付き合っていきなさい」と
素敵な言葉を贈ってくれたのだそうだ。
問題はタクミ君のほうだった。
元々、頑固で職人肌の父親は
たぶん受け入れてはくれないだろう、
そう思い、なかなか言い出せなかった。
そして、少し遅れてその年の
ゴールデンウィークに
二人で、タクミ家に出向いて行った。
案の定お父さんがキレてしまった。
「お前をそんなふうに育てたつもりはない。
絶対に許さない。むしろ、早く結婚しろ」
と彼の前で怒鳴ったのだそうだ。
そんな父親の姿を見て、
タクミ君のお母さんは
「あなた、私たちが両親の反対を
押し切って結婚したことを忘れたの?
あれだけ辛い思いをしたのに、
この子まで同じような思いをさせるの?」
とタクミ君たちの味方をしてくれたが、
父親の態度は変わらなかった。
「とにかく、今日は二人で出てってくれ」と
父親に言われ、タクミ君たちは関西に帰ったようだ。
それが、7年ほど前の出来事だったらしい。
この続きは、また明日。
この続きは、また明日。
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