4月18日に公開された映画「ミルク」は、
うちのお店の中でも随分話題となった映画。
昨夜も観てきましたというお客さんが
二組ほど来てくれた。
スタッフのヤスオからも
観に行く前に連絡があった。
しかし、新宿2丁目から一番近い「バルト9」では、
深夜に一度しか、もう上映されていないので
有楽町まで観に行ったらしい。
そう。
もっともゲイ人口が多いとされる
この新宿地区だけれど、
僕が観に行った公開2週目でも
お客さんはそれほど入っていなかった。
政治的な色合いが強いから
避けられてしまうんだろうか・・・。
内容について、今さら説明するまでもないが、
1970年代にアメリカ、サンフランシスコで
初めて同性愛者として公言し、公職についた男、
ハーヴェイ・ミルクを追ったドラマだが、
この作品、ただの政治映画にはなっていない。
彼は最終的に、敵対関係の同僚の市政執行委員に
射殺されてしまうのだが、
ミルクは自分のパートナーとの愛を模索し、
政治との両立に悩む部分も描かれる。
しかし、この映画の素晴らしいところは
「愛」と「平等」を謳い、「
希望」を訴え続ける彼のその姿だ。
「たまたま同性が好きである」
そんな単純な事柄を、眉をひそめて、揶揄される
これが30年も経っても続けられている事実を
天国の彼は何と思うんだろうか。
アメリカでは、今、
僕らが子供の頃には決して想像がつかなかった
有色人種が大統領になる、ということが現実となった。
そんな時代だからこそ、
70年代に銃弾に倒れたミルクの言葉を
今、真剣に考えていかなければならないことを
この映画は教えてくれる。
渋谷のシネマライズでは、今度の5日の金曜日まで。
有楽町でも、一日2回上映となるようです。
是非、終わる前に足を運ぶことをお勧めします。
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