「ルーファス・ウェインライト」と聞いても
これを読んでいる人の多くは
耳にしたことがないかもしれない。
僕がこの人の声を初めて聴いたのは
2001年のアニメ映画「シュレック」で
流れた「ハレルヤ」からだった。
このレナード・コーエンが
作った楽曲「ハレルヤ」こそ、
色々な人がカバーをし、ルーファスよりも
知られているだろう。
彼はオープンリー・ゲイとして
有名だが、そんなことである前に
僕は彼の独特な声質と、
彼の作る牧歌的でもあり、
少しクラシカルな旋律を持つ
楽曲に魅せられていた。
そんなルーファスが4度目の来日を果たした。
今回のライブは、彼が1998年に
自身の名前をタイトルにした
デビューアルバムと、
その3年後に発表した「ポーゼス」という
アルバムを全曲歌う、と報じられていた。
ライブは1部を1枚目、2部を2枚目
というふうに構成されていた。
第一部では、つい最近ロスで
行われたと言うジョニ・ミッチェル
75周年のアニヴァーサリーライブに
彼が出演した話から、まさかの
「青春の光と影」を披露。
ルーファスが歌うと本当に味わい深い。
また2部後半では、映画でもお馴染みの2曲
"Going To A Town"(『トム・アット・ザ・ファーム』)
そして"Across The Universe"
(『ライオン・キング』の演出家ジュリー・ティモアが
作った同名映画にも使われたビートルズの名曲)が
泣かせてくれた。
2枚のアルバム以外では、その3曲のみだったけれど、
日が変わった今日は、シェイスクピアのソネットも
演奏し、彼のパートナー(Husbandと言っていた)が
会場に来るとのこと。
過去観たライブでは、ジュディ・ガーランドを模した
女装姿やら、ド派手なドレスをひきずってきたり、
というフェミニンな部分も見せたけれど、
昨日は袖なしのTシャツから
マッチョな二の腕を見せながらの熱唱だった。
決して派手なステージではなく、
しかしながら、十分、観客の心に訴えかける
彼の熱い歌声に鳥肌がたった。
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