2024年01月18日

自分の中の人見知り

アキオ君は40を過ぎて、うちの店も含めて
ゲイバーという場所に初めて来た人だ。

去年の夏過ぎに、マッチングアプリで
知り合ったうちの常連客と出会い、
連れて覗いてくれて、それから
週に一度くらいは必ず来てくれている。

彼はずっと40前まで仕事に追われ、
そのせいかどうかはともかく、
自分の性癖を封じ込めていた。

もともと、非常に人見知りで
引っ込み思案だと言うけれど、
何が、何が、大体、近くの
カウンターにいる人に
必ず、声をかけてくれる。

お客さんの中には、自分の好きなタイプでないと
絶対声をかけない、かけられても
ほぼ適度にしか、答えない人もいる。

逆に、この人、自分に興味があるの?と
思わせるような雰囲気で語りかける人もいたりする。

それが、アキオ君は、そういう感じではなく
少し気の利いたジョークを交え、
ごくごく普通の会話に持ち込んでいく。

彼がとても人見知りで、
人と付き合ったこともない、というのは
信じられない。
それも心から求めているのに。


僕自身も昔(ある意味では今もか)極度の
人見知りで、他店のカウンターなどに座ると、
何か理由がないと(それはタイプ、
タイプじゃない、ということではなく
共通の趣味があったり、相手から
話しかけられたりしない限り)
ほぼ話が出来なかったりする。

そういう意味では、店を持って
お客さんと会話をしなければならない仕事、
という大きな理由があって、
これはこれで良かった、そう思える。

ともあれ、そんなアキオ君だけれど、
心底望めばすぐにでも良い人が
現れる、そんな気がするんだけれど。

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posted by みつあき at 18:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする