2017年12月15日

2017年 初冬の旅行記 

今回も2週間、十分に楽しませてもらった。
その間にいらっしゃったお客様、そして留守を守ってくれた
スタッフに心から感謝しなければ。


年に2度、ニューヨークに行き、その時にオープンしている
ブロードウェイの新作を観る、というのが僕の決め事だったりする。

今回は、オープンが少なく、そのうちの1本
“The Band 's Visit”(映画邦題『迷子の警察音楽隊』は、
この夏、オフで観てしまっていたし、
リバイバルの”Once on This Island”(邦題『アイランド/楽園伝説』)も
オリジナルを20年以上前に観ているから目新しさはない。
唯一新作の「スポンジ・ボブ・ザ・ミュージカル」は
観る前までは、今ひとつ食指が動かなかった。

ただ、そういう中で最愛のブルース・スプリングスティーンが
ブロードウェイで連日ショウをやる、と聞いたのが
9月くらいだったか。
チケット発売前からものすごい評判で、
一次先行発売は、まったくかすりもしなかったようだ。

その後、二次発売の予約が始まり、
多くの人が取れなかった中、
運良くチケットが取れた。
半ば、この冬の旅行は別の場所に、
なんて思っていたけれど、結局、ブルースが
また今回僕をNYに呼んでくれた。
ではなければ、今回はリオだけだったのかも知れない。
というわけで、”Springsteen on Broadway”ついては、
また観てから書くことにする。


さて、リオ・デ・ジャネイロ。
この初夏に、いつも行くニューヨークよりも南、
メキシコとキューバに行ったが、
今回は初めてのブラジル、リオに
行ってみようと思い立ったのは前回帰国してからだった。

うちのスタッフのラファエルの故郷が
サンパウロだということもあった。
その明るい気質や、人懐っこいブラジル人と交流してみたい、
そして世界一エロい、と言われる彼らを
目の当たりにしてみたい、そう思ったからだった。
また、同じくスタッフのレオンがサンパウロに
仕事で行っている、ということもあった。


11月28日(火曜日)

リオに行く前に一泊だけNYに宿泊。
着いた当日に、ブルックリンにあるBAMという
総合芸術施設に初めて行き、
観たのが”The Fountainhead”(水源)という
ストレートプレイだった。

IMG_2289.jpg

演出家は、ここ数年、「橋からの眺め」や
「ヘッド・ガブリエール」などで注目されている
オランダ人のイヴォ・バン・ホーヴェ。
つい先日、来日公演した「オセロー」は観たが、
かなりシンプルなモノ、かつ字幕を読むのが大変で
なかなか芝居に集中できなかったということもあった。

この作品はゲイリー・クーパーが主演した
「摩天楼」という映画にもなっていることは有名。
僕は未見だったので、直前に見てみると、
これまた想像以上に画期的な作品だった。

とは言うものの、今回の”The Fountainhead”は
上演時間が4時間超えと聞いていたし、
来る前にアマゾンで買った原作だったが
あまりにも長い小説で、来る前までに読破するのは
無理だとわかり、読むのを断念。
加えて、NYに着いた夜にいきなりそれは
かなりキツイかも、と迷って買った一枚だった。

そんな少し気が重くしながらも、挑戦したのだが
これが驚くほど素晴らしい舞台だった。

IMG_2286.jpg

たった5日間の公演だというのに、
この金をかけたセット、スクリーンを多用しながらも
決して陳腐にならないこの演出は一体なんだ!

作品は闘志あふれる理想主義の建築家生き様を
ディープな恋愛事情とともに見せていく。
奥行きのある大きな舞台。
いたるところにカメラが付き、真上から、真横から
患畜かが細かくデッサンをし、建築物が爆破され、
全裸でセックスをするところまで、舞台上を移動する
幾つかのスクリーンに映し出される。
また舞台上のありとあらゆるところで、多くの出来事が起こり、
その多角的な見せかたに、ついつい唸らせられる。
ほぼ未体験の舞台演出だ。

分厚すぎて、放置してきた原作を帰国後すぐに
読みたくなるほどだった。
これはさすがに日本では体験できない。

posted by みつあき at 13:31| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お帰りなさい。
イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出の「水源」、リポートを読ませていただいただけでワクワクしました。
ナショナル・シアター・ライヴの「ヘッダ・ガーブレル」でも、本来は別の場所で発生している行為を、同時に近くで進行しているようにみせる演出で、夫婦の関係のズレが際立ちましたが、「水源」はもっと複雑な視覚効果が想像できます。
Posted by アキ at 2017年12月16日 08:11
アキさん
劇場で、これほどまでの体験をする、というのは
感無量です。
僕は「ヘッダ・ガーブレル」は観られなかったので、
また再映を望むばかりです。

いつか、どこかで「水源」をやる時に(おそらく日本では難しいと思いますが)、是非とも追いかけて観てみてくださいね。
Posted by みつあき at 2017年12月16日 15:59
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