2019年07月16日

お勧め映画「Girl ガール」

僕が30代の頃のことを考えると、
トランスジェンダー、前で言うと
性同一障害と言われていた人たちのことを
どれほど理解していただろう。
いや、理解はともかく、存在を
どれくらい受け入れていただろう。

時代が大きく変化すると同時に、
僕自身も変わってしまっていて、
それがいつ、どういうふうに変化したのか、
きちんと覚えていない。

しかし、僕がその事について、きちんと
考えようとし始めたのは、
このブログにも何度か書き、
今やありとあらゆるLGBTの活動をしている
杉山フミノ君と、14年ほど前に
僕が手伝っていたタックス・ノットで
出会ったことからだった。

「自分にペニスがない。元々あったモノが
付いていない、という感じ、その違和感は
もう障害以外でも何物でもない、そう思った。」と
フミノ君は僕に言った。

女のコのヴァギナに自分のペニスを
挿入したり、立ち小便をする、
そんな夢を何度見たか、わからない。
そんな話も聞いた。

彼との出会いのおかげで、僕は
自分の店のスタイルを確立することが出来た、
そう言っても過言じゃない。
ゲイバーではあるけれど、
極力そこにジェンダーに関して
線引きをしないということ。

それについて書き出すと、また
とりとめない方向に行ってしまうので
その話はまたの機会で。

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今、東京で上映している「Girl ガール」という
ベルギー映画は、フミノとは逆の
男性として生まれてきながら、
自分を女性だと信じて生きている
主人公ララの話だ。

girl-lucas-dhont.jpg

設定は現代のベルギーで
バレリーナを目指すのがララだ。
彼女は、父子家庭に共に住む父親や弟、
学校の先生、そして友人たちも
彼女がトランスジェンダーであることを
理解している。

ひと昔前のことを考えると、
彼女は物凄く幸せであるはずだ。

しかし、トランスジェンダーの人たちが
他人に受け入れてもらえるかどうか、
という事でだけではない苦しみが
どれほどあるのかを、
この映画は教えてくれる。

肉体のこと、性のこと。
それは僕らゲイやレズビアンでさえ、
理解しているつもりでも、
まったく気が付かない心の葛藤、
深い傷が横たわっているのだ。

僕らゲイは、単純に男に性欲を感じる。
その部分を、かなり乱暴に言ってしまうと、
他人がどう考えようが、
(その部分が、昨今のLGBTの社会的な問題として
物議を醸し出していることは確かだけれど)
とにかく性的な問題さえ
自分で乗り越えていけば、なんとかなる。

しかし、トランスジェンダーの人たちは
決して、そうは行かないのだ。

人に気付かれないようにひっそりと
生きる、ということだけで
済まされない問題がそこにあるのだ。

LGBTの映画として、ということはなく、
我々が共存している人たち、
それこそ少数者のことを
理解できずとも、考えていかなければ、
そう思うことが出来る傑作である。


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posted by みつあき at 17:09| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする