2023年09月06日

10代の日記から

一昨日、片付けモノをしていたら、
なんと19歳から20歳の1年間の
日記が出てきた。

日記と言っても、40文字くらいの
短いモノで、その日、何をやったか。
その行動から何を得たか、どう思ったかなど、
簡単に書いてある。

改めて読んでみると、大学を中退しようと
決断する経緯や、それこそ、バイトと
映画館に明け暮れていた日々が
思い出される。

最近はつい1年前に観た映画でも
忘れているのに、さすがにこの頃に
観た映画は、はっきりと覚えている。


そして、それよりも何よりも驚いたのが
当時は、まったく自分がゲイであることなど
まったく受け入れていないことだ。
受け入れているどころか、
女性を好きだと思い込んでいたことが
とても強く書かれている。

それまで、性的に男性に興味があることも
わかってはいたし、高校時代、
寮で、地味だが、それなりの
性行為を何人かとやっていた。

それでも、日記には、あの女のコが
可愛かった、どうやったら近づくことが
出来るか、などと書かれている。

あの当時、ゲイというアンデンティティを
ほとんど誰も語ることなく、
そういう人たちが存在していることさえ
知らなかったのだ。

レストランのバイトで知り合った2歳年上の
ヤス(彼はコロナ前に癌で亡くなったが、
http://bar-bridge.seesaa.net/article/458212472.html
この時期、僕は確実に彼に憧れ、
好きだったことは事実だ。
それは結局本人はおろか、
誰に話すこともなく、日記にさえ
書くこともしていなかったことに
驚いたりする。


そしてこの日記は、レストランから
米軍のホテルのアルバイトに移る直前のモノで、
そのホテルで知り合った同い年の
女のコと、そのあと8年近く付き合うことに
なったのだ。


その後、5年ほど経ち、初めて行った
新宿2丁目は店こそ賑わっていたものの、
2丁目の仲通りさえ、週末でも
ひっそりとしていた。

それから数十年。
世の中も、街も、そして自分自身も
大きく変化した。

しかし、二十歳前後の僕も決して
嘘ではなく、自分がどういうふうに
生きていけばいいのか、
必死に模索をしていたのだろう。
そう思う。

日記の端々から読み取ろうとするけれど、
やっぱり当時の自分では、男が好きである、
ということを受け入れたり、
認めたくはなかったのだろう。

ゲイ映画の最高峰かとも思われる
「ベニスに死す」でさえ、
よくわからなかった、と書かれてあったのが
今思うと、あまりにも幼いというか、
不思議な気がするのだ。

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posted by みつあき at 16:55| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月02日

キムカツ とりあえずの最終日

昨日は、僕の旅行中も含めて、ここ3ヶ月間、
店を手伝ってくれたキムカツが
台湾に仕事で行く、という前、
最後の入店ということで
多くのキムカツファンが訪れてくれた。

その中で、中国本土で仕事をしている
チュウジと、中国人パートナーの
チューメイ君も、帰国直前、
キムカツに会いたいと。

思えば、チュウジは、
まだゲイバーも行ったことがなく、
男性経験もなかった10年前に
初めて店に来てくれたのだった。

そこからすぐに仕事で中国に行き、
そこでチューメイ君と出会ったと言う。

おそらく、今後もあちらで二人で
過ごす、と言っているチュウジカップルだが、
この12年間、中国は
めまぐるしく変化したようだ。

そしめ、今、原発処理水の問題。
多くのメディアでも報道しているように、
中国国内は騒然としていると言う。

日本大使館からは「屋外で日本語を
話す時は注意して」と連絡があったらしい。

海外に出たりしているそれなりの
富裕層は、本国の情報など
信じていない人も多いようだが、
その何十倍、いや何百倍もの人は
ネット情報などに躍らされると言う。

中国も含めた共産圏ほどでないににしても、
ある意味、現代の日本人も多々そういう
傾向にあると思う。

しっかりと自分の目や耳、そして
確かな情報を選択したい、と思う。
思いながらも、これだけ情報が氾濫すると、
そのチョイスは偏りがちだから
注意していかないといけない。

ともあれ、キムカツ、色々とありがとう。
また帰国したら、よろしくお願いします。





posted by みつあき at 19:18| Comment(0) | スタッフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月01日

タレント事務所問題を考える

今年になって、歌舞伎界や
音楽業界の中で、ゲイをめぐる
事件にクローズアップされた。

特に、タレント事務所の問題は
今まで静かだったメディアも
多く取り上げるようになり、
店でも多くの人がそれについて触れる。

なんと言っても、100人にも上ると
言われる未成年に手を出し続けた、という
故人社長の罪は深く、重い。

ただ、芸能界に関しては、
こと、ゲイ、ということだけではないと思う。

大昔から、アイドル歌手や
多くの俳優(特に女優)などは、
未成年、成人問わず、
あらゆる業界人に、そのような
思いをさせられた人も決して少なくはないだろう。

噂は山ほど聞くけれど、
有名な人から現実的に聞くことはない。

それは今話題の事務所でも
売れている人は確実に
口を開くこともないように。

欧米のようなme to運動や
プロデューサーへの告発のような
広がりにならないのが、実に
日本らしいなと。

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