母がまだぎりぎり健在だった5年前、
様子を見に行った時に、
神戸の映画館で観た
「ハッピーアワー」という5時間を超える
映画には度肝を抜かされた。
その人物描写の巧みさと見事な脚本。
そんな濱口竜介監督が、その次の監督作
「寝ても覚めても」、そして「スパイの妻」の
脚本に続いて作ったのが、現在公開中の
「ドライブ・マイ・カー」だ。
村上春樹が書いた短編小説は、ずいぶん前に
読んでいて、妻を亡くした俳優が、その後
緑内障のため、自分の車を運転してもらう
一人の女性を雇う、という物語だった。
このあまりにもシンプルな話が、
この監督の手に寄って、
いかに料理されているか。
僕は興味津々だった。
映画では、俳優だった主人公の家福(西島秀俊)が、
舞台の演出家として生活をしている。
彼が俳優たちに芝居を付ける
ワークショップから本番まで。
この俳優たちが他言語を語る人々、
という設定の面白さ。
そして運転手みさき(三浦透子)との
訥々とした会話を含んだロードムービーとしても
映画の持つテーマを、ゆっくりと膨らませていく。
舞台のように会話が続くと思えば、
まるで冬の夜のような静寂もここにある。
小説で言うと、まさに行間を読む、
そんな味わい深さが、この監督の作品にはあり、
まさに映画のワンシーン、ワンシーンの
行間を読んでいく、そんな喜びが
そこ、ここに見え隠れする。
俳優観たさだけに、娯楽を求めると
ちょっと違うけれど、それでも
遥かにそれよりもぐっと来る人は
多いはず。
この冬に公開される濱口監督の
「偶然と想像」が、もう待ち切れない。
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