2021年06月26日

過去への反省

このコロナの状況で、お客さんそれぞれ、
仕事が結構うまく行っていたり、
それほど変わらなかったり、
大打撃を受けたり、という話をしていた。

去年は結構打撃を受けた、という
ケイスケは、踏ん張って、もうひとつ
仕事を立ち上げ、それはかなりうまく行ったと言う。

ケイスケは、非常に仕事熱心で、
店に来てくれても、
半分は仕事の話をしている。
ゲイのお客さんの中では、
かなり珍しいタイプかも知れない。

彼は子供の頃、ご両親が
小さな食べ物屋をやっており、
授業参観の時に、それなりにオシャレをして
来ていた多くの父兄の中で、
仕事の途中で来てくれていたせいか、
汚れたエプロンやサンダルで
とても恥ずかしい思いをしたと言う。

今、思えば、それは申し訳なかったけれど、
その時の恥ずかしさが、
絶対に他の友人たちにバカにされないように、
勉強を頑張り、図抜けて行きたい、
ケイスケは、そう決心をしたのだそうだ。

自分がゲイであることも手伝って、
とにかく人から下には見られたくない、
どこかで自分は人の上に立ちたい、
そう願い続けたのだと言う。

20代、30代になり、それなりに
頑張って自分が進む道を見つけ、
今、思えば、自分がされたくないような
どこかで人を見下したりしていたのかも知れない。
ケイスケはそう言う。

40歳になる前に、ご両親が亡くなった。
その頃からか、自分を改めて見つめるように
なり、ひょっとして自分はとても冷たく、
いやな人間だったのではないか、と。

僕はとてもそういうふうには思えない、
そう伝えたが、ケイスケは両親が死ぬまで
ずっとあの恥ずかしさと戦ってきた。
それこそが、今思えば恥ずかしいことだったかと。

歳を重ねれば、みんな気が付くことがたくさんある。
と言うか、そう思えるだけで良かったなあ、
僕はそんなふうに思った。

*******************

各種公式SNSはこちらから
Facebook→https://m.facebook.com/bridgetokyo/
Instagram→https://www.instagram.com/bridge.tokyo/
Twitter→https://mobile.twitter.com/gaybarbridge


GAY BAR BRIDGE
〒160-0022
東京都新宿区新宿2-13-16 SENSHOビル 6F

posted by みつあき at 16:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする