2019年03月15日

罪と罰とは

一昨日のピエール瀧氏の
コカイン使用の逮捕劇には驚いたし、
店でもそれぞれが色々な話が出た。

多くの人は「バカだなあ」という言葉を
発していた。
僕の頭に浮かんだのは「バカ」と言うよりも
「残念」という言葉だった。

僕は彼が所属する電気グルーヴを
真剣に聴いたことはなかった。
でも、役者としては
大好きだった連ドラの「あまちゃん」や
映画の「凶悪」など観ては、
本当に良い役者だなあと思っていた。

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ずいぶん前にも書いたことがあるけれど、
僕が若い頃は、たぶん今ほどその手のドラッグが
ここまで横行していなかった。
そのせいか、経験したくても(ここが重要)
そうそうた易くは、経験できなかった。

「したくても」と書いたけれど、
正直、大学生くらいの時は、本気で
ドラッグ(当時は映画の中で観ている
マリファナとか)を、
やりたくて、やりたくて、
たまらなかったし、そういうことに
憧れている若者たちは山ほどいた。

いわゆる異次元空間を旅することや、
想像以上の世界に入ること、
自信がない自分に自信を持てることなど
勝手なイメージに、自分の好奇心が
どんどん膨らんでいく。

当時の雑誌「宝島」のドラッグ特集
(いわゆる本気のドラッグ体験とかではなく、
ドラッグに似た経験をいかに出来るか)
などの本を買っては、研究(?)したりしていた。

そんな中で、ナツメグを舐めると
ドラッグ効果がある、とか
結構めちゃくちゃなことも
たくさん書いてあって、
法に触れない中で試したりしていた。
まったく効果がなかったのは
当然のことではあるけれど(笑)

結局、幸か不幸か(結果的には幸いにして)
僕はドラッグに手を出すことはなかった。

そんな中で、何人かの友人が
ドラッグでボロボロになったり、
苦しんだりしていくのを目にしてきた。

もちろん、これは罰せられることでもあるし、
褒められたことじゃない。

でも一歩間違えば自分だってやってしまっていた
かもしれない。
いつも、こんなニュースが飛び込んでくると、
そういう思いは消えない。
あれだけの好奇心があったのだから。


ドラッグは、直接他人を傷つけたり、
迷惑をかけたり、ということで罰せられるということが
他の法を破る事件とは少し違う。

だから、メディアでバッシングされているのを
見ると、僕個人としては「バカ」とかいう
気持ちではなく、「依存」という病にかかってしまい、
偶然にも手を出してしまったことが
残念だと思ってしまうのだ。

メディアがするべきことは、
バッシングやら、ドラッグの恐怖や
彼がいかにはまっていたか、ということではなく、
依存疾患の問題を考えること、
そこから、どういうふうに抜け出すことが出来るか、
ということこそが大切だ。

経験してしまった人たちが、
もしくは僕のように手は出さなかったけれども、
関心を一度でも持った人間が
いかに支え、脱却できることが出来るか
ということじゃないかと思う。

最後に、彼らの罪は重いかも知れないけれど、
彼が関わった作品やイベントには罪はない。
現在放映中のテレビの自粛は仕方ないとして、
アーカイブなど過去の作品を消したり、
増してこれから上映される映画の上映を
中止してしまうことはどうなんだろうか。
法を犯した人の顔など見たくもない、
そう思う人は映画館やアーカイブを
辿らなければいいだけの話だ。

あと、50も超えた人の親御さんや
ご家族にマイクやカメラを向けるのも
本当にどうかと思う。
こういう事で、彼の今後の更生や
薬物から抜け出すことを
いかに邪魔するのかを、メディアは考えるべきだ。


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posted by みつあき at 16:27| Comment(0) | 人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする