2016年12月30日

NY記録が・・・

旅行中、あちらに行っている間に、1本、ブログを
書き上げていたのに、さっき観たら、なんと非公開になっていた。
いつも、チョンボばかりだ。

ってなわけで、アップされていますが、
この下を4本くらいのブログを辿らなければならないので
よろしくです。

ちなみに、文章はInstagramやtwitterに載せたモノを
ちょっと手直しし、加えたモノとなっています。
posted by みつあき at 19:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

年末年始営業のお知らせ

今年もいよいよ大詰めになりました。
ブログがなかなか更新できずに申し訳ありません。
明日までに数本、あげるつもりですが、
来年は、もう少しきちんとアップするつもりでおりますので
くれぐれもよろしくお願いします。


さて、明日の大晦日は、去年に引き続き、
みつあき、タクヤ、ダイスケの3人でお迎えします。
紅白歌合戦を観ながら、スパークリングサービス、
そして年越し蕎麦のサービスもあります。

新年は4日、水曜日からオープンいたします。
よろしくお願いします。
posted by みつあき at 19:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月29日

ニューヨーク旅行記 その2

さて、さて早速だけど、NY観劇記の続き。
これをアップしてから、今年はどんどん
店のブログもアップせねば。


12月10日(土)14:00 "In Transit"@Circle in Square

土曜日マチネは"In Transit"を観た。NYの地下鉄を舞台に、11人の男女があらゆる人生を見せていく群像劇ミュージカル。すべてアカペラだが、コーラスのみならず、ソロパートでもバックステージから歌で伴奏する。一見簡素な舞台だけれど、移動式レールや、階段を見事に使って細かく工夫されているのが素敵だ。"In Transit"ゲイ役のカップルの一人のアジア系は、テレビドラマ"Glee"のウォブラーズの一人テリー・レン。僕は「ゴッドスペル」そして"ALLEGIANCE(忠誠)”の2本で観ているが、ここでもなかなか良い味を出していた。しかし、進行役でもあるボックスマンこと黒人俳優C.Snowのベース&ラップが突出してて、彼なしではほぼこの舞台は成り立たないと言えるほど。とにかく、アカペラ、と言われずに観ていたら、きっとバックバンドや伴奏がある、と思い込んでしまうほどの出来上がりだ。大好きな円形劇場のCircle in the Square だったし、期待していなかっただけに大満足!

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12月10日(土)

今回、メトロポリタンオペラでは「サロメ」を観る予定が、どうしても都合がつかず「マノン・レスコー」を観た。去年評判だったマノン役の人オポライスも良かったけれど、本音を言うと、先週までやってたネトレプコで観たかったなあ。エドモンド役のボリチェフスキーが声のみならず、有り様もセクシー!(笑)去年から新演出に変わったこの演目の演出はリチャード・エアー!この監督の映画「あるスキャンダルの覚え書き」は恐ろしいレズビアン映画で大好きだった!とにかくメトのこれでもか!という高さを使った美術が圧巻。これは映画館でのライブビューイングだと、なかなか伝わらない。ちなみに添付してある映像は、ネトレプコ版。


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12月11日(日) 14:00 "Sweet Chality"@The Romulus Linney Countryyard Theatre

去年、来日公演もしたサットン・フォスター主演、オフで限定公演の「スイート・チャリティ」完売チケットが何とか取れた!舞台ももちろん、映画も大好きな演目。美人でもなく、ちょっと田舎臭いフォスターがチャリティ?と思ったけれど、それが逆に凄くいい味を出している。もう彼女の独壇場。パンティ丸出し、大股開き、体当たり演技とはこのこと!!ボブ・フォッシーの振付が観られなかったのは心外だったけれど、いたるシーンで、笑いが起こり、いちいち唸らされた。チャリティの相手役のオスカーが「オクラホマ!」のシュラー・ヘンズリー。何と去年「プリンス・オブ・ブロードウェイ」で彼も来日している。モテないおっさんというかつて観たことのないこの役の表現がなかなか良かった。

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12月11日(日) 17:00 "George Balanchine's Nutcracker"@David H. Koch Theater

ニューヨーク・シティ・バレエの「くるみ割り人形」を初めて観る。何故、もっと早く観なかったか、と思うほどの出来!オープンのクリスマスシーンの多数の子供たちの演出、振付が絶品。また、観客の子供たちの目が実にキラキラして見入っていることにも感激!子供の頃から、こういうのを観られるアメリカ人は羨ましい。「ジョージ・バランシンの」という冠が付いているくらい、バランシンの振付の見事なこと。非の打ち所がないとはこのこと。どんどん大きくそびえ立つクリスマス・ツリー。そして、これでもかと振り続ける細かい雪の中で舞う何十人ものバレリーナ。ダンサーの凄さもさることながら、装置や美術も、どれだけお金をかけてるのか、これは一度は目にするべき。


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12月11日(日) 19:30  "Dear Ever Hansen"@Music Box Theatre

新作ミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」を観た。まったく情報を知らなかったけれど、インターネット社会の現代を皮肉に見せていく斬新なLEDを使ったステージ。自殺した青年と彼のPCに残された友人エヴァンへのメールから、遺された家族とエヴァンの関係を描いた画期的な作品。インターネットやスマホというツールをうまく使った子供のが人気の原因か、とにかく老若男女ギッシリの客席から総立ち(最近はどの舞台もそうなんだけど。笑)の大喝采。オフから主演を演じてる若いベン・プラットのキラキラした目に涙が光るのは、このキャラクターを演じられることが役者冥利に尽きるということだろう。

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12月12日(月)19:30 Kiss Me Kate @Studio54

ブロードウェイ公演が、ほとんど休みの月曜日、一夜限りしかしないベネフィット公演「キス・ミー・ケイト」を観ることが出来た。「王様と私」のケリー・オハラと、ウィル・チェイス主演で、コンサート形式。とは言っても、舞台セットがないだけで、20人を超える出演者は衣装も全員付けているし、タップダンスや群舞もある。たった一回限りの公演のため、どれだけ練習したのだろうと思うほどの出来。特にオハラは本当に凄いミュージカル女優になった。オペラにも挑戦しているせいか、声の伸びが本当に素晴らしい。思えばここでやっぱり一夜限りの「アサシンズ」を観た。こちらでのコンサート形式は、オーケストラがバックに並んでいて、演奏風景もきちんと観られるのが素晴らしい。たぶん、オケボックスにいるよりも緊張しているはず。それにしても、こういう特別な公演を日本から行って観られるのは、本当に有難い。さすがに何の動画もアップされていない。

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12月13日(火)19:00 "The Band's Visit"@Linda Gross Theatre

オフで"The Band'a Visit"を観た。これは日本で「迷子の警察音楽隊」として公開された映画のミュージカル化。エジプトから公演のために来たイスラエルの田舎町に迷い込んだ警察音楽隊と街の人々の交流を描いていて、それぞれの拙い英語がわかりやすい(笑)。地味ながらも、回転舞台をうまく使ってそれぞれの関係を見せる巧みさ!映画はコミカルな感じと切なさが相まって素晴らしい出来だった。舞台も"Once"のような雰囲気に仕上がっているかと思ったけれど、そこまでは届かなかった。でも、劇中、そしてラストで聴かせるキャストの演奏が素晴らしい!!当初、あのハロルド・プリンスが演出するかも、と言っていたのだけれど、彼は日本でも上演した「プリンス・オブ・ブロードウェイ」にかかりっきりで難しかったとか。来年にはオンに上がる、という話も聞くけれど、どこまで変化するか。これも映像は未発表。

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12月14日(水)14:00 "Natasha Pierre and the Great Comet of 1812"@Imperial Theatre

「ナターシャとピエールと1812年の大彗星」を観た。「戦争と平和」を元にしたこのミュージカルは、一昨年、オフのテントで観て、とても楽しめた。そして、オンに昇格、ついこの前まで「レ・ミゼラブル」をやっていたこの大劇場に移るとは!それも舞台と客席もすべて大工事で作り変え、壮大なモノになっていてビックリ。舞台上の所々にも客席やテーブルがあり、キャストは2階も含めてあちらこちらへと動きまわって歌い踊る。驚きと興奮と魔法のような2時間半!メインアクトにジョシュ・グローバン。もちろん彼は素晴らしい歌声を聴かせてくれるけれど、群像劇の一人として存在するとのが素敵だ。30人を超えるキャスト(オフの時よりも増えてるのか?)が、ほぼ全員つねにあらゆるところで動いているという演習。一度観た演目だが、改変版を観られて本当に良かった。大満足!

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12月14日(水)19:00 "Baby It's Cold Outside"@Carnegie Hall

今回、こちらに来る直前に発表になった「熱帯雨林保護の慈善ライブ」。音頭をとったスティングをヘッドに、我らがブルース・スプリングスティーン、ジェイムス・テイラーほか、ソウル、ジャズ、オペラなどのビッグネームが集った豪華ライブ。普段はクラシックをやるカーネギーホールという小ささが、ブルースが出演するライブにしては驚きだった。そう言えば、「アナと雪の女王」で有名になったイディーナ・メンゼルまで登場した。。トリのブルースが登場すると、それまで座って観ていた観客が、総立ち。"Santa Clause Is Coming to Town" "Merry Christmas, Baby"とクリスマスソングに続き、"Tenth Avenue Fleez-Out"で大合唱となった。個人的にはこの冬の旅の中で、もっともエキサイティングな一夜となった

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12月15日(木)20:00 "Holiday Inn"@ Studio54

NY最後の演目"Holiday Inn"日本での映画タイトル「スイング・ホテル」を観た。「紳士のための愛と殺人の手引き」の主演だったブライス・ピンクハムと、「ハイスクール・ミュージカル」のコルビン・ブルーが、それぞれクロスビーとアステアの役をやる。ブルーは、あんなにやんちゃだった若者が、鮮やかなタップのみならず、メインアクトとして、役を見事にこなしている。「スイング・ホテル」ホリデーシーズンに相応しいクリスマスミュージカル。古い時代だからか、いささか古臭い演出はどうかと思ったけれど、どんどん出てくるレビュー、ダンスは見応え充分。複数での縄跳びをしながらのダンスや、花火を使ったブルーのタップも最高。物凄く幸せな気持ちで劇場をあとにした。


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と、そんなワケで12月の旅も、色々な想いを胸にしながらも、
とっても質が高いモノを見せてくれた。

posted by みつあき at 11:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月20日

ニューヨークでの辛いできごと その2

もうひとつの辛い出来事は、友人のパートナーの葬儀がある
2日前の深夜に、日本から連絡があった。

それは、僕が30年以上前に知り合った同い年の友人、
Oが亡くなったという知らせだった。

その知らせを教えてくれたのは、
僕はまったく知らなかったが、Oが数年前に
少しの間だけ付き合っていた、
という元彼のTさんからだった。

Oは僕が店をオープンしてから
数ヶ月に一度、店に来てくれてはいた。
この春、久しぶりに来てくれた時に、
「体調を壊し、咽頭炎を患った。」と
かすれるような声で話していたが、
「でも、大丈夫」とワインを飲んだりしていたのだ。

それから半年ほど経った先月、
Tさんが突然、店にいらっしゃった。
前にOと一度だけ一緒に来て、
僕とOが古くからの友人であったことを知り、
とにかくその時の現状を伝えたい、ということだった。

実は、Oは昨年の夏ころから喉の状態が悪く、
最初は風邪かと思ったけれど、長引くので
検査をしていくと、咽頭癌と食道癌だと診断されたようだった。
秋から冬にかけて、抗がん剤投与を開始し、
とりあえず手術で完治する可能性がある、
という明るい報告があり、
その頃、うちの店に来てくれたのだそうだった。
もちろん癌であることを僕には伏せて。

ただ、その後、手術の可能性は消滅。
そして熱の高騰や肺炎一歩手前など大変な状態となり、
ガン専門の病院に入ったけれど、
まったく効く薬がない。
別の県にある病院の治療薬があるかもしれない、
そういう話から本人は諦めず、入院している病院に頼み込み、
他県の病院に移った。

しかし、治験薬の副作用により、
食事も水もすべて出来なくなったようだった。
そして、気管切開の必要性も話されたが
本人の希望もあって、
彼が住む地元の病院に移動、
緩和ケアへ移行と決定したのが先月末だった。

Tさんは病院を移動するたびに、
見舞いに行ったが、まったくのクローゼットだったOなので、
家族に会わないように調整するのは
本当に大変だったらしい。

Tさんは、Oに、古くからの友人に伝えたほうがいいんじゃないか、
会える時に会ったほうが良いんじゃないか、と
言ったけれど、体重が70キロ台から30キロ台に落ちており、
こんな身体を見せられない、そう言っていたそうだ。

とりあえず、どうなるかわからない。
ひょっとしたら、このまま最悪の状態になるかも。
でも、本人の強い意志が救ってくれるかもしれない。
そんな話を、Tさんは深夜の店でしてくれたのだった。


それからひと月。メールのやり取りが突然途絶え、
Tさんは病院に向かった。
Oの病室はもぬけの空で、その日の早朝、
彼は逝ってしまったとのことだった。


まだ20代、この世界のことをまだほとんどわからなかった僕は
同い年のOと意気投合、よく一緒に飲んで楽しい日を送った。

当時は僕自身もクローゼットな日々を送っていたが、
国家公務員という特殊な仕事であった彼は、
あらゆるシーンでひた隠しにしていた。

そんな彼と、もう一人の友人、
そして当時僕が付き合っていた彼氏と
4人で八丈島に行ったことがあった。

まだ若かった僕たちは、飲みまくり、
海で泳ぎまくり、騒ぎに騒いだ。
サーフィンをやっていた、という海育ちの
Oはその厚い胸板を誇示することもなかったけれど、
当時、1十分に魅力的な身体だった。
その時の多くの写真は僕の手元にあり、
一度、彼に見せようと店に持って来ていたこともあった。
そんなからが
「友人には元気な身体を見せたい。
だから、それまでは内緒にしておいて。
絶対、治ってみせる。」
と言っていたのは、ちょっとわかる気がする。


食べられないストレスから、治った時は
あれが食べたい、これがほしい、
お酒が飲みたい、ハッテン場にも行きたいと
時には冗談めかしたように
Tさんにメールをしていたようだ。

昔付き合ったとは言え、Tさんの手を触るのも、
顔を触られるのも拒んでいたらしいけれど、
緩和ケアが始まった頃、
「俺はもうダメなのかなあ」そう言いながら、
Tさんの手を強く握るようになったそうだ。

色々な人の思いが、Oにはどう伝わったか
わからないけれど、Oは手厚く見守ってくれた
Tさんには心から感謝しているに違いない。

彼らがどういうふうに出会い、付き合い、
別れたのか、今の僕はそれは知らない。
いつか、Tさんが落ち着いたら、ゆっくりと
話してくれるだろう。

人には出会いと別れがある。
死ぬ、という行為だけでなく、数限りなく
別れがある。

でも、そのひとつ、ひとつにはきっと意味がある。
出会えた喜びと、別れる切なさ、悲しさ。
でも、二人はそれを乗り越えて、
新たな素晴らしい絆を作ったのだと思う。

いつも、新しい男がほしい、なんて言っていたけれど、
しょせん、クローゼットでこの年齢の俺にはもう出来ない、
そんなふうに笑っていたOにとって、
Tさんは大きな存在になったはずだ。

同時に、Tさんの心の中には
NYの親友と共に、大きな穴が空いてしまったんだと思う。

ここのところ、毎年のように
何人かの人を見送ることが増えた。

特に今年は、実の母親、育てられた映画プロデューサー、
親友のパートナー、そしてO。

これから、もっともっと増えていくかも知れない。
もうそういう年齢なのだ。
僕自身も、いつ、どうなるか、わからないのだ。

人の死は重く、辛く、悲しい。
一度きりの人生を、どう悔いなく生きていくか。

旅行中、一作、一作、ブロードウェイのショウを
心ゆくまで堪能しながら、その中で多くの亡くなった人たちを思った。

いつもなら、ただ楽しいだけのショウが、
今回の僕の心の中を深く、感慨深いものにさせてくれた。

このあと、亡くなった人を弔う気持ちで
経験したショウの感想を書きたい、そう思う。
posted by みつあき at 17:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

旅先での辛いできごと その1

この冬も、ちょっと長めの旅をさせてもらった。
いつもの事ながら、留守の店を守ってくれるスタッフ、
そして「いないの?」と言いながら、店で飲んでいただく
お客さんには心から感謝。

そして旅行中、約束された悲しい出来事と
予期していなかった辛い出来事がふたつあった。


今回の旅行は、いつものようにブロードウェイの新作を
観る、という目的は変わらなかったのだが、
それとは別に、今回、どうしても
行かなければならない理由があった。

ニューヨークでいつも世話になっている親友、
そのパートナーが先月急死し、
遺された友人と養子の一人娘の顔を見る、
というのが、ひとつの約束だった。


友人とはNYに到着してすぐに会いたかったのだが、
自身、やる事が山のようにあるらしく、
パートナーの葬儀に参列をする、
ということでその時に会うつもりでいた。

ところが、友人が送ってくれた住所に誤りがあり
(前日に確認をしたのだが、連絡が取れず)、
結局、僕が向かったブルックリンとはまったく真逆に場所で行われていた、
ということをあとで知った。
というわけで、葬儀の形ではパートナーにはお別れ出来ずにいた。

結局、友人とは、彼がひと月ぶりに仕事を始める、という
その前日の夜、彼らの自宅で会った。
もちろん、7歳の娘さんも一緒だった。
友人は、会ったその瞬間から、僕が帰るまで、
ほとんどずっと泣いていた。

彼のパートナーは、亡くなる一週間ほど前から
風邪のような症状だったそうだ。
ただ、その風邪がどれほど辛かったのかは、
本人が言わないタイプなので、友人はよくわからなかったと言う。

しかし、突然、自宅から娘を学校に迎えにも行けない、
というほど辛そうな連絡があり、
うちに帰ると顔色もひどい状態で、
本人が嫌がったけれど、その場で、救急車を呼んだそうだ。
ただ、そういう状態でも、
パートナーはきちんとした格好に着替え、
救急隊を待たせるほどだったらしい。

病院に行くと、かなりひどい肺炎を起こしている、と言われ、
すぐに処置が始まり、ずいぶん長い時間、パートナーは辛そうで、
まったく口も聞けない状態が続いたようだった。
ただ、その直後は顔色も良くなり、落ち着き、
友人とも娘さんとも話が出来たようだった。
思えば、それが最期の会話となったそうだ。

彼の身体は敗血症に侵され、医師からは
「かなり大変な状態だから、家族に伝えたほうが良い」と言われた。
一旦、娘さんを友人宅に預け、友人が自宅に戻ろうとした時に
「すぐに来てくれ」と病院から連絡が入ったのが、午後10時頃。

友人病室が戻った時は、彼はまったく反応をせず、
それからずっと手を握り、耳元で話しかけたりしていて、
約4時間後、翌午前2時35分に他界したようだった。

医者からは、もう少し早く病院に来ていれば、と聞かされ、
悔しくて、悔しくて仕方がなかった、友人はそう言った。


36年付き合った中で、一緒に暮らしたのがここ10年。
そのうちの8年は娘さんが来て、
生活に追われた日々だったようだった。

喧嘩もたくさんしたし、家のことや、彼女のことも任せっぱなしで、
いざパートナーが亡くなってしまったあと、どうやったらいいか、
よくこんな事やっていたなあ、と思うことばかりだったそうだ。

友人は運転しないのだが、
今後、娘さんを連れて3人で遠出をしよう、
とこの夏、新車を買ったばかりだったようだ。
そのうち、と言いながら、
結局、遠出も出来なかった、と友人は泣いた。

娘さんは、1日の生活のうち、
学校以外の8割は亡くなった彼と過ごしていたようだったが、
元来の強い性格からか、
まったく涙を見せることもなく、毅然としていて、
れが友人にはある意味、ホッとすることでもあったようだった。

友人が泣いていても「何故?そんなに泣くの?
泣いても何もいいことは起きない。幸せになれない。」
そう言っていたというから、彼女のその強さは
元々の親御さんのDNAだったのかもしれない、
そんな話をしていた。

ただ、僕が行った翌日、友人から改めてメールがあった。
娘さんは夜、寝ようとしない、宿題もしない、
夜中にお菓子を欲しがる、それについて友人が
「いい加減にしなさい。死んだダディも怒るよ」
そう怒鳴ると、彼女は初めて「ダディーは何故死んだの?」と
長い間、泣きじゃくったそうだった。

まだ8歳にもならない彼女が、精一杯頑張っていた糸が
ちょっと切れたようだった、と友人は話してくれた。
生命保険を嫌い、まったく賭けていなかったパートナー。
僕と同い歳の友人は、娘さんを大学に入れるまで
まだ10年以上の月日を一人で見ていかなければならない。
でも、頑張って前を向いて歩いていくしかない、と。

彼と別れ際、パートナーが毎日、
自分で言っていた言葉を紙に書いたモノを
彼は僕に渡してくれた。

“BE OUTSIDE THE BOX”

Do not Follow the Past.
Do not anticipate the future.
Remain in the present moment.
Leave your mind alone.
BE BE BE
posted by みつあき at 08:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月19日

2016年冬 ニューヨーク旅行記 その1

帰国してから、旅行記、そして日々の店の日記もアップするつもりが

なかなかできなかった。

やっと落ち着きつつあったので、とりあえず
NYで観た数々のエンターテインメントの記録をアップします。

 

12月5日(月) 19:00 A Merry Little Christmas with Megan Hilty @ Joe's Pub

NY、今回のショウ1本目は、ドラマ"SMASH"で、日本でも有名になったメーガン・ヒルティのライブ。二人目を妊娠中でデカイお腹が目だった彼女だけれど、鳥肌が立つほどの上手さ!クリスマス・アルバムの曲を中心に、スマッシュの曲はもちろん、"Wicked"のPopular も歌う!!そして、ベーシストでもある彼女の旦那とのやり取りは、微笑ましくも、音楽的にも素晴らしい掛け合いとなった。メーガンのライブ、終わってから、CDとサイン会。ダウンロードしてたので、僕は買わなかったけれど、お腹の子にこの光景を見せたい!と言っていた(笑)

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12月6日(火) 14:00  "The 28th annual Gypsy of the Year"@New Amsterdam Theatre

毎年夏に観るブロードウェイダンサーのストリップで有名なBroadway CaresのAIDSチャリティイベント、初の"Gypsy of the Year"を観た。場所は、通常、「アラジン」をやっている劇場。夜は普通に舞台があるのに、この入れ替えは凄いと思う。

上演中のブロードウェイキャストが、違う演目をパロディにして歌い踊る。楽しい!!トロカデロの瀕死の白鳥で、羽根が山のように落ちるのに爆笑。圧巻は、ハミルトンの役者たちによるアメリカと、U2のワン・ラブのマッシュアップ。それにしても、多くのゲイで超満員というのはホントに羨ましい!

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12月6日(火) 19:00 Falsettos@Walter Karr Theatre

「ファルセット」を観た。25年前にBWで観て大感激し、今回最も観たかったリバイバル。ゲイの父親とその恋人、悩む母親と彼女に恋する精神科医。隣に引っ越してきたビアンカップル。10歳の少年のユダヤ成人式を巡る奇妙な人間関係。シンプルなセットながら、笑えて泣けた。数時間前に WGypsy of the year"に出ていたキャスト全員がここに!実生活でもゲイをカミングアウトしているAアンドリュー・ラダネルも素晴らしいけれど、クリスチャン・.ボールが泣きはらした顔でアンコールで出て来たのにはもらい泣き。オリジナルのキース・ヘリングのポスター(下の部分)は良かった。

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12月7日(水) 14:00 Cats@Neil Simon Theatre

20年ぶりにリバイバルで「キャッツ」を観た。トレヴァー・ナンの演出も、ジリアン・リンの振付も改めて観ると、まったく子供騙しではなく完璧な芸術作品。娼婦猫グリザベラのマミー・パリス、登場した際に今ひとつカリスマは感じなかったけれど、後半素晴らしい展開を見せてくれて満足。この新バージョンは、オリジナルの客席に囲まれた円形の回り舞台ではなく、通常の舞台設定。それなりに工夫を凝らしているものの、オリジナル演出には敵わない。それでも満席が続いているのは、紛れもなくキャストたちの素晴らしい演技に他ならない。

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12月7日(水) 19:00 A Bronx Tales@Longacre Theatre

「ブロンクス物語」を観た。デ・ニーロが監督した映画はかなり良い出来だったけど、まさかこれをミュージカルにするとは驚いた。子供時代から青年へと成人する青年が主人公。堅実なバス運転手の父、そして憧れのギャングのボスとの熱い関係をほぼそのまま舞台化。60年代のニューヨーク、ブロンクスが映画同様、きめ細やかに描かれている。昨夜の「ファルセット」もそうだけど、子役が際立って上手い!!何が日本の子役と違うのかと思うと、「子供らしさ」を強調していないところだと思う。何故日本の子役はあそこまで子供をアピールするんだろう。

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12月8日(木) 14:00  Cagney the Musical@Westside Theatre Upstairs

木曜日のマチネをやっているオフ・ブロードウェイ「キャグニー/ザ・ミュだかージカル」を観た。貧しい青年時代から、舞台のオーディションを受け、大物俳優に成長するジェームス・キャグニーの生涯を描いたもの。さすがにクラシック映画業界の舞台だからか、それたも昼間だからかお年寄りだらけ。でも他劇場同様、男女比半々だから凄い。オフ・ブロードウェイで出演者6人なのに、2時間半という長時間。キャグニー以外がどんどん色々な人物に早変わり。第2部のタップダンスの応酬は見応えあった。あらゆる形で見せてくれるんだけど、タイプライターを打つのに合わせて踏むタップという発想がとっても素敵だった。

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12月8日(木) 19:00  Finian's Rainbow@The Irish Reertry Theatre

夜もやっぱりオフで評判が良い「フィニアンの虹」を観た。これが素晴らしい!2009年にブロードウェイでリバイバルをした時は観られず、僕は今回が舞台では初めて。ピアノ、チェロ、ハープ、ヴァイオリンの伴奏で、名曲揃いの楽曲が声高々に劇場に響く。客席からは、あちこちで小さなハミングも聴こえてくる。10数人のアンサンブルキャストも、否応なく興奮させてくれた。セットはオフなりにシンプルながらも、いかに工夫すると観客の胸を打つか、とてもよく練られている。ちょっとした手品が魔法のように見せる演出も見事だし、デフ役のバレエダンサーは、魅せに魅せてくれる。振付けも決して古臭くなく洒落ている。これが限定公演とは勿体ない!

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12月9日(金) 14:00 The Strange Undoing of Prudencia Hart@The McKitrick Hotel

友人から勧められた「プルーデンシア・ハート」の奇っ怪なる運命」を観る。これは何度も体験した「スリーブ・ノーモア」をやっているマッキントリックホテルで、レストランをあしらった劇場で、観客参加型のミュージカルというよりは、キャストが楽器や歌も披露するストレート・プレイ。テーブルの上のナプキンを破って雪を降らせたり、客の両手を掴んでバイクにしたり、と客いじりも凄い。思えば来週改めて観る「ナターシャ〜」というミュージカルがやはりこういう形だった。日本でいじられると、とたんに恥ずかしくなるのに、NYだと何故に奔放になってしまうのか、不思議だ(笑)

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12月9日(金)19:30 Z100's Jingle Ball2016@Madison Square Garden

毎年その年に活躍したミュージシャンが一斉に集うジングル・ボール2016を、マディソン・スクエア・ガーデンで観た。今年流行った楽曲を歌うアーティストが次々と出演し、3曲から4曲歌う。チャートに入ってある曲ばかりなので、会場はいちいち大興奮。出演者はナイル・ローハン、ヘイリー・スタインフェルド、DNCE、デイヤ、ルーカス・グラハム、チャーリー・プース、エリー・ゴウルディング、フィフス・ハーモニー、ザ・チェインスモーカーズ、ディプロ、アリアナ・グランデ、ジャスティン・ビーバーとホントに凄かった。グラミー賞のパフォーマンス部分だけを集めたほどの究極の4時間半超え。ビルボードチャートを聴き込んでいる個人的にはナイル・ローハンや、チャーリー・プースが良かったけれど、やっぱり最も盛り上がったのが、トリの.ビーバーを紹介きたのが「セックス&ザ・シティ」のキャリーこと、サラ・ジェシカ・.パーカーとは!それにしても、このメンツ。日本で言うと、FNS歌謡祭と言ったところか??(笑)


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posted by みつあき at 03:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月03日

バイアグラは必需品!?

たまに来てくれる50歳のミチヒロさんは、
長年、身体を鍛えている魅力的なミドルエイジだ。
この身体で、多くの若いマッチョとベッドを共にしてきた、
と豪語する。

そんな事を耳にすると、なんだ、エロじじい!
なんて思う人も多いかも知れないけれど、
彼と話をしていると、若い人たちが
彼に惹かれるのはよくわかる。

常に礼儀正しく、人を悪く言うこともなく、
自分の意見を人に押し付けることもなく、
人の話もよく聞きながらも、
彼独自の持論を淡々と語る。

夢中になった人がいた30代で恋愛に見切りを付け、
それからはさっぱりとしたスポーツのような
セックスを楽しむことに決めたそうだ。

新しい人と出会うと、必ず最初に言うことがある。
これから何回、何十回とセックスをすることになるかも
知れないし、ひょっとしたら一度で
終わってしまう関係かも知れない。

でも、たかが一度きりでも、自分は無我夢中で
精一杯の喜びを与えようと努力するし、
自分も気持ちよくありたい。
その代わり、割り切った関係でいたいのだ、と。

50になって、下半身のパワーは
30代の時のようにはいかない。
そのために、それなりの量のバイアグラを
もらっているとのこと。

ミチヒロさんにとって、バイアグラは
切っても切れない必需品なのだそうだ。

セックスは心から愉しい。
人生の中でこれほど素晴らしいことはない、
そのために仕事も一生懸命やるのだ、
そう言い切る。
なるほど。
僕の周りの50代にはなかなかいないけれど、
ある意味、とても幸せな生き方なのかも知れない。


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2016年12月02日

会社の先輩の言葉

昨日、来てくれた30歳のシズオ君は
半年ほど前に、会社の先輩に
自分がゲイであることをカミングアウトしたと言う。

先輩は、そっか、別にいいじゃないか、と
「何かあれば、いつでも言ってこい」と
頼もしく微笑んでくれた。

それから一緒に飲むことも増え、
シズオ君は心にあるモヤモヤとしたことを
たくさん、先輩に打ち明けた。

3ヶ月ほど経ったある日、
その先輩はシズオ君にぽつりと言った。
「お前さ、お前が男が好きだっていうことは
とってもよくわかったし、
それで苦しんでいたことも理解できた。
でも、それはお前のごくごく一部であって、
全部じゃない。
毎日、男の事ばかり考えてる訳じゃないだろうし、
それほど差別がたくさんあることもないだろ?
だから、もういいじゃん。
もっと普通の話をしよう。」と。

確かにシズオ君は、先輩にカミングアウトをしてから
プライベートで飲むたびに、
色々なゲイの話をした。
もちろん、先輩は嫌がっているふうではなかったけれど、
シズオ君は改めて自分がこだわり過ぎていた、
ということに気が付いた。
ただ、でも、という気持ちも湧いてきた。

思えばストレートの人間は、
始終女性のことばかり考えている訳ではない。
もちろん、シズオ君だって、男の事ばかり
考えている訳じゃない。

でも、自分がゲイだということを考えることと、
男の事を考えているのは、イコールでもないのだ。

要は、ストレートの人が仕事や家庭のことを
自然に考える時に、いちいち異性愛者、ということを
意識しないだろうけれど、
シズオ君はいつも自分が同性愛者だ、
ということを考えざるを得なかったのだ。

仕事で女性がサービスする店に行く時、
結婚や子供の話になる時、
それは両親の話や、
テレビドラマの恋愛について語る時でさえ
ずっと付いて廻るのだ。
それが、シズオ君がこだわってしまう部分なのだ。

シズオ君は
「面倒臭いかも知れないけれど、
こういう訳だから、ついついいっぱい考えちゃうんですよ。」
改めて、そのように先輩に伝えると
やっと先輩は理解してくれたようだった。

確かに、単に同性愛で、とカミングアウトした時に
ストレートの人が受け入れてくれるのは
とってもありがたい事だけれど、
当然のようにそのあたりの
想像力は働かない。
それはストレートが悪い訳でもなければ、
もちろん当事者が悪い訳でもない。

そのあたりの深く、面倒な事も含めて、
クローゼットのほうが楽だ、という形に
当てはまる人が多いのかも知れない。
シズオ君の話を聞いて、改めてそんな事を考えた。

posted by みつあき at 14:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする