2022年06月27日

25年という月日

僕は、人に自分自身のことを何か質問されると、
これだけは言えない、ということはあまりなく、
ほとんどのことはちゃんと応えられる。

ただ、このブログでは、
自分と自分のパートナーのことは
あまり書いていない。
少し気恥ずかしいのと、あまりにもプライベート過ぎる、
ということで、お客さんを引かせてしまうのでは、ということ。
あと、ほぼ書くような出来事も
さほどなかったりするからだ。

彼はうちの店から歩いて5分少しのところで、
鍼灸マッサージをやっているのだが、
(これはオープン時、このブログでも
紹介させてもらった)
一緒に住んでいても、昼夜逆転の生活。
僕がうちに帰る頃、彼は寝ているし、
僕が起きる頃、彼は出かけてしまっていたりする。


ただ、今年の昨日、つまり2022年の6月26日は
二人が出会ってちょうど25年経った、
という記念日だった。

そして、丁度この日、彼のお父さんが
亡くなられてほぼ1年。
同日に、静岡の彼の実家で一周忌が行われ、
それにお参りをさせていただくことになった。


僕と彼は今はない2丁目の「ゲンパパ」という店で
25年前に知り合った。
それぞれの住まいが歩いて20分くらいの
ところにあったことから、ほぼ毎日行き来が始まり、
2ヶ月後には一緒に引っ越しをし、同棲し出した。
あれから25年。
僕が店を始めたこの15年は、特に書くような出来事は
なかったけれど、その前は色々な出来事もあった。

付き合って4年目に僕がガンになったことから、
うちの両親と彼が初めて顔を合わせることになり、
そこから僕の家族と彼の距離がグ〜ンと縮まった。

その後、我が家の名古屋に住む長男、
スウェーデンに住む次男、
神戸に住む妹夫婦、甥っ子たちにも
僕たちの関係は広まり、
父や母の葬儀には、彼は常に僕の横にいてくれた。
そういう意味では、僕は幸せなほうだと思う。

片や、彼は自分の家族にカミングアウト
したことは一度もない。
しかし、不思議なことに、彼の家族は
共にマンションを購買したことも知っているし、
亡くなったお父さんはよく遊びにいらっしゃったし、
僕の入院先にはお姉さん夫婦にも来てもらった。

加えて、去年のお父さんの葬儀、
そして今年の一周忌。
ご親族以外から尋ねられると
ご家族(お兄さん二人と、お姉さん)は
「25年一緒に住んでいる人」と
答えてくれて、何故かそれで収まっている。


一度だけ、まだ健在だったうちの両親と
彼のお父さんが、引っ越したばかりの
我が家で共に食事をしたことがあった。

その際、うちの両院にはカミングアウト
していたが、彼の父親は何も知らないはず。
特にゲイであることについては、
会話上で触れないでほしい、
そう僕の両親には釘を刺していた。

しかし、うちの両親と別れ間際、
彼のお父さんは「これからも末長く
息子をよろしくお願いします」と言われたらしい。
うちの父は「あれは、きちんとわかってらっしゃるよ。
大丈夫だ。」そう言っていた。

昨日の一周忌では、彼の長男の運転する車で
迎えてもらい、体調が悪い次男のお兄さんとその息子
(彼の甥)、そして僕らと同い年の従兄弟と
多岐にわたる会話を楽しんだ。
特にこの人たちに、わざわざ丁寧に
説明やカミングアウトせずとも、
大丈夫なのだろう、そう思った。

それが、僕たちの25周年という日になった。
ゲイで25年、ということが長くて凄いね、
なんて言われることもないような、
そんな時代になることを願いながらの
1日となった。

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posted by みつあき at 19:16| Comment(0) | 家族 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする