2017年12月20日

2017年 初冬の旅行記 その5

12月5日(火曜日)

NYには朝、戻って来た。少しゆっくりしてから
14時からの“Gypsy of the Year”を観に行く。
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これは、HIVエイズのためのチャリティーイベントで
僕は去年、初めて観ることにした。
普通、火曜日の昼間は他の演目がまったくない。
だからこそ、ブロードウェイで上演している
あらゆる演目の出演者が登場し、歌い踊る。
5年ほど前から何度となく通っている
夏のブロードウェイ出演者たちのストリップ”Broadway Bares”と
冬のこのイベントは必見だ。

今回は「ライオン・キング」「オペラ座の怪人」
「キャッツ」「シカゴ」「アラジン」「ジャージー・ボーイズ」
「アベニューQ」「チャーリーとチョコレート工場」
何故かオフでミュージカルではない「アフターグロウ」
(ゲイのドラマだからだろう)などの面々だ。
そして、クライマックスは評判の「カム・フロム・アウェイ」の
オリジナルキャストが登場するシーンだ。

信仰を務める中の一人は、ローラ・ベナンティ。これも豪華。
客席は、若者から年配のゲイが多いせいか、
男性客が目立つ、というのもブロードウェイならでは、だった。
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この日の夜の演目は、”Once on this Island”
(邦題『アイランド/楽園伝説』)のリバイバルを観た。
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この初演を観たのが、僕が最初にNYに来た年。
あれから27年も経っているというのが信じられない。
初演版はとても楽しめただけに、今回はどうなんだろうと
少しだけ不安。
その後、日本で西田ひかる主演で観たのだが、
こっちのほうは、ほとんど覚えていない。

ただ、今回やったのは、リンカーンセンターの
ヴィヴィアン・バーモントと共に、大好きな円形劇場
サークル・イン・ザ・スクエアだ。

話はカリブの島で生まれ育った貧しい少女が、
富裕層の少年と恋に落ち、その二人を4人の精が見守るという話。

このミュージカルはとにかく楽曲が素晴らしい。
また、それだけではなく、出演者のアンサンブルの見事さ。
一見、ライトなデザインのセットも仕掛けがたくさんあり、
色の使い方も美しい。
本物の山羊やニワトリが出てくるのも驚いたが、
火や水の小道具の使い方も素敵だ。

「ミス・サイゴン」初演キムで有名なレア・サロンガは
もちろんいつもの美声を聴かせてくれたが、
驚いたのは「Glee」に出ていたトランスジェンダーの
アレックス・ニューエルがまさかの凄いハイトーンで痺れさせ、
大きな拍手を浴びていた。
結果的にはかなり出来が良いリバイバルだと言える。

12月6日(水曜日)

この日のマチネは、アメリカでは「ドラえもん」ほどの人気がある
と言われているアニメ「スポンジ・ボブ」のミュージカル化
“Sponge Bob Square pants”を観る。
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正直言って、まったく期待していなくて、
これを観るなら、何かオフのミュージカルでも、
と思っていたのだけれど、これがビックリ。
想像力に飛んだメチャクチャよく出来た舞台。

正直言って、数年前に凄いバジェットで作られ、
失敗した「スパイダーマン」のミュージカルと方向性は似ているけれど、
こちらは大成功だと言える。

お話もまったく飽きさせないほど楽しいし、
とても子供向けとは思えないすべてがアメイジング。
10分に一度はセットが変わり、着ぐるみなど
一切使わず、衣装やメイクも圧倒されるほどお金がかかっている。
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楽曲はハワイアン、ロック、ラップ、
そして本格的なゴスペルまである。
作曲者もジョン・レジェンド、シンディ・ローパーなど
多くのポップスターによるものでちりばめられている。
また、振り付けもヒップホップなダンスがあるかと思えば、
キャバレーショウさながらの多くのタップダンスも見せてくれる。
これは今年のトニー賞ノミネートだけでなく、
ひょっとしたら作品賞も取るかも。
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この日の夕方、久しぶりにMAD
(Museum Arra Desin}bに行く。
極彩色のモダンアートをあしらったキルトも良かったけれど、
ガチョウの羽や子羊のスエードで作られたクリーチャーが素晴らしい。
それにしても、ここに限らず、
美術館のお土産は、いつ来ても心惹かれてしまう。
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さて夜はメトロポリタン・オペラを観た。
今回は、ブロードウェイの新作が少なかったので
モーツァルトの2本を入れた。
まずは「フィガロの結婚」この日が今年の初日の公演だった。

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この演目は、演出家リチャード・エア
(映画『あるスキャンダルの覚えがき』はすごかった!)により、
3年前からオープンしていたけれど、僕は未見だった。
多くの演出の場合、音楽のみが流れる前奏曲で
エア版は、大きく回転する舞台上で、登場人物たちを
ひと通り見せてしまうという作り。
重厚な円柱となった編模様の鉄柱の中に見えてくる彼ら。

エアの演出の面白さは、あらゆるシーンで
発揮していたけれど、比較的退屈とも思われる
後半を華やかに盛り上げるところはさすがだ。

伯爵夫人のレイチェル・ウィリス・ソレンセン、
そしてスザンナのクリスティアーナ・カルクは、
高らかに歌い上げる、というだけではなく、
絶妙な抑えかたで、ため息が出た。
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posted by みつあき at 14:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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