一昨日、深夜にたまに来てくれるヤスフミ君が
連れて来てくれたのが
「アタシ、こう見えても、中国の大金持ちと、
日本のビンボー人の間に生まれたハーフなの。」
というぶっ飛び28歳!のセン君だった。
彼のお母さんの母親(つまり母がたのお祖母さん)と
お父さんの中国人の母親(父がたのお祖母さん)は、
50年以上前に、新宿の伊勢丹の売り子で知り合い、
そしてそれぞれの子供を紹介しあって、
セン君の両親が結婚したとのこと。
子供の頃から、お祖母さんにありとあらゆる
映画や演劇関係の話を聞いたり、
ビデオを見せられたりして育った。
そして、今どき、20代にしては珍しい
古いオカマタイプの言葉を発するセン君。
たまたま来ていたお客さんが
最近、アメリカのテレビで
ベティ・デイヴィスとジョーン・クロフォードという
往年の大女優のドラマが始まった
(それもプロデューサーが、あの「グリー」の
ゲイとアウトしているライアン・マーフィ)
という話から、セン君はぐっと身を乗り出した。
そして、突然、セン君が、英語で
どんどん彼女たちのモノマネをやる。
映画の「何がジェーンに起こったか」の二人だとか、
「風と共に去りぬ」や
「欲望という名の電車」のヴィヴィアン・リーとか、
はたまた、「愛と憎しみの伝説」で
ジョーン・クロフォードを演じたフェイ・ダナウェイだとかを
大袈裟にド派手にやって見せてくれるのだ。
たぶん、アメリカなんかでは、
そういうドラッグクイーンとかがいっぱいいて、
そういうことに長けているアメリカ人ゲイたちは
やんや、やんやなんだろうけれど、
日本ではなかなか・・・。
上に書いた女優たちを知る若い人はほとんどいないんだろう。
まあ、そんなこんなで、まるで彼のお店か!と
思うくらいに、笑わせてくれて、
お金をいただくのが申し訳ないくらいだった。
こういう人がまだまだいる、というのは
本当にゲイの世界は深いなあ、そう思った。
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