ミズタニは、もう25年以上も前、
僕が前に勤めていた会社にいた部下だ。
彼に限らず、うちの店には過去
何人もの部下や
仕事の関係者が来てくれたりしたが
昨日は関西に住むミズタニが
友人同伴で、あちらに帰る最終バスに
乗る前の数時間、寄ってくれた。
ミズタニとその友人(30歳のストレートカップル)と
最近のLGBTに対する社会の大きな変化などを
色々話していたら
そのカップルの女性、アズミちゃんが
「私、お母さんが二人いるんです」と
切り出した。
アズミちゃんの両親は若くして
結婚したが、どういう理由からか、
彼女が3歳か4歳になる頃から
実家にはもう一人、女性が出入りしていた、
と言うか共に住んでいたと言う。
お父さんは、お父さんで、
どうやら外に若い彼女がいて
(その相手ともアズミちゃんは
よく会ったとも言う)、
不思議な家庭生活だったようだ。
お母さんとその女性は、
二人とも男勝りの性格でボーイッシュで
アズミちゃんは、ひょっとしたら
二人はレズビアンかともと
思っていると言う。
ただ、それについては、母たちはまったく
触れないので、改めて聞くこともない。
もちろん、もしそうだったとしても、
十分受け入れてこうと思う。
それは、彼女が十二分に、母親とその女性、
もしくはお父さんとその彼女から
多くの愛情を与えられ
なんの問題もなく幸せに育った。
だから、一見、好き勝手に生きていると
思われる4人の大人たちは
愛情さえあれば、大丈夫だと
自分に教えてくれているのだ、
そう言った。
世の中には、「普通」という言葉の裏に隠された
ちっぽけな倫理観や、道徳観に縛られ、
そうでないことを否定してしまう人は多い。
それは個人がそう思っていなくても、
ここは否定しておいたほうが、と
思うクセが付いてしまっているんじゃないか。
日頃、色々考えるところを
アズミちゃんは、真っ正面から
自分の幸福感について語ってくれ、
僕自身も幸せな気持ちになった。
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