昨日、大阪からストレートの友人が
出張で上京し、仕事が早めに終わったとのことで
久しぶりにゆっくりと話すことが出来た。
彼は、もう20年以上前に、僕が好きな
ロックアーティストのファンということで
他の何人かと一緒に、ネットで
知り合った仲間の一人だ。
ただ、彼とは郷里も近い、ということもあり、
音楽の話だけではなく、当時はよく
電話でも話をした。
うちの店にも数回来たことがあるけれど、
こうして、じっくりと話すのは
何年ぶりだろう。
7歳年下の彼は、20代後半で結婚をし、
二人の子供がいることや、
浮気というか、ちょっと本気になって
大変なことをしてしまった、
という結構シビアな話も聞いた。
僕もちょうどガンの手術をしたばかりで
そんな話の流れから、当時、
カミングアウトをした。
電話でその話をした時に、彼が
「そんなに大切な話をしてくれて、
ありがとう」と
声を詰まらせていたのが、
もう20年も前か、と懐かしく思う。
大阪に帰省した際には、
まだ健在だったうちの両親と共に飲んだり、
また彼の家に遊びに行ったこともあり、
その流れで、彼の奥さん、子供たちを連れて
東京の僕のうちに泊まりに来たこともあった。
まだ小学校に上がったばかりの彼の長男と
幼稚園くらいだった次男は可愛く、
うちで大騒ぎをし、腹をかかえて笑った。
その時に、友人が子供たちに
僕と僕の彼を指し「このおじちゃんたちは
僕とお母さんと同じ夫婦みたいなモノなんだよ」
としっかり話をしてくれたのには驚いた。
下のコが不思議そうな顔をして
「じゃ、どっちがおっちゃんで
どっちがおばちゃん?」と聞き、
僕たちは笑いながら、「どっちも
おじちゃんおばちゃんなんだよ」と答えた。
答えながらも、これくらいの歳の子供でさえ、
同性同士でも、そこに男役、女役、
というモノが生まれる、と
考えてしまうのだなあと理解した。
昨日は、そんな懐かしい話をしながら、
その息子たちはもう20代後半に入り、
うちのスタッフと変わらない年齢なのだと
とても不思議な気持ちになった。
時は確実に流れている。
そして僕らは、さほど変わらずに
特に隠し立てすることもなく、
多く語ることが出来るのは有難い、
そんなふうに思った。
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