2019年03月16日

男の中の男とは

飲み屋で、宗教、政治の話はタブーとされ、
うちの店でもほぼそんな会話になることはない。

たまにお客さんと二人になったりすると、
多少それぞれ意見を
語り合ったりすることはあるけれど、
基本的なイデオロギーについて
他人がとやかく言うことではない。
なるほど、こういう考え方もあるのかとか、
知らなかった歴史を知り、
改めて勉強しなければ、と思うこともある。


前置きが長くなったけれど、
昨日、深夜に来てくれたヤマブキ君は40歳。
坊主頭にラフな格好。
体格もよく、こちらの世界では
とってもモテそうだ。

彼は、とある17年くらい前に
ストレートの友人に誘われて
初めて浅草の三社祭に行った。

半裸の男たちに揉まれている中で
初めて閉めた六尺褌、
そして熱い怒号と汗と男臭さ。
その時に初めて体験した身体中から出る
アドレナリン。
色々な意味でとても興奮したと言い、
何度か三社に参加した僕も
それはよくわかる。
あの何とも言えない高揚感は
とても文章では伝えられない。


そのあと、ヤマブキ君は、飲み会に誘われ、
かなり酔っ払ったので
友人には適当にタクシーで帰るよ、と言い、
そのまま、初めて浅草にある
ゲイのサウナへと行き、泊まったのだそうだ。

そこで出会ったのが、三社祭に
毎年参加しているという40代後半の人。
酔っ払っている上、まだ抜けきれていない
高揚感もあって、
暗闇で思い切り抱かれた。
彼の背中には龍や花が踊っていた。

終わってから、三社祭の歴史について、
六尺褌について、そして日本の美しさについて
たくさん話をしてくれたと言う。

それから彼と頻繁に会うようになった。
ほとんどが濃厚なセックス。
日本酒をお互いに吹きかけながら、
汗だくで抱き合う。
そこには恋愛、というのではなく、
男の愛みたいなモノを感じたのだそうだ。
そして、コトのあと、必ず食事しながら
色々な話を聞く。

それが、日本の政治について、ということが
ほとんどで、そんな話を聞きながら
特に政治に興味がなかったヤマブキ君は
どんどん自分の保守性に目覚めていった。

愛国心から国をいかに守ること、
天皇制の意味、
果ては従軍慰安婦のことなど
色々と深く考えることになったと言う。

自分が同性愛者であるは、
日本男児を愛すること、
そして報われないことへの気持ちは
外国人を仮想敵だと思ったりすることで
乗り越えたりする、とも言う。

とにかく、日本に来ていてマナー違反や
偉そうにしている外国人に対して
そう思うだけで、
無意味なヘイトはないし、
興味はないと言う。
むしろ、日本を支えてくれている
コンビニの外国人などを見ると
素直にありがたい、そう思うそうだ。

「三島(由紀夫)さんが、たぶんそうだったろう
って言うのは、よくわかるんです。
男たるモノは、を追求していくことによって
自分を否定することから離れて、
自分を肯定し、優位にたっていく。
だから、ガンガンと筋肉をつけて、
戦うようなセックスをするんです。
男の中の男、という世界に燃える、
と言うか」

ヤマブキ君の話を聞きながら、
なるほど、僕の中にも若い頃、
同じようなモノが少しだけ、いや
かなりあったのかも知れない。
とは言え、僕の場合、
ちょっと右寄りの高校に
いたことによって、それへの疑問もあった、
ということで少しずつ変化したような気がする。

ともあれ、イデオロギーは置いておいて、
このヤマブキ君の来訪は非常に興味深く、
深層心理の中で、こういうゲイの人は
かなり大勢いるのかも知れない、そう思った。

ヤマブキ君の話を聞いて思い出したのが
若き北大路欣也がかっこ良かった映画
「火まつり」
ゲイや右翼思想は表現していないけれど、
そう見えるシーンは結構あった。

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posted by みつあき at 16:54| Comment(0) | エロティック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする