2018年10月09日

「男はつらいよ」の楽しさと残念さ

なんと、ここ1年半ほどかけて、
渥美清の「男はつらいよ」シリーズ
48作品をすべて観た。

僕が若い頃、夏休みやお正月の
日本映画と言えば寅さんで、
今のようにシネコンの
指定席がなかった時代だけに、
映画館には長い行列が出来たりしていた。

40歳以上の人はテレビも含めて、
何本かは観ているはずだ。

映画は、連続したドラマではなく、
どれを観ても、一作品として独立しているので
一作ごとに、十分楽しめる。

とは言っても、最後の数本は
吉岡秀隆演じる寅さんの甥っこ、
満男の恋愛ドラマとして
繋がりがあったことは
あまり知られていない。

と同時に、数本観ただけで、寅さんが
その時代を代表する「マドンナ女優に恋をして
ふられる」というワンパターンのマンネリ、
という印象も強いのかも知れない。

ところが、きちんと観ていくと、
これがそれぞれに、まったく流れは違い、
時には寅さんがふられているワケではなく、
マドンナは寅さんを好きなのに、
照れがあったり、自分から引き下がる
ということも多数あったりするのだ。

何よりも、素晴らしいのは渥美清の演技。
脚本を現場には持ってくることはないらしく、
セリフは完璧に入っていると言う。
テキ屋のシーンなどは、
ほぼアドリブというのもホントに凄い。

他の役者とやり合う時の
間(ま)のとりかた、
一人で語る流暢、
かつ職人芸と思うほどの芝居は
何度観ても、唸らされる。

寅さんを観ながら、ゲイ的なモノを
感じることは何もなかったけれど、
今さらながら「え...?」と思う光景があった。

42作目の「男はつらいよ ぼくの伯父さん」だ。

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笹野高史扮するバイクに乗る中年男が
バイクで怪我をした甥の満男を救う。
そして同じホテルの部屋に泊まるのだが、
いきなり深夜に女装して、
満男に迫る、というシーンがある。
これはさすがに、今なら、かなり問題になるだろう。

ゲイなら男のコを目にすると迫りたくなる、
というのは良しとしても、
ゲイ=女装する、というイメージを
植えつけてしまう。
加えて、それがお笑いの要素として
描かれているというのが、とても残念だった。

もちろん、このシリーズで
そういう思いになったのは
ほぼこのシークエンスくらいで
基本的には世界に名だたる
映画シリーズであることは
言うまでもなく、48作のほとんどが
観るに値する作品であることは間違いはない。

来年、2019年に、50周年を記念して
新たな作品(それもフルキャストで)が
公開されるのは本当に楽しみだ。

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posted by みつあき at 23:59| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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