2022年06月30日

警察にお世話になりかけてしまったこと その1

昨日のブログで、警察官を振り切って逃げた
若者(ひょっとしたら、それほど若くは
なかったかも知れないけれど)のことを書いた。

書きながら、僕は幸いにして、警察に
お世話になったことはない。
ないけれども、ひょっとしたらそうなっても
おかしくはない、ということもあった、
ということも思い出した。

とは言っても、ドラッグに手を出していた、とか
詐欺を働いたとかではない。


そのひとつは、小学校6年の時だ。
学校の帰りに大阪、梅田の紀伊國屋書店に行き、
万引きをしてしまったことがあった。

僕は直前に観た映画「オリヴァー!」の原作、
ディケンズの「オリヴァー・ツィスト」の
英語で書かれた本を手にとった。

いまだに英語の書籍なんてスラスラ読めないのに
どこか背伸びをしていて、とても
そんなモノ、普通に買えないと
思ってしまったのかも知れない。

こっそりと鞄に入れてしまった理由が
そうか、どうかは不確かだけれど、
とにかく、それが保安の人間に見つかり、
僕は紀伊國屋の裏にある個室に連れて行かれた。

その人が言うには「こんな英語の本を
取るくらい出来が良いコなのに、
何故万引きなんかするのだ」と。

いや、ただ映画が好きだったから、とは
言えずに、初めての経験で、ガタガタ
震えていたことはよく覚えている。

学校には言わないし、親にも連絡はしないけれど、
ご両親に「これこれこうで、僕は万引きをした。
もう二度としません。」と伝えなさい。
そしてご両親から僕のところに電話をかけてもらって。
と名刺を渡された。

結局、僕はそのことは親には言えず、
当然、保安の人は、僕の住所も名前も聞かなかったため、
大事には至らなかったが、
それが人生最初で最後の万引きだった。

トリュフォーの映画「大人はわかってくれない」など
観ると、こういう青年期の犯罪は
一度は通っていくことかも知れないけれど、
人のモノに手をかける、ということだけは
したくない、そう思った瞬間だった。

と、これは故意に、犯罪を犯したという
かなり恥ずかしい話だが、
成人してから、危うく豚箱にぶちこまれる
ような事件に遭遇したことがあった。
これは明日のブログにでも。。。

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2022年06月29日

警察官との格闘の末

うちの店の近くに、大きなハッテンバス・ハウスがある。
もう、ここ10年くらいになるんだろうか。
その周りにパトカーや、自転車に乗った
警察官がウロウロしていることをよく見る。
そこに入っていく人や出てくる人に、
職務質問をしていることもある。

一昨日、店に入る直前にそこを通ると、
いきなりそのバス・ハウスから出てきた
警察官がお客さんらしい若者に
職質をしようとした。

なんと、若者は警官二人を振り切って逃げた。
追いかけ、捕まえようとしたが、
物凄い勢いで、彼は逃げきった。


僕は過去、ブログにも書いたけれど、
これまで二度ほど、店の近くで
職質を受けたことがあった。

一度目は、小走りに店に行こうとしていた時に
パトカーが止まっていて、チラッと見て
店に入ろうとしたら「パトカーを見て
逃げた」と、店前の階段下で
荷物検査を執拗にされた。

二度目は周年パーティが終わった明け方、
大きな荷物を持ち、地下鉄方面に
歩いていた時に、「大きな荷物に
何が入っている」と、また検査。

彼らも仕事だから仕方がないとは
わかりつつも、こんなおっさんが
急いでいたり、多少大きな荷物を持っていたり
していて、そこまで怪しいのだろうか。

うちのお客さんたちも、何故?というような
職質に合っていることを聞いていた。
まあ、だからと言って、一昨日の光景で
ざまあ見ろとは思えない。

逃げた彼は、単純に面倒だったからなのか、
ドラッグも含めてまずいモノを持参していたのか、
それともゲイバレが嫌だったのか。

職質を受けて強く拒否する人も
結構いると聞く。
それはそれでわかるけれど、
逃げるというのは、やはりまずいだろう。

ああいう出来事を目にすると、
変に動悸がしたりするのは、
果たして僕だけなのだろうか。

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2022年06月27日

25年という月日

僕は、人に自分自身のことを何か質問されると、
これだけは言えない、ということはあまりなく、
ほとんどのことはちゃんと応えられる。

ただ、このブログでは、
自分と自分のパートナーのことは
あまり書いていない。
少し気恥ずかしいのと、あまりにもプライベート過ぎる、
ということで、お客さんを引かせてしまうのでは、ということ。
あと、ほぼ書くような出来事も
さほどなかったりするからだ。

彼はうちの店から歩いて5分少しのところで、
鍼灸マッサージをやっているのだが、
(これはオープン時、このブログでも
紹介させてもらった)
一緒に住んでいても、昼夜逆転の生活。
僕がうちに帰る頃、彼は寝ているし、
僕が起きる頃、彼は出かけてしまっていたりする。


ただ、今年の昨日、つまり2022年の6月26日は
二人が出会ってちょうど25年経った、
という記念日だった。

そして、丁度この日、彼のお父さんが
亡くなられてほぼ1年。
同日に、静岡の彼の実家で一周忌が行われ、
それにお参りをさせていただくことになった。


僕と彼は今はない2丁目の「ゲンパパ」という店で
25年前に知り合った。
それぞれの住まいが歩いて20分くらいの
ところにあったことから、ほぼ毎日行き来が始まり、
2ヶ月後には一緒に引っ越しをし、同棲し出した。
あれから25年。
僕が店を始めたこの15年は、特に書くような出来事は
なかったけれど、その前は色々な出来事もあった。

付き合って4年目に僕がガンになったことから、
うちの両親と彼が初めて顔を合わせることになり、
そこから僕の家族と彼の距離がグ〜ンと縮まった。

その後、我が家の名古屋に住む長男、
スウェーデンに住む次男、
神戸に住む妹夫婦、甥っ子たちにも
僕たちの関係は広まり、
父や母の葬儀には、彼は常に僕の横にいてくれた。
そういう意味では、僕は幸せなほうだと思う。

片や、彼は自分の家族にカミングアウト
したことは一度もない。
しかし、不思議なことに、彼の家族は
共にマンションを購買したことも知っているし、
亡くなったお父さんはよく遊びにいらっしゃったし、
僕の入院先にはお姉さん夫婦にも来てもらった。

加えて、去年のお父さんの葬儀、
そして今年の一周忌。
ご親族以外から尋ねられると
ご家族(お兄さん二人と、お姉さん)は
「25年一緒に住んでいる人」と
答えてくれて、何故かそれで収まっている。


一度だけ、まだ健在だったうちの両親と
彼のお父さんが、引っ越したばかりの
我が家で共に食事をしたことがあった。

その際、うちの両院にはカミングアウト
していたが、彼の父親は何も知らないはず。
特にゲイであることについては、
会話上で触れないでほしい、
そう僕の両親には釘を刺していた。

しかし、うちの両親と別れ間際、
彼のお父さんは「これからも末長く
息子をよろしくお願いします」と言われたらしい。
うちの父は「あれは、きちんとわかってらっしゃるよ。
大丈夫だ。」そう言っていた。

昨日の一周忌では、彼の長男の運転する車で
迎えてもらい、体調が悪い次男のお兄さんとその息子
(彼の甥)、そして僕らと同い年の従兄弟と
多岐にわたる会話を楽しんだ。
特にこの人たちに、わざわざ丁寧に
説明やカミングアウトせずとも、
大丈夫なのだろう、そう思った。

それが、僕たちの25周年という日になった。
ゲイで25年、ということが長くて凄いね、
なんて言われることもないような、
そんな時代になることを願いながらの
1日となった。

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2022年06月25日

ケンのこと

突然だけれど、うちのスタッフのケンが
昨夜、最後の日となってしまった。

彼が台湾から日本に来て、まもなく店に
訪れてくれたのが、店が始まって2、3年
経った頃だった頃はまだ学生だった。

とても勉強熱心で、日本語もすぐ上達し、
それから大企業に勤めるようになった。

10年ほど前には、うちの店の周年で
他のスタッフとダンスをしたり、という
面を見せながら、スタッフに誘うと
まだ仕事を始めたばかりと断れた。
それでも、週末になると、多くの友人たちと
よく遊びに来てくれた。

うちのスタッフとして入ってくれるように
なったのが6年ほど前だ。

マイルドなルックスに、
自分の国で、兵役に行っただけある
締まった良い体をしている上、
誰に対してもフレンドリーだったケンは
とても人気者だった。

ただ、コロナになり、店にもスタッフが
入らなくなった頃から、
自分自身やりたいことも増え、
そろそろ卒業したい、
という話を耳にしていた。

本来なら多くのケンファンに伝えて
来てもらいたかったが、
本人的には6月いっぱいで
卒業しようと思っていたとのことで
残念ながら、送りだすことに決めた。

うちの店では過去、ブラジルからのラファエル、
中国からのレオン、そしてこのケンなど
何人かの外国人スタッフに支えられてきた。
本国を離れて、色々海外で生活するのは
それぞれが大変だと思うけれど、
これからも頑張ってほしい。

いつも思うのは同じだけれど、新しい
スタッフが入ってくれるのは有難いが、
いつかその日が来ると思っていても
やっぱり最後というのは寂しいものだ。

ケン、長いあいだ、ありがとう。

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2022年06月24日

男への視線

昨夜来てくれてたナオキ48歳は、
先週末、とある地方都市に
仕事で行ってきたのだそうだ。
彼が宿泊したホテルが、温泉が有名らしい。

「いいねえ。」と隣にいたシュンサクが
言うと、「え?僕、温泉嫌いなんだけど」
とナオキは言う。

まず、人が入っているお湯に浸かるのがイヤだし、
人の体を見たくもないし、見せたくもないようだ。

シュンサクや僕が「え?ゲイなのに、男の体を
見たいと思わないの?」と聞くと
「まったく」と答える。
「顔くらいは見たい。
触ってほしいと思うけれど、別に
見たいと思わない。」と答える。

自分の好きなタイプのカラダやちんちんも?
と聞くと、それもNOだとのこと。

ナオキは、自分から見たい、触りたいなんて
思ったこともなければ、もちろん見せたいなんて
信じられないと言う。
だから、エロビを観たこともほとんどないし、
嫌悪感すらあるのだそうだ。

エッチする時も、基本的には
真っ暗じゃないと嫌だと言う。

そんな話を聞きながら、「どちらかと言うと
女性の感覚に近いよね」と僕が言うと
ナオキは「おそらくそうだと思う。
別に女性の格好をしたいと思ったり
ペニスを切りたいと思ったりもしないけれど、
感覚的にはトランス的な部分があるのだと。
でも、ゲイだと思う」そうだ。

特に彼を見て、女性的だと
と思ったことはないし、
今まで色々な話をよくしていた
ナオキだっただけに、
人それぞれ違うのだなあ、と改めて思った。

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2022年06月23日

懐かしきmixi

昨日のブログで、大阪で再会した
雷太、霧彦とそれぞれが
最初、いつ、どういう形で会ったっか、
覚えていない、そう書いた。

それがどうしても気になり、
店をやる2年前(17年ほど前)から
やっていたmixiの日記に何か
書いてあるのではないか、と
ものすごく久しぶりに
mixiを開いてみた。

mixiはSNSの走りで、2000年代初頭、
とても流行した。

ちなみに、今の20代などは、
このmixiのブームを
ほとんど知らないのかも知れない。
今さら言うことでもないけれど、
まだまだmixiは健在で、
記録がしっかり残っているし、
多くの人が使っていることもわかる。

mixiが良かったのは、とにかく紹介性で、
知らない人は当時は入れなかったこと。
とは言え、友人の友人などを辿り、
そこで出会った人も多くいたはず。
まだ出会い系アプリが出来る前の話だ。

なおかつ、同じ趣味を持つ者同士が
繋がることが出来る「コミュニティ」
というものがあり、これは便利だった。
これは、ツイッターにもFacebookにも
ない機能なので、いまだに良いツールだと
思っている。

そして、2005年あたりから月に、数回
写真付きであらゆる日記を書いており、
そこには僕が仕事を辞め、そのあと
2丁目で手伝うことを頼まれ、
数年後に、うちの店をオープンするまでのこと、
などが細かく記してあった。

ブログを始めてから、その日記は
やめてしまったが、覚えている事、
忘れてしまってる事も多々あった。

辿ってみると、雷太や霧彦と一緒に、
札幌のパレードや、まだオープン間近で
盛り上がっていたアゲハに行ったことなどは
描かれていたものの、
結局、どう繋がったか、はわからなかった。

おそらく誰かの紹介だったのかも知れない。

誰と、いつ、どういうふうに会った、
ということは比較的きちんと覚えているはずなのに、
彼らのことはストンと抜けている。

まあ、そんなおかげで
懐かしい自分の記録をまた垣間見ることが出来た。

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2022年06月22日

旧友との再会

この3日間、ちょっと足を伸ばし、
また関西方面まで行ってきた。
店に来てくれる大阪のノブさんが
作、演出の「リプシンカ」という舞台を観る、
というのが目的だった。

それで誘ったのが、17、8年前に知り合った
大阪の大吟醸sというダンスユニットにいた
二人、霧彦と雷太、そして雷太のパートナー。
4人で舞台を楽しんだ。

話は、ドラッグショウを営んでいる店が
経営が傾きかけ、その建て直しに
新たなドラッグを募集。
3人のドラッグクイーン研修者と
彼らを教育するドラッグや
店のオーナーを中心に
巻き起こるドタバタ劇。

うちの店でもお世話になっている
ドラッグのエスムラルダを含む
八方不美人や、最近はすっかりメディアで
お馴染みとなったナジャ・グランディーバなど
特別ゲスト枠で登場して、楽しかった。
加えて、メインアクトの一人、
ユーチューバーのケッケちゃん
(僕はまったく知らなかった)が、
バレリーナ真っ青の演技を披露し、
僕以外の3人は驚いていた。


さてさて、終演後、4人で食事をしたのだが、
本当に霧彦とは、6、7年ぶり、
雷太とは10年ぶりくらいの再会だった。

二人はそもそもダンスユニットの前後に
ゲイ雑誌Gメンのグラビアに出て、
人気を博した。
二人とは、まだ店をやるよりもずっと前だったから
どうやって出会ったのか、3人とも
覚えていないのが不思議だった。
少なくとも、僕が店をやる
ずっと前であり、オープンの際は
わざわざ上京してくれた雷太に
手伝ってもらったりした。

この10年、会っていない間、
雷太はパートナーと養子縁組をし、
大々的な結婚式もやった。

霧彦は、そもそも筋肉質だったが、
さらに増量し、ガチムチ兄貴に
成り上がっっていた(笑)

いずれにしても、本当に久しぶりに
楽しい夜を過ごすことが出来た。


彼らと会った翌日、朝早くから奈良の
寺院周りをした。
一昨年はこれまた久しぶりの京都を旅したが、
奈良は小学生以来かも。

興福寺、春日大社、東大寺、法隆寺と
ゆっくりと周る。
海外の多くの教会などもそうだが、
改めて古くからの神社仏閣には
何とも言えない趣きを感じる。
歳をとったからだろうか。

これからもまだ見ていない場所を
時間をかけて周りたい、そう思った旅だった。


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2022年06月19日

長年付き合うそれぞれの問題

昨夜は18年、14年付き合っている
という2組のカップルと
やはり10年以上付き合っている一人が出くわして、
色々な話に花が咲いた。

花が咲く、というよりは、むしろ
今後出てくるだろう問題について
色々話をしていたということだろうか。

それぞれが家族にはまったく
カミングアウトはしていない。

その中で、たぶん両親は、ゲイであることに
気がついているだろう、というアキオは
「結婚出来ないから可哀想。」
というような雰囲気で接してくるのが
ホントに嫌だし、迷惑な話だと言う。

だから、自分はまったく辛くないし
(現にパートナーは居るし、とは言えないけれど)
その分、彼自身、日常にしっかり満足して
幸せであることをアピールし、
父の日には鰻の詰め合わせまで贈ったと言う。

とは言うものの、
その5人に共通して言えるのが
パートナーに何かあった際に、
病院や職場や家族にどう伝えるか。
もしくは伝えずして、どう乗り越えていくか。

いつ、何が起こるかわからないだけに、
既婚のストレートとはまったく違うことに
直面してしまう可能性は大きい。

昨日も書いたように、年老いた両親に
カミングアウトすることは、薦めないけれど、
兄弟などの一人には何とか伝われば、
それだけで違うのかも知れない。

仮にいつか日本の中で同性婚が認められたり、
受け入れられる時代になっても、
それでもクローゼットでひっそりと
生きていく人たちは、諸外国に比べると
まだまだ多いのかも知れない。

どういう生き方が、
自分が楽でいられることなのか。
何が自分にとって本当に幸せなのか。
我々ゲイにとっては、
課せられた問題は多いなあ、
みんなの話を聞きながら、そう思った。

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2022年06月18日

カミングアウトの難しさ

ノリヒデちゃん、40歳はとても大らかで
聞かれると自分のことはなんでも話す、
明るい性格の持ち主だ。

お父さんは若い頃に亡くなったらしいけれど、
残されたお母さんや、あとの二人の兄弟とも
仲良く楽しくやっているのだそうだ。

ただ、20代の頃と30代の頃、
母親に自分がゲイであることを
カミングアウトしたようだが、
「何を気持ち悪いこと言ってるの」と
まったく取り入ってもらえなかった。

一緒にテレビを観ていても、
オネエや女装タレントが出ると
「あんたもああいうふうになりたいの?」と
侮蔑的な言葉も吐くし、
同性同士のラブシーンなど出てくると
「ホントに気色悪い!!」とチャンネルを変える。

自分たち兄弟を一人で育ててくれた
お母さんにはとても感謝しているし、
愛情も感じている。
ただ、カミングアウトした時の
嫌悪感を見ると、実家に帰りたくなくなるのだと言う。

地方都市に住む70も超えた人たちへの
カミングアウトは、本当に難しいし、
僕も基本的には薦めない・

僕自身、30代の時に
カミングアウトしてしまったけれど、
それはずっと後悔してしまうほど、
それを知って泣いた母親を見て、
父の憤りは忘れられない。

ただ、そのあと、僕が病気になった際に
あまりにも熱心に看病をしてくれた
パートナーを、両親は受け入れてくれた。

ただただ、「同性愛者」であることを
カミングアウトしてしまっても、
普通に「性」のことと紐づけてしまう。

可能であれば、自分にパートナーが
できたりした時に、自分にとって
どれほど大切な人か、ということを
伝えることから、変わる親御さんもいるのかも知れない。

ただ、まったくそういう人が周りにはいない、
そう思っている人たちにとっては、
不気味な変態、としか映らないのだろう。

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2022年06月17日

ウザいむかし話

昨夜、一番最初に来てくれたハルオは
30年来の友人で、数少ない同い年だ。

昨日、次のお客さんが来るまで、
思い出話も含めて、僕らが会った当時と
現在の変化などをつらつらと話していた。

そんなハルオが、そのあとFacebookに
「昔はどうのこうの」とついつい話してしまうが、
若いコからすると、おっさんの戯言。
これは、やめなければ、そう書いていた。


確かに、僕も若いコたちの前で
「僕らの若い時は、バブルでさあ」
から始まって、ディスコでチークタイムが
あったり、忘年会の商品がハワイ旅行や
大型テレビだったり、
仕事でクライアントに行くと、
食事代とタクシー券をもらったりしていた、
という話をしてしまう。

加えて「あの頃はネットもスマホもなかったから」
という話題から、道に迷うことは山ほどあったり、
人との待ち合わせも、遅れる場合は駅の黒板に
書いていたりしたこと。
それでも、本屋やレコード屋で
自分が欲しいモノを探している時に
新たな発見やサプライズがあって、
それはそれで良かった、などと語る。

話しながら、説教臭いことだけは
言わないでいよう、そう思っているくせに
知らず知らずに、教訓じみたコトも
言っているのかも知れない。

思えば、僕が20代、30代の頃の
中高年の話は「ハイハイ、また始まった」と
思いながら、どこか心の中で
揶揄したりしていた。

そんな話に加えて、これからは病気や
年金の話が続いていくのかも知れない、
そう思うと、出来るだけ、面倒な人間には
なりたくないなあ、そう思う。

人生なんて、あっという間だなあ
つくづくそう思う今日この頃だ。

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2022年06月16日

既婚者ゲイのサプライズ

昨夜は、出張で上京すると、必ず顔を出してくれる
タカダちゃんと、都内に住んでいるヤスヒサ君、
それぞれ既婚者同士が隣り合わせになった。

タカダちゃんは、バイではないし、女性との
エッチも奥さん以外とはほぼないらしいが、
ヤスヒサ君は完璧にバイ。出張で地方に行くと
同僚とキャバクラやソープにも
顔を出したりしたと言う。

タカダちゃんは、もう成人している
二人の子供がいるけれど、
ヤスヒサ君はまだ学生の一人のみ、
というのは、性的な嗜好性が
逆のような気もするけれど、
それはたまたま、ということだった。

それこそ、タカダちゃんは完璧に
ゲイだと断言するけれど、奥さんだけは別。
彼女とはきちんと愛し合えると豪語する。

そんなこんなでタカダちゃんの奥さんの話となった。

ここで、二人は既婚者ゲイ(バイ?)という
以外に、すごい共通点があることが発覚する。

ヤスヒサ君は、中学、高校とタカダちゃんの
住む地方都市にいたらしい。
二人の年齢差は、6歳ほどで
ヤスヒサ君のほうが若い。

そして、高校の名前をヤスヒサ君が言った瞬間に、
タカダちゃんの奥さんが同じ高校、
それも同学年、ということが発覚。

ヤスヒサ君は高校時代、付き合った彼女がいる、
とは言っていたが、まさかそのコと?
なんて想像してしまうが、
さすがのタカダちゃんも奥さんの名前は言わず、
ヤスヒサ君も聞こうとはしなかった。

それにしても、ゲイは本当に狭い世界、
というけれど、奥さんを巻き込んでの
スモールワールドがあるとは。。。

この話には僕もびっくりした。

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2022年06月15日

お勧め映画「FLEE フリー」

アニメーションのドキュメンタリーなど
ほとんど聞いたことがない。
最初、耳にした時に、何故なんだろうと
思ったけれど、登場人物の身元がわかってしまう、
という理由から、そうなったということだった。

ある意味、新しい試みに邁進したのが
この映画「FLEE フリー」だ。


media.jpg

ここでの「フリー」は逃亡、という意味だ。
そう。この映画の主人公、アミンは、映画の中で
逃げる、逃げる、逃げ切っていこうとする。

生まれ育ったアフガニスタンから、難民として
たどり着いたロシア、そしてそこからの逃亡。



この映画を観て強く感じるのは、
まさに今のウクライナも同じだけれど、
この日本の東京でヌクヌクと生きる自分と
あまりにもかけ離れている、
この21世紀の世界観だ。

それはおそらく、つい近いはずの北朝鮮や、
ウイグルやチベット、パレスチナの人々を
目にすると同様だと思う。

加えてアミンは子供の頃から自分は
同性である男性に惹かれている、ということだ。

そんな国に住んでいたアミンが
自分の家族にカミングアウトするシーン、
そしてそれ以降の描写は、グッとくる。

日本も含めて自由に同性同士恋愛や
セックスをしている国に住んでいると
およそ理解できないだろう、そう思う。

しかしながら、それでも移民や難民に対して
非道な扱いをし、同性愛を国として
認めようとしない我が国のことも
深く考えさせられた。

*****************





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2022年06月13日

美容院で結ばれた仲間たち

昨夜、来てくれたイタリア人のマルコは
2回目で、27歳。
彼は5年前に日本に来て、それから
大学院に入り、日本語を勉強しながら
日本のゲイ活動を楽しんでいると言う。

彼は中央線沿線に住んでいるのだが、
最近、行った美容院で話している時に
カットしてくれている女性に
ゲイだとカミングアウトした。

そうしたら「さっきいた彼もゲイなのよ」と
言われたとのこと。


それから数週間、マルコは友人から
うちの近くにある一軒のゲイバーを紹介された。

そこに行くと、何とあの美容院の女性が
「さっきいたゲイ」と言っていた彼がいて、
あの場所で会ったことを話すと、
その彼も覚えていたようだ。
確かに、マルコはイタリア人なので覚えられやすい。

そんな話で盛り上がっていると、そのゲイバーの
マスターが、「あの美容院に行ってるゲイは多く、
その何人かはこの店に来てくれているよ」と言う。

楽しくなって、マルコがその店に通うたびに
あの美容院に行く人たちとどんどん会うことに。

小さな町でこんなふうにゲイコミュニティが
出来る、ということにマルコは驚いた。
「イタリアの小さな町では絶対ない!」と
彼は言うけれど、東京でもなかなかないと思うよ、
と僕は言った、

いずれにしても、なかなか素敵な話。
今度、みんなを連れて、バルコニーで
ビール飲みたい、そんな嬉しい言葉を残して
マルコは帰って行った。

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2022年06月12日

ブロードウェイからのサプライズ

昨夜、遅い時間に、よく来てくれる
ツルタ君が、なんと舞台演出家の
マイケル・アーデン氏と
そのパートナーの結婚相手でもあり、
俳優のアンディ・ミエンタス氏、
そして友人で作曲家のジャクソン・ティーレイ氏を
連れて来てくれた。

IMG_9127.jpg

今回は数日前から公演をしている
「ガイズ&ドールズ」の演出のために
マイケルさんが来日し、アンディさんは
その後、行われるミュージカル・コンサートにも
出演するということだった。
(2017年に続いて2度目)

マイケルさんは、手話を使ったリバイバルの
「春のめざめ」や、これもリバイバルの
"Once On This Island"(日本では『アイランド』)
がトニー賞にノミネートされ、
これは両方僕は観ているので、
その話はなかなか興奮させられた。

パートナーのアンディ氏は、上記の「春のめざめ」や、
「レ・ミゼラブル」で僕は観ており、
なんとテレビドラマ「スマッシュ」のシーズン2で
カイルをやった人。

ジャクソンさんも、それほどビッグヒットは
ないものの、オフやオンのブロードウェイの
楽曲を手がけているとのことだ。

驚くべきは、3人ともまだ30代。
僕が初めてNYに行った頃など、
それぞれはまだ親にブロードウェイに
連れて来られていた時代らしい。

だからマイケルさんが演出した
「アイランド」に出ていた
レア・サロンガがデビューした
「ミス・サイゴン」をブロードウェイで
観た、と僕が言うと"Oh My God!!"と叫ぶ。

アンディさん、というよりアンディ君は
まるで若者か子犬のようにはしゃぎ回り、
店にある海外のミュージカルのパンフレットから
自分が関わっているモノを探し、大喜び。

加えて、僕も大好きなソンドハイムの話で盛り上がり、
ジャクソンさんはピアノがあれば弾くのに、と。
それから彼らがこれかけて、という
ソンドハイムの曲をかけると
素晴らしい声で熱唱してくれる。

なかなか国内でミュージカルを
観なくなってしまったけれど、
今回の「ガイズ&ドールズ」は
本当に楽しみだ。

ありがとう。ツルタ君!

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2022年06月11日

イノシシをさばく

店に来てくれている40代のショウジは、
イノシシの解体やさばきかたを
丁寧にやっているYouTubeに
いつの頃からか魅せられているのだと言う。

生き物がいて、彼らを屠殺しなければ、
我々は生きてはいけない。
だからと言って、イノシシならずとも、
豚や牛を殺し、さばいているところを
じっくり見たい!と思う人は
どれくらいいるんだろう。
少なくとも、僕はかなり苦手だ。

もちろん、過去、多くの劇映画や
ドキュメンタリー映画で数々の
屠殺シーンは観てきた。

血が飛び散り、肉が裂けるのは
都会に暮らし続ける僕らにとっては
非日常的なモノだ。
ただ、彼らに僕らは生かしてもらっている
という事実をきちんと目に焼き付ける
ということも、必要なのかも知れない。


ショウジは、若い頃から、
そもそも農業や漁業などに
従事している男の人たちを見て、
その男性性にゲイ的なファンタジーを
持ったりしてきた。

その延長線上に、イノシシの解体が
あるのかも知れないとは言っていた。
ただ、それがこれほどテクニカルで、
かつ「生きる」ということの
意味というようなモノを見い出して
くれたのかも知れないらしい。

そんなショウジは、いつか罠を仕掛け、
自分でイノシシをさばけるように、狩猟免許を
取るべく動いているのだと言う。

店をやっていると、色々な趣味、
色々な夢、驚くような色々な生き方を見聞きする。
そして、またひとつ、新しいライフスタイルが
僕のブログに刻まれた、そう思った。

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2022年06月10日

初めてのふたり

昨日、店を開けると同時に
来てくれた二人は、初めてのお客さんだった。

年上のカトリさんは、50歳、
キョウゾウ君は32歳。
二人とも、ゲイバーなど
ほとんど行ったことがなかったらしい。

そんな二人はもう3年ほど前から
ツイッターで知り合い、
ネット上でずっとやり取りはしていた。

カトリさんは既婚者。
キョウゾウ君は地方都市から東京に来て1年。
だから、ずっと会うこともなかったワケだ。

そうこうしているうちに、お互いに
1年半ほど前に恋人も出来たようだった。

ただ、ひと月ほど前、二人の共通の友人が
10人程度の飲み会があるから、と誘われた。

そこで初めて会ったのだそうだ。
カトリさんは、既婚者の会、と聞いて
行っていたらしいし、
キョウゾウ君はそんなこと
まったく知らずに行っていた。

最初はわからなかったけれど、
出身地や、住んでいる場所などの
キーワードから、ひょっとして、
ということになったらしい。

共に相手も出来、良き友人として、
いつかお酒でも飲みましょう、と
来てくれたのが、昨日だということだ。


店をやっていると、ゲイバー初めて、とか
ほとんど行かない、ということが
ぶらりとこうして来ていただける。

僕自身はそのたびにいつも新鮮だし、
彼らにとっても新鮮であって欲しい、
そう思ったりする。

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2022年06月09日

ゲイ映画について

ここのところ、店のインスタグラムや
Facebookで、うちの店に置かれている
僕個人が貯蔵(ということでもないか。笑)
していたゲイ映画のパンフレットを5冊ずつ
上げたりしている。

かなりの量があって、
出来るだけ、古いモノと新しいモノを
並べているつもりだ。

ただ、難しいのは、古い映画に関しては
当時観た人たちがあ!これは!!!と
懐かしがったり、、その時代を
感じ取るモノが多いけれど、
新しいモノは量も多いけれど、
心に残っているモノが意外と少ない。

増してBLが流行り出してからは、
BL映画とゲイ映画の差が
わからなかったりもする。

逆に名作とも言えるような
古いゲイ映画を伝えても、
若い人から「え?聞いたことがない」
という声も結構聞こえる。

映画でゲイが主役だったり、
脇にでも登場することが、当時の僕らからは
ドキドキさせられたのが、
今現在は普通になってしまった。

これは喜ばしいことだけど、
逆にもう「ゲイ・ムービー」
というカテゴリーは
なくなっていくのかも知れない。

そんな中、「マスターの一番好きな
ゲイ映画は?」と尋ねられることもよくある。

まだまだ理解されなかった時代に、
強く生きていくゲイの姿を描いた
「トーチソング・トリロジー」も好きだし、
それこそ、偏見しか持っていなかった
イギリスの炭坑夫たちが、ゲイの募金活動に
救われてパレードに参加する
「パレードへようこそ」も泣けた。

しかし、僕の場合、これ一本となると
やっぱり「ブロークバック・マウンテン」
かも知れない。

Unknown.jpeg

今はなきヒース・レジャーが演じたイニス。
結婚をし、騙し騙し生きようとしていた
彼の姿に、結婚をしようとしていた
若い頃の自分が重なり、
まさに僕自身の映画だと思うのだ。

あなたのこれ1本はなんだろう。

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2022年06月08日

マッチングアプリはバーにとって敵か味方か

店が始まった15年前、
ちょうどマッチング・アプリが
出来はじめた頃だ。
当時は、Gridre絶世だった時期だ。
そのあたりから、2丁目にはお客さんが
少しずつ減り出したと聞く。

うちの店は始まったばかりだったから
よくわからなかったけれど、
それから月日が経ち、
確かにその傾向は強くなった。

ゲイバーだけではなく、ハッテン場さえ
あおりを受けたらしい。
これは世界中に広がっているらしく、
数年前まで旅行をすると、どこの
ゲイバーも、アプリが出来て
お客さんが減った、そう言っていた。

加えて、最近、付き合いが始まったお客さんの
出会いを聞くとアプリだと言う。

確かにお酒が好きな人、話が好きな人は
ともかく、出会いを求めてゲイバーに
来る人は極端に減ったのかも知れない。


そんな僕は以前、少しだけアプリを
やってみたことがあったけれど、
ちょっとだけ不快なことがあってやめた。

ただ、つい最近、ツグオから
新しいお客さんや地方の人などに
来てもらうために、やってみたほうが
良いんじゃないかと言われた。

店名を自分の名前にして、普通に
写真を出してみると、こんな年配者でも
関心を持ってくれたり、
店に来たい、と言ってくれる人が
いるのだと改めて思い、
有難いとは思った。

ただ、コロナも含めて、アプリに
流れていったお客さんも多くいて、
それとは別にアプリから来てくれる
お客さんがどれほどいるか。
それはまだまだわからない(笑)

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2022年06月06日

難民問題と「マイスモールランド」

高く評価されていることを耳にして、
公開ひと月経っているけれど
「マイスモールランド」という
映画を観に行った。

Unknown-2.jpeg

映画は埼玉県に住むクルド人家族を
中心に、クルド人たちのコミュニティ、
彼らをとりまく日本人たちの交流、
そこで見えてくる根深い移民問題を
まるでドキュメンタリーのように、
描いているドラマだ。

「クルド人」という名称は知っていたけれど、
恥ずかしながらこの映画を観るまで、
その人たちがどういう人種であるのか、
まったく知らなかった。

ウィキベディアによると、
人口約4600万人と言われるクルド人は
トルコ、イラン、イラク、シリアなどに
移住する国家を持たない
世界最大の民族だと言う。

過去、クルディスタン王国や、
クルディスタン共和国という
名称で国家として機能していたこともあった。

しかし、20世紀後半には文化的圧力によって
政治勢力が誕生し、結果的に
クルド人たちはありとあらゆる国に
移住せざるを得なかったようだ。


主人公は17歳の高校生サーリャ。
母親を数年前に亡くしてから、父、妹、弟と
日本にやって来た。

クルド人としての誇りを失わないように、と
父親の教えから家では、
子供たちはクルド人として
祈りを捧げながら生活をする。

しかし、サーリャはクルド人ということを
高校、アルバイト先など、
周りの多くの人たちに隠し、
聞かれるとドイツ人だと語る。
それほど知られていない
民族であるからなのだろうと最初思ったが、
難民であることを知られると
どんな問題になるか、という
恐怖感がそうさせているのだろう。

そんな彼女の家族のもとに、難民申請は通らない
という連絡が入り、彼らは居住している埼玉から
動くことができない上、
彼らは仕事も出来なくなり、
そのうちに父親は入館施設に入れられてしまう。

彼女が初めて好きになるバイト先の青年、
その母親、バイト先の店長、高校の友人たち、教師、
アパートの大屋、そして家族を支える弁護士など
それぞれの描きかたが見事だ。

サーリャを演じる嵐莉菜の演技力は抜きんでており、
かつ彼女の実の家族が、映画中の家族として
出演しているのも凄い。


実際、日本に住む2000人あまりのクルド人たちだが、
難民認定を申請をしているものの、
ほぼ通ることはないようだ。

加えて、日本の難民認定率は
世界的に低く、なんと2021年は2500人近くが
申請を出し、認定されたのは74人だそうだ。
他国と比較してもすこぶる少数だ。

そもそも認定の定義、というモノが
どれだけ迫害を受けているか、その可能性が高いか、
政府から命まで狙われている証拠があるか、
というようなかなり限定的なことらしい。

ウクライナからの難民を
受け入れようとしている今、
それが広く他の難民に
行き渡るようになるのかどうか。

あらゆる資源が限りあり、
世界が大きく変化している中だからこそ、
弱者にきちんと目を向けていかなければ
ならない、そんな時代に入っているのだと思う。

日本人だからこそ、観なければならない一作。

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2022年06月05日

前を向いて歩くということ

昨夜、二度目に来てくれたゴロウ君30歳。
朝に近い時間だったので
結構酔っ払っていた。

ガッチリしていて爽やかなルックスから、
ちょっと想像できないような言葉がこぼれた。

「毎日、深く考えずに元気でいよう、
そう思っていますが、日々、
ヘビー過ぎて、抱えきれなくなっちゃったり
するんです」

ゴロウ君は昼間の仕事をしながら、
土日も含めて、いくつかのアルバイトを
して生計を経てているのだそうだ。

まだ50代になったばかりのゴロウ君の
お母さんは、10年ほど前に大病をし、
仕事がまったく出来なくなった。

別れてしまったお父さんの借金を背負わされ、
なおかつ毎月の家賃、そして生活費も
家に入れなければならない。

そのために、友人と遊んだり、
好きな人とデートをしたりする時間は
ほとんど取れない。

もう家を飛び出たいと思ったこともあるけれど、
とにかくゲイであることをきちんと
受け入れてくれている母親の
深い愛情には、報いなければ、という思いだそうだ。

今日はたまたまアルバイトが
先方の都合でなくなったので、
飲みに出てきたのだったと言う。

好きになった人も過去数人いる。
しかし、会おうとしてもなかなか
時間が取れなかったり、ゴロウ君の
家の事情を話すと、自然に離れていって
しまったりするのだそうだ。

人それぞれに幸せなこともあれば、
想像以上に辛いことも抱えていて、
その重さは決して測れないし、
決してきちんと理解したりすることは
出来なかったりするのだ。

「酔っ払っているから、恥ずかしい
話ばかりして、すみません」
そう言いながら、
「今は八方塞がりのように見えますが、
それでも何とかなる、そう信じています」

僕には彼の話を聞いてあげることしか
出来なかったけれど、酔いながらも
しっかりと正面を見据えて、
明るく笑うゴロウ君。
そんな彼を見ながらも、
目の前に立ちはだかる困難な道を
切り開いていけるだろう、そう思った。

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