2022年03月28日

第94回アカデミー賞授賞式を観て

本日、3月28日はコロナ前よりも、ひと月遅れの
アカデミー賞授賞式だった。


日本時間でいつもは午前10時から始まるのに、
9時とは何故?と思ったら、
あちらは2月と違って、サマータイムに
なっているワケで、なるほど!と膝を打つ。
それで4時間ほどの睡眠で午前7時半からの
レッドカーペットからしっかりと観る。


結果的には僕の予想は、技術賞総なめだろうという
「DUNE 砂の惑星」を除いては、大きくはずれ、
23部門中、11勝12敗と無念な結果に(泣笑)

特に下馬評が高かった「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
主演のカンバーバッチ、マクフィー、脚色は全部
他に持って行かれた。
技術賞関連の多くが「DUNE 砂の惑星」になる、
という予想はなんとか当たった。

もちろん、去年、僕のベストだった
「ドライブ・マイ・カー」が
国際長編映画賞に輝いたのも、予想通りで
とても嬉しかった。

しかし、そういう喜びの中、
オスカーの黒歴史になるだろう大きな事件が起きた。

プレゼンターのクリス・ロックが
ウィル・スミスの脱毛症の奥さんを
「(短髪で有名な)GIジェーン2が楽しみだ」と言い、
その瞬間、妻を侮辱された、とスミスが
壇上に上がり、ロックを殴ってしまったのだ。


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一瞬演出か、と思った中で、
殴られたあと、言い訳をするロックに対して
スミスは激しい暴言を投げかける。

あまりの突然の出来事に、僕も呆然とし、
客席も凍りついたように、静まり返った。

偶然なのか、その後、放映が回線が悪く中断し、
少し経過してから何事もなかったように
ゴッドファーザー50周年の式典が行われていた。


その後、最優秀主演男優賞が、カンバーバッチならず、
ウィル・スミスが呼ばれた。
彼はスピーチの中で
「(自分が演じた)リチャード・ウィリアムズは
強く家族を守った男。悪口を言われても、
芸能界の中で軽蔑されても、
ニコニコしなければならない」
そういうことはどうなのか、と
客席に問いかけ、涙を流しながら、
アカデミー協会やノミネートされた人々に
さっきの出来事を謝罪した。

しかし、クリス・ロックに対しては、
決して謝罪をすることはなかった。

「自分は愛情のための船のような
存在になりたい。」と言うスミスのスピーチを
聞いて胸を熱くした人も多く、
それだけを取れば僕も
もらい泣きしそうになっただろう。


しかし、暴力は決して肯定出来ない。
国家や家族を愛するがゆえに、暴言から守るためなら、
パイオレントな攻撃もいとわない、なんて
結局、今のウクライナと同じだ。

闘いが闘いを生み、さらに傷つき、
葬り去られる人々が
増えていくばかりなのだ。

楽しみにしていた今回のオスカーは
僕にとっては、かなり辛いプログラムになってしまった。

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posted by みつあき at 18:43| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする