2021年01月20日

夢の時間を追いかける

またまた、昼間書いたブログが
飛んでしまって、今日は店を閉めてからの
書き直し。

一昨日来てくれたセイジが、
秋田県の大館市にある映画館の話、知っています?
と聞いてきて、いや、知らない、と答えた。

その映画館とは、「御成座」と言って、
もともと1952年に作られた劇場らしいけれど、
一度、2005年に経営難で閉館したようだ。

しかし、2014年、千葉の電気工事をする会社の
社長が目を付け、リオープン。

その劇場が、なんと週末、東京の上野から
大館まで無料のバスを出し、
映画を観てもらい、また東京まで
戻ってくれる、というサービスがあるのだそうだ。
とは言え、途中休憩を含めて、片道14時間。

運転は支配人と従業員が
交代でするらしい。
バスは島根県の木次町の
ローカルバスを買い上げたモノだったが、
去年、老朽化のため、新しいバスに代わり、
今ではリクライニングも付いているようだ。

コロナ禍でバスは密を避けるため、
限られた人数での運行らしく、
どうやら、長く満席が続いていると言う。

とは言え、往復28時間。
運転する人は、大館、上野の往復を含めると
その倍の時間を要するワケだ。いやあ、凄い。

基本的に、お客さんは映画代金だけらしいが、
映画がない時間に、比較的安い料金を払って、
その大スクリーンでゲームや、
カラオケをしてもらっても良いとのことだ。
また、とりあえず近くの宿に宿泊してもらい、
一日観光をしてもらって、東京まで送る、というシステム。
そういう意味では、少ないながらも、
大館市の観光にも役立っているようだ。

それでも、決して儲けが出る仕事ではない。
三重県伊勢市なんかにも
家族経営の映画館があることも聞いたことがあるが、
おそらく同様だと思う。


経営する人も、観に行く人も、
この混沌とした世の中から
少しだけでも夢のような時間を得るために
そこにいる、ということは
金銭以上の幸せな空間なのかも知れない。

セイジも、少し空いてきたら、
是非とも、そのバスに乗って行きたい、
そう呟いていた。

夢の時間を追いかけて。

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posted by みつあき at 21:31| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする