映画化されて、オリジナル脚本家でもあり、主演の
ハーヴェイ・ファイアステインとアン・バンクロフトの
親子対決は、素晴らしかった。
しかし、その映画の前に、日本の舞台で観た
鹿賀丈史と山岡久乃のバージョンは、生だったからなのか
その映画をも越えていたような気がする。
プライドを持つためには、ファイアステインのあらゆる想いが
そこには横たわっていて、まだまだ自分に自信がなかった僕も
随分と考えさせられもし、教えられた。
東京を出発する直前。
演出家は3年前にロンドンで観た「ラ・カージュ・オ・フォール」の
主演をしたダグラス・ホッジ。
それも非常に興味深く思った要因だった。
一幕を観る限りでは、どうなんだろうかと思った。
(特にクローゼットで女性と結婚しようとしていたエドを
やった役者が、どうも僕のエド像と違い過ぎて興醒め。)
しかしながら、ゲイカップルと男女のカップルを
四つどもえにする第二部を通って、第三部。
やっぱり母親と闘う主人公の姿は感動に値し、
ラスト、ラジオのリクエストの曲を全員が再登場して歌うシーンには
泣けた、泣けた。
本当に素敵な劇場だった。
入り口はレストランになっており、
ロビーはそこで上演されている数々のポスターや美術を
観ることが出来た。
ローレンス・オリヴィエ賞を受賞した「マチルダ・ザ・ミュージカル」。
ストーリーは、マチルダという天才少女と
彼女を囲む多くの小学生のクラスメイトたち、
そしてぶっとんだ学校の女校長(これでオリヴィエ賞をとった
男優が演じている)の闘いを描いていたものだ。
何がそこまで評判良かったのか、興味深かった。
子供たちの巧みな演技は目を見張るばかりだし、
手作り感溢れる子供の玩具のような可愛いセットや、
何よりも女校長を演じたベルティエ・カーベルは
本当に凄かったけれど、期待し過ぎたせいか、
僕には興奮覚めやらず、とまでは行かなかった。
日本じゃ、かなり難しいだろうなあ・・・。