人は変わることが出来るのか

昨夜、録画しっぱなしだったNHKの
「プロフェッショナル」で、ゴミ収集を

やっている34歳の岳裕介氏の回を

遅まきながら観た。

横浜地区で、深夜から早朝にかけて

一人で車を走らせる彼の姿から

番組は始まるが、実はティーンエイジャーの頃、

ほぼヤンキーで窃盗や万引きは当たり前、

という生活をしていたと言う。

高校卒業後、今の会社に入るけれど、

世の中からは本当にゴミ扱いをされる。

人の動きに気を付けながら

車を走らせていても「邪魔」だの

「汚ない」だの罵声が飛ぶ。

しかし、そんな彼にでも付いて来ようとする

女性と結婚をし、子供が出来てから

彼は大きく変化したと言う。

映像では、とにかく街の隅々まで

綺麗にしたい、と、分けられていない

ゴミの分別をし直し、

カラスに荒らされたゴミ袋から出た

残飯や汚れモノをかき集めるさまが

映される。

それこそ、ずっとゴミのような人生を

送ってきた彼が、子供が出来てから

ゴミを集めながら、捨てながら、

自分の人生はゴミではない、

そう気が付いたのだと言う。

思えば、去年、僕が行った台風のボランティアの

現場で、やっぱり普段ゴミ収集をやっている

若い人がいた。

彼も岳氏と同様、「綺麗じゃないモノを無くしていくと、

心ん中が綺麗になる気がするんですよ」

そう言っていたことを思い出した。

人から疎まれるようなことだらけだった

若い頃であったのに、それとはまったく

逆の人生を歩んでいる岳氏の姿に

胸打たれる。

彼の姿から、人はいくつからでも、何度でも

やり直すことが出来るのだ、そう教えられる。

そして、人は外見や、生き方、仕事の内容で

何も測ることは出来ないのだ。

と同時に、ゴミはこれでもかと思うくらいに

きちんと分別していかなければ、と

これも心に刻みつけよう、そう思った。

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