昨日の深夜、
お客さんも切れたし、店の電気を切り、
閉めようとしていたら
「まだ開いてます!?」と長年来てくれていた
ヨウスケが一人で飛び込んできた。
彼は仕事も忙しく、かつ実家が
都内よりも1時間半ほど離れていたりするため、
数ヶ月に一度しか来ない。
それも、せっかくの土曜日。
僕もまだ帰国して一週間。
「お!よかったらサシ飲みしましょう」
とヨウスケ。
もちろん、これはちゃんと対応せねば、と
二人で色々話したら、朝までとなった。
ヨウスケが最初に来てくれていた時には、
まだ20代だったのが
昨日話したら、42という年齢になったと
知ってびっくりした。
僕も歳をとるはずだ。
ヨウスケは、高校の時にはバレーボール、
そして大学に入ってラグビーをやっていた。
元々骨太でごっつい身体をしていたから
初めて2丁目に行った学生の頃は
「ラグビー」というだけで
かなりチヤホヤされたと言う。
モテたと言えば、モテたけれど、
自分のキャラクターや考え方よりも
とにかくスポーツをやっている現役、
ということが先走ってるのが
とても嫌だったようだ。
だから、その後は
「ラグビーをやってる」とは、
ほぼ言わなくなったのだと言う。
とは言え、ヨウスケは明るいし、
基本的には前向き、そして真面目だ。
だから、男も出来ても、自分は
長く付き合おうと頑張るのだけれど、
ちょっとしたことで放り出されることが
多かったらしい。
それはヨウスケの容姿(ガッチリとした
スポーツマンタイプ)ということと、
生真面目さたのギャップなのかも知れない。
何故、みんなつまらないことでつまづき、
せっかくの縁を閉じようとするんだろう。
ヨウスケは、半年前にも
たった1年で閉じた恋愛に
ついて語っていた。
確かに、少し自分と違う部分を見ると、
すぐにダメだ、と思ってしまう人も
少なくない、そう思う。
ゲイの場合、ストレートと違って、
次がある、と思いがち。
そうすると、その次、というのも
ちょっとした問題でNGを出す人も多いだろう。
粘り強い人を求めていけば、きっと良い人と
出会えるはず。
ヨウスケはそう言っていたけれど、
僕もまさにそう思った。
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